JPH05105750A - ポリアミドエステル、その製造方法及びその中間体 - Google Patents

ポリアミドエステル、その製造方法及びその中間体

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JPH05105750A
JPH05105750A JP1499091A JP1499091A JPH05105750A JP H05105750 A JPH05105750 A JP H05105750A JP 1499091 A JP1499091 A JP 1499091A JP 1499091 A JP1499091 A JP 1499091A JP H05105750 A JPH05105750 A JP H05105750A
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dicarboxylic acid
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acid
carbon atoms
polyethylene glycol
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George Phillip Speranza
ジヨージ・フイリツプ・スペランザ
Jiang-Jen Lin
ジイアン−ジエン・リン
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Texaco Chemical Co
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/44Polyester-amides

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  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規なポリアミドエステル及びそれらの製造
方法を提供する。 【構成】 ポリアミドエステルの製造方法において、
式:NH2-(CH2CH2O)x-H(式中、xは3〜6である)で示
されるポリエチレングリコールモノアミンを、第一のジ
カルボン酸及び第二のジカルボン酸と反応させること、
そして第一及び第二のジカルボン酸が、独立して、脂肪
族又は芳香族のジカルボン酸であり、いずれも芳香族で
ある場合は同じものであっても異なるものであってもよ
く、いずれも脂肪族である場合は異なるものでなければ
ならないことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミドエステル、
その製造方法及びその中に使用するための新規なビス
(ヒドロキシジアミド)に関する。
【0002】
【従来の技術】トリエチレングリコールジアミン及びテ
トラエチレングリコールジアミンは、触媒を用いてグリ
コールから連続的に製造することができる。トリエチレ
ングリコールジアミン及びテトラエチレングリコールジ
アミンの製品は、Texaco Chemical 社によって製造され
ている、それぞれJEFFAMINE (登録商標)EDR−14
8アミン及びJEFFAMINE (登録商標)EDR−192ア
ミンの商品名のもとで知られている。これらの物質は、
親水性ナイロン樹脂の製造における中間体として、また
エポキシ樹脂硬化剤として有用である。しかし、ポリエ
チレングリコールジアミンの製造においては、穏やかな
転換のため、相当量の副生成物、釜残生成物又は残渣が
同様に製造され、これらの物質、例えばトリエチレング
リコールモノアミン及びテトラエチレングリコールモノ
アミンの用途が見いだされるならば、有益であろう。
【0003】活性水素を有する物質をカルボン酸基を有
する化合物と反応させることはもちろん公知である。例
えば、米国特許第4,123,422号は、アミドで修
飾された飽和ポリエステルポリオールであって、ポリエ
ステルポリオール骨格が、2〜15個の炭素原子を有す
る多価アルコール及び4〜14個の炭素原子を有する多
塩基カルボン酸から製造されるものを教示している。骨
格が形成された後、ポリエステルポリオールは、式:N
(H)(R)a(CyH2yOH)b(式中、Rは、水素又は1〜4個の
炭素原子を有するアルキル基であり、yは2又は3であ
り、aは0又は1であり、bは1又は2であり、a+b
は2である)で示される、第1級又は第2級アミンによ
って修飾される。これらのアミン修飾飽和ポリエステル
ポリオールは、2包装型ウレタン塗膜系に有用である。
