JPH0481143B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、管内挿入型の超音波プローブに係
り、特に超音波プローブの構成要素を収納する収
納容器に隣接して複数個の小径部を設け、超音波
プローブのメインテナンス作業性及び信頼性を向
上した管内挿入型の超音波プローブに関する。

〔発明の背景〕

配管内を検査する超音波式探傷装置は、配管の
外側に置かれて探傷結果を表示する超音波探傷器
と、そこから配管内に延ばされた信号ケーブル５
と、その信号ケーブル５の配管内での先端にコネ
クターにより着脱自在に取り付けられている超音
波プローブ１とから成る。

その超音波プローブ１の構成要素は、超音波送
受波子３とその送受信動作の制御を成す走査駆動
部と、その走査駆動部を収納する収納容器ｕ−
１，ｕ−２，…ｕ−ｎと、それらを連結する連結
具４とから成り、超音波プローブ１の探査機能は
超音波送受波子３へ走査駆動部からの走査が成さ
れて初めて成され、その走査駆動部は超音波プロ
ーブ１に含まれている。その超音波プローブ１の
長さは、一般には、信号ケーブル５に対するコネ
クターから先端側１ｍ〜２ｍである。そしてその
コネクターから先端側は超音波プローブ１として
一体物として取り扱われる。

その超音波プローブ１の従来構成は以下の通り
である。

従来、管内部に超音波プローブを挿入して管壁
の探傷を行うための管内挿入型超音波プローブの
構成は第１図に示すように、多数の超音波振動子
２を配列した超音波送受波子３と該超音波振動子
の送受信動作を制御する走査駆動部を収納した収
納容器ｕ−１，ｕ−２，ｕ−３，…ｕ−ｎが、屈
曲可能な連結具４によつて連結されている。

この超音波プローブ１は、流体圧を利用して管
内に挿入するため、管内の超音波プローブ１と管
外の超音波探傷器を結ぶ信号ケーブル５には、流
体圧を受けて信号ケーブルの挿入をスムーズに行
うための受圧体６が所定の間隔で取付けられてい
る。

また、走査駆動部収納器と連結具の構造は第２
図に示すようになつており、収納容器ｕは、容器
中央のリング状容器２０に両側からフタ容器２
１，２２をそれぞれネジ込んで密閉をした構造と
なつている。一方、連結具４は、ゴム等の弾性体
で構成され、両端の固定リング２３をワイヤー２
４で接続し、流体圧による軸方向の伸びを防止す
るとともに、外圧による変形を防ぐために内部に
リング状の骨子２５を組込んだ構造となつてい
る。

そして、収納容器と連結具の接続は、フタ容器
２１，２２をネジ込む際に、連結具４の両端に設
けられたフランジ２６を、固定リング２３とフタ
容器２１又は２２との間に圧着して接続し、同時
に防水性を保つようにしている。また、収納容器
中央のネジ部２７，２８の防水は、Ｏリング２９
をリング状容器２０とフタ容器２１，２２との間
にはさみ込んで水シールを行つている。

ところが、本構造は収納容器内に収納した走査
駆動部のメインテナンス作業のため、フタ容器２
１，２２をゆるめた時、フランジ圧着部もゆるん
でしまうので、どうしてもフランジ接続部の防水
に対する信頼性が乏しくなると、また、フタ容器
２１，２２の両側への移動距離が不十分で、その
上中央のリング状容器があるために、内部の走査
駆動部のメインテナンス作業性が非常に悪いとい
う欠点があつた。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、超音波送受波子及び走査駆動
部収納容器に隣接して小径部を設け、収納容器の
外容器が単独に小径部上まで移動できる構造にし
たことにより、収納容器内部の走査駆動部のメイ
ンテナンス作業が行い易く、かつ信頼性の高い超
音波プローブを提供するにある。

