JPH0499155A - 溶接性の優れたラインパイプ用高Cr鋼 - Google Patents
溶接性の優れたラインパイプ用高Cr鋼Info
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- JPH0499155A JPH0499155A JP20617190A JP20617190A JPH0499155A JP H0499155 A JPH0499155 A JP H0499155A JP 20617190 A JP20617190 A JP 20617190A JP 20617190 A JP20617190 A JP 20617190A JP H0499155 A JPH0499155 A JP H0499155A
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は溶接性の優れたラインパイプ用高Cr綱に係り
、さらに詳しくは例えば石油・天然ガスの輸送において
湿潤炭酸ガスや湿潤硫化水素を含む環境中で高い腐食抵
抗を有するとともに、溶接熱影響部の硬さを著しく低減
し、溶接熱影響部の衝撃靭性に優れるラインパイプ用高
Cr鋼に関する。
、さらに詳しくは例えば石油・天然ガスの輸送において
湿潤炭酸ガスや湿潤硫化水素を含む環境中で高い腐食抵
抗を有するとともに、溶接熱影響部の硬さを著しく低減
し、溶接熱影響部の衝撃靭性に優れるラインパイプ用高
Cr鋼に関する。
(従来の技術)
近年生産される石油・天然ガス中には、湿潤な炭酸ガス
を多く含有する場合が増加している。こうした環境中で
炭素鋼や低合金鋼は著しく腐食することがよく知られて
いる。このため、輸送に使用されるラインパイプなどの
防食対策として、腐食抑制剤の添加が従来より行なわれ
てきた。しかし、腐食抑制剤は高温ではその効果が失わ
れる場合が多いことに加えて、海底パイプラインでは腐
食抑制剤の添加・回収処理に要する費用は膨大なものと
なり、適用できない場合が多い。従って、腐食抑制剤を
添加する必要のない耐食材料に対するニーズが最近とみ
に高まっている。ラインパイプとして使用される材料に
は、耐食性のほかに内部を流れる輸送流体の圧力に耐え
る高い強度を持ち、溶接性に優れることが要求される。
を多く含有する場合が増加している。こうした環境中で
炭素鋼や低合金鋼は著しく腐食することがよく知られて
いる。このため、輸送に使用されるラインパイプなどの
防食対策として、腐食抑制剤の添加が従来より行なわれ
てきた。しかし、腐食抑制剤は高温ではその効果が失わ
れる場合が多いことに加えて、海底パイプラインでは腐
食抑制剤の添加・回収処理に要する費用は膨大なものと
なり、適用できない場合が多い。従って、腐食抑制剤を
添加する必要のない耐食材料に対するニーズが最近とみ
に高まっている。ラインパイプとして使用される材料に
は、耐食性のほかに内部を流れる輸送流体の圧力に耐え
る高い強度を持ち、溶接性に優れることが要求される。
溶接性の代表的な特性としては、溶接部の衝撃靭性が優
れていることが必要である。また、硫化水素を含有する
流体を輸送する場合には、溶接部の硬さが低いことも要
求される。勿論、母材の街!!!靭性も優れていること
が必要である。
れていることが必要である。また、硫化水素を含有する
流体を輸送する場合には、溶接部の硬さが低いことも要
求される。勿論、母材の街!!!靭性も優れていること
が必要である。
炭酸ガスを多く含む石油・天然ガス用の耐食材料として
は、耐食性の良好なステンレス鋼の適用がまず検討され
た0例えばり、J、クライン、コロ−ジョン(Corr
osion)’84 、ペーパーナンバー211にある
ように、溶接構造のない油井管には、高強度で比較的コ
ストの安い綱として^151 (米国鉄鋼協会) 41
0mあるいは420mといった、Cを0、1%あるいは
0.2%含有し12〜13%のCrを含有するマルテン
サイト系ステンレス鋼が広く使用され始めている。しか
しながら、これらの鋼はCの含有量が高いので、溶接部
が非常に硬くなるとともに溶接部の衝撃靭性が悪いため
に、ラインパイプとして使用することは困難である。A
l5I410114を使用したラインパイプが最近AP
