JPH0483899A - 高Cr含有鋼の着色方法 - Google Patents

高Cr含有鋼の着色方法

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JPH0483899A
JPH0483899A JP20011190A JP20011190A JPH0483899A JP H0483899 A JPH0483899 A JP H0483899A JP 20011190 A JP20011190 A JP 20011190A JP 20011190 A JP20011190 A JP 20011190A JP H0483899 A JPH0483899 A JP H0483899A
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Hiromitsu Fukumoto
福本 博光
Kenichi Masuhara
憲一 増原
Akira Sakakura
坂倉 昭
Toshio Shibata
柴田 俊夫
Shinji Fujimoto
藤本 慎司
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、方形波パルス電位を印加することによってス
テンレス鋼等の高Cr含有鋼を着色する方法に関する。
〔従来の技術1 ステンレス鋼等の高Cr含有鋼は、耐食性が優れている
ことを活かし、建材、各種プラント用機器、厨房用品等
の広範囲で使用されている。この使用分野の多様化に伴
って、高Cr含有鋼に対して意匠性を高め、商品価値を
上げるべく、各種の着色法、塗装法が開発されている。
特に、着色法については、高Cr含有鋼板の金属感を損
なうことなく意匠を付与できるため、研究が急速に進歩
してきた。
しかし、高Cr含有鋼板を着色処理する場合、着色前の
高Cr含有鋼板の表面層の状態か異なると、同一鋼種の
高Cr含有鋼板であっても、発色後の色調が異なったも
のとなる。その結果、鋼板ごとに色ムラが生じ、広い面
積を同一の色調で外装することが困難になる。また、部
分的な補修工事等にあっては、元の鋼板と同一の色調に
仕上げることができないのが現状である。
この色ムラの問題を解決するために、着色処理に先立っ
て高Cr含有鋼板の表面層の状態を標準化することが必
要となる。そこで、従来がら種々の着色前処理方法が試
みられている。
たとえば、特公昭58−3040号公報、特公昭63−
15349号公報等では、陽極電解にょる前処理方法が
提案されている。また、着色前処理を必要とすることな
く、パルス電位の印加によって色ムラの少ない着色を行
う方法も知られている。たとえば、特開平2−1077
98号公報では、Crを含まない無公害の電解液に浸漬
したステンレス鋼板にパルス電位を印加することによっ
て着色する方法が紹介されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、陽極電解法においては、電極付近での電解液の
酸化還元反応に、大半の電解電気量が費やされ、電解効
率が悪い。その上、電極からの距離に起因して電解反応
の進行状況が異なることから、着色ムラを基本的に解消
できない。
他方、前述のパルス電位の印加により着色する方法では
、パルス電位を−0,2〜1.5V (vs、5CE)
 、水素電解基準に換算して0.04〜1.74 (v
s、5HE)と規定しているのみである。ところが、こ
の電位範囲の任意の電位でパルス電位を印加しても、工
業的に再現性の良い着色を高Cr含有鋼に施すことが実
操業上では困難である。
本発明は、このパルス電位を印加して高Cr含有鋼を着
色する際、特定された波形をもつパルス電位を使用する
ことにより、工業的に再現性に優れた着色皮膜を高Cr
含有鋼の表面に形成することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の着色方法は、その目的を達成するために、Cr
の不働態化電流密度が最大値を示す電位E1からCrの
不働態開始電位E2までの卑の電位範囲ELと、Feの
不働態開始電位E3からCrの過不働態溶解電流が急激
に増加する電位E4までの貴の電位範囲E、どの間で振
幅する方形波パルス電位を、電解液中に浸漬した高Cr
含有鋼に印加することを特徴とする。
ここで、高Cr含有鋼とは、オーステナイト系ステンレ
ス鋼、フェライト系ステンレス鋼、Cr9%以上を含有
する耐食鋼等をいう。
[作 用] 本発明者等は、パルス電位の印加によってステンレス鋼
な始めとする高Cr含有鋼を着色するとき、パルス電位
の波形が着色後の色調にどのような影響を与えるかにつ
いて研究・調査した。その結果、Crの不働態化電流密
度が最大値を示す電位E、f以下、これをCrの臨界不
働態化電位という)からCrの不働態開始電位E2まで
を卑の電位fEL)範囲とし、Feの不働態開始電位E
3からCrの過不働態溶解電流が急激に増加する電位E
4までを貴の零位(EH)範囲として、これら卑の電位
(E Ll範囲と貴の電位(E、)範囲との間で振幅す
る方形波パルス電位を高Cr含有鋼に印加したところ、
パルス電位印加時間の合計時間に応じて膜厚の制御が可
能となり、着色後の色調が再現性良く得られることを見
い出した。