〔発明の概要〕

本発明は、超音波送受波子と、その超音波受波
子側と接続されてその超音波送受波子を構成する
超音波振動子の送受信動作を制御する走査駆動部
と、その走査駆動部を水密的に収納する容器とを
構成要素とする超音波プローブにおいて、前記走
査駆動部は内容器に収納され、その内容器の外径
よりも大きな内径を有して前記内容器を防水シー
ルを介して収納する外容器を備え、前記内容器の
少なくとも一端に、前記外容器の内径よりも小さ
い外径と前記外容器の長さと同じかそれ以上の長
さとを有する筒状の小径部の端部が圧着されて水
密的に接続されていることを特徴とした超音波プ
ローブであつて、内容器の外径と外容器の内径と
の差を利用して外容器を小径部側に移動させてそ
の外容器を内容器の外周囲から小径部の外周囲へ
と退避させることの出来るものである。

〔発明の実施例〕

第３図は、本発明による超音波プローブの走査
駆動部を収納する収納容器の構造の一実施例を示
した図である。

収納容器は、内容器３０とパイプ状の外容器３
１とから成り、外容器３１は内容器３０の両端に
設けたＯリング３２を介して組立てている。

また、小径部３３との接続は、小径部３３のフ
ランジ３４を内容器の端部に締付けリング３５に
より締付けて接続し、水シールも行う。この場
合、内容器３０の両端部は従来構造と異なり、リ
ジツトな構造としたため、左右それぞれ独立に外
容器３１とは関係なくフランジ３４を締付けるこ
とができる。

さらに、内容器３０の外径は、外容器３１の内
径より小さくなるようにしてあるため、外容器３
１は内容器３０に沿つて摺動でき、小径部３３の
上まで移動することができる。この外容器３１の
移動に際しては、内容器３０の両端のフランジ接
続部をゆるめることなく、全く独立に移動するこ
とが可能で、しかも、小径部の長さは、外容器３
１の長さと同等あるいはそれ以上とすることによ
り、内容器に収納した走査駆動部をほぼ100％露
出することができる。

第４図は、本発明による小径部の構造を示した
図である。

小径部３３はゴム等の弾性体で構成され、両端
には収納容器端部に圧着して接続及び水シールを
行うためのフランジ３４が備えてある。

また、小径部３３の内面には、小径部に接続さ
れる前後の走査駆動部収納容器が、流体圧によつ
て相互にねじれて内部の配線に張力が加わり、断
線する恐れがあるため、布等の補強材３６と組合
わせて強度を持たせねじれを防止している。

〔発明の効果〕

本発明によれば、管内挿入型の超音波プローブ
の超音波送受波子及び走査駆動部を収納する収納
容器に隣接して小径部を設け、かつ、収納容器を
構成する外容器が、収納容器両端の小径部接続部
に関係なく、全く独立に小径部上まで移動するこ
とができる構造とし、小径部の構造に関する工夫
を施したことにより、電気的、機械的に信頼性の
高い超音波プローブを完成することができる。

また、小径部は、前後に接続される超音波送受
波子及び走査駆動部収納容器の外径に比べ径が小
さいので、超音波プローブを管内に挿入する時の
流体圧を有効に受ける働きをし、超音波プローブ
をスムーズに挿入できるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の管内挿入型超音波プローブの
構成図、第２図は、従来の収納容器の構造図、第
３図は、本発明の一実施例の収納容器の構造図、
第４図は同じく小径部の構造図である。 ２……超音波振動子、３……超音波送受波子、
４……連結具、３３……小径部、３０……内容
器、３１……外容器、３２……Ｏリング、３６…
…補強材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 超音波送受波子と、その超音波受波子側と接
   続されてその超音波送受波子を構成する超音波振
   動子の送受信動作を制御する走査駆動部と、その
   走査駆動部を水密的に収納する容器とを構成要素
   とする超音波プローブにおいて、前記走査駆動部
   は内容器に収納され、その内容器の外径よりも大
   きな内径を有して前記内容器を防水シールを介し
   て収納する外容器を備え、前記内容器の少なくと
   も一端に、前記外容器の内径よりも小さい外径と
   前記外容器の長さと同じかそれ以上の長さとを有
   する筒状の小径部の端部が圧着されて水密的に接
   続されていることを特徴とした超音波プローブ。