JPH05105799A - エマルシヨン組成物 - Google Patents

エマルシヨン組成物

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JPH05105799A
JPH05105799A JP16299091A JP16299091A JPH05105799A JP H05105799 A JPH05105799 A JP H05105799A JP 16299091 A JP16299091 A JP 16299091A JP 16299091 A JP16299091 A JP 16299091A JP H05105799 A JPH05105799 A JP H05105799A
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unsaturated monomer
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佳男 菊田
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誠之 川本
Takahiro Shiguma
孝弘 志熊
Tadashi Ishida
忠 石田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エポキシ基を持つエチレン性不飽和単量体
(M1)及びラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量
体(M2)との共重合体、並びに、カルボキシル基を持
つエチレン性不飽和単量体(M3)及びラジカル重合可
能なエチレン性不飽和単量体(M4)との共重合体の二
相からなるエマルション組成物。組成物中、スルホン酸
イオン及び又は硫酸エステルイオンをエポキシ基1モル
に対し、0.01〜0.5モル含む。組成割合は全エチレン性
不飽和単量体100重量部に対し、M1+M2 5〜70重量部
(内、M1 0.1〜40重量部)、M3+M4 30〜95重量部
(内、M3 0.1〜40重量部)、及び、M1/M3=0.1〜10
モル比である。 【効果】 一液型でポットライフが長く、常温でも塗膜
形成時、充分に架橋反応する組成物を得る。強度、耐水
性及び耐溶剤性に優れた塗膜を形成するので、この組成
物は塗料、接着剤等の広い分野にわたって有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポットライフが長く、
常温でも塗膜形成時に架橋構造を形成し、良好な架橋塗
膜が得られることを特徴とする自己架橋性を有するエマ
ルション組成物に関する。このエマルションは塗料、接
着剤、紙加工、繊維加工、印刷インキ、セメント混和剤
等の広い分野にわたって好適に使用できる。
【0002】
【従来の技術】従来、種々のエマルションが広範囲の用
途に使用されている。これらの塗膜性能を向上させるた
め、架橋性を有するエマルションが使用されており、近
年では更に低温で反応し、しかも安定性の良いものが求
められている。こうした架橋性を有するエマルションと
しては、これまで一般的には二液型のものが使用されて
きたが、使用に際して二液を混合しなければならないと
いう作業性の欠点がある。したがって、この欠点をなく
すために、一液型で自己架橋性を有するエマルションの
開発が行われている。しかし、このようなエマルション
は、相互に反応する官能基を同一粒子内に持っている。
そのため、従来のような一括での重合では、貯蔵中に粒
子内で架橋反応が起こりやすく、エマルションのポット
ライフが短くなり、造膜性の低下や、塗膜の耐久性に効
果的に働らかない等の諸問題がある。また、エマルショ
ンの安定性を上げようとすると、架橋反応性が低下し、
特に低温での反応性が悪く、架橋反応に加熱処理が必要
となってくる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、相互
に反応する官能基を有する共重合体を同一粒子内に安定
に保持し、安定に重合ができ、貯蔵安定性にも優れ、一
液型でポットライフが長く、更に、塗膜形成時に常温で
も充分な架橋反応を起こし、耐久性の良好な架橋塗膜を
与えるエマルション組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決するために鋭意検討した結果、互いに反応す
る官能基を有する単量体をそれぞれ別個の相に導入し、
更に、塗膜形成時の反応性を上げる特定の官能基を一定
量導入するという事実が有効であることを見出し、本発
明を完成した。すなわち、本発明は、エマルションの分
散粒子が、エポキシ基を分子中に有するエチレン性不飽
和単量体(M1)及びエポキシ基と反応しないラジカル
重合可能なエチレン性不飽和単量体(M2)との共重合
体からなるA-相、並びに、エポキシ基と反応可能なカ
ルボキシル基を分子中に有するエチレン性不飽和単量体
(M3)及びラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量
体(M4)との共重合体からなるB-相の二相からなり、
かつ、エポキシ基1モルに対し、スルホン酸イオン(−
SO3 -)及び/又は硫酸エステルイオン(−OSO3 -
を 0.01〜0.5モル含有してなるエマルション組成物であ