I(米国石油協会)で規格化されてはいるものの、例え
ば須賀正孝ほか著、NKK技報1989年発行、第12
9号、15〜22頁にあるように、現地溶接部の衝撃靭
性が悪いという難点を有している。これは彼らの報告に
あるように溶接熱影響部が粗大なフェライト主体の組織
となるためである。
は、耐食性の良好なステンレス鋼の適用がまず検討され
た0例えばり、J、クライン、コロ−ジョン(Corr
osion)’84 、ペーパーナンバー211にある
ように、溶接構造のない油井管には、高強度で比較的コ
ストの安い綱として^151 (米国鉄鋼協会) 41
0mあるいは420mといった、Cを0、1%あるいは
0.2%含有し12〜13%のCrを含有するマルテン
サイト系ステンレス鋼が広く使用され始めている。しか
しながら、これらの鋼はCの含有量が高いので、溶接部
が非常に硬くなるとともに溶接部の衝撃靭性が悪いため
に、ラインパイプとして使用することは困難である。A
l5I410114を使用したラインパイプが最近AP
I(米国石油協会)で規格化されてはいるものの、例え
ば須賀正孝ほか著、NKK技報1989年発行、第12
9号、15〜22頁にあるように、現地溶接部の衝撃靭
性が悪いという難点を有している。これは彼らの報告に
あるように溶接熱影響部が粗大なフェライト主体の組織
となるためである。
ラインパイプ用鋼としては、特開昭61−119654
号公報において、CおよびNを低減し、AIまたはCa
さらにはVを含有させ、かつNiおよびMoを含有させ
た鋼が従案されている。しかし、この鋼は高価な合金元
素であるNiを多量に含有しているためにコスートが高
い上に特性も十分とは言えない。
号公報において、CおよびNを低減し、AIまたはCa
さらにはVを含有させ、かつNiおよびMoを含有させ
た鋼が従案されている。しかし、この鋼は高価な合金元
素であるNiを多量に含有しているためにコスートが高
い上に特性も十分とは言えない。
(発明が解決しようとする課題)
本発明はこうした現状に鑑み、炭酸ガス環境でも充分な
耐食性を有し、溶接性に優れるラインパイプ用高Cr@
を提供することを目的としている。
耐食性を有し、溶接性に優れるラインパイプ用高Cr@
を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段)
本発明者らは、上記の目的を達成すべくマルテンサイト
系ステンレス鋼の成分を種々検討してきた結果、ついに
以下の知見を見出すに至った。
系ステンレス鋼の成分を種々検討してきた結果、ついに
以下の知見を見出すに至った。
まず、Crを11〜14%含有する鋼のC量を0.02
%未満に低減し、かつNを0.015%以下に低減する
と、溶接部の硬さを著しく低下させることができるとと
もに、炭酸ガス含有食塩水中における耐食性が著しく改
善されることを見出した。
%未満に低減し、かつNを0.015%以下に低減する
と、溶接部の硬さを著しく低下させることができるとと
もに、炭酸ガス含有食塩水中における耐食性が著しく改
善されることを見出した。
そしてかかる鋼にCuを1.2〜4.5%添加すると溶
接部の硬さをあまり上げることなく溶接部のミクロ組織
を実質的にマルテンサイト単相とすることができ、溶接
部の衝撃靭性を改善できることを見出した。
接部の硬さをあまり上げることなく溶接部のミクロ組織
を実質的にマルテンサイト単相とすることができ、溶接
部の衝撃靭性を改善できることを見出した。
さらに本発明者らit検討をすすめ、上記のようなCr
を11〜14%含有し、CおよびNを低減し、Cuを1
.2〜4.5%含有する鋼の不純物のうちPおよびSを
低減すると靭性が一段と向上すること、Niを添加する
と溶接熱影響部の衝撃靭性をさらに改善するのに効果が
あること、MoおよびWの1種以上を添加すると湿潤炭
酸ガス環境の耐食性を改善するのに効果があること、V
、 Ti、 Nb、 Ta、 Zr。
を11〜14%含有し、CおよびNを低減し、Cuを1
.2〜4.5%含有する鋼の不純物のうちPおよびSを
低減すると靭性が一段と向上すること、Niを添加する
と溶接熱影響部の衝撃靭性をさらに改善するのに効果が
あること、MoおよびWの1種以上を添加すると湿潤炭