米国特許第4,617,342号によると、引張り強さ
が改善され、充填された際に240℃を超える熱変形温
度を有する結晶質のポリアミドは、テレフタル酸とイソ
フタル酸を少なくとも80:20から約99:1のモル
比で含む化合物からなるジカルボン酸化合物及びヘキサ
メチレンジアミンとトリメチルヘキサメチレンジアミン
ジアミンを約98:2〜約60:40のモル比で含むジ
アミンから形成される。
【0004】これらの種の物質にはまた、ホットメルト
接着剤も関連している。例えば、米国特許第4,65
6,242号は、酸成分ならびに実質的当量のアミン及
びジオール成分から製造されたポリ(エステルアミド)
ポリマーが、プラスチックを結合するためのホットメル
ト接着剤として好適であるということを記載している。
酸成分は、約36個の炭素原子を有するダイマー酸10
〜80当量%及び線状ジカルボン酸40〜90当量%を
有している。アミン/ジオール成分は、有機ジアミン4
0〜90当量%及びジオール10〜60当量%を有して
いる。また関連しているものは、高分子脂肪酸と1,1
8−オクタデカンジカルボン酸の混合物及び実質的に当
量比のポリアミンとポリオールの混合物を縮合すること
によって製造されるポリ(エステルアミド)ホットメル
ト接着剤を教示している米国特許第4,611,051
号である。適当なポリアミンには、エチレンジアミン、
1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、
1,6−ヘキサメチレン−ジアミン、ピペラジン及び
4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)があ
る。適当なジオールは、エチレングリコール、1,3−
プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサメチレンジオール、シクロヘキサンメタノール、
ポリエチレングリコール及びポリブチレングリコールで
ある。
【0005】米国特許第4,343,085号において
は、(A) 16〜44個の炭素原子を有する二量化脂肪
酸、(B) 式:NH2-R-NH2 (式中、Rは、3〜36個の炭
素原子を有する脂肪族ヒドロカルビルである)で示され
るジアミンならびに(C) アミノエトキシ−エタノール及
び式: R″OOC- R′- COOR″(式中、R′は4〜12個
の炭素原子を有するヒドロカルビルであり、R″は、H
又は1〜8個の炭素原子を有するアルキルである)で示
される少なくとも1種のジカルボン酸を縮合することに
よって、ポリエステルアミドを製造している。米国特許
第4,397,991号は、同様な生成物を記載してい
る。ポリエステルアミドは、良好な伸び、短い硬化時間
及び良好な低温可撓性を組み合わせて有する接着剤とし
て使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、新規なポリアミドエステル及びそれらの製造方
法を提供することである。
【0007】本発明のもう一つの目的は、ポリエチレン
グリコールポリアミンを製造する際の副生成物を用い
る、ポリアミドエステルの製造方法を提供することであ
る。
【0008】本発明のさらにもう一つの目的は、これら
のポリアミドエステルを製造するための、比較的簡便な
方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】これらの目的及び本発明
のその他の目的を達成するため、一つの態様において
は、まず、式:NH2-(CH2CH2O)x-H(式中、xは3〜6で
ある)で示されるポリエチレングリコールモノアミン
を、第一のジカルボン酸及び第二のジカルボン酸と反応
させて、新規なポリアミドエステルを形成する。第一及
び第二のジカルボン酸は、脂肪族及び芳香族のジカルボ
ン酸の群から選択されるが、これらは、いずれも芳香族
であるならば、同じものでも異なるものでもよく、いず
れも脂肪族であるならば、異なるものでなければならな
い。
【0010】先に述べたように、エチレングリコールジ
アミン(JEFFAMINE 登録商標EDR−シリーズのアミ
ン)を製造する際の副生成物であるポリエチレングリコ
ールモノアミン、例えばトリエチレングリコールモノア
ミン(TEGMA)及びテトラエチレングリコールモノ
アミン(T4 EGMA)から、以下、模式的に示す反応
式にしたがって、一連の混合したポリアミドエステルを
製造しうるということが見いだされた。
【0011】
【化4】
【0012】式中、R及びR′は、3〜34個の炭素原
子を有するアルキレン基又はアリーレン基であり、同じ
ものでも異なるものでもよく(ただし、R及びR′のい
