JPH0493370A - ホットメルト型インク組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、常温より高温の下でインクジェット記録装置
から吐出されるホットメルト型インク組成物に関する。

さらに詳しくは、インクに熱エネルギーを加えてインク
を溶融した後、インク滴を飛翔し印字記録を行い、該イ
ンク滴が溶融状態の時に磁気エネルギーを加えるインク
ジェット記録方法に用いるホットメルト型インク組成物
に関する。

［従来の技術］ 従来、インクジェット記録装置としてはコンティニュア
スタイプとオンデマンドタイプの２つの方式に大別する
事ができる。この様なインクジェット記録装置に用いる
インクとしては、染料を水に溶解させたインクが主流を
占めている。

水性インクは、各種の水溶性染料を水または水及び水溶
性有機溶剤からなる溶媒中に溶解、必要により各種添加
剤が添加されたものが現在用いられでいる。これらのイ
ンクジェット記録の長所としては、直接記録であるため
プロセスが簡単である、インパクト方式ではないために
無騒音である、高速記録が可能である、微小インク滴を
吐出させるために高解像の記録が可能である等の優れた
特徴を有しておりその将来性が注目されている。しかし
、方式の違いにより多少異なるが、従来のインクジェッ
ト記録は、インクが液体であり、紙にしみこむことによ
って記録されることから、被転写紙の種類によってはイ
ンクが滲み記録ドツトの周辺が不鮮明で印字品質が低下
し高品位な記録画像が得られないという欠点を有してい
る。この為、紙質に関係なく良好な印字品質を提供する
インク組成物として、米国特許４３９０３６９．４４８
４９４８、特開昭５５−５４３６８、特開昭５８−１０
８２７１号公報に示す、常温で固体のワックスや、高級
脂肪酸等を基材としたホットメルト型インク組成物を用
い、高温下で固体状インクを加熱溶融させて飛翔させ、
記録紙上で冷却固化し記録ドツトを形成する方法が提案
されている。

［発明が解決しようとする課題］ 水を基材としたインク組成物においては、上記のように
記録紙の紙質により良好な印字品質を得られるものから
、甚だしく劣悪な印字品質を示すものまで印字品質の紙
依存性が大きく、また印字後のインク乾燥時間がかかる
という課題を有している。その上、特にインクがしみこ
むことができない被転写物、具体的には○ＨＰシートや
カレンダー紙等には印字が困難な上、印字ができても耐
擦性が確保されないという課題を持っている。

また、従来のホットメルト型インク組成物においては、
記録紙への対応性、印字後の乾燥性について良好なもの
の、記録時にインク滴が記録紙面上において急冷固化す
るため、記録紙面上に盛り上がった状態になり記録紙と
の定着強度が低く、外部からの摩擦、熱、圧力等による
はがれ落ち、インク像の汚れ等を起こしてしまうという
課題を抱えている。そこで、この様な問題を回避するた
め、加熱等による記録紙への定着についても検討されて
いるが、従来のホットメルト型インクでは再溶融による
インクの滲みが発生してしまうという課題を有していた
。

そこで、本発明はこれらの課題を解決するものであり、
その第一の目的とするところは、インクジェット記録装
置に用いるホットメルト型インク組成物において、各種
被転写物、かつ印字環境温度に対して文字や画像の滲み
ゃ耐擦性の不良が発生しない高濃度で鮮明な印字を可能
にし、その上ＯＨＰシート等に印字可能で耐擦性の良好
なホットメルト型インク組成物を提供することにある。

第二の目的とするところは、被転写物上でのインクの乾
燥速度に左右されない高速印字を可能にするインクジェ
ット記録装置に用いるホットメルト型インク組成物を提
供するところにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明のホットメルト型インク組成物は、インクジェッ
ト記録装置に用いるホットメルト型インク組成物におい
て、該装置は該ホットメルト型インク組成物を常温より
高温に加熱し、それを液体インクとして吐呂し、該液体
インクに磁気エネルギーを加え定着するものであり、前
記ホットメルト型インク組成物が、少なくとも強磁性体
顔料を含み、かつベヒクルとして、熱可塑性物質を含む
ことを特徴とする。

