JPH0480633B2 - - Google Patents

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JPH0480633B2
JPH0480633B2 JP59228154A JP22815484A JPH0480633B2 JP H0480633 B2 JPH0480633 B2 JP H0480633B2 JP 59228154 A JP59228154 A JP 59228154A JP 22815484 A JP22815484 A JP 22815484A JP H0480633 B2 JPH0480633 B2 JP H0480633B2
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JP
Japan
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stator
piezoelectric
protrusion
ultrasonic motor
piezoelectric vibrator
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JP59228154A
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Akira Tokushima
Ritsuo Inaba
Osamu Kawasaki
Hiroshi Oochi
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication of JPH0480633B2 publication Critical patent/JPH0480633B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/16Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors using travelling waves, i.e. Rayleigh surface waves
    • H02N2/163Motors with ring stator

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、圧電体を用いて駆動力を発生する超
音波モータに関する。
従来の技術 近年、圧電体セラミツクス等の電気−機械変換
子を用いて種々の超音波振動を励振することによ
り、回転あるいは走行運動を得る超音波モータが
高いエネルギー密度等を有することから注目され
ている。
以下に図面を参照しながらこれらの超音波振動
を利用した従来の超音波モータについて説明す
る。
日経メカニカル(58.2.28)などに掲載された
従来の超音波モータでは、厚い金属リングなどの
表面に圧電素子リングを貼合わせて一体化してこ
れをステータとしている。この超音波モータは、
弾性表面波とも呼ばれるレーリー波を利用してい
る。この波は物質の表面付近を伝幡する波であ
り、波は縦波・横波の両成分をもつている。
以上のように構成された従来の超音波モータ
に、2相、3相モータと同じ原理で位相のずれた
交流信号を加えると、周方向に伸縮し、前記ステ
ータに表面波が発生する。第12図は、従来の圧
電モータのステータとその表面に当接する動体と
の接触状況を拡大して描いたもので、表面波に伴
う粒子の楕円運動として周知のように(たとえば
御子柴宣夫著「音波物性」昭和48年三省堂社発行
を参照)、弾性体の表面上の1つの点Aに着目す
ると、点Aは長軸2w、短軸2uの楕円状の軌跡
を描いている。弾性体が動体と接触する頂点で、
点Aはx軸の負の方向にV=2πuの速度を持つ。
この結果、動体は弾性体との摩擦力で波の進行と
逆方向に速度Vで駆動される。このように弾性体
の表面に推力としての楕円軌跡を描かせることに
より、従来の超音波モータは接触する動体(ロー
タ)に回転を案内している。またこの表面波利用
の超音波モータは2相・3相モータと同じ原理で
位相のずれた電源により、容易に回転方向を切り
換えることができる。
これらの駆動原理は、公告特許昭58−32518に
も明らかにされており、摩擦接触部に生じる縦振
動と横振動を同一周波数であるが位相をずらして
