JPH05104691A - 繊維質積層体 - Google Patents

繊維質積層体

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JPH05104691A
JPH05104691A JP29801191A JP29801191A JPH05104691A JP H05104691 A JPH05104691 A JP H05104691A JP 29801191 A JP29801191 A JP 29801191A JP 29801191 A JP29801191 A JP 29801191A JP H05104691 A JPH05104691 A JP H05104691A
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JP
Japan
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fibrous
inorganic fibers
layer
fiber
release paper
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Application number
JP29801191A
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English (en)
Inventor
Toru Oishi
大石  徹
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた耐火性,断熱性,遮音性,防振性,可
撓性,柔軟性,可圧縮性等を活用し、広範な分野で使用
される繊維質積層体を提供する。 【構成】 繊維状バインダーを配合した無機質繊維を加
熱処理すると、繊維状バインダーは、無機質繊維1が絡
み合っている部分に凝集し、結束点2を形成する。結束
点2は無機質繊維1の全体にわたって均等に分布してい
るので、一体化された繊維層3は、局部的に強度不足を
生じることなく、品質安定性に優れたものとなる。この
繊維層3の片面或いは両面に、粘着剤層4及び離型紙5
を貼り合わせる。 【効果】 無機質繊維1に配合される繊維状バインダー
の量に応じて結束点2の分布量を任意に変えることがで
きるため、要求特性に対応した強度をもった製品が得ら
れる。この繊維質積層体は、所定のサイズに鋏等で裁断
された後、離型紙5を剥離し、対象表面に貼り付けられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた耐火性,断熱
性,遮音性,防振性,可撓性,柔軟性,可圧縮性等を活
用し、広範な分野で使用される繊維質積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】建築分野では、天井や床等にロックウー
ル等の無機質繊維でできたボード,マット等の成形品を
貼り合わせ又は挿入したり、粒状綿等を吹込み充填する
ことにより断熱性,遮音性等を向上させることが知られ
ている。また、壁に対しても、同様な目的でその内部に
無機質繊維成形品を貼り合わせ又は挿入したり、粒状綿
等を吹込み充填している。ところが、建築現場で無機質
繊維を貼り合わせ或いは充填する方法では、無機質繊維
を両側から支持する部材が必要となるため、作業性が劣
る。たとえば、内装材或いは外装材を取り外して、無機
質繊維を貼り合わせる作業を余儀なくされる場合があ
る。
【0003】本発明者は、この作業性の改善を図るべ
く、無機質繊維製のフェルトを接着製樹脂で発泡樹脂基
板に貼り合わせた積層シートを開発し、特願平3−19
5009号として出願した。この積層シートは、軽量
で、しかもカッターやノコ等で所定サイズに裁断するこ
とができ、釘打ちも可能であるため、極めて簡単に施工
できる材料である。
【0004】また、耐火断熱用目地材として、無機質繊
維製の板状体,フェルト状体の表面に粘着剤を塗布し、
その上に離型紙を貼り合わせたものを開発し、実願平1
−141629号として提案した。この目地材は、建築
用現場で接着剤を別途使用する必要なく、離型紙を剥離
することによって粘着剤を露出させ、所定表面部分に貼
り合わせることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】実願平1−14162
9号で提案した目地材は、壁を構成するパネルの継ぎ目
に挟み込まれ、無機質繊維がもつ優れた耐火性,断熱
性,可撓性,可圧縮性等の性質を呈する。しかし、これ
らの性質に着目し同様な積層構造をもつ粘着性積層シー
トを他の分野で使用しようとすると、フェルト層自体の
引張り強さが問題となる。
【0006】たとえば、積層シートをクッション材とし
て床面に敷設し、他の部材を積層シートの上に配置する
使用形態では、間に介在させた積層シートによって床面
に対する他の部材の位置ズレが助長されることがある。
【0007】また、建築現場において壁面や床面等に積
層シートを介装させる場合にも、作業中に積層シートが
破断すると、重ね合わされた構成部材の間で位置ズレが
生じ易くなる。更には、組み立てられた後においても、
外力等で積層シートが破断すると、同様な欠陥が生じ
る。
【0008】更に、実願平1−141629号で紹介し
たフェルト層に粘着剤を塗布することにより粘着剤層を
