JPH05106703A - 摩擦駆動送り装置 - Google Patents

摩擦駆動送り装置

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JPH05106703A
JPH05106703A JP26734991A JP26734991A JPH05106703A JP H05106703 A JPH05106703 A JP H05106703A JP 26734991 A JP26734991 A JP 26734991A JP 26734991 A JP26734991 A JP 26734991A JP H05106703 A JPH05106703 A JP H05106703A
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JP
Japan
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shaft
ball
balls
friction
friction drive
Prior art date
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Pending
Application number
JP26734991A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Inoue
潔 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
INR Kenkyusho KK
Original Assignee
INR Kenkyusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボール等とシャフト間の摩擦力を増大させ、
精密送りを可能にすると共に、耐摩耗性を向上させ、寿
命の長い摩擦駆動送り装置を提供することにある。 【構成】 ナットハウジング(1) 内に、その内周面から
僅かに突出するよう保持された回動自在なボール(2) 等
を介して回転自在且つ軸方向に相対移動可能なようシャ
フト(3) を挿通して成る摩擦駆動送り装置において、上
記シャフト(3) の表面及び/又は上記ボール(2) 等の表
面にダル加工(2a)を施したことを特徴とする。更に、上
記ダル加工を施した表面に耐摩耗性材料による被覆処理
を施すことが推奨される。 【効果】 シャフトやボール等の摩擦接触面にダル加工
を施して微細な凹凸面を形成したから、駆動力が滑りを
生じることなく伝達され、送り精度が大幅に向上する。
又、ダル加工面に耐摩耗性材料をコーティングすること
によって摩擦面の摩耗が少なくなり寿命が大幅に向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は機械装置のテーブルやヘ
ッド等を精密に直線送りする摩擦駆動送り装置の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ナットハウジング内に、その内周
面から僅かに突出するよう保持された回動自在なボー
ル、ローラもしくはリングベルトを介して回転自在且つ
軸方向に相対移動可能なようシャフトを挿通して成る摩
擦駆動送り装置が知られており、上記ボールもしくはロ
ーラはナットハウジングの内周面に形成した螺旋状のリ
テーナに沿って多数配置され、シャフトをその軸中心に
回転させると、これと摩擦接触する上記ボール等が回転
しながら上記螺旋状のリテーナに沿って移動し、これに
伴ってシャフトがその軸方向に直線移動するようになっ
ている。その場合、上記ナットハウジングとシャフト間
の相対駆動力は、両者間に介在するボールとかローラの
摩擦回転によって発生させられるから、これらのボール
やローラとシャフト間の摩擦特性に左右されることにな
る。
【0003】而して、従来、ボール等とシャフト間の滑
りを除去するためには、ナットハウジング側を2分割
し、両分割部分をボールネジで締付け調整することによ
り嵌合状態を制御するように構成しているが、その場
合、異常な摩耗が生じたり、合せ間隙にボールが落込ん
で圧接状態が悪くなったりする欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためなされたものであり、その目的とすると
ころは、ボール等とシャフト間の摩擦力を増大させ、精
密送りを可能にすると共に、耐摩耗性を向上させ、寿命
