JPH05106924A - 冷却システム - Google Patents

冷却システム

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Publication number
JPH05106924A
JPH05106924A JP26784291A JP26784291A JPH05106924A JP H05106924 A JPH05106924 A JP H05106924A JP 26784291 A JP26784291 A JP 26784291A JP 26784291 A JP26784291 A JP 26784291A JP H05106924 A JPH05106924 A JP H05106924A
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JP
Japan
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cooling
cooled
cooling medium
heat
concentration
Prior art date
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Application number
JP26784291A
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English (en)
Inventor
Hirokuni Suzuki
弘国 鈴木
Seiichi Sakuma
誠一 佐久間
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Mayekawa Manufacturing Co
Original Assignee
Mayekawa Manufacturing Co
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Publication date
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Publication of JPH05106924A publication Critical patent/JPH05106924A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被冷却体を効率良く氷温前後に冷却するとと
もに、冷却負荷の変動に対する冷却システムの温度制御
性を改善して、冷却システムを小型にする。 【構成】 圧縮機1と、凝縮器2と、蒸発器4とを、順
に接続して、冷凍サイクル5を構成する。蓄熱槽6は、
内部に蒸発器4を設けるとともに、循環路8を介して負
荷側9に連通する。負荷側9を循環させる冷却媒体a
を、蓄熱槽6に貯留する。冷却媒体aは、硝酸ナトリウ
ムまたは塩化ナトリウムと硝酸カリウムとの水溶液で、
この水溶液における、硝酸ナトリウムまたは塩化ナトリ
ウムの濃度は、5重量%以上15重量%以下で、硝酸カ
リウムの濃度は、2重量%以上10重量%以下になって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被冷却物を、氷温前後
に冷却したり、或いはパーシャルフリーズする冷却シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被冷却体を氷温前後に冷却する冷
却方法としては、冷凍機にて温度−20〜−5℃に調整
されたブラインを用いて氷温前後に冷却する方法と、氷
蓄熱にて氷温前後に冷却したチラー水を用いて冷却する
方法とがある。
【0003】ブラインによる冷却方法は、ブラインと被
冷却体との温度差を大きくとることができるので、被冷
却体を速く冷却することができる。
【0004】一方、チラー水による冷却方法は、電力の