励振すると、横方向に向く力が発生するので接触
する物体が動くこととして、縦波と横波の合成さ
れた進行波の概念が開示されている。
発明が解決しようとする問題点 上記のような構成においては、以下のような問
題点を有していた。
(1) 駆動原理となる振動姿態を得るに要する応力
は、ステータ表面において最大値を示す。3mm
の厚さのステータでは垂直応力は約2000Kg/mm2
程度ともなり、これに抗して必要となる電力は
バイモルフの通常理論値の約100〜1000倍とな
る。
(2) また振動の中性面がステータを構成する金属
等の弾性体内にあるために、電気−機械変換子
としての圧電体は、効率のよい節駆動とならず
に、非能率的な腹部駆動となつており、駆動源
となる圧電体に限つても、この駆動原理では全
エネルギーの5/8以上が無効エネルギーとなつ
ている。
(3) 加えて約0.25μm以下という微小振幅から推
力を取り出すために、動体はステータにおける
発生スピード、およびその方向がそれぞれに異
なる振幅の山や谷にも一様に接触しており、動
体速度は積分値に近い低スピードになつてい
る。このため実用的な回転数及びトルク等を得
るためには、従来のモータの10〜100倍程度と
いう大電力を必要とした。
(4) また従来の表面波形の超音波モータはドライ
ブ電極が2組に別れており、A電極の励起した
波がB電極側に伝幡されるか、反対にB電極の
励起した波がA電極側に縦波成分と横波成分を
持つ波として伝幡されて、弾性体の表面に楕円
軌跡を発生させる。このような駆動原理に起因
して、有効なドライブ面積は、常に50%を越え
ることがないため微弱な振動しか励振できず、
かつステータがエンドレス構成にならざるを得
ず、一次振幅を励起した上で二次振幅を用いる
という二次効果利用のきわめて応用範囲が狭い
構成となつている。すなわち空間波あるいはバ
ルク波等による円板や矩形板のもつ直接・強力
な推力の使用が不可能である。
など、以上に述べた数多くの問題点を有してい
た。
本発明は、各圧電振動子が励振するそれぞれの
撓み振動の定在波が規定の位置だけずれるよう
に、2枚の圧電振動子を弾性体上に多層に配置し
て固定子を構成することにより、固定子全域での
駆動を可能にして大出力化を実現し、また弾性体
上に、円環状に形成した突起部からなる振動伝達
部材を形成し、可動子をこの振動伝達部材に押圧
して駆動力を伝達することにより、高効率化を実
現した超音波モータを提供することを目的とす
る。
問題点を解決するための手段 上記目的を解決するために、本願発明の超音波
モータは、 固定子と、可動子を有する超音波モータであつ
て、 固定子は、円板状の弾性体の片面に円環状の突
起部を形成し、他面に第1、および第2の板状の
圧電振動子を固着し、かつ、励振されて表面に進
行波を発生する可動子を突起部に圧接して駆動す
るものであり、 第1、および第2の圧電振動子は、それぞれ板
状の圧電材料からなり、その表面をほぼ等分に分
割する形の小電極群を有し、各電極に交流電圧が
印加されて隣接する各小電極領域は互いに逆方向
に分極され、かつ、第1、および第2の圧電振動
子の一方の小電極の中央部近傍が、他方の圧電振
動子の小電極の境界に位置するように積重したも
のである。
作 用 可動子への振動伝達部である円環状の突起部を
固定子表面に設けることにより、縦方向歪および
横方向歪が動作時に拡大作用して、接触する二物
体の該表面アラサを越える機械振幅を得ることに
より、回転エネルギーあるいは推進エネルギーを
最も効率よく取り出すことができる。
実施例 本発明の実施例の詳細について図面を用いて説
明する。固定子は例えば第1図に示すような構造
を有する。円板形状の第1圧電振動子1の表面に
は例えば45゜毎の領域に分割された8個の電極1
aが設けられている。この電極1aは金、銀、銀
パラジウム、ロジウムあるいはニツケルなどの導
電材料を用いて、第1圧電振動子1の表面に印
刷、蒸着あるいはメツキなどの方法により形成さ
れている。裏面に具備される電極(図示せず)は
前記表面電極と同様に分割さても、されていなく
とも良い。以上のように構成された第1圧電振動
子1の相隣合う電極毎に、板厚方向に分極方向が
互いに異なるようにして分極を行なう。この結果
第1図において示すように互い違いにプラス極性
あるいはマイナス極性を有する領域からなる8
極、4組の強制励振振動子が構成される。電極1
