JPH049591Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は洗濯物を屋外に干すときの目安となる
洗濯指数を表示する洗濯指数表示装置に関するも
のである。

〔従来の技術〕

洗濯指数は洗濯物を干すときに、その時点にお
ける気象条件により屋外に干すべきか、屋内に干
すべきかを判断する目安となる。、また、日中に
複数回干すことが可能であるかを判断するのにも
用いられ、洗濯物の乾燥条件の指針を与えるもの
である。

このような洗濯指数は通常テレビ放送局から所
定の地域毎に放映されており、その算定には平均
風速、最高気温、平均気温、天気予報、日射量、
気圧の６項目が用いられる。その結果算出される
洗濯指数は、屋外に干したときに、３時間以内で
乾けば80〜100％、３〜４時間で乾けば70〜60％、
４〜５時間で乾けば50〜40％、５時間以上かけて
も乾かなければ30％〜のように設定されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このようなテレビ放送される洗濯指数は、予報
する地域が広範囲であるために、その地域に住ん
でいたとしても必ずしも放送された洗濯指数と一
致しない場合がある。従つて、洗濯指数が高いの
で屋外に洗濯物を大量に干したとしても、必ずし
も短時間で乾かないことがある。

そこで本考案の目的は、住んでいる箇所におけ
る正確な洗濯指数を表示できるというようにした
洗濯指数表示装置を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上述の如き問題点に鑑み成されたもの
で、その構成は、屋外の風速及び湿度を検出する
検出手段と、風速及び湿度に対応して予め認識さ
れている洗濯指数を記憶する記憶手段と、前記検
出手段より検出された風速及び湿度に基づいて前
記記憶手段から前記風速及び湿度に対応する洗濯
指数を検索する検索手段と、該検索手段より得ら
れた洗濯指数を表示する表示手段とを備えたもの
である。

〔作用〕

上記構成において、検出手段により現時点にお
ける屋外の風速及び湿度を検出する。一方、記憶
手段には予め認識されている風速及び湿度に対応
する洗濯指数が記憶されている。そこで検索手段
にて前記検出手段より得られる現時点の風速及び
湿度データを記憶手段に記憶された風速及び湿度
データと照合し、両者が一致する前記風速及び湿
度データに対応する洗濯指数を検索する。この検
索された洗濯指数を表示手段に表示することによ
り、検出手段にて風速及び湿度を検出した箇所に
おける現時点の洗濯指数を認識することができ
る。

〔実施例〕

以下本考案の実施例を図と共に説明する。

まず洗濯指数と、それに関連する各種データに
ついて説明する。第３図は洗濯物の材質毎の乾燥
時間に対する乾燥率（％）の特性を示す。ここで
乾燥率は、洗濯物の乾燥時における重量をW₁、
脱水機よりとり出した直後の重量をW₂とすると、
W₁／W₂×100（％）で表わることができる。また
第４図は風速（ｍ／sec）及び湿度（％）に対す
る前記乾燥率が95％となるまでの乾燥時間の特性
を示している。同図の特性より風速が増大し、ま
た湿度が低下するほど乾燥時間は短縮される。こ
の乾燥時間は洗濯物が所定の乾燥率（例えば95
％）に到るまでに要する時間であるから、洗濯指
数は前記乾燥時間に逆比例的に対応している。

即ち、所定乾燥率に到るまでに要する乾燥時間
が長ければ洗濯指数は小さくなり、短かければ大
きくなる。そこで第５図に示す如く、湿度をパラ
メータとしたときの風速に対する洗濯指数（％）、
及び乾燥時間の特性は、同一湿度であれば風速が
増大するにつれて洗濯指数は増大し、乾燥時間は
短かくなる。また同一風速では湿度が減少するに
つれて洗濯指数は増大し、乾燥時間は短かくな
る。

次に本考案の実施例を第１図と共に説明する。
風速センサ１及び湿度センサ２にて検出された風
速及び湿度データは各々Ａ／Ｄ変換器３，４に入
力され、デジタル信号に変換される。このうち風
速センサ１側のＡ／Ｄ変換器３の出力は風速演算
器５に入力され風速が演算されて、湿度センサ２
側のＡ／Ｄ変換器４の出力と共にサンプル回路６
に入力される。