安い夜間に冷凍機を運転させて氷を多量に作って蓄熱
し、昼間に氷温前後のチラー水を供給して冷却すること
ができる。
【0005】また、被冷却体を冷却して、いわゆるパー
シャルフリーズの状態にする冷却方法としては、空気や
浸漬液を媒体として被冷却体を部分凍結する方法が採ら
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の氷温前後に冷却する冷却方法のうち、ブラインによ
る冷却方法は、ブラインを低温に調整する必要があるの
で、冷凍機の容量が増加するとともに、冷却動力の増加
を招くことがある。
【0007】また、チラー水による冷却方法は、一般
に、チラー水の取り出し温度が1〜3℃となるので、被
冷却体を−1〜1℃の氷温にまで冷却することができな
いことがある。このため、このチラー水で氷温近傍に冷
却する場合、負荷側に設けた熱交換器の伝熱面積の増加
や、冷却時間の増加による被冷却体の冷却量の減少を招
いている。
【0008】さらに、空気を媒体としてパーシャルフリ
ーズする冷却方法は、被冷却体の表面から空気への熱伝
導率が小さく、また、被冷却体と空気との温度差を大き
く取れないために、被冷却体の冷却に長い時間を要して
いた。また、凍結負荷の変動が激しいと、空気の温度が
氷温より低下したり、凍結に時間を要するので、被冷却
体が緩慢凍結してパーシャルフリーズにならないことが
多かった。
【0009】また、浸漬液による冷却方法は、被冷却体
の急速凍結が可能で、この被冷却体はパーシャルフリー
ズされた状態になる。しかし、この浸漬液として塩水や
プロピレングリコールを使用する浸漬液は顕熱により蓄
熱するので、凍結負荷の変化が激しいと、氷温の温度範
囲に浸漬液の温度を制御することが難しく、負荷調整用
にタンクを設けると、蓄熱槽の容量を大きくしていた。
【0010】本発明の目的は、上記問題点に鑑みなされ
たもので、小型でありながらも効率良く氷温前後に冷却
し、温度制御性の良い冷却システムを提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の冷却シス
テムは、順次圧縮機と凝縮器と蒸発器とを接続して構成
された冷凍サイクルと、循環路を介して負荷側に連通し
前記蒸発器が設けられた蓄熱槽と、前記蓄熱槽に貯留さ
れ前記負荷側を循環する冷却媒体とを備え、前記冷却媒
体は、少なくとも硝酸ナトリウムまたは塩化ナトリウム
および硝酸カリウムを水に溶解した水溶液で、この水溶
液において、前記硝酸ナトリウムまたは塩化ナトリウム
の濃度は、5重量%以上15重量%以下で、前記硝酸カ
リウムの濃度は、2重量%以上10重量%以下とする。
【0012】請求項2記載の冷却システムは、順次圧縮
機と凝縮器と蒸発器とを接続して構成された冷凍サイク
ルと、前記蒸発器が設けられた蓄熱槽と、この蓄熱槽に
循環路を介して連通した浸漬槽と、前記蓄熱槽および前
記浸漬槽に貯留されこの蓄熱槽とこの浸漬槽とを循環す
る冷却媒体とを備え、前記冷却媒体は、少なくとも硝酸
ナトリウムまたは塩化ナトリウムおよび硝酸カリウムを
水に溶解した水溶液で、前記水溶液において、前記硝酸
ナトリウムまたは塩化ナトリウムの濃度は、5重量%以
上15重量%以下で、前記硝酸カリウムの濃度は、2重
量%以上10重量%以下とする。
【0013】請求項3記載の冷却システムは、順次圧縮
機と凝縮器と蒸発器とを接続して構成された冷凍サイク
ルと、前記蒸発器が設けられた蓄熱槽と、前記蓄熱槽に
貯留された冷却媒体と、前記冷却媒体と熱交換を行うブ
ラインが貯留された浸漬槽とを備え、前記冷却媒体は、
少なくとも硝酸ナトリウムまたは塩化ナトリウムおよび
硝酸カリウムを水に溶解した水溶液で、前記水溶液にお
いて、前記硝酸ナトリウムまたは塩化ナトリウムの濃度
は、5重量%以上15重量%以下で、前記硝酸カリウム
の濃度は、2重量%以上10重量%以下とする。
【0014】