酸ガス環境の耐食性を改善するのに効果があること、V
、 Ti、 Nb、 Ta、 Zr。
Iffの1種以上を添加すると耐食性を一段と向上させ
るのに有効であること、Caおよび希土類元素の1種以
上を添加すると熱間加工性の向上、耐食性の向上に効果
があることを見出した。
るのに有効であること、Caおよび希土類元素の1種以
上を添加すると熱間加工性の向上、耐食性の向上に効果
があることを見出した。
本発明は上記の知見に基づいてなされたものであり、
第1発明の要旨とするところは、重量%で、Cを0.0
2%未満に低減し、Cr1l〜14%、Cu1、2〜4
.5%、Si1%以下、Mn2%以下、八10.005
〜0.2%を含有し、Nを0.015%以下に低減し、
残部Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする
溶接性の優れたラインパイプ用高Cr1jlにあり、 第2発明の要旨とするところは、第1発明の高Cr鋼に
おいて不可避不純物のうち、重量%で、Pを0.025
%以下、Sを0.015%以下に低減したことを特徴と
する溶接性の優れたラインパイプ用高Cr綱にあり、 第3発明の要旨とするところは、第1発明および第2発
明の高Cr鋼においてさらに、重量%で、4%以下のN
iを含有することを特徴とする溶接性の侵れたラインパ
イプ用高Crt1gIにあり、第4発明の要旨とすると
ころは、第1発明、第2発明および第3発明の各高Cr
鋼において、重量%で、Mo2%以下、W4%以下のう
ち1種または2種を含有することを特徴とする溶接性の
優れたラインパイプ用高Cr鋼にあり、 第5発明の要旨とするところは、第1発明、第2発明、
第3発明および第4発明の各高Cr鋼におイテ、重量%
で、vo、5%以下、Ti0.2%以下、Nb0.5%
以下、Ta0.2%以下、Zr0.2%以下、)IfO
02%以下のうち1種または2種以上を含有することを
特徴とする溶接性の優れたラインパイプ用高Cr@にあ
り、 第6発明の要旨とするところは、第1発明、第2発明、
第3発明、第4発明および第5発明の各高Cr鋼におい
て、重量%で、Ca 0.008%以下、希土類元素0
.02%以下のいずれか1種または2.1を含有するこ
とを特徴とする溶接性の優れたラインパイプ用高Cr綱
にある。
2%未満に低減し、Cr1l〜14%、Cu1、2〜4
.5%、Si1%以下、Mn2%以下、八10.005
〜0.2%を含有し、Nを0.015%以下に低減し、
残部Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする
溶接性の優れたラインパイプ用高Cr1jlにあり、 第2発明の要旨とするところは、第1発明の高Cr鋼に
おいて不可避不純物のうち、重量%で、Pを0.025
%以下、Sを0.015%以下に低減したことを特徴と
する溶接性の優れたラインパイプ用高Cr綱にあり、 第3発明の要旨とするところは、第1発明および第2発
明の高Cr鋼においてさらに、重量%で、4%以下のN
iを含有することを特徴とする溶接性の侵れたラインパ
イプ用高Crt1gIにあり、第4発明の要旨とすると
ころは、第1発明、第2発明および第3発明の各高Cr
鋼において、重量%で、Mo2%以下、W4%以下のう
ち1種または2種を含有することを特徴とする溶接性の
優れたラインパイプ用高Cr鋼にあり、 第5発明の要旨とするところは、第1発明、第2発明、
第3発明および第4発明の各高Cr鋼におイテ、重量%
で、vo、5%以下、Ti0.2%以下、Nb0.5%
以下、Ta0.2%以下、Zr0.2%以下、)IfO
02%以下のうち1種または2種以上を含有することを
特徴とする溶接性の優れたラインパイプ用高Cr@にあ
り、 第6発明の要旨とするところは、第1発明、第2発明、
第3発明、第4発明および第5発明の各高Cr鋼におい
て、重量%で、Ca 0.008%以下、希土類元素0
.02%以下のいずれか1種または2.1を含有するこ
とを特徴とする溶接性の優れたラインパイプ用高Cr綱
にある。
(作 用)
以下に本発明で成分を限定した理由を述べる。
CTCは多量に存在すると湿潤炭酸ガス環境における耐
食性を低下させ、かつ溶接熱影響部の硬さを上昇させる