aは、分極後は分割されている必要はなく、一括
して電圧を印加できるように接続される。円板形
状の第2圧電振動子2も第1圧電振動子1と同様
の構造であり、互い違いにプラス極性あるいはマ
イナス極性を有する8極、4組の強制励振振動子
が構成されている。
前記第1圧電振動子1あるいは第2圧電振動子
2により励振される撓み振動の最小振幅位置は、
各々相隣合う電極どうしの境界位置近傍となり、
最大振幅位置は各々の電極の中央近傍位置とな
る。そして、両圧電振動子1,2は、第1圧電振
動子1の最大振幅位置となる電極中央近傍に、第
2圧電振動子2の最小振幅位置となる相隣合う電
極どうしの境界が位置するよう重ね合わされてい
る。
以上のように構成された第1圧電振動子1及び
第2圧電振動子2は、圧電振動子と同等ないし
100倍程度の厚みを有する固定子基体3に重ね合
わせて取付けられ固定子が構成される。この固定
子基体3は、アルミニウム、黄銅、鉄、ステンレ
ス、焼入鋼、あるいはナイロン等の合成樹脂材
料、セラミツク材料、ガラス材料、あるいはそれ
らを複合化した複合材料等からなる音響材料ある
いは摩擦材料等を用いて形成されている。この構
成により固定子の全域で駆動することが可能にな
り、また2つの圧電振動子1と2によつて励振す
る撓み振動の位置関係を正確に決定できるので、
固定子に効率良く撓み振動の進行波を励振するこ
とができる。また前記固定子基体3の表面には、
例えば直径の約1/2程度となる位置近傍に振動伝
達部材である突起4、中心に軸5が形成されてい
る。
この振動伝達部材である突起4の種々の態様に
ついて詳細を第2図、第3図及び第4図に示し
た。第1図と同じ部分については同じ番号を付し
て説明を略す。
第2図は、音響材料等から成る固定子基体3の
断面図を示したものである。直径の約1/2程度と
なる位置近傍に、その肉厚が例えば0.5mm程度で
高さと幅が共に3mm程度の前記固定子基体3と一
体構造の、振動伝達部材である突起4aが形成さ
れている。
このような構成によると、前記振動伝達部材で
ある突起4aの形成にもかかわらず、強性な励振
のレベルを表わす機械共振特性のダイナミツクレ
ンジの大きさが変化することなく、かつ径方向に
おける縦方向歪の最大位置が突起4aにより外側
に移ることもなく、見掛上は機械的な負荷が皆無
となるという効果を得ることができた。このこと
により回転エネルギーを最も効率よく取り出すこ
とができた。
第3図は他の実施例であり、音響材料等から成
る固定子基体3の平面図を示したものである。直
径の1/2程度となる位置近傍に、その高さが3mm
程度で、幅が2mm程度の前記固定子基体3と一体
構造の、例えば15゜毎に分割された振動伝達部材
である突起4bが形成されている。
このような構成によると、前記振動伝達部材で
ある突起4bの形成にもかかわらず、強性な励振
のレベルを表わす機械共振特性のダイナミツクレ
ンジの大きさが変化することなく、かつ径方向の
縦方向歪の最大位置が突起4bにより外側に移る
こともなく見掛上は機械的な負荷が皆無となると
いう効果を得ることができた。このことにより回
転エネルギーを最も効率よく取り出すことができ
た。
第4図は更に他の実施例であり、音響材料等か
ら成る固定子基体3の斜視図を示したものであ
る。前記固定子基体3の直径の1/2程度となる位
置近傍に、その高さと幅が共に3mm程度の表面を
耐摩耗性材料によりコートされた、アルミニウム
などの軽金属材料、合成樹脂材料あるいはゴム材
料等から成る振動伝達部材である突起4cが固着
されている。
このような構成によると、前記振動伝達部材で
ある突起4cの形成にもかかわらず、強性な励振
のレベルを表わす機械共振特性のダイナミツクレ
ンジの大きさが変化することなく、かつ径方向の
縦方向歪の最大位置が突起4cにより外側に移る
こともなく見掛上は機械的な負荷が皆無となると
いう効果を得ることができた。このことにより回
転エネルギーを最も効率よく取り出すことができ
た。
なお、第5図に示すように構成された突起4の
可動子14との接触面に、前記可動子14の移動
方向と直交する方向となる径方向に、深さ数μm
〜数10mm程度の複数個以上から成る、例えば1゜あ
るいは数10度おきにエツチングあるいは機械加工
されたナイフエツチの溝(図示していない)を設
けると良い。それにより、突起4及び可動子14
等の回転摩耗による析出粉をこの溝によりクリー