【作用】請求項1記載の冷却システムは、順次圧縮機と
凝縮器と蒸発器とを接続して構成された冷凍サイクルを
運転すると、蒸発器は熱交換器として作動して、蓄熱槽
に貯留された冷却媒体を冷やすので、この冷却媒体は凍
結を開始して潜熱を蓄熱する。また、この冷却媒体は、
少なくとも硝酸ナトリウムまたは塩化ナトリウムおよび
硝酸カリウムを水に溶解した水溶液で、この水溶液中の
硝酸ナトリウムまたは塩化ナトリウムの濃度は、5重量
%以上15重量%以下で、硝酸カリウムの濃度は、2重
量%以上10重量%以下になっているので、潜熱を蓄熱
した状態で負荷側に送られると、凍結した冷却媒体は、
融解する際に潜熱を氷温以下の温度の冷熱として放出
し、この冷熱が、被冷却体を氷温付近に冷却する。
【0015】請求項2記載の冷却システムは、順次圧縮
機と凝縮器と蒸発器とを接続して構成された冷凍サイク
ルを運転すると、蒸発器は熱交換器として作動して、蓄
熱槽に貯留された冷却媒体を冷やすので、この冷却媒体
は凍結を開始して潜熱を蓄熱する。また、この冷却媒体
は、少なくとも硝酸ナトリウムまたは塩化ナトリウムお
よび硝酸カリウムを水に溶解した水溶液で、この水溶液
中の硝酸ナトリウムまたは塩化ナトリウムの濃度は、5
重量%以上15重量%以下で、硝酸カリウムの濃度は、
2重量%以上10重量%以下になっているので、浸漬槽
にて、凍結した冷却媒体は融解する際に、前記硝酸ナト
リウム、塩化ナトリウムおよび硝酸カリウムの濃度に応
じて特定される一定温度を保持しながら、潜熱をこの一
定温度の冷熱として放出する。そして、浸漬槽の冷却媒
体に被冷却体を浸漬すると、この冷却媒体は、被冷却体
を急速凍結してパーシャルフリーズの状態にする。
【0016】請求項3記載の冷却システムは、順次圧縮
機と凝縮器と蒸発器とを接続して構成された冷凍サイク
ルを運転すると、蒸発器は熱交換器として作動して、蓄
熱槽に貯留された冷却媒体は冷やすので、この冷却媒体
は凍結を開始して潜熱を蓄熱する。また、この冷却媒体
を、少なくとも硝酸ナトリウムまたは塩化ナトリウムお
よび硝酸カリウムを水に溶解した水溶液で、この水溶液
中の硝酸ナトリウムまたは塩化ナトリウムの濃度は、5
重量%以上15重量%以下で、硝酸カリウムの濃度は、
2重量%以上10重量%以下になっているので、潜熱を
蓄熱して凍結した冷却媒体は、融解する際に、硝酸ナト
リウム、塩化ナトリウムおよび硝酸カリウムの濃度に応
じて特定される一定温度を保持しながら、潜熱をこの一
定温度の冷熱として放出する。そして、この冷熱にてブ
ラインは冷却されるので、被冷却体をこのブラインに浸
漬すると、ブラインは、被冷却体を急速凍結してパーシ
ャルフリーズの状態にする。
【0017】
【実施例】本発明の冷却システムの第1の実施例を図1
に基づいて説明する。
【0018】図1において、1は圧縮機で、この圧縮機
1の吐出側には凝縮器2が接続されている。この凝縮器
2には、膨脹弁3を介して蒸発器4が接続され、さら
に、この蒸発器4は圧縮機1の吸入側に接続されること
により、冷凍サイクル5が構成されている。
【0019】また、6は蓄熱槽で、この蓄熱槽6には冷
却媒体aが貯留され、前記蒸発器4は、蓄熱槽6の内部
に設けられて冷却媒体aに浸漬している。さらに、この
蓄熱槽6は、ポンプ7を有する循環路8を介して負荷側
としての熱交換器9に連通して接続している。そして、
この熱交換器9には、冷却負荷としての被冷却体を直に
冷却し前記冷却媒体Aと熱交換を行う負荷側作動流体が
流通するようになっている。
【0020】前記冷却媒体aは、主成分となる硝酸ナト
リウム(Na NO3 )または塩化ナトリウム(Na C
l)と硝酸カリウム(KNO3 )とをそれぞれ水に溶解
した水溶液である。この水溶液は、硝酸ナトリウムまた
は塩化ナトリウムの濃度が5重量%以上15重量%以下
に調整され、一方、硝酸カリウムの濃度が2重量%以上
10重量%以下に調整されている。そして、この冷却媒
