JPH0511225U - 同軸型通信ケーブル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 同軸型通信ケーブルの絶縁体に設けられた溝
に、光ファイバ心線を格納して、通信ケーブルの電気特
性を損なわずに、布設を容易にする。 【構成】 同軸型通信ケーブル１０は、内部導体１２と
絶縁体１４と外部導体１６と外被１８から成っている。
絶縁体１４の外周面には、溝２０が設けられる。溝２０
には、光ファイバ心線２２が格納される。格納すべき光
ファイバ心線２２の本数に応じて、溝２０の大きさ、数
を設定し、同軸型通信ケーブル１０の電気特性を調整す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ケーブルテレビジョン、産業用テレビジョン等に用いられる同軸型 通信ケーブルの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、ケーブルテレビジョンのネットワーク網には、同軸ケーブル及び光フ ァイバケーブルが用いられるが、従来、これらの同軸ケーブルと、光ファイバケ ーブルは、それぞれ別々に布設されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このため、通信ケーブルの布設に手間がかかって工事費が増大し、また布設す べきケーブル数の増加により、布設量がかさみ、布設に必要な電柱及び管路が不 足するに至っている。

【０００４】 本考案の目的は、上記の欠点を回避するため、ケーブル全体の外径を変えるこ となく光ファイバ心線を格納し、かつ、同軸ケーブルと光ファイバ心線とを複合 しても同軸ケーブルの電気特性を損なうことがない同軸型通信ケーブルを提供す ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題を解決する手段として、内部導体とこの内部導体の外側 に絶縁体を介して設けられる外部導体とを有する同軸型通信ケーブルにおいて、 絶縁体の外周面に長手方向に設けられた溝と、この溝に収納された光ファイバ心 線とを有することを特徴とする同軸型通信ケーブルを提供するものである。

【０００６】

【作用】

このように、絶縁体の外周面に溝を設けると、ケーブル全体の外径を変えるこ となく、光ファイバ心線も格納することができるため、布設が容易となる。また 、一般に、同軸ケーブルの電気特性は、絶縁体の材料、構造によってほぼ決定さ れるが、絶縁体に設けられる溝の形状、大きさ、数等を変えれば、同軸ケーブル のインピーダンスを調整することができるため、電気特性に大きな影響を与える こともない。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を図面を参照して詳細にのべると、図１は本考案に係る同軸型 通信ケーブル１０を示し、この同軸型通信ケーブル１０は、内部導体１２と、こ の内部導体１２の外側に設けられる絶縁体１４と、この絶縁体１４の外側に設け られる外部導体１６及び外被１８とを備えている。

【０００８】 内部導体１２は、銅又は銅覆鋼線等の電気導体から成り、また絶縁体１４は、 ポリエチレン又はテフロン等の樹脂から形成される。なお、この絶縁体１４は、 内部導体１２の長手方向の全長にわたって連続して形成されていてもよいが、図 ３に示すように、長手方向に間隔を開けて設けられる円板上に形成されていても よい。外部導体１６は、アルミニウム、銅等のテープやパイプ又は編組から形成 され、また、外被１８は、ポリエチレン等の樹脂から形成される。

【０００９】 絶縁体１４の外周面には、図１及び図２に示すように、同軸型通信ケーブル１ ０の長手方向に延び、周方向に間隔を開けて６つの溝２０が設けられる。これら の溝２０は、直線状に延びていても、らせん状に延びていてもよい。これらの６ つの溝２０のうちの２つの溝２０ａ、２０ｂには、図１及び図２に示すように、 光ファイバ心線２２が格納される。従って、同軸型通信ケーブル１０の全体の外 径を変えることなく、光ファイバ心線２２を格納することができる。なお、光フ ァイバ心線２２は、溝２２ｂ内のもののように単線であってもよいし、溝２２ａ 内のもののようにテープ心線であってもよい。

【００１０】 図１及び図２に示すように、光ファイバ心線２２が格納された溝２０ａ、２０ ｂと対面する溝２０ｄ、２０ｅは、空溝として、絶縁体１４の形状に左右される 内部導体１２のインピーダンスを調整している。また、光ファイバ心線２２が格 納されない溝２０ｃにも、インピーダンス調整のため、発泡介在２４を格納して 、同軸型通信ケーブル１０全体のインピーダンスのバランスを図る。このように 、溝２０により決定される絶縁体１４の外径や、溝２０の大きさ、深さ、数等を 、格納すべき光ファイバ心線２２の本数に応じて、設定することにより、同軸型 通信ケーブル１０全体の電気特性を調整する。従って、図１の実施例では、溝２ ０を６つ設けたが、格納すべき光ファイバ心線２２の本数に応じて適宜の数とし てもよい。

【００１１】 図１の実施例では、通信ケーブル１０の長手方向に伸びる絶縁体１４に溝２０ を設けたが、図３に示すような円板状の絶縁体１４を用いた場合にも、この円板 状の絶縁体１４の外周面に複数の溝２０を設ける。この場合も、各円板状の絶縁 体１４は、その溝２０が直線状に並ぶように配置してもよいし、溝２０がらせん 状に並ぶように配置してもよい。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、上記のように、絶縁体の外周面に溝を設けるているため、ケ ーブル全体の外径を変えることなく、光ファイバ心線も格納することができ、布 設が容易となる上に、絶縁体に設けられる溝の形状、大きさ、数等を変えること により、同軸ケーブルのインピーダンスを調整することができるため、電気特性 に大きな影響を与えない実益がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の同軸型通信ケーブルの断面図である。

【図２】本考案の同軸型通信ケーブルに用いられる絶縁
体の拡大断面図である。

【図３】本考案の同軸型通信ケーブルの他の実施例に用
いられる絶縁体の斜視図である。

【符号の説明】

１０ 同軸型通信ケーブル １２ 内部導体 １４ 絶縁体 １６ 外部導体 １８ 外被 ２０ 溝 ２２ 光ファイバ心線 ２４ 発泡介在

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 内部導体と前記内部導体の外側に絶縁体
   を介して設けられる外部導体とを有する同軸型通信ケー
   ブルにおいて、前記絶縁体の外周面に長手方向に設けら
   れた溝と前記溝に収納された光ファイバ心線とを有する
   ことを特徴とする同軸型通信ケーブル。