ニングする効果が得られる。析出粉は前記溝の内
を案内されて外部に運ばれる。この結果前記突起
4及び可動子14の両接触面は、摩擦係数は初期
の摩擦係数及び接触面積を維持することができ、
発生するトルクは常に一定となつた。
以上のように構成したものを第5図において示
す固定子6として用いる。第5図に示すように、
固定子6により定まる強制励振駆動周波数にて発
振器7により発振された出力信号を分岐し、一方
を直接増幅器8に、他方を移相器9を介して増幅
器10に入力する。前記移相器9では後述するよ
うな正方向回転あるいは逆方向回転に使用する±
10゜ないし±170゜の範囲で位相シフトした信号が
整形される。前記発振器7の出力信号を直接増幅
器8に入力して増幅した信号をリード線11及び
12により第1圧電振動子1に印加する。それに
より固定子6には、第1圧電振動子1の分極方向
が互いに異なるプラス極性あるいはマイナス極性
を有す領域の一対を1波長として8極、4組の強
制励振振動子に対応する4波長の強制励振波が発
生される。第2圧電振動子2も増幅器10の出力
をリード線12,13を介して印加することによ
り同様に駆動される。
第6図は第1圧電振動子1及び第2圧電振動子
2に電気信号を印加したときの、たて方向の歪を
最大直径に対して70%程度の位置での周方向位置
に対する変化として測定した結果を示す。測定は
測定箇所にHe−Neガスレーザ光を照射し、入射
光と反射光との干渉法を用いて測定した。第6図
aにはリード線11及び12に信号を印加して第
1圧電振動子1を駆動したときの測定結果を示し
た。50V印加時±0.8μm程度の振幅を示した。最
小振幅位置は各々相隣合う電極と電極の境界位置
近傍となり、最大振幅位置は各々の電極の中央近
傍位置となつている。同様にして第2圧電振動子
2を駆動した場合に測定したたて方向歪の結果を
第6図bに示した。50V印加時±0.8μm程度の振
幅を示した。最小振幅位置は各々相隣合う電極と
電極の境界位置近傍となり、最大振幅位置は各々
の電極の中央近傍位置となつている。
次に第1圧電振動子1及び第2圧電振動子2を
第5図に示した構成により同時に駆動したときの
測定結果を第6図cに示した。たて方向の歪の分
布において、aとbとの中間位置に振幅が最大を
示す位置が移動している。またたて方向歪の最大
振幅は約1.3倍程度に大きくなつている。ここで、
前述のように第2圧電振動子2は第1圧電振動子
1に対して±10゜ないし±170゜位相シフトして駆
動されるため、合成波Cの最大振幅位置は、時間
とともに一定方向に移動する。
固定子6の上には、可動子14が接触してい
る。可動子14は、摩擦材料あるいは弾性材料等
からなる弾性体15とそれに結合された音響材料
16から構成される。
上述のように固定子6を駆動すると、固定子6
における可動子14に面する側の振動の頂点が可
動子14に接触し、しかもその頂点が時間ととも
に移動するため、可動子14には横方向成分を有
する力が加えられることになる。かくして可動子
14は、固定子6により定まる駆動周波数により
横方向成分による位置移動を繰り返す結果、ほぼ
1分間に数回転ないし数千回転程度の範囲での回
転運動を得ることができる。発生トルクは固定子
を構成するところの音響材料及び固定子等と面接
触をなす可動子の摩擦係数及び接触面積あるいは
受ける荷重の大きさ等により変化するが、数拾
g・cmから数千g・cmの範囲のトルクを得るこ
とができた。また回転の方向については、基準信
号に対して+10゜ないし+170゜の範囲で位相シフ
トした信号を第2圧電振動子に印加して駆動した
ときに得る回転を例えば正方向回転とすると、基
準信号に対して−10゜ないし−170゜の範囲で位相
シフトした信号を同時に印加して駆動したときに
得る回転方向は逆方向の回転となる。また回転数
は印加信号の大きさあるいは位相、あるいは接触
部の受ける荷重等の大きさを選ぶことにより任意
に設定可能である。
本発明の構成によると、固定子全域で固定子を
駆動することができるので、従来方式のヤング率
の大きい金属を歪ませるという重負荷が解消され
ている。従来方式では、楕円状軌跡の短軸2uを
増すには、貼合わせる金属の厚みを全面にさらに
上積して厚みを加えることにより可能と考えられ
る。共振特性のダイナミツクレンジの大きさは、
強性な励振のレベルを表わすが、前記金属厚みを
