JPH048802Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は靴鳩目補強片に関する。

〔従来の技術及び考案が解決しようとする問題点〕

従来、靴の甲部には靴の甲被材又は爪先補強材
と同一材料、例えば布、革等を用いて打抜き、裁
断等により形成した靴鳩目補強片が縫着されてい
る。

しかしながら従来の靴鳩目補強片は紐を締結す
るという目的のためにだけ設けられており、締結
した紐の解け防止の機能を有していないため、歩
行中に締結した紐が緩んで解けてしまうという問
題点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記問題点を解決するためになされた
もので、側縁に紐挿通孔を有する紐おち止め片を
設け、靴紐を結んだ際に余つた靴紐の端部を挿通
孔に挿入して、靴紐を紐おち止め片と靴甲部との
間に挟んで保持し紐の解けを防止できるようにし
た靴鳩目補強片を提供することを目的とする。

即ち本考案は複数の靴紐挿通用の鳩目を有し、
靴甲部表面に縫着される靴鳩目補強片に於いて、
該補強片が合成樹脂又はゴムの成形体よりなると
ともに、側縁に紐挿通孔を有する紐おち止め片を
連接して設けたことを特徴とする靴鳩目補強片を
要旨とするものである。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を図面に基き説明す
る。

第１図〜第３図は本考案の靴鳩目補強片の一実
施例を示し、図中１は靴鳩目補強片である。該補
強片１は平面形状が略Ｕ字状をなし、Ｕ字状の二
本の直線部に各々略等間隔で複数の靴紐挿通用の
鳩目２が穿設されている。また各鳩目２より内側
に向かつて靴紐案内用の凹溝３が連接されてい
る。

上記靴鳩目補強片１の周縁には凸条４が表面外
周に沿つて設けられ、更にその側縁には靴紐を結
んだ際に余つた部分を靴甲部との間に挟んで保持
するための紐おち止め片５が連接して設けられて
いる。

本考案靴鳩目補強片１は、ポリ塩化ビニル、ポ
リウレタン等の合成樹脂あるいはゴム等をモール
ド成形、射出成形等の成形法によつて成形して得
られる。

上記のように構成された靴鳩目補強片１は、第
４図に示すように靴６の甲部７に縫着して取り付
けられ、靴紐８を結んだ際の余りは、端部を紐お
ち止め片５の紐挿通孔９に挿通して靴６の甲部７
と紐おち止め片５との間に挟んで保持することが
できる。補強片１を靴６の甲部７に縫着するに際
して、凸条４の内側を縫着することにより縫糸の
表面への露出が防止されて縫糸の摩耗が極度に減
少する。

尚、本実施例では鳩目２の数を左右５ケずつ設
けた場合について示したが、鳩目の数はこれらに
限定されるものではなく、必要に応じて適宜数設
けることができる。また補強片１の全体形状は上
記実施例に示した平面略Ｕ字状の場合に限らず、
本考案の所期の目的を達成できる範囲においてい
かなる形状も妥当する。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案の靴鳩目補強片は合
成樹脂或いはゴムの成形体より構成し、側縁に靴
紐挿入孔を有する紐おち止め片を設けた構成とし
たから、靴紐を結んだ際の紐の余りを紐挿通孔に
挿通して紐おち止め片と靴甲部との間に挟んで保
持することができるとともに、補強片を構成する
合成樹脂或いはゴムの弾性によつて紐を確実に紐
おち止め片と靴甲部との間に保持できるため、使
用中に締結した靴紐が緩んで解けるのを確実に防
止できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は本考
案靴鳩目補強片の一実施例の平面図、第２図は第
１図の−線縦断面図、第３図は第１図の−
線縦断面図、第４図は靴に縫着した靴の斜視図
である。 １……靴鳩目補強片、２……鳩目、５……紐お
ち止め片、８……靴紐、９……紐挿通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の靴紐挿通用の鳩目を有し、靴甲部表面に
   縫着される靴鳩目補強片に於いて、該補強片が合
   成樹脂又はゴムの成形体よりなるとともに、側縁
   に紐挿通孔を有する紐おち止め片を連接して設け
   たことを特徴とする靴鳩目補強片。