の長い摩擦駆動送り装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、ナットハ
ウジング内に、その内周面から僅かに突出するよう保持
された回動自在なボール、ローラもしくはリングベルト
を介して回転自在且つ軸方向に相対移動可能なようシャ
フトを挿通して成る摩擦駆動送り装置において、上記シ
ャフトの表面及び/又は上記ボール、ローラもしくはリ
ングベルトの表面にダル加工を施すことによって達成で
きる。上記ダル加工を施した表面に更に耐摩耗性材料に
よる被覆処理を施すことも推奨される。
【0006】
【作用】上記のように本発明においては、シャフトやボ
ール等の摩擦接触面にダル加工を施して微細な凹凸面を
形成したから、駆動側から従動側に滑りを生じることな
く駆動力が伝達作用し、送り精度が極めて向上する。又
上記ダル加工面に耐摩耗性材料をコーティングすること
によって摩擦面の摩耗が少なくなり寿命が大幅に向上す
る。
【0007】
【実施例】以下図面を参照しつゝ本発明を具体的に説明
する。図1は本発明に係る摩擦駆動送り装置の一実施例
を示す部分断面図で、図中、1は内部を円筒状に形成し
たナットハウジングで、その内周壁に複数のボールを収
納する螺旋状のリテーナ1aが形成されている。2はこの
リテーナ1a中に嵌合した複数のボール、3は回転シャフ
トで、ナットハウジング1内にボール2を介して回転自
在に挿通せしめる。このようにナットハウジング1内に
多数のボール2が螺旋状にリテーナ1a内に並べて嵌め込
まれ、これらのボール2によりシャフト3が回転自在に
支持される。シャフト3とボール2の接触は、がたつき
がなく常に圧接する状態に加圧調整される。その加圧制
御は、例えばナットハウジングに油溝等を形成して、そ
こに油圧を供給加圧することによって圧着嵌合させるこ
とができる。
【0008】そこで、このような加圧調整されたボール
2とシャフト3の接触状態においてシャフト3を回転す
ると、摩擦によってボール2が回転し、この回転するボ
ール2がナットハウジング1の内周壁に形成した螺旋状
のリテーナ1a内に並んで嵌合されているので、シャフト
3の回転がナットハウジング1の直線運動に変換伝達さ
れる。この運動の伝達変換に滑りがないことにより安定
した高精度の送りが可能となる。この運動変換機能は、
一般のボルトとナットの関係と同様で、シャフト3の回
転がボールに摩擦伝達し螺旋状(ネジ状)に並べられた
ボール2によってナットが直線運動するもので、シャフ
トの回転速度及び方向が一定でも、ユニットの移動速度
はボールを配列するリテーナのヘリカルピッチで自由に
設定することができる。
【0009】而して、本発明におい、上記シャフト3の
表面及び/又はボール2の表面には、ダル加工によって
微細な凹凸面3aが形成してある。このダル加工は、例え
ばレーザをパルス状に高周波数で断続照射することによ
り、深さがH=3〜10μm、直径がD=5〜20μm程度
の微小な凹部を全表面に均一に形成することによって施
される。勿論、このダル加工の手段としては、ショット
ピーニング、パルス放電、その他を任意に利用すること
ができる。このような微細な凹凸面3aの形成によって相
互の接触面における摩擦力が増加し、シャフト3とボー
ル2を介したナットハウジング1への運動伝達効率が向
上する。
【0010】更に上記ダル加工した凹凸面3aに耐摩耗性
材料を被覆処理することによって凹凸面の耐摩耗性を増
大させることができ、耐用寿命を向上させることができ
る。この耐摩耗性材料の被覆処理手段としては例えば放
電溶着加工(MW法)を利用することができる。WC、
TiC、B4 C、SiC、Al2 3 、ZrO2 等の単
独もしくは混合した超硬材、更にはこれにDia、cB
Nを添加した材料を電極とし、これを母材との間に回転
摺動、振動接触をしながらパルス放電によって母材に電
極材を溶着被覆させる。勿論この被覆処理にはPVD、
CVD等を用いることができる。この超硬質耐摩耗性材
料の被膜形成処理によってダル加工面の耐摩耗性が格段
に向上する。
【0011】図2は本発明に係る摩擦駆動送り装置のも
う一つの実施例で、回転するシャフト3とナットハウジ
ング1の間に複数のローラ4を介装したものである。ロ
ーラ4はナットハウジング1に対して回転自在に固定支
持され、ネジ状に傾斜してシャフト3に圧接する。シャ
フト3及びローラ4の表面にはダル加工により凹凸面3
a、4aが形成され、摩擦力を高めた状態で接触転動する
ようになっている。図3は上記ローラ4の拡大図で、ロ
ーラ支持部材5をナットハウジング1内に埋設固定して
支持させる。