1mm増すごとに共振特性は15dB程度減衰するの
で、実際には推力となる短軸2uを増すには、大
電力による駆動を必要とする。この場合きわめて
リニアリテイの悪い構造のため高い発熱をともな
うが、推力の増加は極めて僅かである。
第7図に本発明による固定子6に電気信号を印
加した駆動時のたて方向の歪を、仮想像にて示す
固定子6′の断面方向に対する変化として測定し
た結果を示す。測定は周方向の測定と同様に、レ
ーザ光による干渉法を用いて測定した。50V印加
間、振動伝達部材である突起4近傍において1.8μ
m程度の最大振幅を示した。振幅の移相折り返し
点いわゆる振動の節は、直径を100%とすると、
80〜85%の位置となりほぼ直線的に変化しており
終端は2.5μm程度の振幅となつた。また前記振動
の節近傍から電気信号印加用リード線11,1
2,13をとりだすと振動疲労による断線が皆無
となつた。また、後述の第11図において示した
ように、実用的な構造としては、固定子6の下部
に、緩衝体17が設けられる。その場合、前記固
定子6は前記緩衝体17と基体として第7図に示
すように湾曲するので、みかけ上振幅が拡大され
る結果を得る。また支持位置を振動の節近傍とす
ると、より損失の少ないドライブが実現できる。
この結果突起4において可動子14の推力となる
横方向成分が増して、前記可動子14がきわめて
能率よく一定方向に移動する。
第8図に、本発明によつて成る超音波モータの
駆動電圧と回転数の関係を示した。aに比較のた
め、従来の表面波形超音波モータの特性示した。
bは、本発明と同様の構造で突起のない超音波モ
ータの特性、cは、本発明による超音波モータの
突起の上下方向の長さが4mmの場合の特性、d
は、本発明による超音波モータの突起の上下方向
の長さが8mmの場合の特性をそれぞれ示してい
る。このように固定子の部材の突起4の上下方向
長さを変化させることにより、所望の走行スピー
ドを得ることができた。これらのことから本発明
によつて成る超音波モータがきわめて能率のよい
ことがわかる。第8図において、最大スピードが
360rpmとなつているが、直径を大きくした試作
機あるいは前記リブ36の直径を小さくしたモデ
ル、あるいは圧電振動子の厚みを薄くした試作機
などでは、1000rpm〜2000rpm程度のスピードが
測定できた。またこのときの消費電力は、従来の
超音波モータに比べて1/10〜1/100程度となつた。
さらに電力効率もDCマイクロモータ等よりも比
較的良い値となつた。
第9図に、突起4と、可動子14の弾性体15
の材質を変えた時の動作時間の変化を示す。a
は、石綿等をゴム系バインダーにより複合化した
材料により弾性体15を構成した場合の動作時間
を示している。bは、突起4の材料として焼入鋼
等の構造用材料を用いたときの動作時間を示して
いる。cは、パルプやシリカ等を合成樹脂系バイ
ンダーにより複合化した材料により弾性体15を
構成した場合の動作時間を示している。dは、突
起4に回転摩耗による析出粉をクリーニングする
ナイフエツチの溝を設けたときの動作時間を示し
たものであり、約1000時間以上の回転実積におい
ても初期特性を保証できている。
従来の超音波モータの回転数は数回転から
30rpm程度と限られている。これはサブミクロン
という微小な振幅を用いる表面波形の駆動原理に
よつており、従来の超音波モータは低速を特長と
して、カメラレンズ等の駆動を目的としたもので
ある。
本発明による強性な振動となる空間波あるいは
バルク波を直接に用いた超音波モータは、第1
図、第2図、第3図及ぴ第4図において示した突
起4が例えば8mm程度の高さのときに、50Vの駆
動電圧では220rpm程度の回転数を得ている。前
記突起4の直径を変化したときの、前記直径と回
転数の関係を第10図に示した。本発明による超
音波モータは、第10図から明らかなように1分
間に数回転から千回転程度まで、突起4の直径あ
るいは高さを選定することにより任意に希望とす
る回転数を得ることができる。さらに駆動電圧
200V程度までリニアな特性となつているので電
圧のアツプによつても回転数を2000rpm程度まで
増すことができる。また構成原理あるいは構成部
品に磁石やコイル等という一切のの磁気的手段を
有していないので、例えば400rpmあるいは
700rpm程度の超音波モータでは、フロツピーデ