体aの凍結温度や融解温度は、それぞれ水溶液中の硝酸
ナトリウムまたは塩化ナトリウムおよび硝酸カリウムの
各濃度に応じて、氷温以下の−8〜−3℃の温度範囲よ
り特定されるものである。
【0021】このように上記構成にて冷却システム11が
構成される。
【0022】次に本実施例の作用について説明する。
【0023】冷凍サイクル5を運転すると、フロンガス
などの1次冷媒が圧縮機1にて圧縮されて吐出し、吐出
された1次冷媒を凝縮器2にて凝縮させる。次に、膨脹
弁3を介して1次冷媒の圧力を下げて蒸発器4に流入さ
せる。この時、この蒸発器4は、熱交換器として作動
し、1次冷媒は、蒸発器4を浸漬する冷却媒体aと熱交
換を行って蒸発し、再び圧縮機1の吸入側に流入する。
【0024】この時、冷却媒体aは、冷却媒体aとの熱
交換により冷却されて徐々に温度が低下し、−8〜−3
℃の温度範囲の特定の温度で凍結を開始し、凍結に伴い
徐々に潜熱を蓄熱していく。
【0025】一方、ポンプ7を作動させると、冷却媒体
aが連続的に熱交換器9に送られる。そして、この熱交
換器9において、冷却媒体aは、冷却媒体aが融解時に
放出した潜熱が、この特定の一定温度の冷熱として負荷
側作動流体に取り出される。そして、この冷熱は、図示
しない被冷却物を氷温前後に冷却する。
【0026】このように上記構成によれば、凍結した冷
却媒体aの温度が−8〜−3℃の温度範囲にあり、潜熱
を蓄熱した冷却媒体aと被冷却体との温度差を大きくと
ることができるので、熱交換器9における負荷側作動流
体と冷却媒体aとの伝熱面積を小さくすることができ、
熱交換器9を小型にすることができる。また、冷熱を冷
却媒体aに潜熱として蓄熱しておいて、被冷却体の冷却
量に応じて蓄熱している冷却媒体aを熱交換器9に循環
させて冷熱を送っているので、熱交換器9に循環させる
冷却媒体aの量を変えるだけで、冷却システム11の冷却
能力を変えることができる。
【0027】従って、冷凍サイクル5の容量を増やさな
くても、被冷却体の冷却量の変動に対する冷却システム
11の追従性を良くできるので、この冷却システム11の温
度制御性を良くすることができるとともに、この冷却シ
ステム11を小型に構成することができる。
【0028】また、潜熱を蓄熱した冷却媒体aと被冷却
体との温度差が大きいために、熱交換器9での熱伝達が
速くなるので、効率良く被冷却体を冷却することができ
るとともに、被冷却体を冷却する冷却時間を短くできる
ので、被冷却体の冷却量を増やすことができる。
【0029】さらに、被冷却体は氷温前後に冷却される
ので、この被冷却体が完全に凍結することを防止でき
る。
【0030】次に、本発明の冷却システムの第2の実施
例を、図2に基づいて説明する。
【0031】図2において、冷凍サイクル5は、前記第
1の実施例と同様に構成されるとともに、前記冷却媒体
aは、前記第1の実施例と同様に作製された硝酸ナトリ
ウムまたは塩化ナトリウムおよび硝酸カリウムの水溶液
である。
【0032】また、蓄熱槽6は、冷却媒体aが貯留さ
れ、前記蒸発器4は、蓄熱槽6の内部に設けられてこの
冷却媒体aに浸漬している。さらに、この蓄熱槽6は、
ポンプ7を有する循環路8を介して浸漬槽12に連通して
いる。
【0033】前記浸漬槽12は、前記冷却媒体aを貯留す
るとともに、この冷却媒体aに一部を浸漬している搬送
路13が内部に設けられている。そして、この搬送路13に
沿って、冷却媒体aによって冷却される冷却負荷として
の被冷却体が搬送される。
【0034】次に本実施例の作用について説明する。
【0035】冷凍サイクル5を運転すると、前記第1の
実施例と同様に、冷却媒体aは、冷却されて徐々に温度
が低下し、−7〜−2℃前後の水溶液中の硝酸ナトリウ
ムまたは塩化ナトリウムおよび硝酸カリウムの各濃度に
て特定される一定の温度で凍結を開始し、凍結に伴い徐
々に潜熱を蓄熱していく。
【0036】一方、ポンプ7を作動させると、潜熱を蓄
