JPH0478746A - 自動車のエアバッグ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は衝突時に乗員を保護する自動車のエアバッグ
装置に関する。

〈従来の技術〉 第４図〜第９図は従来の自動車のエアバッグ装置を示す
図である〔平成１年１０月日産自動車■発行の新型車解
説書（Ｇ５０−１）のＦ−６頁参照〕。コラムＣの上部
に取付けられたステアリングＳの中央部には、エアバッ
グ袋体ｌが所定の折りたたみ状態で格納されている。そ
して、このエアバッグ袋体ｌが車両衝突時にステアリン
グＳの中央部の表面パッド部を押し破って車室内側に膨
張・展開し、乗員ＭとステアリングＳとの直接衝突を防
いで乗員Ｍの保護を図らんとするものである。

このエアバッグ袋体ｌは互いに周縁部が縫い合わされた
表布２と裏布３とから成っている。そして、裏布３はそ
の中央孔４部分で、窒素ガスＮを噴出させるインフレー
ク（ガス発生器）５のフランジ６に、リテーナ７を介し
て取付けられている。

このインフレータ５から噴出される高温の窒素ガスＮに
よりエアバッグ袋体ｌが膨張させられるものである。そ
して、この裏布３には排出孔８が２ケ所設けてあり、前
記窒素ガスＮの一部をこの排出孔８から排出させること
により、乗員Ｍの保護に最適なりッション性が得られる
ようになっている。更に、表布２と裏布３の各内面には
、窒素ガスＮの通気防止と、表布２及び裏布３を高温な
窒素ガスＮから保護するためのフィルム状の内面コーテ
ィング９が施されている。

そして、このような従来の自動車のエアパック装置にお
いて、実際に衝突が起きた場合の状態を説明する。第７
図は、乗員胸部の前後方向の移動量と乗員胸部の減速度
の関係を示したグラフである。グラフ中の斜線部はエア
バッグ袋体１とステアリングＳ及びコラムＣ系における
乗員エネルギー吸収量を示している。第８図は、乗員胸
部の前後方向の移動量とエアバッグ袋体１の内部圧力の
関係を示している。この第７図と第８図から、減速度が
乗員胸部移動量２５０ｍｍ程度まではエアバッグ袋体ｌ
によるエネルギー吸収であり、それ以降はステアリング
Ｓ及びコラムＣ系の変形によるエネルギー吸収であるこ
とが分かる。このエネルギー吸収状態を示す概念図が第
６図（ａ）〜（Ｃ）である。

すなわち、衝突した瞬間にエアバッグ袋体１が膨張・展
開しく第６図（ａ））、次いで膨張したエアバッグ袋体
１が前に倒れる乗員Ｍを受は止めてエネルギーを吸収し
く第６図（ｂ））、そして乗員胸部か２５０ｍｍ程度移
動し、エアバッグ袋体１が変形しきった時点でエアバッ
グ袋体１によるエネルギー吸収か終了し、今度はステア
リングＳやコラムＣか変形しはじめる（第６図（Ｃ））
。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながらこのような従来の自動車のエアバッグ装置
において、エアバッグ袋体１によるエネルギー吸収量を
拡大するために、エアバッグ袋体１の裏布３に形成した
排出孔８を縮小する方法が考えられるが、これを行った
場合エアバッグ袋体１の内部圧力が急激に上昇し、その
まま最終的な圧力値が上がり過ぎてしまうため、エアバ
ッグ袋体１が固くなりあまり変形しなくなる。従って、
第９図に示すように、乗員Ｍの衝撃エネルギーによるス
テアリングＳやコラムＣの変形が、その分だけ早期（乗
員胸部移動量が２００ｍｍ程度の時点）に発生し、結果
として有効ストローク量が縮小して、エネルギー吸収量
の拡大があまり図れなくなる。

この発明はこのような従来の技術に着目してなされたも
のであり、エアバッグ袋体によるエネルギー吸収量の拡
大を図ることができる自動車のエアバッグ装置を提供せ
んとするものである。

く課題を解決するための手段〉 この発明に係る自動車のエアバッグ装置は、上記の目的
を達成するために、エアバッグ袋体の裏布の排出孔を、
膨張・展開したエアバッグ袋体の内部圧力で破裂するフ
ィルム状の内面コーティングにて塞いだものである。

く作　用〉 裏布の排出孔がフィルム状の内面コーティングにて塞が
れているので、エアバッグ袋体の内部圧力が急激に上昇
すると共に、ある程度まで内部圧力が上昇すると内面コ
ーティングが破れて必要以上に内部圧力が上がり過ぎる
のを抑制する。このように、エアバッグ袋体の内部圧力
が急激に上昇してもその最終的内部圧力があまり上がり
過ぎないので、エアバッグ袋体が十分に変形し、結果と
してエアバッグ袋体によるエネルギー吸収量の拡大を図
ることができる。