サンプル回路６及び風速演算器５はクロツク発
生器７より出力されるクロツクにより所定時間間
隔毎に動作し、風速データ及び湿度データを前記
所定時間毎にサンプリングする。該サンプル回路
６のサンプリング出力は検索回路８に入力され、
データメモリ９に記憶されたデータと照合され
る。該データメモリ９には、第５図に示す如く複
数の風速及び湿度データと、上記各データに対応
する予め認識された洗濯指数データが記憶されて
いる。サンプル回路６より出力される風速センサ
１及び湿度センサ２にて検出された実際の風速デ
ータ及び湿度データは、検索回路８によりデータ
メモリ９の風速データ及び湿度データと照合さ
れ、一致又は近似しているメモリ９のデータを検
索し、対応する洗濯指数を算出。この算出された
洗濯指数データを指数変換器１０に入力して表示
用データに変換し、表示回路１１により洗濯指数
を表示する。

尚、第３図に示す如く、洗濯物の材質によつて
所定の乾燥率に達するまでの乾燥時間が異なるた
め、洗濯指数は同一風速及び湿度であつても材質
によつて変化する。そこでデータメモリ９には風
速データ及び湿度データに対応して各材質毎に洗
濯指数を記憶するようにしてもよく、表示回路１
１には材質毎に洗濯指数が表示される。

一方サンプル回路６よりの出力は比較回路１２
に入力され、データメモリ１３のデータと比較さ
れる。該データメモリ１３には屋外に干す場合に
おける風速と湿度の限界（上限）値が記憶されて
いる。即ち、風速が増大すると（例えば10m／
sec以上になると）、洗濯物を屋外に干しても風で
飛ばされてしまい、通常の固定方法では干すこと
はできない。また湿度が上昇すると（例えば90％
以上になると）、屋外に干すと逆に湿気を含んで
しまい、乾燥させることはできない。そこでこの
洗濯物を屋外で干すことができる風速と湿度の各
限界値をデータメモリ１３に記憶しておき、比較
回路１２にて実際の風速及び湿度データを上記限
界値データと比較し、その一方が限界値データよ
り大きいときには警報回路１４を駆動せしめ警報
を与える。

以上の構成において、その動作を第２図フロー
チヤートと共に説明する。まずステツプS₁，S₂に
て風速センサ１及び湿度センサ２より風速及び湿
度をそれぞれ検出し、ステツプS₃によりクロツク
７のタイミングで所定間隔毎に風速データ及び湿
度データをサンプリング回路６に取り込む。次に
ステツプS₄において、検索回路８によりこの取り
込んだデータとデータメモリ９のデータとの照合
を行ない、対応する洗濯指数データを読み出す。
続いてステツプS₅にて洗濯指数データを指数変換
器１０により指数変換し、ステツプS₆によりこの
変換された洗濯指数を表示回路１１に表示する。
またステツプS₃に続いてステツプS₇に進み、比較
回路１２にて各センサ１，２で検出された風速デ
ータ及び湿度データとデータメモリ１３の限界値
データとを比較し、該限界値データより大きけれ
ばステツプS₈により警報回路１４を駆動せしめ警
報を与える。

尚、上記実施例では風速及び湿度データにより
洗濯指数を求めるようにしたが、日射量や湿度等
のデータを付加して求めるようにしてもよい。ま
た警報を与える要因として雨滴を検出する手段を
付加してもよい。

〔効果〕

以上のように本考案によれば、風速及び湿度を
検出する場所における現時点の洗濯指数を表示す
ることができるので、かかる装置を洗濯干場等に
設置すれば、現時点の正確な洗濯指数を認識する
ことができる。こてによつてテレビ放送の洗濯指
数に比してきめ細かな地域における正確な洗濯指
数を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る実施例を示すブロツク
図、第２図は第１図の動作を示すフローチヤー
ト、第３図は洗濯物の材質をパラメータとした乾
燥時間に対する乾燥率の特性を示す図、第４図は
風速及び湿度に対する乾燥率95％に達するまでの
乾燥時間の特性を示す図、第５図は湿度をパラメ
ータとしたときの風速に対する洗濯指数及び乾燥
時間の特性を示す図である。 １……風速センサ、２……湿度センサ、３，４
……Ａ／Ｄ変換器、５……風速演算器、６……サ
ンプル回路、７……クロツク発生器、８……検索
回路、９，１３……データメモリ、１０……指数
変換器、１１……表示回路、１２……比較回路、
１４……警報回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 屋外の風速及び湿度を検出する検出手段と、 風速及び湿度に対応して予め認識されている洗
   濯指数を記憶する記憶手段と、 前記検出手段より検出された風速及び湿度に基
   づいて前記記憶手段から前記風速及び湿度に対応
   する洗濯指数を検索する検索手段と、 該検索手段より得られた洗濯指数を表示する表
   示手段とを備える、 ことを特徴とする洗濯指数表示装置。