設ける方法では、塗布された粘着剤がフェルト層の内部
深くまで浸透し、フェルト層が有する優れた遮音性,防
振性,可撓性,柔軟性,可圧縮性等が劣化する場合があ
る。このため、フェルト層の内部深くまで粘着剤が浸透
することがないように、粘着剤の塗布に特殊な技術が必
要とされる。
【0009】本発明は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、フェルト層を構成する無機質繊維
を繊維状バインダーで一体化することによって引張り強
さに優れ、広範な分野で使用することが可能な繊維質積
層体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維質積層体
は、その目的を達成するため、無機質繊維を繊維状バイ
ンダーで一体化した繊維層と、該繊維層の少なくとも一
面に設けられた粘着剤層と、該粘着剤層の上に設けられ
た離型紙とからなることを特徴とする。粘着剤層は、粘
着剤がコーティングされた離型紙を繊維層に貼り合わせ
ることによって設けられたものであることが好ましい。
【0011】無機質繊維としては、ロックウール,スラ
グウール,ガラスウール,セラミックスファイバー等が
使用される。ロックウール,スラグウール,ガラスウー
ル又はセラミックスファイバーをそれぞれ単独に使用す
ることもできるが、これらを配合することによってロッ
クウール又はスラグウール製シートの強度を向上させる
ことができる。
【0012】繊維状バインダーとしては、加熱によって
粘着性を発現する塩化ビニル系,スチレン系,ポリオレ
フィン系,ポリエステル系,ナイロン系等の熱可塑性樹
脂を繊維状に成形加工したものが使用される。また、軟
化点が異なる複数の繊維状樹脂を組み合わせて使用する
ことも可能である。
【0013】たとえば、ポリエチレン/ポリプロピレン
系又はポリエステル系の熱融着性繊維をロックウールに
配合し、シート状に編成した後、加熱処理によってロッ
クウールが一体化したシートが得られる。このとき、加
熱処理前のシートの施されるニードリングの程度に応じ
てシートの密度や空隙率が変わるため、得られた積層シ
ートの使用目的に応じて強度,断熱特性,吸音特性,柔
軟性,可撓性等を調整することができる。
【0014】また、繊維層表面に設けられる粘着剤とし
ては、一般的に使用されているものが使用可能であり、
特に制約されるものではない。具体的には、酢酸ビニル
樹脂系エマルジョン粘着剤,アクリルエマルジョン系粘
着剤,これらの混合粘着剤,これらの共重合粘着剤,ポ
リブタジエンゴム系粘着剤,スチレンブタジエンゴム系
粘着剤,クマロン樹脂等が掲げられる。粘着剤層は、使
用する粘着剤の種類によっても変わるが、繊維層の空隙
率に悪影響を与えることなく所定の粘着性を発現させる
ため、繊維径よりも厚い0.01〜2mmの厚みをもつ
ことが好ましい。
【0015】
【作 用】繊維状バインダーを配合した無機質繊維をシ
ート状に編成した後、加熱処理すると、図1に示すよう
に無機質繊維1は、繊維状バインダーが繊維長方向の数
カ所で隣接する無機質繊維1と結束される。すなわち、
繊維状バインダーは、加熱状態で無機質繊維1が絡み合
っている部分に凝集し、結束点2を形成する。結束点2
は、無機質繊維1の全体にわたって均等に分布する。こ
れにより、一体化された無機質繊維製シートは、局部的
に強度不足を生じることなく、品質安定性に優れたもの
となる。また、無機質繊維1に配合される繊維状バイン
ダーの量に応じて結束点2の分布量を任意に変えること
ができるため、要求特性に対応した強度をもった製品が
得られる。
【0016】このように繊維長方向の数カ所で隣接する
無機質繊維1相互を結束しているので、一体化された無
機質繊維製シートは、本来有する耐火性,断熱性,遮音
性,防振性,可撓性,柔軟性,可圧縮性等の優れた性質
を低下させることがない。
【0017】一体化された繊維層3の一面或いは両面
に、粘着剤層4及び離型紙5が貼り合わされる。粘着剤
層4は、予め離型紙5に塗布したものを使用することが
好ましい。たとえば、図2に示すように、ロール6に捲
回した離型紙5を、走行している繊維層3に向けて繰り
出す。このとき、粘着剤層4が設けられている側を、繊
維層3に対向させる。そして、押えロール7で離型紙5
を繊維層3に押圧することによって、図1に示した層構
成の繊維質積層体が得られる。
【0018】離型紙5を使用して繊維層3に設けられた
粘着剤層4は、粘着剤を繊維層に塗布することによって
形成された粘着剤層に比較して、無機質繊維1に対する
浸透が極めて少なくなっている。しかも、粘着剤層4
は、押えロール7による押圧力で離型紙5を介して繊維
層3に押し付けられているため、優れた密着性で繊維層
3に付着している。そのため、繊維層3が本来有する優
れた遮音性,防振性,可撓性,柔軟性,可圧縮性等を低
下させることがない。また、繊維層3と粘着剤層4との
間で局部的な層間剥離がないことから、繊維質積層体を
どのように裁断しても、良好な付着性で所定の箇所に貼
り付けることができる。
【0019】
【実施例】高炉水砕スラグを溶融し、製綿機によって繊
維化した。得られたロックウール(エスファイバー:新
日鐵化学株式会社製)を無機質繊維の主原料とし、ポリ
エチレン/ポリプロピレン系熱融着性繊維(チッソポリ
プロES繊維:チッソ株式会社製)10重量%を配合し