る。
【0005】以下に、本発明で得られるエマルション組
成物を説明する。本発明のエマルション組成物の各種共
重合体を製造するために使用されるエチレン性不飽和単
量体は、以下のような四種類に大別される。ここで、
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、(メタ)
アクリロニトリル及び(メタ)アクリルアミドは、メタ
クリレート、アクリレート;メタクリル酸、アクリル
酸;メタクリロニトリル、アクリロニトリル;メタクリ
ルアミド、アクリルアミドを意味する。
【0006】まず、エポキシ基を分子中に有するエチレ
ン性不飽和単量体(M1)としては、グリシジル(メ
タ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポ
キシ誘導体等が挙げられる。これらは単独又は二種以上
を混合して使用してもよい。次いで、エポキシ基と反応
可能なカルボキシル基を分子中に有するエチレン性不飽
和単量体(M3)としては、(メタ)アクリル酸、クロ
トン酸、マレイン酸又はそのモノアルキルエステル、イ
タコン酸又はそのモノアルキルエステル、フマル酸又は
そのモノアルキルエステル等のエチレン性不飽和カルボ
ン酸等が挙げられる。これらは単独又は二種以上を混合
して使用してもよい。
【0007】更に、その他のエチレン性不飽和単量体、
すなわち、エポキシ基と反応しないラジカル重合可能な
エチレン性不飽和単量体(M2)、及び、エポキシ基と
反応可能なカルボキシル基を分子中に有するエチレン性
不飽和単量体(M3)とラジカル重合可能なエチレン性
不飽和単量体(M4)としては、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル
(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレー
ト、イソブチル(メタ)アクリレート、n-アミル(メ
タ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、
n-ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)ア
クリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル
類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステ
ル類;(メタ)アクリロニトリル等;スチレン、2-メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、t-ブチルスチレン、ク
ロロスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、
ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル類;(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミド等のアミド類;塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン類;エ
チレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニル
ピロリドン、塩化ビニル、ビニルアミド、クロロプレン
等がある。これらは単独又は二種以上を混合して使用し
てもよい。
【0008】また、B-相を形成する際、ラジカル重合
可能なエチレン性不飽和単量体(M4)として、カルボ
キシル基以外にエポキシ基と反応可能な官能基を分子中
に有するエチレン性不飽和単量体を、使用することも可
能である。例えば、アミノ基を含むN−メチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアルキルア
ミノエステル類;ビニルピリジン等のモノビニルピリジ
ン類;ジメチルアミノエチルビニルエーテル等のアルキ
ルアミノ基を有するビニルエーテル類;N−(2-ジメチ
ルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド等のアルキルア
ミノ基を有する不飽和アミド類等が挙げられる。これら
は単独又は二種以上を混合して使用してもよい。
【0009】A-相を形成するために使用されるエチレ
ン性不飽和単量体(M1+M2)の量は、エマルション組
成物中の全エチレン性不飽和単量体 100重量部に対し
て、5〜70重量部である。この場合、A-相が少なくて
も多くても、塗膜形成時、充分な架橋効果が得られな
い。B-相を形成するために使用されるエチレン性不飽
和単量体(M3+M4)の量は、同じくエマルション組成
物中の全エチレン性不飽和単量体 100重量部に対して、
30〜95重量部である。
【0010】また、エポキシ基を分子中に有するエチレ
ン性不飽和単量体(M1)の量は、全エチレン性不飽和
単量体(M1〜M4)100重量部に対して、0.1〜40重量部
である。一方、エポキシ基と反応可能なカルボキシル基
を分子中に有するエチレン性不飽和単量体(M3)の量
は、全エチレン性不飽和単量体(M1〜M4)100重量部
に対して、0.1〜40重量部である。エポキシ基を分子中