。C量を0.02%未満とすれば特に耐食性改善効果お
よび溶接熱影響部の硬さ低減効果が著しいことから、C
量は0.02%未満に限定する。
食性を低下させ、かつ溶接熱影響部の硬さを上昇させる
。C量を0.02%未満とすれば特に耐食性改善効果お
よび溶接熱影響部の硬さ低減効果が著しいことから、C
量は0.02%未満に限定する。
Si : Siは脱酸のために必要な元素であるが、1
%を超えて添加すると靭性を著しく低下させることから
、上限含有量は1%とする。
%を超えて添加すると靭性を著しく低下させることから
、上限含有量は1%とする。
Mn : Mnは脱酸および強度確保のために有効な元
素であるが、2%を超えて添加するとその効果は飽和す
るので、上限含有量は2%とする。
素であるが、2%を超えて添加するとその効果は飽和す
るので、上限含有量は2%とする。
Cr : Crはマルテンサイト系ステンレス鋼を構成
するもっとも基本的かつ必須の元素であって、炭酸ガス
環境での耐食性を付与するために必要な元素であるが、
含有量が11%未満では耐食性が充分ではなく、一方1
4%を超えて添加すると他の合金元素をいかに調整して
も高温に加熱したときにオーステナイト単相になり難く
強度確保が困難になるので、上限含有量は14%とすべ
きである。
するもっとも基本的かつ必須の元素であって、炭酸ガス
環境での耐食性を付与するために必要な元素であるが、
含有量が11%未満では耐食性が充分ではなく、一方1
4%を超えて添加すると他の合金元素をいかに調整して
も高温に加熱したときにオーステナイト単相になり難く
強度確保が困難になるので、上限含有量は14%とすべ
きである。
Cu : CuはCおよびNの含有量を低減させた鋼の
母材は言うまでもなく、溶接熱影響部のミクロ組織をも
マルテンサイト組織として衝撃靭性を改善するとともに
湿潤炭酸ガス埋填における耐食性を改善するのに極めて
有用な元素であるが、含有量が1.2%未満ではこれら
の効果が不充分であり、4.5%を超えて添加してもそ
の効果は飽和するばかりか熱間加工性を著しく低下させ
るようになるので、1.2〜4.−5%の範囲に限定す
る。
母材は言うまでもなく、溶接熱影響部のミクロ組織をも
マルテンサイト組織として衝撃靭性を改善するとともに
湿潤炭酸ガス埋填における耐食性を改善するのに極めて
有用な元素であるが、含有量が1.2%未満ではこれら
の効果が不充分であり、4.5%を超えて添加してもそ
の効果は飽和するばかりか熱間加工性を著しく低下させ
るようになるので、1.2〜4.−5%の範囲に限定す
る。
八!:^lは脱酸のために必要な元素であって含有量が
o、oos%未満ではその効果が充分ではなく、0.2
%を超えて添加すると粗大な酸化物系介在物が鋼中に残
留して硫化水素中での割れ抵抗を低下させるので、含有
量範囲は0.005〜0.2%とした。
o、oos%未満ではその効果が充分ではなく、0.2
%を超えて添加すると粗大な酸化物系介在物が鋼中に残
留して硫化水素中での割れ抵抗を低下させるので、含有
量範囲は0.005〜0.2%とした。
N:Nは0.015%を超えて存在すると溶接熱影響部
の硬さを上昇させるとともに母材および溶接熱影響部の
衝撃靭性を低下させるので、上限含有量は0.015%
とすべきである。より好ましくは、溶接熱影響部の衝撃
靭性を向上させるためにNは0.01%未満とすること
が望ましい。
の硬さを上昇させるとともに母材および溶接熱影響部の
衝撃靭性を低下させるので、上限含有量は0.015%
とすべきである。より好ましくは、溶接熱影響部の衝撃
靭性を向上させるためにNは0.01%未満とすること
が望ましい。
以上が本発明における基本的成分であるが、本発明にお
いては必要に応じてさらに以下の元素を添加あるいは低
減して特性を一段と向上させることができる。
いては必要に応じてさらに以下の元素を添加あるいは低
減して特性を一段と向上させることができる。
FDPは靭性を低下させる元素であるので少ないほうが
好ましいが、あまりに少ないレベルにまで低減させるこ
とはいたずらにコストを上昇させるのみで特性の改善効
果は飽和するものであるから、本発明の目的とする特性
を確保するのに必要充分なほど少ない含有量として0.