【0012】ダル加工は、例えば2KWレーザを用い、
τon=5 μS 、τoff =20μS のパルス照射して加工し
たとき、表面粗さが約2.21μR/max で、D/H=5〜
6程度の凹凸面が形成された。このダル加工をローラと
シャフトの両面に形成してトルク特性をテストしたと
き、図4に示すように低いスラスト圧で充分なトルクを
得ることができた。図は、シャフト径12mmφ、リテーナ
のリード5mmの場合で、従来例に比較してトルクが約2
〜2.5 倍程度に向上した。
【0013】図5は更に他の実施例で、図6はその部分
断面図である。ナットハウジング8にベアリング6を設
け、ベアリング6の外周にベルト7をリング状に取り付
け、このリングベルト7をシャフト3に圧接したもので
ある。リングベルト7の回転軸をシャフト3の軸に対し
て傾斜させることにより、回転−直線運動変換を行なう
ことができる。この場合もシャフト3及びリングベルト
7の表面にダル加工による微細な凹凸面3a、7aを形成し
ておくことにより、滑りなく運動伝達させることができ
る。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明は、ナットハウジン
グ内に、その内周面から僅かに突出するよう保持された
回動自在なボール、ローラもしくはリングベルトを介し
て回転自在且つ軸方向に相対移動可能なようシャフトを
挿通して成る摩擦駆動送り装置において、上記シャフト
の表面及び/又は上記ボール、ローラもしくはリングベ
ルトの表面にダル加工を施したことを特徴とするもので
あるから、駆動側から従動側に滑りのない駆動力伝達が
可能となり、送り精度が向上し、高い負荷荷重まで正確
な送り制御、即ち送り速度と位置の制御が極めて高精度
になされ得るものである。又上記ダル加工面に耐摩耗性
材料をコーティングする表面処理をしたことによって摩
擦面の摩耗が少なくなり寿命の高い精度加工送りが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る摩擦駆動送り装置の一実施例の構
造説明図である。
【図2】他の実施例の構造説明図である。
【図3】図2に示した摩擦駆動送り装置のローラの拡大
図である。
【図4】図2に示した実施例と従来例の比較特性グラフ
である。
【図5】更に他の実施例の構造説明図である。
【図6】図5の部分断面図である。
【符号の説明】
1 ナットハウジング 2 ボール 3 シャフト 4 ローラ 5 支持部材 6 ベアリング 7 ベルト 8 ナットハウジング 2a,3a,4a,7a ダル加工面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナットハウジング(1,8) 内に、その内周
    面から僅かに突出するよう保持された回動自在なボール
    (2) 、ローラ(4) もしくはリングベルト(7)を介して回
    転自在且つ軸方向に相対移動可能なようシャフト(3) を
    挿通して成る摩擦駆動送り装置において、上記シャフト
    (3) の表面及び/又は上記ボール(2)、ローラ(4) もし
    くはリングベルト(7) の表面にダル加工(2a,3a,4a,7a)
    を施したことを特徴とする摩擦駆動送り装置。
  2. 【請求項2】 上記シャフト(3) 及び/又は上記ボール
    (2) 、ローラ(4) もしくはリングベルト(7) のダル加工
    を施した表面に耐摩耗性材料による被覆処理を施したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の摩擦駆動送り装置。
JP26734991A 1991-10-16 1991-10-16 摩擦駆動送り装置 Pending JPH05106703A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107882517A (zh) * 2018-01-12 2018-04-06 中石化四机石油机械有限公司 一种鹅颈管装置
KR20200038995A (ko) * 2017-08-31 2020-04-14 상하이 마이크로 일렉트로닉스 이큅먼트(그룹) 컴퍼니 리미티드 리니어 모듈 및 그 작동 방법
WO2021065354A1 (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 三井金属アクト株式会社 伸縮機構および伸縮機構製造方法

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