た。そして、ニードリングによってシート状に成形した
後、温度160℃で加熱処理し、密度160kg/m3
及び厚み4mmの積層シートを得た。
【0020】この積層シートは、吸水率が60重量%,
70℃での熱伝導率が0.0378Kcal/m・時・
℃であった。また、垂直入射の吸音率(吸音特性)は、
125Hzで0.05%,250Hzで0.05%,5
00Hzで0.05%,1000Hzで0.1%,16
00Hzで0.12%,2000Hzで0.14%であ
った。
【0021】他方、基材紙の表面にシリコーン樹脂を塗
布し、更にクマロン樹脂を0.1mmの厚みでコーティ
ングした離型紙を用意した。この離型紙を、図2に示し
た設備によって繊維層に貼り合わせ、繊維質積層体を得
た。
【0022】得られた繊維質積層体の層構造を調査した
ところ、粘着剤層は、全面均一に繊維層に付着してお
り、付着ムラは検出されなかった。また、布地の引張り
試験としてJIS L1085に定められている試験方
法に準じて繊維質積層体の強度を測定したところ、長手
方向の引張り強さが5cm幅で9kgf,幅方向の引張
り強さが5cm幅で4kgfであった。また、伸びは、
長手方向で約20%,幅方向で約60%であった。これ
は、従来の建築用充填材として使用されている繊維質マ
ットに比較して、極めて高い強度である。
【0023】これらの物性は、スラグウールに対するガ
ラスウール及び繊維状バインダーの配合量,繊維状バイ
ンダーの種類,ニードリング度,加熱条件等によって、
自在に調整することができる。たとえば、クッション性
を重視する用途にあっては、比較的低い密度で各繊維を
編成し、可圧縮性を向上させる。他方、車両内壁や音響
製品の内面等に取り付けられる吸音性を重視する用途に
あっては、音源の周波数を考慮して繊維密度を調整す
る。また、軌条床面や路面に組み込まれる用途にあって
は、繊維密度及び結束点を多くすることによって、繊維
質積層体の強度を向上させる。
【0024】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の繊維質
積層体は、繊維長方向に沿って複数の結束点で隣接する
無機質繊維が相互に結束され、しかも繊維層全体にわた
り均一に結束点が分散しているため、品質安定性に優れ
且つ引張り強さ等の強度特性が良好なものである。そし
て、離型紙を剥離することによって繊維層の表面に設け
られている粘着剤層を露出させ、適宜の構造材表面に貼
り付けることができる。このようにして貼りつけられた
繊維質積層体は、繊維層が本来有する優れた耐火性,防
火性,断熱性,遮音性,防振性,可撓性,柔軟性,可圧
縮性等を活かし、建築用充填材,基礎用クッション材,
耐火被覆,断熱材,結露防止材,吸音材,遮音材,絶縁
材等として広範な分野で使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明繊維質積層体の層構造を示す。
【図2】 同繊維質積層体を製造する一例を示す。
【符号の説明】
1 無機質繊維 2 繊維状バインダーによる無機質
繊維の結束点 3 繊維層 4 粘着剤層 5 離型紙
6 供給ロール 7 押えロール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質繊維を繊維状バインダーで一体化
    した繊維層と、該繊維層の少なくとも一面に設けられた
    粘着剤層と、該粘着剤層の上に設けられた離型紙とから
    なることを特徴とする繊維質積層体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の粘着剤層は、粘着剤がコ
    ーティングされた離型紙を繊維層に貼り合わせることに
    よって設けられたものであることを特徴とする繊維質積
    層体。
JP29801191A 1991-10-18 1991-10-18 繊維質積層体 Pending JPH05104691A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0846813A1 (de) * 1996-12-05 1998-06-10 Jakob Senn-Dürig Feuerfeste Dämmplatte
CN104250945A (zh) * 2014-09-05 2014-12-31 上海金大塑胶有限公司 一种阻燃离型纸及其制作工艺
JP2022507463A (ja) * 2018-11-23 2022-01-18 クウェート インシュレイティング マテリアル マニュファクチャリング カンパニー エスエーケー 金属シートダクト又はキャビティの絶縁用の可撓性自己接着ミネラルウールラミネート

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US11859853B2 (en) 2018-11-23 2024-01-02 Kuwait Insulating Material Manufacturing Co. Sak Self-adhesive flexible mineral-wool laminates for insulation of metallic sheet ducts or cavities

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