025%以下に低減すると特性が一段と改善される。
好ましいが、あまりに少ないレベルにまで低減させるこ
とはいたずらにコストを上昇させるのみで特性の改善効
果は飽和するものであるから、本発明の目的とする特性
を確保するのに必要充分なほど少ない含有量として0.
025%以下に低減すると特性が一段と改善される。
SO3はPと同様に靭性を低下させる元素であるので少
ないほうが好ましいが、あまりに少ないレベルにまで低
減させることはいたずらにコストを上昇させるのみで特
性の改善効果は飽和するものであるから、本発明の目的
とする特性を確保するのに必要充分なほど少ない含有量
として0.010%以下に低減すると特性が一段と改善
される。
ないほうが好ましいが、あまりに少ないレベルにまで低
減させることはいたずらにコストを上昇させるのみで特
性の改善効果は飽和するものであるから、本発明の目的
とする特性を確保するのに必要充分なほど少ない含有量
として0.010%以下に低減すると特性が一段と改善
される。
Ni : Niは1.2%以上のCuと共存して溶接熱
影響部の衝撃靭性をさらに改善するのに効果があるが、
4%を超えて添加してもその効果は飽和するばかりか、
いたずらにコストを上昇させ、かつ溶接熱影響部の硬さ
を上昇させるだけであるので、上限含有量は4%とする
。
影響部の衝撃靭性をさらに改善するのに効果があるが、
4%を超えて添加してもその効果は飽和するばかりか、
いたずらにコストを上昇させ、かつ溶接熱影響部の硬さ
を上昇させるだけであるので、上限含有量は4%とする
。
Mo : Noは1.2%以上のCuと共存して湿潤炭
酸ガス環境の耐食性を改善するのに効果があるが、2%
を超えて添加してもその効果は飽和するばかりか、靭性
なと他の特性を低下させるようになるので上限含有量は
2%とする。
酸ガス環境の耐食性を改善するのに効果があるが、2%
を超えて添加してもその効果は飽和するばかりか、靭性
なと他の特性を低下させるようになるので上限含有量は
2%とする。
WOWも1.2%以上のCuと共存して湿潤炭酸ガス環
境の耐食性を改善するのに効果があるが、4%を超えて
添加してもその効果は飽和するばかりか、靭性など他の
特性を低下させるようになるので、上限含有量は4%と
する。
境の耐食性を改善するのに効果があるが、4%を超えて
添加してもその効果は飽和するばかりか、靭性など他の
特性を低下させるようになるので、上限含有量は4%と
する。
V、 Tt+ Nb、 Ta+ Zr+ If : V
、 Ti+ Nb+ Ta、 Zr。
、 Ti+ Nb+ Ta、 Zr。
Hfは耐食性を一段と向上させるのに有効な元素である
が、Ti+ Zr、 Ta、訂では0.2%、V、Nb
では0、5%をそれぞれ趙えて添加すると粗大な析出物
・介在物を生成して硫化水素含有環境におけるSSC抵
抗を低下させるようになるので、上限含有量はTi、
Zr+ Ta、 Hfでは0.2%、V、Nbでは0.
5%とした。
が、Ti+ Zr、 Ta、訂では0.2%、V、Nb
では0、5%をそれぞれ趙えて添加すると粗大な析出物
・介在物を生成して硫化水素含有環境におけるSSC抵
抗を低下させるようになるので、上限含有量はTi、
Zr+ Ta、 Hfでは0.2%、V、Nbでは0.