［作用コ 本発明のホットメルト型インク組成物は、インク吐出温
度を高温にする、あるいは被転写物上に転写後、熱エネ
ルギーを加える等の操作を行い、故意に被転写物上にお
いてインク組成物を溶融状態に保つ。この時磁気エネル
ギーを加えることで強磁性体顔料は被転写物上に転写し
た瞬間の位置に凝集保持されるが、ベヒクルである熱可
塑性物質はこの磁気エネルギーに左右されないため被転
写物に拡散浸透し固化する。これによりきれいな円形の
記録ドツトが形成される上、ベヒクルである熱可塑性物
質が被転写物に浸透拡散しているため、ドツト高が低く
耐擦性の良好な印字が得られるのである。

［実施例］ 次に本発明のホットメルト型インク組成物を印字するイ
ンクジェット記録装置を図面を参照しつつ詳細に説明す
る。本実施例においては、前項に記述した、故意に被転
写物上においてインク組成物を溶融状態に保つ手段とし
て、被転写物上に転写後、熱エネルギーを加える方法を
用いた。

第１図は、本発明のホットメルト型インク組成物を印字
するインクジェット記録装置の主要構成要素を示した斜
視図である。図中１１はインク吐出へラドキャリッジで
ある。図中１２はキャリッジ送りベルトであり、このキ
ャリッジ送りベルト１２により図中１６のプラテンに対
してインク吐出ヘッドキャリッジ１１が平行に移動する
ようになっている。図中１３はヒーターであり本発明の
ホットメルト型インク組成物を溶融させる。１４はイン
クタンクであり、本発明のホットメルト型インク組成物
を蓄えである。また１５はインク吐出ヘッドである。イ
ンク吐出ヘッド１５の駆動周期は４キロヘルツまで任意
にあげることができ、ノズル数は２４のものを使用した
。

第２図は、本発明のホットメルト型インク組成物を軒印
字するインクジェット記録装置のプラテンを示した図で
あるが、通常電子写真方式の印写装置の定着ローラー２
１として市販されているものに磁気マット２２（３００
〜５００ガウス相当）を巻き付けである。２３はハロゲ
ンランプヒーター（２００ｗ）である。

上記の構成のインクジェット記録装置を用いて印字を行
った。ここであげたインクジェット記録装置の構成は本
発明のホットメルト型インク組成物の記録を行う一例で
あり、実際のインクジェット記録装置の構成及び配置は
これに限るものではない。

以下に実施例をあげて本発明のホットメルト型インク組
成物について説明するが、これに限定されるものではな
い。

本発明のホットメルト型インク組成物は、既知の方法で
作製できる。本発明においては、３本ロールミル分散機
で強磁性体顔料の平均粒子径が３μｍ以下となるまでベ
ヒクルと混練して作製した。

その後必要に応じて巨大粒子、ゴミ等を除くためフィル
ター等を通して濾過する。

インク溶融時のインク粘度は、ヘッドの高速応答下にお
けるインクの供給安定性及びインクの滴形成飛翔安定性
により、吐出時ノズル付近において２５ｍＰａ−５以下
が必要である。更により高速応答性実現の為には２．０
〜２０．０ｍＰａ　−ｓがより好ましい。

以下にインクの成分について具体的に例示する。

本発明における強磁性体顔料としては、酸化鉄顔料があ
げられる。具体的には、チタン工業社製のタロックスＢ
Ｌ−５００，１００、森下弁柄社製のＭＴＢ−１０，１
５、戸田工業社製のＥＰＴ−５００，１０００，１００
１，１００２、ＭＡＴ−３０５，３０５ＨＤ等がある。

その他、酸化鉄表面を樹脂等で被覆した加工顔料も使用
できる。

これらは場合によって、二種以上混合して用いることも
できる。

上記強磁性体顔料を分散させるベヒクルである熱可塑性
物質としては、常温より高温の状態の下で固液相転換す
るか、あるいは軟化するものであれば特に限定されるも
のではない。