熱して固相と液相とが混在しているシャーベット状の冷
却媒体aが浸漬槽12に送られる。この浸漬槽12におい
て、凍結している冷却媒体aは、氷温以下の温度より特
定の温度を保持しながら融解して、潜熱を放出する。こ
の時、搬送路13を搬送されて浸漬槽12の冷却媒体aに浸
漬された被冷却体は、冷却媒体aが放出した潜熱による
冷熱にて急速に冷却される。このため、被冷却体aは、
急速凍結されてパーシャルフリーズの状態になる。
【0037】なお、前記冷却媒体aとしては、例えば表
1に示すように、硝酸ナトリウムの濃度が3.8%,硝
酸カリウムの濃度が3.7%の水溶液や、硝酸ナトリ
ウムの濃度が8%,硝酸カリウムの濃度が4%の水溶液
を用いた場合、各水溶液の凍結温度は、それぞれ−5
℃、−4.2℃になり、融解温度は、それぞれ−4〜−
3℃、−3.5〜−2.5℃になり、潜熱量は、70Kc
al/Kg ,71Kcal/Kgになる。
【0038】
【表1】
【0039】このように上記構成によれば、冷熱を潜熱
として冷却媒体aに蓄熱しておいて、被冷却体の冷却量
に応じて蓄熱した冷却媒体aを浸漬槽12に循環させて冷
熱を取り出しているので、浸漬槽12に循環させる冷却媒
体aの量を変えるだけで、冷却システム11の冷却能力を
変えることができる。
【0040】従って、冷凍サイクル5の容量を増やさな
くても、被冷却体の冷却量の変動に対する冷却システム
11の追従性を良くできるので、この冷却システム11の温
度制御性を良くすることができるとともに、被冷却体の
パーシャルフリーズに要する時間を短縮することができ
る。また、冷熱として、冷却媒体aに蓄熱された潜熱を
用いるので、顕熱を用いる場合に比較して、蓄熱槽6を
小型にできる。このため、冷却システム11を小型に構成
することができる。
【0041】さらに、被冷却体は、氷温で冷却されるの
で、パーシャルフリーズよりもさらに凍結が進行して完
全凍結することを防ぐことができる。
【0042】次に、本発明の冷却システムの第3の実施
例を、図3に基づいて説明する。
【0043】図3において、冷凍サイクル5は、前記第
1および第2の実施例と同様に構成されるとともに、前
記冷却媒体aは、前記第1および第2の実施例と同様に
作製された硝酸ナトリウムまたは塩化ナトリウムおよび
硝酸カリウムの水溶液である。
【0044】また、蓄熱槽6は、内部に冷却媒体aが貯
留され、前記蒸発器4は、蓄熱槽6の内部に設けられて
この冷却媒体aに浸漬している。そして、この蓄熱槽6
は、ポンプ7aを有する循環路8aを介して熱交換器14の1
次側に連通している。
【0045】一方、浸漬槽12は、塩水などのブラインb
を貯留するとともに、このブラインbに一部を浸漬して
いる搬送路13が設けられている。そして、この搬送路13
に沿って、冷却媒体aによって冷却される冷却負荷とし
ての被冷却体が搬送される。さらに、この浸漬槽12は、
ポンプ7bを有する循環路8bを介して熱交換器14の2次側
に連通している。
【0046】次に本実施例の作用について説明する。
【0047】冷凍サイクル5を運転すると、前記第1お
よび第2の実施例と同様に、冷却媒体aは、冷却されて
徐々に温度が低下し、−7〜−2℃前後の水溶液中の硝
酸ナトリウムまたは塩化ナトリウムおよび硝酸カリウム
の各濃度にて特定される一定の温度で凍結を開始し、凍
結に伴い徐々に潜熱を蓄熱していく。
【0048】一方、ポンプ7aを作動させると、潜熱を蓄
熱して固相と液相とが混在しているシャーベット状の冷
却媒体aが熱交換器14に送られる。この熱交換器14にお
いて、凍結している冷却媒体aは、氷温以下の温度より
特定の一定温度を保持しながら融解して潜熱を冷熱とし
て放出し、この冷熱を受け取ったブラインbは氷温以下
に冷却される。そして、冷却されたブラインbは、ポン
プ7bにて循環路8bを介して浸漬槽12に送られて、搬送路
13を搬送されてこのブラインbに浸漬された被冷却体