5%とした。
Ca、希土類元素:Caおよび希土類元素(REV)は
熱間加工性の向上、耐食性の向上に効果のある元素であ
るが、Caではo、oos%を超えて、希土類元素では
0.02%を超えて添加すると、それぞれ粗大な非金属
介在物を生成して逆に熱間加工性および耐食性を劣化さ
せるので、上限含有量はCaでは0.008%、希土類
元素では0.02%とした。なお、本発明において希土
類元素とは原子番号が57〜71番および89〜103
番の元素およびYを指す。
熱間加工性の向上、耐食性の向上に効果のある元素であ
るが、Caではo、oos%を超えて、希土類元素では
0.02%を超えて添加すると、それぞれ粗大な非金属
介在物を生成して逆に熱間加工性および耐食性を劣化さ
せるので、上限含有量はCaでは0.008%、希土類
元素では0.02%とした。なお、本発明において希土
類元素とは原子番号が57〜71番および89〜103
番の元素およびYを指す。
上記の成分を有するステンレス鋼を熱処理して焼戻しマ
ルテンサイト組織とし所定の強度を付与するに際しては
、目的とする強度、靭性、耐食性などの諸特性に応じて
適切な熱処理を施せば良い。
ルテンサイト組織とし所定の強度を付与するに際しては
、目的とする強度、靭性、耐食性などの諸特性に応じて
適切な熱処理を施せば良い。
熱処理条件を記述することは本発明が本来目的とすると
ころではないが、参考までに付言するならば、オーステ
ナイト化温度は920〜1100℃とし、オーステナイ
ト化後の冷却における冷却速度は水冷以上の冷却速度と
し、焼戻し温度は600 ”C以上Ac、温度以下とし
、焼戻し後の冷却における冷却速度は空冷以上の冷却速
度とするのが好ましい。
ころではないが、参考までに付言するならば、オーステ
ナイト化温度は920〜1100℃とし、オーステナイ
ト化後の冷却における冷却速度は水冷以上の冷却速度と
し、焼戻し温度は600 ”C以上Ac、温度以下とし
、焼戻し後の冷却における冷却速度は空冷以上の冷却速
度とするのが好ましい。
本発明鋼は、通常の熱間圧延によって鋼板とした後に造
管・溶接してラインパイプとすることが可能であるし、
通常の熱間押出あるいは熱間圧延によって直接鋼管とす
ることも可能である。この場合、熱処理は鋼管としての
最終形状が形成された後に行なう、 Hrlち溶接や矯
正などが完了した後に行うことが好ましい。
管・溶接してラインパイプとすることが可能であるし、
通常の熱間押出あるいは熱間圧延によって直接鋼管とす
ることも可能である。この場合、熱処理は鋼管としての
最終形状が形成された後に行なう、 Hrlち溶接や矯
正などが完了した後に行うことが好ましい。
(実施例)
以下に本発明の実施例について説明する。
第1表に示す成分のステンレス鋼を溶製し、熱間圧延に
よって厚さ14III11の銅板とした後、焼入れ焼戻
し処理を施していずれも0.2%オフセット耐力が42
kg/m”以上のマルテンサイト系ステンレス鋼とした
。なお、本発明鋼の焼入れ時の冷却はいずれも水冷とし
、焼戻し時の冷却はいずれも空冷とした。次にラインパ
イプの敷設における現地円周溶接に相当する溶接として
、これらの鋼を手溶接によって溶接して継手を作製した
。溶接入熱は17kJ/cmであった。母材および該溶
接部の溶接熱影響部からJIS J号衝撃試験片(フル
サイズ)を採取して衝撃試験を行なった。また溶接熱影
響部の最高硬さを荷重5kgのビッカース測定で求めた
。また母材から試験片を採取して湿潤炭酸ガス環境にお
ける腐食試験を行なった。湿潤炭酸ガス環境における腐
食試験としては、厚さ3IIITl、幅15ffI11
1、長さ50mmの試験片を用い、試験温度150°C
のオートクレーブ中で炭酸ガス分圧40気圧の条件で5
%NaC1水溶液中に30日間浸漬して、試験前後の重
量変化から腐食速度を算出した。腐食速度の単位は閣/
yで表示したが、−船釣にある環境におけるある材料の
腐食速度が0.1m/y以下の場合、材料は充分耐食的
であり使用可能であると考えられている。
よって厚さ14III11の銅板とした後、焼入れ焼戻
し処理を施していずれも0.2%オフセット耐力が42
kg/m”以上のマルテンサイト系ステンレス鋼とした
。なお、本発明鋼の焼入れ時の冷却はいずれも水冷とし
、焼戻し時の冷却はいずれも空冷とした。次にラインパ
イプの敷設における現地円周溶接に相当する溶接として
、これらの鋼を手溶接によって溶接して継手を作製した
。溶接入熱は17kJ/cmであった。母材および該溶
接部の溶接熱影響部からJIS J号衝撃試験片(フル
サイズ)を採取して衝撃試験を行なった。また溶接熱影
響部の最高硬さを荷重5kgのビッカース測定で求めた
。また母材から試験片を採取して湿潤炭酸ガス環境にお