ずれも脂肪族ジカルボン酸基を表すならば、RとR′と
は異なるものでなければならない);xは3〜6であ
り、yは2〜50である。化合物(I)は、反応体とし
てここで有用である好適なポリエチレングリコールモノ
アミン副生成物を表し(式中、xは上記と同じ定義であ
る)、化合物(II)はジカルボン酸である。化合物(II
I)は、新規なビス(ヒドロキシアミド)中間体である。
【0013】化合物(III)をさらなるジカルボン酸(I
V)(式中、Rは上記と同じ定義である)と反応させ、
本発明の化合物(V)を得る。この二段階方法は、本発
明のさらなる態様を含む。
【0014】化合物(V)、すなわちポリアミドエステ
ルはまた、第一のジカルボン酸(II)を、式:HOOC-R-C
OOH で示される第二のジカルボン酸及び式:NH2-(CH2CH
2O)x-Hで示されるポリエチレングリコールモノアミンと
反応させることによって製造してもよい。この後者の方
法は、先の段落で概説した二段階方法に対する一段階方
法である。
【0015】上記の定義において、xは、そのもっとも
広い態様においては3〜6、好ましくは3〜5、もっと
も好ましくは3〜4の範囲である。好適なジカルボン酸
に関して、Rは、一態様においては3〜10個の炭素原
子を有し、別の態様においては4〜9個の炭素原子を有
する、アルキレン基又はアリーレン基である。
【0016】化合物(II)はジカルボン酸であり、R′
は、3〜34個、好ましくは4〜20個、もっとも好ま
しくは4〜9個の炭素原子を有するアルキレン基又はア
リーレン基である。本発明のもう一つの態様において
は、ジカルボン酸は、アジピン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、tert−ブチルイソフタル酸、フェニルインダ
ンジカルボン酸(PIDA)としても知られる1,1,
3−トリメチル−5−カルボキシ−3−(p−カルボキ
シフェニル)インダン及びそれらの混合物からなる群よ
り選択することができる。さらに別の態様においては、
ジカルボン酸は、主としてC36ジカルボン酸である「ダ
イマー酸」であってもよい。この生成物は、不飽和脂肪
酸を二量化することによって製造される。また、これら
の酸のエステルを用いてもよい。
【0017】第一及び第二のジカルボン酸は、同じもの
であっても互いに異なるものであってもよい。しかし、
第一及び第二のジカルボン酸がいずれも脂肪族であるな
らば、これらは異なるものでなければならない。第一及
び第二のジカルボン酸が芳香族であるならば、これらは
同じものであっても異なるものであってもよい。例え
ば、芳香族ジカルボン酸は、式:
【化5】 で示されるものであってもよい。
【0018】本発明の反応においては、一段階法又は二
段階法のいずれによっても、温度は、約220〜約29
0℃、より好ましくは約240〜約260℃とすること
ができる。適当な圧力条件は、約1mmHg〜約760mmHg
とすることができる。一段階法及び二段階法の第二段階
に適当な触媒には、Ti(O-i-Pr)4 (チタンイソプロポキ
シド);チタンの他のアルコラート、例えばテトラブチ
ルチタン誘導体;式:Ti(OR)4 (式中、Rは、1〜8個
の炭素源子を有するアルキル基である)で示される化合
物;カルボン酸の金属塩、例えば亜鉛、アンチモン及び
マンガンのエステル及び酢酸塩ならびにそれらの混合物
がある。
【0019】本発明は、さらなる態様において、本発明
における中間体として有用な新規なビス(ヒドロキシジ
アミド)(III)に関する。
【0020】
【化6】
【0021】上記式中、xは3〜6、好ましくは3〜
5、もっとも好ましくは3〜4である。
【0022】式(III)の中間体を選択的に形成する方法
においては、ポリエチレングリコールモノアミン少なく
とも2モルをジカルボン酸1モルと、この反応のための
約160〜約280℃の広い温度範囲のうち約180〜
約250℃の狭い範囲の温度で加熱しながら反応させ
る。モノアミン:二塩基酸のモル比は約2:1であるこ
とが好ましい。この反応には触媒は必要とされないが、
有益であることが立証された触媒が今後見いだされるか
もしれない。反応は大気圧下で実施してもよい。反応は
非常に選択性であり、ビス(ヒドロキシジアミド)をほ
ぼ定量的に与える。生成物は、出発原料によって、淡色
の固体又は液体である。
【0023】NH2(CH2CH2O)X-H は、xが3又は4である
場合、脂肪族二塩基酸と良好に反応する。ポリエチレン
グリコールモノアミン2モルを二塩基酸1モルと反応さ
せることができる。比較的高い反応温度を用いると、特