に有するエチレン性不飽和単量体(M1)、及び、エポ
キシ基と反応可能なカルボキシル基を分子中に有するエ
チレン性不飽和単量体(M3)とのモル比は、0.1〜10
が適当である。各エチレン性不飽和単量体(M1,M3
とも、その量が減ると塗膜形成時の架橋密度が下がり、
その量が多すぎると重合時の安定性が低下する。
【0011】本発明のエマルション組成物の構造は、一
つのエマルション粒子中にA-相とB-相が相分離してい
る。例えば、A-相を内部にB-相を外部にした粒子、又
は、それらの逆相構造、B-相中にA-相が点在した構造
等、種々の形態をとることができる。また、A-相とB-
相の安定性を上げるために、A-相とB-相を形成する
際、中間相として、エポキシ基及びエポキシ基と反応可
能なカルボキシル基のいずれにも不活性な相として、そ
の他のエチレン性不飽和単量体(M2)を一種又は二種
以上を原料として使用し、中間相を作ることもできる。
【0012】エポキシ基とカルボキシル基との反応を促
進させる官能基であるスルホン酸イオン(−SO3 -)及
び/又は硫酸エステルイオン(−OSO3 -)をエマルシ
ョンに導入する際に、硫酸エステルイオンを分子中に有
するラジカル重合開始剤(I 1)、及び/又は、スルホン
酸イオン又は硫酸エステルイオンを分子中に有する界面
活性剤(S1)を使用する。
【0013】硫酸エステルイオンを分子中に有するラジ
カル重合開始剤(I1)としては、例えば、過硫酸アン
モニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩がある。スルホ
ン酸イオン又は硫酸エステルイオンを分子中に有する界
面活性剤(S1)としては、例えば、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジ
スルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸
ナトリウム、ナトリウムジオクチルスルホサクシネー
ト;ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸ナトリウム等がある。
【0014】エマルション組成物に使用するスルホン酸
イオン及び/又は硫酸エステルイオンの合計モル数は、
エマルション組成物中のエポキシ基1モルに対して、
0.01〜0.5モルである。この比率が 0.01モル未満の場合
には、エポキシ基及びエポキシ基と反応可能な官能基と
の反応性が悪く、充分な架橋塗膜性が得られない。ま
た、この比率が 0.5モルを越えると、得られる塗膜の親
水性が増大し、耐水性等が低下する。硫酸エステルイオ
ンを分子中に有するラジカル重合開始剤(I1)、及
び、スルホン酸イオン又は硫酸エステルイオンを分子中
に有する界面活性剤(S1)は、両者を併用してもよ
く、また、必要なモル数が得られれば単独での使用も可
能である。スルホン酸イオン又は硫酸エステルイオンを
分子中に有する界面活性剤(S1)は、重合中に使用し
ても、重合後、添加してもかまわない。
【0015】更に、ラジカル重合開始剤として、硫酸エ
ステルイオンを分子中に有するラジカル重合開始剤(I
1)以外で、本発明に使用できるもの(I2)がある。例
えば、過酸化水素;アゾビスイソブチロニトリル等のア
ゾ系開始剤;クメンハイドロパーオキシド、t-ブチル
ハイドロパーオキシド等の有機過酸化物等が挙げられ
る。特に、A-相中、エポキシ基を分子中に有するエチ
レン性不飽和単量体(M1)の比率が多い場合、重合中
の安定性を上げるためには、上記のラジカル重合開始剤
(I2)を用いる方が好ましい。また、場合によって
は、過硫酸塩又は過酸化物と、鉄イオン等の金属イオ
ン、ナトリウムスルホキシレート、ピロ亜硫酸ナトリウ
ム、L-アスコルビン酸等の還元剤との組合せによるレ
ドックス開始剤等がある。
【0016】また、界面活性剤としては、スルホン酸イ
オン又は硫酸エステルイオンを分子中に有する界面活性
剤(S1)以外のもの(S2)も、乳化重合及び粒子の安
定性に必要であれば使用することができる。例えば、ジ
アルキルスルホコハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナト
リウム、オレイン酸ナトリウム等の陰イオン性界面活性
剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレ
ンブロックコポリマー等の非イオン性界面活性剤;ラウ
リルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリ
メチルアンモニウムクロリド等の陽イオン性界面活性剤
等が挙げられる。
【0017】本発明のエマルション組成物は、公知の乳
化重合方法にしたがって製造する。エチレン性不飽和単
量体(M1〜M4)の添加方法は、一括、連続又は分割し
て滴下できる。この場合、予め単量体を、水及び界面活
性剤と混合して乳化物として滴下してもよい。また、二
相目以降を重合する際、新たに重合開始剤を添加しても
よい。重合温度は、使用する単量体の種類、重合開始剤
の種類等によって異なるが、通常 30〜90℃の温度範囲
が適当である。更に、必要に応じて乳化重合を行なう
際、メルカプタン類等の連鎖移動剤を添加することも可
能である。得られるエマルション組成物の粒子径は、0.