ける腐食試験を行なった。湿潤炭酸ガス環境における腐
食試験としては、厚さ3IIITl、幅15ffI11
1、長さ50mmの試験片を用い、試験温度150°C
のオートクレーブ中で炭酸ガス分圧40気圧の条件で5
%NaC1水溶液中に30日間浸漬して、試験前後の重
量変化から腐食速度を算出した。腐食速度の単位は閣/
yで表示したが、−船釣にある環境におけるある材料の
腐食速度が0.1m/y以下の場合、材料は充分耐食的
であり使用可能であると考えられている。
試験結果を第1表に併せて示した。第1表のうち、衝撃
試験結果においてOは破面遷移温度が一30°C以下、
×は破面遷移温度が一30℃を超え0℃以下、××は破
面遷移温度が0°C超であったことをそれぞれ表わして
おり、溶接熱影響部最高硬さにおいてOは最高硬さが3
00未満、×は最高硬さが300以上450未満、××
は最高硬さが450以上であったことをそれぞれ表わし
ており、腐食試験結果において◎は腐食速度が 0.0
5m/y未満、Oは腐食速度が0.05 m/ 7以上
0.10mm/y未満、×は腐食速度が0.10111
/)’以上0、5 wa / 7未満、××は腐食速度
が0.5■/y以上であったことをそれぞれ表わしてい
る。なお、第1表において比較鋼のNα29はAl5I
420綱であり、k30は9Cr−I Mo鋼であっ
て、いずれも従来から湿潤炭酸ガス環境で使用されてい
る従来鋼である。
試験結果においてOは破面遷移温度が一30°C以下、
×は破面遷移温度が一30℃を超え0℃以下、××は破
面遷移温度が0°C超であったことをそれぞれ表わして
おり、溶接熱影響部最高硬さにおいてOは最高硬さが3
00未満、×は最高硬さが300以上450未満、××
は最高硬さが450以上であったことをそれぞれ表わし
ており、腐食試験結果において◎は腐食速度が 0.0
5m/y未満、Oは腐食速度が0.05 m/ 7以上
0.10mm/y未満、×は腐食速度が0.10111
/)’以上0、5 wa / 7未満、××は腐食速度
が0.5■/y以上であったことをそれぞれ表わしてい
る。なお、第1表において比較鋼のNα29はAl5I
420綱であり、k30は9Cr−I Mo鋼であっ
て、いずれも従来から湿潤炭酸ガス環境で使用されてい
る従来鋼である。
第1表から明らかなように本発明鋼である綱N。
1〜2日は、母材および溶接熱影響部の衝撃靭性が格段
に優れ、溶接熱影響部の硬さが充分低く、湿潤炭酸ガス
環境において150°Cというラインパイプとしては非
常な高温であっても、実用的に使用可能な腐食速度であ
る0、 1 Inm/ yよりも腐食速度が小さく、優
れた耐食性と溶接性とを有していることがわかる。これ
に対して比較鋼のうち鋼No、29〜33は湿潤炭酸ガ
ス環境において150°Cで既に腐食速度が0.1 m
ra/ yを大きく上回っており、また溶接熱影響部の
硬さが高い。また、比較鋼Nα29〜34はいずれも母
材および溶接熱影響部の衝撃靭性が悪い。
に優れ、溶接熱影響部の硬さが充分低く、湿潤炭酸ガス
環境において150°Cというラインパイプとしては非
常な高温であっても、実用的に使用可能な腐食速度であ
る0、 1 Inm/ yよりも腐食速度が小さく、優
れた耐食性と溶接性とを有していることがわかる。これ
に対して比較鋼のうち鋼No、29〜33は湿潤炭酸ガ
ス環境において150°Cで既に腐食速度が0.1 m
ra/ yを大きく上回っており、また溶接熱影響部の
硬さが高い。また、比較鋼Nα29〜34はいずれも母
材および溶接熱影響部の衝撃靭性が悪い。
(発明の効果)
以上述べたように、本発明は湿潤炭酸ガス環境における
便れた耐食性と優れた溶接性を有するラインパイプ用高
Cr鋼を捉供することを可能としたものであり、産業の
発展に貢献するところ極めて大である。
便れた耐食性と優れた溶接性を有するラインパイプ用高
Cr鋼を捉供することを可能としたものであり、産業の
発展に貢献するところ極めて大である。
Claims (6)
- (1)重量%で、 Cを0.02%未満に低減し、 Si:1%以下、 Mn:2%以下、 Cr:11〜14%、 Cu:1.2〜4.5%、 Al:0..005〜0.2% を含有し、 Nを0.015%以下に低減し、 残部Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする
溶接性の優れたラインパイプ用高Cr鋼。 - (2)不可避不純物のうち、重量%で、 Pを0.025%以下、 Sを0.010%以下 に低減したことを特徴とする請求項1に記載の溶接性の
優れたラインパイプ用高Cr鋼。 - (3)付加成分として、重量%で、 Ni:4%以下 を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の