に芳香族ジカルボン酸の場合に、何らかの重合物質が得
られる。これらの中間体をより選択的に得るためには、
より高いポリエチレングリコールモノアミン:二塩基酸
の比率を用いるとよい。ジアルキル及びジアリールのエ
ステルを相当する二塩基酸の代りに用いてもよい。この
ことは、ジメチルエステルの市販の等級がジカルボン酸
よりもはるかに優れている、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸の場合に注目すべきことである。
【0024】少なくとも2モルのグリコールアミンを二
塩基酸と反応させる反応においては、望ましくない環状
生成物はほとんどあるいは全く得られない。例えば、グ
ルタル酸、アジピン酸又はピメリン酸をトリエチレング
リコールモノアミンと反応させると、「王冠」状の生成
物がいくらか得られる。アジピン酸及びトリエチレング
リコールモノアミンを用いる反応は、ある程度まで、下
記に示すように進行する。
【0025】
【化7】
【0026】本発明を以下の実施例によって説明する
が、これらは本発明に限定を加えるものではない。
【0027】
【実施例】
実施例1 アジピン酸とトリエチレングリコールモノアミン(TE
GMA)2モルとの反応 撹拌器、温度計及びDean Starkトラップを備えた500
mlの三つ口フラスコに、アジピン酸73g (0.5モ
ル)及びTEGMA150g (1モル)を加えた。内容
物を192〜195℃で約1時間加熱し、その後、水1
4mlを捕集した。200℃でさらに3時間加熱した後、
計15.4mlの水を捕集した。生成物をさらに1時間、
200℃及び30mmHgで加熱した。灰色がかった白色の
固体203.5g が得られた。これは水溶性であり、3
4℃で溶融した。総可アセチル化物は4.92meq/g で
あり、これは406(理論値408)の分子量を示し
た。アルコール性水酸化ナトリウムで還流させることに
よって測定した鹸化価は、15.41mg.KOH/gであっ
た。これは、生成物の5.4%しか水酸化カリウムと反
応しなかったということを示す。あるいは、別の観点か
ら見ると、このアミドは加水分解しにくいものである。
実際、NMRが約1.1:32.3のエステル結合:ヒ
ドロキシル結合の比を示したことから、加水分解はすべ
てエステル結合で生じたものである。したがって、反応
は、アミドに対して100%ではなく、95%程度の選
択性を示した。未反応アミンは存在しなかった。重量平
均分子量は407であり、数平均分子量は、ゲル透過ク
ロマトグラフィー(GPC)によると407であった。
分子量の理論値は408であった。これらの結果は、関
連する選択性を証明している。
【0028】実施例2 アジピン酸とテトラエチレングリコールモノアミン2モ
ルとの反応 撹拌器、温度計及びDean Starkトラップを備えた500
mlの三つ口フラスコに、アジピン酸73g 及びテトラエ
チレングリコールモノアミン(T4 EGMA)193g
を加えた。内容物を185〜193℃で3時間加熱し、
その後、水14mlを捕集した。アスピレータの真空下、
生成物を193℃で1時間加熱した。生成物245.1
g が得られ、これは、約30℃で溶融する水溶性のロウ
状物であった。NMRのスペクトルは、ヒドロキシル:
エステルのピークの比が23:1であり、生成物中にア
ミンは存在しないということを示した。この生成物は、
NMR及びGPCのいずれによっても、かなり高純度で
あると見られた。GPCによる重量平均分子量は509
であり、数平均分子量は507(理論値496)であっ
た。
【0029】さらなる実施例を同様な方法で実施し、反
応体及び生成物の特性を表Iにまとめる。表Iは、生成
物の特性が出発原料に依存するということを示してい
る。
【0030】
【表1】
【0031】実施例15 テレフタル酸/TEGMAの付加物及びテレフタル酸
(1:1)からのポリアミドエステル 温度計、Dean Starkトラップ、撹拌器及び窒素注入路を
備えた250mlの三つ口フラスコに、テレフタル酸/T
EGMAの1:2付加物(81.0g 、0.186
M)、テレフタル酸(24.9g 、0.15M)及びTi
(O-i-Pr)4 (0.53g )を加えた。この混合物を、2
00〜220℃で2時間、220〜240℃で2時間、
そして減圧下240℃で20分間加熱した。生成物は褐
色で硬質の固体であった。H−NMRによる分析は、ポ
リアミドエステルの構造を示した。
【0032】実施例16 テレフタル酸/TEGMAの付加物及びアジピン酸
(1:1)からのポリアミドエステル 付加物81.0g (0.186M)をアジピン酸27.