01〜0.5μm 、好ましくは、0.05〜0.3μm程度が、エポ
キシ基とカルボキシル基との反応性を考えた場合、最適
である。
【0018】乳化重合により得られるエマルション組成
物は、最終的に、塩基物質で中和する。pHの値として
は、6以上にすることが好ましい。この時、pHが6未
満であると塗膜形成時の架橋反応が充分行なわれない。
使用する塩基物質としては、アンモニア、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、モノメチルアミン、モノエチル
アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノ
ールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジ
メチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、
トリエタノールアミン等が挙げられる。
【0019】また、本発明のエマルション組成物では、
所望の効果を阻害しない限り、通常のエマルション用の
添加剤、例えば、消泡剤、分散剤、増粘剤、顔料、造膜
助剤、有機溶剤、可塑剤、防腐剤、防菌剤、防錆剤等を
添加しても何ら差し支えない。
【0020】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明す
る。なお、実施例中、使用するエチレン性不飽和単量
体、重合開始剤及び界面活性剤は、次の略号で示す。 GMA:グリシジルメタクリレート,MAc:メタクリ
ル酸 ,ST:スチレン,n-BA:n-ブチルアクリレー
ト,MMA:メチルメタクリレート, 2-EHA: 2-エ
チルヘキシルアクリレート,AAM:アクリルアミド,
KPS:過硫酸カリウム,AIBN:アゾビスイソブチ
ロニトリル,DBS:ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム。また、得られたエマルション組成物の評価方法
は次のとおりである。 ・酸価…エマルション組成物を n-ブタノールとキシレ
ンの混合溶剤(体積比=1:1)に溶解させ、1%フェノ
ールフタレインを指示薬として、N/10-KOH(アルコ
ール溶液)にて滴定する。 ・フィルムの強度及び伸び率…エマルション組成物をテ
フロン製板上に塗布し、常温で7日間乾燥して、フィル
ムを作製し、評価用試料とした。この試料について、そ
の強度及び伸び率を測定した。 ・耐水性…上記試料を3日間、水に浸漬し、その白化状
態を目視観察した。白化状態の結果は、◎(優秀)>○
(良好)>△(普通)>×(不良)の四段階で表示し
た。 ・吸水率…上記試料を3日間、水に浸漬し、その重量増
加分の割合を測定した。 ・ゲル含率…上記試料の重量(W1)を測定した後、こ
れを3日間、トルエンに浸漬し、トルエンに溶解した固
形分の重量(W2)から次式により計算した。 ゲル含率(%)={(W1−W2)/ W1}×100
【0021】実施例1 反応容器(容量2lit;撹拌機、還流コンデンサー、滴
下装置、及び、温度計付き)に、純水 557.5g 及びD
BS 0.5gを仕込み、窒素雰囲気中、撹拌下、温度 70
℃でKPS 2.5gを添加した。次に、A-相として、S
T 35g、n-BA 50g及びGMA 15gを純水 40g及
びDBS 0.4gで乳化したものを、2時間にわたって連
続的に反応容器中に滴下した。滴下終了後、1時間熟成
させた。更に、B-相として、ST 180g、n-BA 210
g及びMAc 10gを純水 160g及びDBS 1.6gで乳
化したものを、3時間にわたって連続的に反応容器中に
滴下した。滴下終了後、1時間熟成させた。その後、常
温まで冷却し、中和剤としてアンモニア水を添加しpH
を 7.5に調整し、エマルション組成物を得た。使用した
原料の組成を表1に、また、得られたエマルション組成
物の評価結果を表2に示す。
【0022】実施例2 実施例1と同じ反応容器に、純水 561.3g 及びDBS
0.5gを仕込み、窒素雰囲気中、撹拌下、温度 70℃でA
IBN 2.5gを添加した。次に、A-相として、ST 6
1.5g、2-EHA 38.5g、GMA 50gを純水 60g及び
DBS1.35gで乳化したものを、2時間にわたって連続
的に反応容器中に滴下した。滴下終了後、1時間熟成さ
せた。更に、B-相として、ST 107.5g、n-BA 21
2.5g、MAc 30gを純水 140g及びDBS 3.15gで
乳化したものを、3時間にわたって連続的に反応容器中
