JPH0510956Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術背景］ この考案は円形沈殿池のスカム除去装置に関す
る。

［技術背景］ 円形沈殿池にはスカムトラフが設けられ、この
スカムトラフ内には、スキンマアームのスキンマ
プレートによつて誘導されスクレーパによつてか
き寄せられたスカムが誘引されるようになつてい
る。この種装置としては、種々のものが提案され
ている。

しかし、従来の円形沈殿池においては、スキン
マプレートが固定されているので、その水面にス
カムが溜りやすく、とくに、全体がほぼ正方形で
そのコーナーのみが丸くなつた円形沈殿池におい
ては、上記コーナーにスカムがしつこく溜りやす
くなつて、これを有効に誘導して除去することが
できなかつたものである。

［考案の目的］ 上記問題を解決するため、この考案は、水面を
回転しながら回転する回転羽根によつて、スカム
を有効に誘導し除去するようにした円形沈殿池の
スカム除去装置を提供することを目的としてい
る。

［考案の構成］ 上記目的を達成するため、この考案は、円形沈
殿池内に回転自在に支持されたスキンマアームの
底側に、沈殿池内の水面を回転しながらスキンマ
アームとともに進行する回転羽根を設けてなつて
いる。

［実施例］ 以下、この考案を図示した実施例にしたがつて
詳細に説明する。

第１図ないし第３図は、この考案の一実施例を
示している。

この円形沈殿池は、上記コーナーのみを丸くし
たタイプを対象としている。もちろん、完全に円
形をした沈殿池をも対象とする。

この円形沈殿池の内側には、スカム排出管１つ
きのスカムトラフ２が設けられている。このスカ
ムトラフ２前後両側には、水面３に対して浮沈す
るフロート４，４が設けられ、このフロート４と
スカムトラフ２との間には、ゴム製のスカム誘引
板５が取付られている。

フロート４には、上下調整自在なボルト６が設
けられて、その上端にローラ７が取付けられてい
るとともに、フロート４の両側は、せき止め手段
が設けられている。

さらに、スカムトラフ２には、支柱８が設けら
れていて、この支柱８を介してスクレーパガイド
９が左右２本取付られている。このスクレーパガ
イド９には、その前後両側に下がり水面３内にの
ぞむテーパガイド９ａが設けられている。

回転するスキンマアーム１０には、そのアーム
外端部にスカムをかき寄せてフロート４を通して
スカムトラフ２内へ誘導するスクレーパ１２が取
付られている。

上記スキンマアーム１０の底部には、上記フロ
ート４を押し下げるストライカ１３が上記ローラ
７に押し下げるように対応して突出されていると
ともに、上記スクレーパ１２は、スカムトラフ２
に突出するスクレーパガイド９によつて上下動自
在にガイドされるようになつている。

ところで、上記スキンマアーム１０は、その中
央に駆動装置１４を備えているとともに、アーム
先端に設けたガイドローラ１５が、第３図のよう
に、池１６上に設けたガイドレール１７上にそつ
て案内されるようになつている。

このスキンマアーム１０のアーム長手方向のや
や先端側には、回転羽根１８が縦軸状に取付られ
ている。この回転羽根１８は、水面３下に一部が
没するようにして設定されているとともに、その
回転方向は、上からみて右回りとされている。上
記回転羽根１８の底側には、回転中心を通して固
定（回転してもよい）された過剰回転規制板１９
が設けられている。この過剰回転規制板１９は、
回転羽根１８による水面３からやや下方への回転
流の発生を抑制してより有効に水面３のみの流れ
を発生するようにする機能を有するものである。

また、スキンマアーム１０の回転中心側には、
他の回転羽根１８が設けられている。

これら回転羽根１８，１８は、第３図のよう
に、ガイドローラ１５の前方に配置した駆動ロー
ラ２０からの動力を可とうワイヤ２１によつて伝
達して回転駆動するようにしてもよい。また、上
記駆動装置１４による動力を伝達して回転駆動す
るようにしてもよい。もちろん、回転羽根１８の
上方に専用のモータを設置して駆動するようにし
てもよい。

上記のようになつているので、池の水面３は回
転羽根１８によつて強制的に回転を受け、とくに
先端側の回転羽根１８は、池のコーナーまでをも
効果的に回転して池全体に流れるようになり、有
効にスクレーパ１２に受入れられてスカムトラフ
２内に誘引されるようになる。

なお、第４図は、回転支持軸３１に支持された
伝達アーム３０の一方にストライカ３２を設け
て、このストライカ３２が矩形沈殿池におけるフ
ライトによつてけり上げられるようになつている
とともに、トラフ３３の前側に設けた水面浮上形
のフロート３４上下に浮沈するようになつている
ものを背景とした一例である。この一例において
は、フロート３４を通るロツド３５上回り外周に
第５図および第６図にみるようなチヤツク３６を
設けて、このチヤツク３６が通常はロツド３５を
フリーに、ストライカ３２の持ち上げによりロツ
ド３５をチヤツクしてフロート３４を沈めること
ができるようにしたものである。つまり、チヤツ
ク３６はＵ字状に形成されていて、その開放側の
一端に拡大バネ３７を有している。この拡大バネ
３７を通るようにチヤツクワイヤ３８がの一端が
連結されていて、チヤツクワイヤ３８の他端は、
伝達アーム３０のストライカ３２側の一端に連結
されている。ここで、ストライカ３２が持ち上げ
られて伝達アーム３０が回転すると、チヤツクワ
イヤ３８が引張られてチヤツク３６を閉じるよう
になつている。これにより、ロツド３５は、チヤ
ツキングされて、フロート３４とともに沈むこと
になる。フライトがストライカ３２を通過する
と、トラフ３３への引張はなくなり、拡大バネ３
７によりチヤツク３６は拡がつてロツド３５はフ
ロート３４に対して自由になるので、フロート３
４は水面上においてロツド３５に関係なく水面追
従型として動作することができるようになつてい
る。

なお、第１図に示すように、スキンマアーム１
０の進行方向側にスクリユウコンベア５０を設置
してもよい。

［考案の効果］ 以上説明したように、この考案は、円形沈殿池
内に回転自在に支持されたスキンマアームの底側
に、沈殿池内の水面を回転しながらスキンマアー
ムとともに進行する回転羽根を設けてなる円形沈
殿池のスカム除去装置であるので、水面を回転し
ながら回転する回転羽根によつて、スカムを有効
に誘導し除去するようにした円形沈殿池のスカム
除去装置を提供することができるようになつたも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示した平面図、
第２図はその側面図、第３図はその先端のガイド
と動力取り出し方式を示した側面図、第４図は他
の一例を示した説明図、第５図はそのチヤツキン
グ状態を示した平面図、第６図は、その非チヤツ
キング状態を示した平面図である。 １０……スキンマアーム、１８……回転羽根。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円形沈殿池内に回転自在に支持されたスキンマ
   アームの底側に、沈殿池内の水面を回転しながら
   スキンマアームとともに進行する回転羽根を設け
   てなる円形沈殿池のスカム除去装置。