具体的には、 パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、
カルナウバワックス、酸化ワックス、ポリエチレンワッ
クス、α−オレフィン無水マレイン酸共重合体、脂肪酸
アミド、脂肪酸エステル、ジステアリルケトン等である
が、印字後の記録物の保存性の観点から見ると、前記熱
可塑性物質の融点あるいは軟化点は５０°Ｃ以上が好ま
しい。また、これらは単独あるいは二種以上を混合して
用いることもできる。

また、必要に応じて粘度調整及び顔料の分散安定性付与
の為に添加される樹脂としては、エチルセルロース、ポ
リアクｌ／用酸エステル、アマニ油変性アルキッド樹脂
、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリプロピレン、ポリアミド
樹脂、クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、テルペン
フェノール系樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹
脂、無水マレイン酸樹脂、イソプロピレン系樹脂、スチ
レン樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン
・エチルアクリレート共重合体、エチレン・酢酸ビニル
共重合体等があげられるが、印字後の記録物の保存性の
観点から見ると、樹脂の融点あるいは軟化点は５０°Ｃ
以上が好ましい。またこれらは場合によって二種以上を
混合して用いることもできる。

また、必要に応じて加えられる分散剤としては、安定的
に強磁性体顔料を微粒子分散及び分散安定性付与できる
ものであればよい。具体的には、ソルビタン脂肪酸エス
テル類（ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラ
ウレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタント
リオレエート等）ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル類（ポリオキシエチレンソビタンモノオレエ−
トポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等）
、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類（ボＴノオ
キシエチレンモノステアレート、ポリエチレングリコー
ルジイソステアレート等）、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル類（ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ
ーテル等）のノニオン系界面活性剤が適している。さら
にノニオン系界面活性剤に加えて、アニオン系界面活性
剤あるいはカチオン系界面性活性剤として一般に知られ
ているものも使用できる。

また、本発明のホットメルト型インク組成物は、室温よ
り高温の状態の下で印字されるため、熱等による組成物
の酸化劣化を防ぐために、酸化防止剤を適宜必要に応じ
て添加することができる。具体的には、ジブチルヒドロ
キシトルエン（ＢＩＴ）イルガノックス１０１０，１０
３５．１０３５ＦＦ、１０７６（チバガイギー社製）等
である。

以下に具体例を示す。

（実施例１〜１０） 第１表の実施例１〜１０に示す組成から成るホットメル
ト型インク組成物を既知の分散方法により作製した。

そして、第１図に示すインクジェット記録装置により、
一般上質紙、ボンド紙、ＰＰＣ紙、ＯＨＰシート等の各
種被転写物に対してビットイメージ印字、文字印字等を
行った後、ａ１〜ａ４の評価を行った。またインク単独
の評価として、ａ５゜ａ６の評価を行った。

（ａｌ）印字滲み性：各種被転写物に対して印字後、目
視あるいは顕微鏡観察によりインクの滲みの有無を評価
し、 ・目視あるいは顕微鏡観察によっても印字に滲みが見ら
れない　　　　　　　　・・・好適（Ｏ）・顕微鏡観察
により印字に滲みが見られる・適　（０） ・目視によって印字に滲みが見られる ・不適（×） によって分類し評価した。

（ａ２）印字輪郭：各種被転写物に対して印字後、顕微
鏡観察により輪郭の優劣を評価し、・輪郭が鮮明　　　
　　　　　　・・・好適（Ｏ）・輪郭が不鮮明　　　　
　　　　・・・不適（×）によって分類し評価した。

（ａ３）印字耐擦性：各種被転写物に対しての印字後、
印字面をクリップで２００　ｋｇ／ｃａｂ２の荷重をか
けて擦ることによる汚れの発生の有無を擦る回数によっ
て評価し、 ・３０往復以上摩擦後発生なし　・　・好適（■）・２
０〜３０往復摩擦後発生あり・・・適　（０）・２０往
復以下摩擦後発生あり　・・・不適（×）によって分類
し評価した。