を、急速に凍結させてパーシャルフリーズの状態にす
る。
【0049】このように上記構成によれば、冷熱を潜熱
として冷却媒体aに蓄熱しておき、被冷却体の冷却量に
応じて蓄熱した冷却媒体aを熱交換器14に循環させて、
この熱交換器14での熱交換により冷熱をブラインbに供
給するので、熱交換器14に循環させる冷却媒体aの量を
変化させるだけで、冷却システム11の冷却能力を変える
ことができる。
【0050】従って、冷凍サイクル5の容量を大型化し
なくても、被冷却体の冷却量の変動に対する冷却システ
ム11の追従性を良くできるので、この冷却システム11の
温度制御性を良くすることができるとともに、被冷却体
のパーシャルフリーズに要する時間を短縮することがで
きる。また、被冷却体を冷却するためにブラインbに供
給される冷熱は、冷却媒体aに蓄熱された潜熱を用いる
ので、顕熱を用いる場合に比較して、蓄熱槽6を小型に
できる。従って、冷却システム11を小型に構成すること
ができる。
【0051】さらに、被冷却体は、氷温で冷却されるの
で、パーシャルフリーズよりもさらに凍結が進行して完
全凍結することを防ぐことができる。
【0052】なお、第1乃至第3の実施例にて用いた冷
却媒体aとしての水溶液に、必要に応じて防蝕剤や防バ
イ剤などを添加することもできる。
【0053】
【発明の効果】請求項1記載の冷却システムによれば、
潜熱を蓄熱した冷却媒体と被冷却体との温度差を大きく
とることができるので、熱交換器における負荷側作動流
体と冷却媒体との伝熱面積を小さくすることができ、熱
交換器を小型にすることができる。また、冷熱を冷却媒
体に潜熱として蓄熱しておいて、被冷却体の冷却量に応
じて蓄熱した冷却媒体を熱交換器に循環させて放出され
る潜熱を冷熱として取り出しているので、熱交換器に循
環させる冷却媒体の量を変えるだけで、冷却システムの
冷却能力を変えることができる。このため、被冷却体の
冷却量の変動に対する冷却システムの追従性を良くでき
るので、この冷却システムの温度制御性を良くすること
ができるとともに、この冷却システムを小型に構成する
ことができる。また、潜熱を蓄熱した冷却媒体と被冷却
体との温度差が大きいために、被冷却体への熱伝達が速
くなるので、効率良く被冷却体を冷却してこの被冷却体
を冷却する冷却時間を短くできるので、被冷却体の冷却
量を増やすことができる。さらに、被冷却体は氷温前後
に冷却されるので、この被冷却体が完全に凍結すること
を防止できる。
【0054】請求項2記載の冷却システムによれば、冷
熱を潜熱として冷却媒体に蓄熱しておいて、被冷却体の
冷却量に応じて蓄熱した冷却媒体を浸漬槽に循環させて
放出される潜熱を冷熱として取り出しているので、浸漬
槽に循環させる冷却媒体の量を変えるだけで、冷却シス
テムの冷却能力を変えることができる。このため、被冷
却体の冷却量の変動に対する冷却システムの追従性を良
くできるので、この冷却システムの温度制御性を良くす
ることができるとともに、被冷却体のパーシャルフリー
ズに要する時間を短縮することができる。従って、冷却
システムを小型に構成することができる。さらに、被冷
却体は、氷温で冷却されるので、パーシャルフリーズよ
りもさらに凍結が進行して完全凍結することを防ぐこと
ができる。
【0055】請求項3記載の冷却システムによれば、冷
熱を潜熱として冷却媒体に蓄熱しておき、被冷却体の冷
却量に応じて蓄熱した冷却媒体を熱交換器に循環させ
て、この熱交換器での熱交換により冷熱をブラインに供
給するので、熱交換器に循環させる冷却媒体の量を変化
させるだけで、冷却システムの冷却能力を変えることが
できる。従って、被冷却体の冷却量の変動に対する冷却
システムの追従性を良くできるので、この冷却システム
の温度制御性を良くすることができるとともに、被冷却
体のパーシャルフリーズに要する時間を短縮することが
できる。このため、冷却システムを小型に構成すること