Fe、Cr、Ni及びステンレス鋼5US304の分極
曲線は、それぞれ第1図に示す電位−電流密度の関係に
ある。すなわち、ステンレス鋼の分極曲線は、Cr、F
e及びNiの分極曲線を重ねたものであることが判かる
また、−50mV付近でCrが不働態であるにも拘らず
、ステンレス鋼が活性溶解している。これは、Crの不
働態皮膜の形成が不十分なため、Feの活性溶解が行わ
れることに起因する。それ以上の電位では、Feは依然
として活性状態を維持するが、Crが表面に緻密な不働
態皮膜を形成する。そのため、ステンレス鋼は不働態化
する。
また、ステンレス鋼の過不働態は、Crの過不働態と一
致する。この範囲では、Feは不働態である。しかし、
不働態維持電流密度が高いこと、及びステンレス鋼が過
不働態溶解することから、Feの不働態皮膜は、内部に
対する保護作用が小さくなっている。
lNC0法によるとき、着色液浸漬時間が長くなるに従
って、電位は貴の方向に変化する。この電位は、溶液温
度及び硫酸濃度が等しい硫酸水溶液中でのステンレス鋼
の分極曲線における過不働態の電位に相当する。これは
、着色液中に含まれるCr’″″が酸化剤の働きをする
ため、電位が貴の方向に高められたと考えられる。
これに対し、方形波パルス電位を印加する方法において
は、貴の電位E、及び隼の電位ELとして特定の組合せ
を採用するとき、分極電位が過不働態領域の電位でない
場合でもステンレス鋼の着色が行われることが判った。
たとえば、Crが過不働態であり且つFeが不働態であ
る1300mVに貴の電位E、を固定して、卑の電位E
Lを変化させたところ、広い電位範囲にわたってステン
レス鋼が着色する。この場合、Cr及びFeが共に活性
状態を維持する電位範囲に卑の電位ELがあるとき、着
色皮膜が厚(成長する。しかし、電位ELがFeの自然
電位よりも卑になると、着色反応が行われなくなる。
Cr及びFe共に不働態である900mVに貴の電位E
、を固定したときには、Cr及びFeが共に活性態にな
る狭い範囲の電位ELで着色が行われる。
一方、貴の電位E、でCrの過不働態溶解が大きくなっ
たときには、卑の電位E、をどのような電位に設定して
も、ステンレス鋼に対する着色が行われない。また、卑
の電位ELがCrの活性状態を維持する電位であっても
、Feの自然電位よりも卑に設定されるとき、貴の電位
E、の設定如何に拘らずステンレス鋼の着色が行われな
い。
したがって、方形波パルス電位によってステンレス鋼に
着色皮膜を形成するとき、Cr及びFeの活性溶解が生
じる電位を卑の電位ELとし、Feの不働態開始電位E
3からCrの過不働態領域が急激に増加する電位E4ま
での範囲を貴の電位E、とする分極電位を使用し、具体
的には貴の電位E、を700〜1300mV、卑の電位
ELを一230〜〜50mVに設定し、貴の電位E、と
卑の電位ELとの間で振幅する方形波パルス電位を採用
することがよいことが判かる。また、同様な理由によっ
て、この特定された方形波パルス電位は、ステンレス鋼
以外の高Cr含有鋼に対しても有効である。
[実施例] 以下、実施例によって、本発明を具体的に説明する。
板厚2mmのステンレス鋼板5LIS304がら幅9m
mで長さ12mmの試験片を切り出した。
試験片の表面を、610番のエメリー紙で研磨してアセ
トンで脱脂した後、直ちに着色液に浸漬した。なお、着
色液としては、液温度を50℃に保持した5、0kmo
l/m”の硫酸水溶液を使用した。
第2図に示すように、試験片1を一方の電極として着色
用電解液2に浸漬し、操作電源3の正極に接続した。ま
た、白金電極4を他方の電極として操作電源3の負極に
接続した。
電解槽5は、収容している電解液を所定の温度50℃に
維持するために、温水供給管6から供給された温水を電
解槽5の槽壁に循環させた後で、配水管7から排水する
保温機構を備えている。また、電解液2の上方空間を不
活性雰囲気に保持して電解液2の劣化を防止するため、
ガス導入管8を介して不活性ガスとして窒素ガスを送り
込んでいる。
電解液2は、タンク9を経由し、H2SO,1Oを液路
として、基準電極11で電位が測定される。測定された
電位は、操作電源3に入力され、制御因子の一つとして
使用される。
操作電源3には、印加される方形波パルス電位及び電圧
等をコントロールするためのプログラムが組み込まれた
制御回路12が接続されている。
また、操作電源3から出力される方形波パルス電位の波
形を観察するため、オシロスコープ13が操作電源3に
接続されている。
この装置を使用して、第3図に示した方形波電位を試験
片1に印加し電解着色を行った。なお、第3図において
は、E、を貴の電位、ELを卑の電位、貴の電位EHの
印加時間をjo、卑の電位ELの印加時間をtLとした
fil E、=1300mV (SHE)の場合方形波
電位の貴の電位E8を、Feの不働態化開始電位E3か
らCrの過不働態溶解電流が急激に立ち上がる電位E4
までの電位範囲にある1300mV (SHE)の一定
値に維持した。他方、卑の電位ELは、Crの臨界不働
態化電位E、からCrの不働態開始電位E2までの電位
範囲にある一100mV (SHE)及び−170mV
(SHE)に設定した。そして、貴の電位E、の印加時
間1.及び卑の電位Et、の印加時間t+、を共に0.