イスクあるいはビデオテープレコーダ等の磁気記
録・再生機器モータとしては、磁気的影響が皆無
であるという理想的なモータを得ることができ
る。
第11図に、本発明の一実施例における超音波
モータのより具体的な構造を示す。第5図と同様
の部分については同一番号を付した。リード線1
1,12,13を付与された固定子6は、緩衝体
17を介してフレーム(図示せず)に振動自由に
装着されている。固定子6の上には軸5に押入さ
れた軸受18を介して可動子14が接触してい
る。押圧力調整ネジ19は軸5の上端部に装着さ
れ、これを締め付けると、菊形板バネ20が撓
み、任意の押圧力で前記固定子6と前記可動子1
4を接触させることができる。この結果数拾
g・cmから数千g・cmの範囲のトルクを得るこ
とができた。また可動子14の上には、固定リン
グ21が固着されており、仮想線で示したガイド
リング22との間に被回転体を挾み込むことによ
り、被回転体に回転が伝達される。
以上の構成から成る超音波モータは見掛けの収
納面積を感じさせないばかりか駆動信号の位相を
変化させるだけで正転・逆転駆動が任意に可能と
なり、かつ約2000rpm以内の低・中速回転におい
て数千g・cm程度内のトルクが発生できる。ま
た回転数は印加信号の大きさあるいは位相、ある
いは接触部の受ける荷重等の大きさあるいは突起
の長さ直径等を選ぶことにより約数千回転程度迄
任意に選定可能である。したがつて減速機等が全
く不要である。かつ常に接触摩擦対隅をなすので
慣性モーメントが無く、微小なパルス動作性に富
むうえにコンパクト性に優れている。また構造が
至つて簡単であるので低価格である。
発明の効果 以上の説明で明らかなように、本発明の超音波
モータは、各圧電素子が励振するそれぞれの撓み
振動の定在波の位置をずらすように、2枚の圧電
素子を弾性体上に配置して固定子を構成すること
により、固定子全域での駆動を可能にして大出力
化を実現し、また弾性体上に円環状の突起部を形
成し、この突起部に可動子を押圧して駆動力を伝
達することにより固定子の耐負荷性を向上でき高
効率化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における超音波モー
タの固定子の分解斜視図、第2図、第3図及び第
4図は各々、同モータ固定子基体の異なる実施例
を示す断面図、平面図及び斜視図、第5図は、同
固定子を用いた超音波モータの概要とその駆動回
路を示す断面図、第6図及び第7図は第5図の超
音波モータ固定子の駆動時における歪分布を示す
図、第8図は本発明による超音波モータの駆動電
圧に対する回転数の特性を示すグラフ、第9図は
同モータの動作時間特性を示すグラフ、第10図
は本発明による超音波モータの固定子要部の直径
に対する回転数の特性を示すグラフ、第11図は
本発明の一実施例における超音波モータのより具
体的な構造を示す一部断面で示した正面図、第1
2図は従来例の超音波モータの動作を示す斜視図
である。 1,2……圧電振動子、1a……電極、3……
固定子基体、4……突起、6……固定子、14…
…可動子、7……発振器、8,10……増幅器、
9……移相器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 固定子6,6′と、可動子14を有する超音
    波モータであつて、 固定子6,6′は、円板状の弾性体3の片面に
    円環状の突起部4aを形成し、他面に第1、およ
    び第2の板状の圧電振動子1,2を固着し、か
    つ、励振されて表面に進行波を発生する可動子1
    4を突起部4aに圧接して駆動するものであり、 第1、および第2の圧電振動子1,2は、それ
    ぞれ板状の圧電材料からなり、その表面をほぼ等
    分に分割する形の小電極群1aを有し、各電極に
    交流電圧が印加されて隣接する各小電極領域は互
    いに逆方向に分極され、かつ、第1、および第2
    の圧電振動子1,2の一方の小電極の中央部近傍
    が、他方の圧電振動子の小電極の境界に位置する
    ように積重されたものである 超音波モータ。
JP59228154A 1984-10-30 1984-10-30 超音波モータ Granted JPS61106076A (ja)

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