に滴下した。滴下終了後、1時間熟成させた。その後、
常温まで冷却し、中和剤としてアンモニア水を添加しp
Hを 7.5に調整し、エマルション組成物を得た。使用し
た原料の組成を表1に、また、得られたエマルション組
成物の評価結果を表2に示す。
【0023】実施例3 実施例1と同じ反応容器に、純水 568.8g 及びDBS
0.5gを仕込み、窒素雰囲気中、撹拌下、温度 70℃でK
PS 2.5gを添加した。次に、A-相として、MMA 55
g、n-BA 70g、GMA 25gを純水 60g及びDBS
2.85gで乳化したものを、2時間にわたって連続的に
反応容器中に滴下した。滴下終了後、1時間熟成させ
た。更に、B-相として、MMA 137.5g、n-BA 18
7.5g、MAc15g、AAM 10gを純水 140g及びDB
S 6.65gで乳化したものを、3時間にわたって連続的
に反応容器中に滴下した。滴下終了後、1時間熟成させ
た。その後、常温まで冷却し、中和剤としてジメチルエ
タノールアミンを添加しpHを7.5に調整し、エマルシ
ョン組成物を得た。使用した原料の組成を表1に、ま
た、得られたエマルション組成物の評価結果を表2に示
す。
【0024】実施例4 実施例1と同じ反応容器に、純水 568.8g 及びDBS
0.5gを仕込み、窒素雰囲気中、撹拌下、温度 70℃でK
PS 2.5gを添加した。次にA-相として、ST60g、
n-BA 90g、GMA 50gを純水 80g及びDBS 3.8
gで乳化したものを、2時間にわたって連続的に反応容
器中に滴下した。滴下終了後、1時間熟成させた。更
に、B-相として、ST 107.5g、n-BA 162.5g、M
Ac 30gを純水 120g及びDBS 5.7gで乳化したも
のを、3時間にわたって連続的に反応容器中に滴下し
た。滴下終了後、1時間熟成させた。その後、常温まで
冷却し、中和剤としてアンモニア水を添加しpHを 7.5
に調整し、エマルション組成物を得た。使用した原料の
組成を表1に、また、得られたエマルション組成物の評
価結果を表2に示す。
【0025】実施例5 実施例1と同じ反応容器に、純水 557.5g 及びDBS
0.5gを仕込み、窒素雰囲気中、撹拌下、温度 70℃でK
PS 2.5gを添加した。まず、B-相として、ST 175
g、n-BA 210g、MAc 15gを純水 160g及びDB
S 1.6gで乳化したものを、3時間にわたって連続的に
反応容器中に滴下した。滴下終了後、1時間熟成させ
た。次に、A-相として、ST 30g、n-BA 45g、G
MA 25gを純水 40g及びDBS0.4gで乳化したもの
を、2時間にわたって連続的に反応容器中に滴下した。
滴下終了後、1時間熟成させた。その後、常温まで冷却
し、中和剤としてアンモニア水を添加しpHを 7.5に調
整し、A-相がB-相中に点在した構造をもつエマルショ
ン組成物を得た。使用した原料の組成を表1に、また、
得られたエマルション組成物の評価結果を表2に示す。
【0026】比較例1 実施例1と同じ反応容器に、純水 557.5g 及びDBS
0.5gを仕込み、窒素雰囲気中、撹拌下、温度 70℃でK
PS 2.5gを添加した。次に、ST 205g、n-BA 25
5g、GMA 25g、MAc 15gを純水 200g及びDB
S 2.0gで乳化したものを、4時間にわたって連続的に
反応容器中に滴下した。滴下終了後、1時間熟成させ
た。その後、常温まで冷却し、中和剤としてアンモニア
水を添加しpHを 7.5に調整し、エマルション組成物を
得た。使用した原料の組成を表1に、また、得られたエ
マルション組成物の評価結果を表2に示す。
【0027】比較例2 実施例1と同じ反応容器に、純水 557.5g 及びDBS
0.5gを仕込み、窒素雰囲気中、撹拌下、温度 70℃でK
PS 2.5gを添加した。次に、A-相として、ST 48.5
g、n-BA 51.5gを純水 40g及びDBS 0.4gで乳
化したものを、2時間にわたって連続的に反応容器中に
滴下した。滴下終了後、1時間熟成させた。更に、B-
相として、ST 175g、n-BA 210g、MAc 15gを
純水 160g及びDBS 1.6gで乳化したものを、3時間
にわたって連続的に反応容器中に滴下した。滴下終了
後、1時間熟成させた。その後、常温まで冷却し、中和
剤としてアンモニア水を添加しpHを 7.5に調整し、エ
マルション組成物を得た。使用した原料の組成を表1
に、また、得られたエマルション組成物の評価結果を表
2に示す。
【0028】比較例3 実施例1と同じ反応容器に、純水 562g 及びDBS 0.