（ａ４）印字物乾燥速度：各種被転写物にベタ印字を行
い、指先で軽くこすり、指先にインクが付着しなくなる
までの時間により、 ・１０秒以内　　　　　　　　　・・・好適（＠）１０
秒以上３０秒未満　　　　・・・適　（０）・３０秒以
上　　　　　　　　　・・・不適（×）によって分類し
評価した。

（ａ５）ノズル目詰まり：　インクジェット記録装置に
インクを充填し、５０℃の環境にノズルにキャップのな
い状態で１力月放置し、記録装置を作動させインクの吐
出状況を評価し、　（ただし、実施例及び比較例１はイ
ンクが完全に溶融した状態になった時をもって作動開始
直後とした）・すぐに吐出　　　　　　　　　・・・好
適（■）・少しおいであるいはゴム板で擦り吐出・適　
（０） ・吐出しない　　　　　　　　　・・・不適（×）によ
って分類し評価した。

（ａ６）インク保存性：製造インクを７０°Ｃの恒湯槽
に１ケ月放置し、溶融粘度を測定した。初期の溶融粘度
と放置後の溶融粘度の粘度変化によりインクの保存性を
評価し、 ・２％以内の粘度変化発生　　　・・・好適（０）・２
〜５％の粘度変化発生　　　・・・適　（○）・５％以
上の粘度変化発生　　　・・・不適（Ｘ）によって分類
し評価した。

この結果を第２表に示す。

（比較例） また、比較例１として第１表に示す組成のホットメルト
型インクを作製した。比較例１については、本発明によ
る実施例と同じ第１図に示したインクジェット記録装置
を用いて印字を行い、上記ａ１〜ａ５の評価を行った。

また、比較例２として市販の水性インク及び市販のイン
クジェット記録装置を用いて印字を行い、ａ１〜ａ５の
評価を杼った。また比較例については分散系のインクで
ない為にａ６の評価を行っていない。

この結果も第２表に併せて示す。

表から明らかなように、本発明のホットメルト型インク
組成物は、印字滲み性、印字輪郭、印字耐擦性、印字乾
燥性の評価において各種被転写物全般に対して良好な結
果を示した。

また、インク保存性、ノズル目詰まりについても良好な
結果を得ている。

これに対して比較例のインクは、１，２とも、印字滲み
性、印字輪郭において各種転写物による差があった。

［発明の効果］ 以上述べてきたように、本発明のホットメルト型インク
組成物を用いれば、従来から問題とされている被転写物
の種類による文字や画像の滲みがなく、輪郭も鮮明な高
濃度の印字を可能にする。

ＯＨＰシート等にも印字可能であり、耐擦性も有する。

その上、ノズル部の目詰まりもなく、被転写物上でのイ
ンク乾燥速度が早くなり、インクの保存性も高い水準を
実現できるという効果を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明のホットメルト型インク組成物を印字
するためのインクジェット記録装置の主要構成要素を示
した斜視図。 第２図は、本発明のホットメルト型インク組成物を印字
するためのインクジェット記録装置のプラテンを示した
図。 ・インク吐出へラドキャリッジ ・キャリッジ送りベルト ・ヒーター ・インクタンク ・インク吐出ヘッド ・プラテン ・被転写物 ・キャリッジ送りガイド ・定着ローラー ・磁気マット ・ハロゲンランプヒーター １ｊ 第１ｒｉ！Ａ 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. インクジェット記録装置に用いるホットメルト型インク
   組成物において、該装置は該ホットメルト型インク組成
   物を常温より高温に加熱し、それを液体インクとして吐
   出し、被転写物上に溶融状態に保持され、該液体インク
   に磁気エネルギーを加え定着するものであり、前記ホッ
   トメルト型インク組成物が、少なくとも強磁性体顔料を
   含み、かつベヒクルとして、熱可塑性物質を含むことを
   特徴とするホットメルト型インク組成物。