〈実　施　例〉 以下、この発明の好適な一実施例を第１図〜第３図に基
づいて説明する。尚、従来と共通する部分には同一の符
号を付し、重複する説明は省略する。

この実施例に係るエアバッグ袋体１の裏布３の内面には
、その排出孔８も塞ぐフィルム状の内面コーティング１
０が施されている。この内面コーティング１０は、窒素
ガスＮの通気を防止すると共に窒素ガスＮの高熱にも耐
え得る材料にて形成されている。

このようなエアバッグ装置において、実際に衝突が起き
た場合について説明する。第２図は乗員胸部の前後方向
の移動量と乗員胸部の減速度の関係を示したグラフであ
り、第３図は乗員胸部の前後方向の移動量とエアバッグ
袋体ｌの内部圧力の関係を示したものである。そして、
この第２図及び第３図において、グラフ中、破線が本実
施例のデータを示すもので、実線が従来のデータを示す
ものである。グラフ中、■の区間では、乗員は未だエア
バック袋体１と干渉していない状態である。

そして、Ｈの区間では、本実施例における乗員胸部減速
度の方が、従来に比べて急激に立ち上がっているのが分
かる。これは、裏布３の排出孔８がフィルム状の内面コ
ーティングｌＯで塞がれていることにより、第３図で示
す如くようにエアバッグ袋体１の内部圧力が従来に比べ
て急激に上昇するためである。■の区間では、排出孔８
部分の内面コーティングＩＯが破れて、エアバッグ袋体
１内の窒素ガスＮの排出が始まっている。このため、第
３図で示すように、エアバッグ袋体１の内部圧力の上昇
がくいとめられ、圧力の上がり過ぎを抑制する。■の区
間では、エアバッグ袋体１が変形しきって、ステアリン
グＳ及びコラムＣ系の変形が始まっている。本実施例の
第２図と従来の第７図とを比較して明らかなように、本
実施例の方がエアバッグ袋体１のエネルギー吸収量（図
中斜線部）が大きい。

尚、以上の説明において、エアバッグ袋体をステアリン
グＳの中央部に設けた例を示したか、これに限定されず
、エアバック袋体を助手席側のインストメンドパネル内
その他に設けても良い。

〈発明の効果〉 この発明に係る自動車のエアバッグ装置は、以上説明し
てきた如き内容のものであって、裏布の排出孔がフィル
ム状の内面コーティングにて塞がれているので、エアバ
ッグ袋体の内部圧力が急激に上昇してもその最終的内部
圧力があまり上がり過ぎず、結果としてエアバッグ袋体
によるエネルギー吸収量の拡大を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に係る自動車のエアバッグ
装置を示す概略断面図、 第２図は乗員胸部の前後方向の移動量と乗員胸部の減速
度の関係を示したグラフ、 第３図は乗員胸部の前後方向の移動量とエアバッグ袋体
の内部圧力の関係を示したグラフ、第４図は従来の自動
車のエアバッグ装置を示す自動車の部分側面図、 第５図は第４図で示したエアバッグ装置の概略断面図、 第６図（ａ）〜（Ｃ）は、各々乗員がエアバッグ袋体に
当たる状態を示す側面図、 第７図は従来における乗員胸部の前後方向の移動量と乗
員胸部の減速度の関係を示したグラフ、第８図は従来に
おける乗員胸部の前後方向の移動量とエアバッグ袋体の
内部圧力の関係を示したグラフ、そして 第９図は排出孔を縮小した場合における乗員胸部の前後
方向の移動量と乗員胸部の減速度の関係を示したグラフ
である。 １−・・・　エアバッグ袋体 ２　・・・・　表布 ３　・・−裏布 ８−　排出孔 １０−一一一　内面コーティング Ｓ　′−ステアリング Ｃ−コラム Ｎ　−窒素ガス 乗員 第 図 第 図 （Ｑ） 乗員胞評料勤量（ｍｍ） 乗禰胸ｇσ棧動ｊｔ（ｍｍ） 第 ６図 （ｂ） （Ｃ） 第 ７図 泉員ａ邪移壷〃１ （ｍｍ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ガス抜き用の排出孔を形成した車体側の裏布と乗員側の
   表布とでエアバッグ袋体を形成し、該エアバッグ袋体内
   にガスを噴射して膨張・展開せしめる自動車のエアバッ
   グ装置において、 上記裏布の排出孔を、膨張・展開したエアバッグ袋体の
   内部圧力で破裂するフィルム状の内面コーティングにて
   塞いだことを特徴とする自動車のエアバッグ装置。