溶接性の優れたラインパイプ用高Cr鋼。 - (4)付加成分として、重量%で、 Mo:2%以下、 W:4%以下 のうち1種または2種を含有することを特徴とする請求
項1、2または3に記載の溶接性の優れたラインパイプ
用高Cr鋼。 - (5)付加成分として、重量%で、 V:0.5%以下、 Ti:0.2%以下、 Nb:0.5%以下、 Zr:0.2%以下、 Ta:0.2%以下、 Hf:0.2%以下 のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする
請求項1、2、3または4に記載の溶接性の優れたライ
ンパイプ用高Cr鋼。 - (6)付加成分として、重量%で、 Ca0.008%以下、 希土類元素0.02%以下 のうち1種または2種を含有することを特徴とする請求
項1、2、3、4または5に記載の溶接性の優れたライ
ンパイプ用高Cr鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20617190A JPH0499155A (ja) | 1990-08-03 | 1990-08-03 | 溶接性の優れたラインパイプ用高Cr鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20617190A JPH0499155A (ja) | 1990-08-03 | 1990-08-03 | 溶接性の優れたラインパイプ用高Cr鋼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0499155A true JPH0499155A (ja) | 1992-03-31 |
Family
ID=16518984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20617190A Pending JPH0499155A (ja) | 1990-08-03 | 1990-08-03 | 溶接性の優れたラインパイプ用高Cr鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0499155A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0738784A1 (en) * | 1995-04-21 | 1996-10-23 | Kawasaki Steel Corporation | High chromium martensitic steel pipe having excellent pitting resistance and method of manufacturing |
US10421145B2 (en) | 2014-12-02 | 2019-09-24 | Jfe Steel Corporation | Method for producing circumferential weld joint for low-carbon martensitic stainless steel pipes |
-
1990
- 1990-08-03 JP JP20617190A patent/JPH0499155A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0738784A1 (en) * | 1995-04-21 | 1996-10-23 | Kawasaki Steel Corporation | High chromium martensitic steel pipe having excellent pitting resistance and method of manufacturing |
US5858128A (en) * | 1995-04-21 | 1999-01-12 | Kawasaki Steel Corporation | High chromium martensitic steel pipe having excellent pitting resistance and method of manufacturing |
US10421145B2 (en) | 2014-12-02 | 2019-09-24 | Jfe Steel Corporation | Method for producing circumferential weld joint for low-carbon martensitic stainless steel pipes |
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