5gを仕込み、窒素雰囲気中、撹拌下、温度 70℃でAI
BN 2.5gを添加した。次に、A-相として、ST 61.5
g、2-EHA 38.5g、GMA 50gを純水 60g及びエ
マルゲン920(商品名、花王(株) 社製、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル) 1.5gで乳化したもの
を、2時間にわたって連続的に反応容器中に滴下した。
滴下終了後、1時間熟成させた。更に、B-相として、
ST 107.5g、n-BA 212.5g、MAc 30gを純水 1
40g及びエマルゲン920 の 3.5gで乳化したものを、3
時間にわたって連続的に反応容器中に滴下した。滴下終
了後、1時間熟成させた。その後、常温まで冷却し、中
和剤としてアンモニア水を添加しpHを 7.5に調整し、
エマルション組成物を得た。使用した原料の組成を表1
に、また、得られたエマルション組成物の評価結果を表
2に示す。
【0029】比較例4 実施例1と同じ反応容器に、純水 557.5g 及びDBS
0.5gを仕込み、窒素雰囲気中、撹拌下、温度 70℃でK
PS 5.0gを添加した。次に、A-相として、ST 35
g、n-BA 50g、GMA 15gを純水 40g及びDBS
2.9gで乳化したものを、2時間にわたって連続的に反
応容器中に滴下した。滴下終了後、1時間熟成させた。
更に、B-相として、ST 180g、n-BA 210g、MA
c 10gを純水 160g及びDBS11.6gで乳化したもの
を、3時間にわたって連続的に反応容器中に滴下した。
滴下終了後、1時間熟成させた。その後、常温まで冷却
し、中和剤としてアンモニア水を添加しpHを 7.5に調
整し、エマルション組成物を得た。使用した原料の組成
を表1に、また、得られたエマルション組成物の評価結
果を表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明では、従来の技術では達成されな
かった一液型でポットライフが長く、かつ、常温でも塗
膜形成時に充分な架橋反応を起こすエマルション組成物
が得られた。この架橋反応によって、強度、耐水性及び
耐溶剤性に優れた塗膜を形成するので、本発明のエマル
ション組成物は、塗料、接着剤、紙加工、繊維加工、印
刷インキ、セメント混和剤等の広い分野にわたって有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 59/20 NHW 8416−4J C08L 63/00 NJN 8416−4J (72)発明者 石田 忠 千葉県茂原市東郷1900番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エマルションの分散粒子が、エポキシ基
    を分子中に有するエチレン性不飽和単量体及びエポキシ
    基と反応しないラジカル重合可能なエチレン性不飽和単
    量体との共重合体からなるA-相、並びに、エポキシ基
    と反応可能なカルボキシル基を分子中に有するエチレン
    性不飽和単量体及びラジカル重合可能なエチレン性不飽
    和単量体との共重合体からなるB-相の二相からなり、
    かつ、エポキシ基1モルに対し、スルホン酸イオン(−
    SO3 -)及び/又は硫酸エステルイオン(−OSO3 -
    を 0.01〜0.5モル含有してなるエマルション組成物。
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