ができる。さらに、被冷却体は、氷温で冷却されるの
で、パーシャルフリーズよりもさらに凍結が進行して完
全凍結することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却システムの第1の実施例を示す構
成図である。
【図2】本発明の冷却システムの第2の実施例を示す構
成図である。
【図3】本発明の冷却システムの第3の実施例を示す構
成図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 凝縮器 4 蒸発器 5 冷凍サイクル 6 蓄熱槽 8 循環路 9 負荷側としての熱交換器 11 冷却システム 12 浸漬槽 14 熱交換器 a 冷却媒体 b ブライン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順次圧縮機と凝縮器と蒸発器とを接続し
    て構成された冷凍サイクルと、 循環路を介して負荷側に連通し前記蒸発器が設けられた
    蓄熱槽と、 前記蓄熱槽に貯留され前記負荷側を循環する冷却媒体と
    を備え、 前記冷却媒体は、少なくとも硝酸ナトリウムまたは塩化
    ナトリウムおよび硝酸カリウムを水に溶解した水溶液
    で、 この水溶液において、前記硝酸ナトリウムまたは塩化ナ
    トリウムの濃度は、5重量%以上15重量%以下で、前
    記硝酸カリウムの濃度は、2重量%以上10重量%以下
    であることを特徴とする冷却システム。
  2. 【請求項2】 順次圧縮機と凝縮器と蒸発器とを接続し
    て構成された冷凍サイクルと、 前記蒸発器が設けられた蓄熱槽と、 この蓄熱槽に循環路を介して連通した浸漬槽と、 前記蓄熱槽および前記浸漬槽に貯留されこの蓄熱槽とこ
    の浸漬槽とを循環する冷却媒体とを備え、 前記冷却媒体は、少なくとも硝酸ナトリウムまたは塩化
    ナトリウムおよび硝酸カリウムを水に溶解した水溶液
    で、 前記水溶液において、前記硝酸ナトリウムまたは塩化ナ
    トリウムの濃度は、5重量%以上15重量%以下で、前
    記硝酸カリウムの濃度は、2重量%以上10重量%以下
    であることを特徴とする冷却システム。
  3. 【請求項3】 順次圧縮機と凝縮器と蒸発器とを接続し
    て構成された冷凍サイクルと、 前記蒸発器が設けられた蓄熱槽と、 前記蓄熱槽に貯留された冷却媒体と、 前記冷却媒体と熱交換を行うブラインが貯留された浸漬
    槽とを備え、 前記冷却媒体は、少なくとも硝酸ナトリウムまたは塩化
    ナトリウムおよび硝酸カリウムを水に溶解した水溶液
    で、 前記水溶液において、前記硝酸ナトリウムまたは塩化ナ
    トリウムの濃度は、5重量%以上15重量%以下で、前
    記硝酸カリウムの濃度は、2重量%以上10重量%以下
    であることを特徴とする冷却システム。
JP26784291A 1991-10-16 1991-10-16 冷却システム Pending JPH05106924A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005353470A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 燃料電池システム
JP2005353471A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 燃料電池システム
JP2005353467A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 燃料電池システム
WO2014076891A1 (ja) * 2012-11-15 2014-05-22 ナガノサイエンス株式会社 環境試験装置

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