2g (0.186M)及びTi(O-i-Pr)4 (0.5g )と
ともに使用したことを除き、ここでは実施例1と同様の
の手法を用いた。200〜220℃で2時間、220〜
245℃で2時間、そして減圧下240℃で20分間の
条件のもと、軟質で濃褐色の固体が生成した。H−NM
Rによる分析は、ポリアミドエステルの構造を実証し
た。
【0033】実施例17 テレフタル酸及びTEGMA(モル比1:1)からのポ
リアミドエステル 温度計、Dean Starkトラップ、撹拌器及び窒素注入路を
備えた250mlの三つ口フラスコに、テレフタル酸(6
6.4g 、0.4M)及びTEGMA(59.6g 、
0.4M)を加えた。この混合物を、220℃で2時
間、そして減圧下245〜250℃で2時間加熱した。
生成物は粘着性で褐色の固体であった。
【0034】実施例18 テレフタル酸及びTEGMA(モル比1:1)からのポ
リアミドエステル Ti(O-i-Pr)4 0.6mlを触媒として使用し、条件を18
5℃で1時間、さらにその後、減圧下240〜250℃
で1時間としたことを除き、実施例3の実験手法を繰り
返した。水、メタノール及びアセトンに溶けない粘着性
で褐色の固体が得られた。
【0035】実施例19 テレフタル酸、アジピン酸及びT4 EGMA(モル比
1:1:2)からのポリアミドエステル 温度計、Dean Starkトラップ、電磁撹拌器及び窒素注入
路を備えた250mlの三つ口フラスコに、テレフタル酸
(24.9g 、0.15M)、アジピン酸(21.9g
、0.15M)、T4 EGMA(Texaco Chemical
社、57.9g 、0.30M)及びTi(O-i-Pr)4 (0.
52g )を加えた。この混合物を、200℃で2時間、
そして230℃で2時間加熱し、その後230℃で30
分間、減圧に付した。灰色で軟質の固体87g が回収さ
れた。H−NMRによる分析は、ポリアミドエステル組
成物の構造を示した。
【0036】実施例20 テレフタル酸/T4 EGMAの付加物及びアジピン酸
(モル比1:1)からのポリアミドエステル 温度計、Dean Starkトラップ、電磁撹拌器及び窒素注入
路を備えた250mlの三つ口フラスコに、テレフタル酸
/T4 EGMAの付加物(51.5g 、0.2M)、ア
ジピン酸(14.6g 、0.2M)及びTi(O-i-Pr)4
(0.33g )を加えた。この混合物を、220℃で2
時間、240℃で2時間、そして高い減圧下240℃で
30分間加熱した。コハク色で軟質の固体(46g )が
得られた。H−NMRによる分析は、ポリアミドエステ
ルの構造を示した。
【0037】このように、本発明の二つの方法によって
新規なポリアミドエステルを製造しうるということがわ
かる。これらの物質は、単独で固体として使用してもよ
いし、他の物質と共重合させてもよい。
【0038】モル比1:1の脂肪族ジカルボン酸とポリ
グリコールアミンから線状のポリエステルポリアミドを
製造することは、ジカルボン酸基がグルタル酸、アジピ
ン酸及びピメリン酸の群に属さない場合に可能である。
例えば、セバシン酸をジエチレングリコールモノアミン
と200〜242℃で2時間反応させると、分子量2,
000の線状ポリエステルポリアミドが製造された。別
の製造方法においては、セバシン酸をトリエチレングリ
コールモノアミンとともに240℃で4時間、さらに2
00℃及び1mmHgで30分間加熱すると、62〜63℃
で溶融する白色の固体が得られた。そのエステル基:第
1級ヒドロキシル基の比(NMRによる)は6:1であ
り、主として線状の生成物を示した。
【0039】請求項においてのみ定義される本発明の精
神及び範囲から逸脱することなく、本発明の方法に多く
の変更を加えてもよい。例えば、当業者は、本明細書に
は明示されていないものの、予想されているとともに、
目的とする結果をもたらす新規な触媒又は反応条件を見
いだすことができる。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミドエステルの製造方法であっ
    て、式:NH2-(CH2CH2O)x-H(式中、xは3〜6である)
    で示されるポリエチレングリコールモノアミンを、第一
    のジカルボン酸及び第二のジカルボン酸と反応させてポ
    リアミドエステルを形成することを含み、第一及び第二
    のジカルボン酸が、独立して、脂肪族又は芳香族のジカ
    ルボン酸であり、いずれも芳香族である場合は同じもの
