JPH0480682B2

JPH0480682B2 -

Info

Publication number: JPH0480682B2
Application number: JP11689685A
Authority: JP
Inventors: Katsuhiro Yamamoto; Masayuki Shida; Toshimitsu Sasaki
Original assignee: Nitto Denko Corp
Current assignee: Nitto Denko Corp
Priority date: 1985-05-30
Filing date: 1985-05-30
Publication date: 1992-12-21
Also published as: JPS61276506A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、体毛を痛みを伴うことなく除毛する
脱毛方法に関する。

〔従来技術〕

従来、脱毛剤としては、ワツクスの態様のも
の、脱毛薬物含有クリームの態様のものが実用化
されている。

脱毛クリームにおいてはクリームを脱毛部位に
塗布後、所定時間放置し、その後拭き取ることに
よつて脱毛を行つている。

しかし、このような方法においては、脱毛クリ
ームを塗布後、脱毛薬物の効果が発揮されるまで
の時間、クリームが衣服などに付着しないように
しなければならず、特に腋毛の脱毛においては脱
毛剤を拭き取るまで手をあげておく必要があつ
た。しかも、拭き取る際に、薬物による体毛の分
解により不快臭が発生したり、強く擦ることによ
つて皮膚刺激が起生したりするという問題があ
る。

また、ワツクスを用いる場合は、物理的脱毛で
あり、激しい痛みを伴うという問題がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従つて、本発明は短時間で、かつ不快臭の発
生、激痛のない脱毛方法を提供せんとするもので
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、被膜形成能を有する高分子化合物の
水溶液またはエマルジヨンおよび脱毛薬物を含有
する脱毛剤を脱毛部位に塗布し、加熱処理して被
膜を短時間に形成せしめ、剥離することからなる
脱毛方法に関する。

本発明による方法では、加熱処理によつて短時
間に高分子化合物を被膜化し、体毛は被膜化物中
にトラツプされた状態にあり、この被膜を剥離す
ることにより、脱毛薬物にて毛根部分が弱められ
た体毛は美麗に除毛されるという特徴を有するも
のである。

脱毛薬物としては特に制限はなく、従来既知の
ものを用いればよい。具体的には、チオグリコー
ル酸とその塩類、硫酸ストロンチウム、硫化ナト
リウム、硫化バリウム、硫化カルシウム等が挙げ
られ、これらのうちの一種又は複数を混合して使
用しうる。脱毛薬物は脱毛剤中に１〜15重量％、
好ましくは３〜12重量％の範囲内で配合される。

脱毛剤は、脱毛部位に通常50〜1000ｇ／m²塗布
されるに十分量配合される。

被膜形成能を有する高分子化合物としては、水
溶性、非水溶性のいずれでもよい。水溶性高分子
の場合は水溶液として、また非水溶性高分子の場
合はエマルジヨンとして本発明に供される。水溶
性高分子化合物としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸およ
びその塩、ポリアクリルアミド、カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ポリエチレングリコール、アラビアゴム等が
挙げられ、高分子化合物含有エマルジヨンとして
は、天然ゴムラテツクス、SBR等の合成ゴムラ
テツクス、アクリル、ウレタン、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリアクリル酸エステル、エチレン酢酸ビニ
ル共重合エマルジヨン等が挙げられる。これらは
単一または複数の混合物としてもよい。特に、ポ
リアクリルアミドのこの分野での使用は新規であ
り、被膜強度にすぐれ、局部の仕上がりがよく、
残留物なく脱毛処理ができる。高分子化合物の水
溶液またはエマルジヨンの添加量は、加熱処理し
て皮膜を形成せしめた際に、脱毛部分の皮膚か
ら、容易に剥離しうる強度が得られるように配合
されるのが望ましい。また、選ばれた高分子化合
物によつて適宜増減されうるが、通常１〜70重量
％、好ましくは２〜50重量％である。

なお、脱毛剤中に塩基性物質を添加することに
よつて脱毛薬物の効果が増強されるので、より効
果的である。塩基性物質としては、有機ジカルボ
ン酸のアンモニウム塩またはその金属塩、水酸化
カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム
などが挙げられ、他にぬれ性を良くするための
剤、香料、体毛膨潤促進剤など所望により添加し
うる。

本発明においては、脱毛部位に脱毛剤を塗布
後、加熱処理を行うものである。加熱処理は、好
ましくは脱毛剤中の含水量が１〜25重量％程度と
なるに十分な時間及び温度にて行えばよい。含水
量が１重量％未満の場合には剥離時に痛みがはげ
しく、又、25重量％を越えると十分なる脱毛効果
を発揮しえない。加熱温度は通常80〜300℃、好
ましくは100〜200℃であり、加熱時間は加熱温度
によつて変わりうるが、目安としては約３〜10分
間である。加熱処理は、たとえば家庭用ドライヤ
ーなどで行われる。かくして、従来の自然乾燥に
おいては被膜形成に20〜30分を要していたもの
が、５分程度で完了することになる。

〔作用・効果〕

本発明の方法によれば、被膜形成能を有する高
分子化合物による被膜形成の促進、脱毛薬物の薬
理作用の増強が計られる。

従つて、本発明方法を適用することによつて短
時間で、不快臭、激痛なく、美麗に脱毛処理がな
される。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を示す。文中、％とある
のは重量％を意味する。

実施例１ポリアクリルアミド 15％チオグリコール酸カルシウム７％二酸化ケイ素３％水酸化カルシウム２％水 73％ 100％上記の成分からなる組成物を水に溶解して均質
な高分子化合物含有の水溶液を得た。この脱毛剤
を脱毛部位に50〜300μ程度の厚みになるように
塗布し、その部位をドライヤーで加熱処理した。
５分で被膜が形成され、体毛は被膜化物中にトラ
ツプされた状態にあつた。脱毛薬物の効果によ
り、体毛は強度が低下、ないしは溶けているた
め、被膜を皮膚より剥離した場合、痛みを伴うこ
とがなく、しかも剥離した脱毛部位は残存物もな
くきれいに脱毛された。

実施例２天然ゴムラテツクス（50％ベース） 91％チオグリコール酸ナトリウム７％水酸化ナトリウム２％ 100％上記の成分からなる組成物を混合して均質なエ
マルジヨンを作成した。実施例１と同様にこの脱
毛剤を脱毛部位に50〜300μ程度の厚みになるよ
うに塗布し、その部位をドライヤーで加熱処理し
た。被膜を形成せしめ、剥離したところ痛みを伴
うことなくきれいに脱毛された。

Claims

【特許請求の範囲】

１被膜形成能を有する高分子化合物の水溶液ま
たはエマルジヨンおよび脱毛薬物を含有する脱毛
剤を脱毛部位に塗布し、加熱処理して被膜を形成
せしめ、剥離することからなる脱毛方法。