1秒に設定した。
この方形波パルス電位を試験片lに印加し、着色電解を
行った。ここで、方形波パルス電位の印加時間を変え、
着色状況に与える印加時間の影響を調べた。その調査結
果を第1表に示す。
なお、第1表においては、比較例として、貴の電位EH
を特許請求の範囲で規定したレベルに維持し、卑の電位
ELのみを特許請求の範囲で規定したレベルを外して設
定した場合、及び卑の電位ELを特許請求の範囲で規定
したレベルに維持し、貴の電位E、のみを特許請求の範
囲で規定したレベルを外して設定した場合の着色電解結
果を併せ示している。なお、方形波パルス電位の設定電
位以外の条件は、すべて実施例と同一の条件とした。
霞l裏 方形波パルス電位の印加条件と酸化皮膜との関
係性)比較例1で形成された着色皮膜の成長は、極めて
遅いものであった。
また、着色皮膜を成長状況を観察し、その成長速度と方
形波パルス電位の印加時間との関係を調べた。第4図は
、その関係をグラフ化したものである。
第1表から明らかなように、本実施例においては、卑の
電位EL及び方形波パルス電位の印加時間を変更するこ
とにより、種々の色調をもった着色皮膜を試験片の表面
に形成することができた。
この着色皮膜は、別の試験片に対しても同じ色調で再現
性よく形成することができた。しかも、着色皮膜の形成
は、第4図から明らかなように、比較的短時間で行うこ
とができた。
これに対し、卑の電位EL或いは貴の電位EHが本発明
で規定した範囲を外れる方形波パルス電位を印加した比
較例にあっては、第1表にしめしたように着色皮膜が得
られない場合がほとんどであった。また、着色皮膜が形
成された比較例1においても、第4図に示されているよ
うに酸化皮膜の成長速度が極めて遅く、所定の膜厚をも
った酸化皮膜を得るために長時間の電解を行う必要があ
った。
(21E s = 900 m V (S HE )の
場合方形波電位の貴の電位E、を900mV (SHE
)の一定値に維持し、卑の電位ELを一50mV (S
HE)に設定した。この場合、方形波パルス電位の印加
時間が2400秒で薄い黄色に着色した皮膜が形成され
た。そして、皮膜の色調は、印加時間が長くなるにした
がって種々の色調に変化した。
[発明の効果] 以上に説明したように、本発明においては、ステンレス
鋼等の高Cr含有鋼に印加する方形波パルス電位の貴の
電位En及び卑の電位ELをそれぞれ特定された範囲に
設定している。これによって、高Cr含有鋼の表面に所
定の色調をもつ着色皮膜を再現性良く形成することが可
能となる。また、比較的短時間の着色電解処理で、必要
とする膜厚をもった着色皮膜の形成が行われる。このよ
うにして、本発明によるとき、安定した色調に着色され
た高Cr含有鋼板を製造することができるため、意匠性
に優れ商品価値の高い製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はFe、Cr、ニッケル、ステンレス鋼等の分極
曲線を示し、第2図は本実施例で使用した着色電解用の
試験装置を示し、第3図は試験片に印加した方形波パル
ス電位を示し、第4図は着色皮膜の形成速度を示す。 (mV SHE) 分 極 時 間(秒) 合計印加時間(秒)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)Crの不働態化電流密度が最大値を示す電位E_
    1からCrの不働態開始電位E_2までの卑の電位範囲
    E_Lと、Feの不働態開始電位E_3からCrの過不
    働態溶解電流が急激に増加する電位E_4までの貴の電
    位範囲E_Hとの間で振幅する方形波パルス電位を、電
    解液中に浸漬した高Cr含有鋼に印加することを特徴と
    する高Cr含有鋼の着色方法。
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