    であっても異なるものであってもよく、いずれも脂肪族
    である場合は異なるものでなければならないことを特徴
    とする方法。
  2. 【請求項2】 ジカルボン酸が式:HOOC-R-COOH (式
    中、Rは、4〜34個の炭素原子を有するアルキレン又
    はアリーレンである)で示される請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ジカルボン酸の一方がテレフタル酸であ
    る請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 式:Ti(OR)4 (式中、Rは、1〜8個の
    炭素原子を有するアルキル基;カルボン酸の亜鉛塩、ア
    ンチモン塩及びマンガン塩ならびにそれらの混合物であ
    る)で示される触媒を用いる請求項1〜3のいずれか一
    項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 (a) 式:NH2-(CH2CH2O)x-H(式中、xは
    3〜6である)で示されるポリエチレングリコールモノ
    アミンを第一のジカルボン酸と反応させて中間体を形成
    し; (b) この中間体を少なくとも1種の第二のジカルボン酸
    と反応させてポリアミドエステルを形成することを含む
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 ポリエチレングリコールモノアミンを触
    媒を用いず熱を加えて第一のジカルボン酸と反応させ、
    それによって形成された中間体を第二のジカルボン酸と
    触媒の存在下に反応させる請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 式: 【化1】 (式中、R及びR′は、それぞれ3〜34個の炭素原子
    を有するジカルボン酸炭化水素基を表すが、ただし、R
    及びR′のいずれも脂肪族ジカルボン酸炭化水素基を表
    すならば、RとR′とは異なるものでなければならず、
    R及びR′のいずれも芳香族ジカルボン酸炭化水素基を
    表すならば、RとR′とは同じものであっても異なるも
    のであってもよく;xは3〜6であり、yは2〜30で
    ある)で示されることを特徴とするポリアミドエステ
    ル。
  8. 【請求項8】 R及びR′がそれぞれ4〜10個の炭素
    原子を有し、xが3〜5であり、yが2〜30である請
    求項7記載のポリアミドエステル。
  9. 【請求項9】 式: 【化2】 (式中、R、x及びyは請求項7に定めるとおりであ
    る)で示される請求項7又は8記載のポリアミドエステ
    ル。
  10. 【請求項10】 式: 【化3】 (式中、R′は、3〜34個の炭素原子を有するアルキ
    レン基又はアリーレン基であり、xは3〜6である)で
    示されることを特徴とするビス(ヒドロキシジアミ
    ド)。
  11. 【請求項11】 ポリエチレングリコールモノアミン少
    なくとも2モルを、ジカルボン酸又はそのエステル1モ
    ルと反応させることを特徴とする請求項10記載のビス
    (ヒドロキシジアミド)の製造方法。
  12. 【請求項12】 ポリエチレングリコールモノアミンが
    式:NH2-(CH2CH2O)x-H(式中、xは3〜4である)で示
    される請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 ジカルボン酸が式:HOOC-R′-COOH
    (式中、R′は、3〜34個の炭素原子を有するアルキ
    レン又はアリーレンである)で示される請求項11又は
    12記載の方法。
  14. 【請求項14】 ジカルボン酸が、アジピン酸、テレフ
    タル酸、イソフタル酸、tert−ブチルイソフタル酸、
    1,1,3−トリメチル−5−カルボキシ−3−(p−
    カルボキシフェニル)インダン、約36個の炭素原子を
    有するダイマー酸又はそれらの混合物である請求項11
    〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 反応を約180〜250℃の温度で実
    施する請求項11〜14のいずれか一項に記載の方法。
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