JPH0476298A - ベーンポンプ - Google Patents

ベーンポンプ

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Publication number
JPH0476298A
JPH0476298A JP2189155A JP18915590A JPH0476298A JP H0476298 A JPH0476298 A JP H0476298A JP 2189155 A JP2189155 A JP 2189155A JP 18915590 A JP18915590 A JP 18915590A JP H0476298 A JPH0476298 A JP H0476298A
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JP
Japan
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carbon
fibers
inorganic
sintered body
rotor
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Pending
Application number
JP2189155A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiko Imahashi
今橋 邦彦
Hirohisa Miura
三浦 宏久
Shoichi Tsuchiya
詔一 土屋
Yoshio Fuwa
良雄 不破
Yoshiteru Nakagawa
喜照 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Osaka Gas Co Ltd
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Publication of JPH0476298A publication Critical patent/JPH0476298A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C21/00Component parts, details or accessories not provided for in groups F01C1/00 - F01C20/00
    • F01C21/08Rotary pistons
    • F01C21/0809Construction of vanes or vane holders

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は空圧、油圧、水圧用等のベーンポンプの改良に
関する。
[従来の技術] ベーンポンプは、作動空間の外周面を規定するカムリン
グと、カムリングを挟持し作動空間の両側面を規定する
側板と、カムリングの中心から偏芯した位置に回転中心
をもち作動空間内に回転自在に配置されたロータと、ロ
ータの外周面より突出し先端がカムリングの内周面と摺
接し、両側辺が側壁と摺接する複数個のベーンとを持つ
。作動空間を形成する前記部品は互いに摺動しつつ、隣
接する2個のベーンで各々区画された空間を互いに他の
空間から遮蔽するため、作動空間を形成する前記部品は
、摩擦係数が低く、摩耗が少なくかつ軽量なものとする
必要がある。この様な特性をもつ材料を求めて、多くの
研究がなされている。
代表的なものとしては、耐摩耗性にすぐれた超硬合金と
か、軽量なアルミニウム合金等を挙げることができる。
[発明か解決しようとする課題] より高い性能をもつベーンポンプを得るために、常によ
り優れた摺動部材を用いてベーンポンプを作ろうとする
試みかなされている。
本発明の目的は、新しい摺動材料を用いて従来以上に高
い性能をもつベーンポンプを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明のベーンポンプは、作動空間を形成するカムリン
グ、側板、ロータおよびベーンの少なくとも1種を、炭
素マトリックス中に炭素繊維があるいは炭素繊維と無機
微小体とか一体的に埋設された組織を有し、該炭素マト
リックスは偏光顕微鏡で見て光学的異方性の微粒子が均
一に密集したモザイク構造をもち、該炭素繊維と該炭素
マトリックスとの間の界面で剥離している界面の割合が
全界面に対しては10%以下であり、かつ密度か1.6
5以−[て必る炭素繊維強化炭素焼結体で構成したこと
を特徴とする。
べ〜ンポンプは、作動空間を形成するカムリング、側板
、ロータおよびベーンとこれらを収納保持するとともに
作動流体の流入通路および吐出通路を形成するハウジン
グ、ロータを回転駆動する駆動軸とから主として構成さ
れている。
本発明のベーンポンプは、作動空間を形成するカムリン
グ、側板、ロータおよびベーンの少なくとも一種か、以
下に詳述する特殊な炭素繊維強化炭素焼結体で構成され
ている。この炭素繊維強化炭素焼結体は、炭素マトリッ
クス中に炭素繊維あるいは炭素繊維と金属およびセラミ
ックスからなる無機微小体が一体的に埋設された組織を
有し、該炭素マトリックスは偏光顕微鏡で児て光学的異
方性の微粒子か均一に密集したモザイク構造をもち、該
炭素繊維と該炭素マトリックスとの間の界面で剥離して
いる界面の割合か全界面に対して10%以下であり、か
つ密度が1.65以上である。
この炭素繊維強化炭素焼結体を構成する炭素繊維は、焼
結体の強度を確保するもので、偏光顕微鏡で見て、異方
性を示すものでも等方性を示すものでもよい。炭素繊維
は、切断された短繊維でも、長繊維でもよい。また、炭
素繊維はマトリックス中に一定方向に配向しているもの
でも逆にランダムに配向しているものでもよい。炭素繊
維強化炭素焼結体中の炭素繊維の配合glJり合いは1
〜50重量%より好ましくは10〜40重量%がよい。
炭素繊維強化炭素焼結体の構成成分となりうる無機微小
体としては、微小な金属、セラミックスで構成できる。
これら無機微小体の形状は、粉末状、ウィスカ等の繊維
状、箔片等でもよい。炭素繊維強化炭素焼結体中の無機
微小体の配合割り合いは1〜50重量%より好ましくは
3〜30重量%がよい。
炭素繊維強化炭素焼結体の構成成分である炭素マトリッ
クスは偏光顕微鏡で見て光学的異方性の微粒子が均一に
密集したモザイク構造をもつ。偏光顕微鏡で見て光学的
異方性をもつとは、炭素か一定方向に規則的に配列した
組織をもつものと考えられる。即ち、この炭素マトリッ
クスは、光学的異方性をもつ炭素粒子か密集した状態で
押し固められた状態にある。均一に密集したとは、炭素
粒子か流動していない、流れ線等の模様か無いことを意
味する。偏光類ta鏡下てモザイク状に観察される炭素
粒子の大きさは1〜30μm程度か好ましい。
本発明の炭素繊維強化炭素焼結体を構成する炭素繊維と
炭素マトリックスとの間の全界面面積に対する剥離して
いる界面の剥離面積は、10%以下である必要がある。
炭素マトリックスと炭素繊維とか剥離していると炭素繊
維の補強効果か充分でない。このため界面の剥離面積は
全界面の10%以下より好ましくは5%以下がよい。
この炭素繊維と炭素マトリックスとの剥離は走査型電子
顕微鏡(以下、SEMと称する。)で観察測定できる。
また、この炭素繊維強化炭素焼結体の気孔率は10%以
下であるのが好ましい。この焼結体の気孔は偏光顕微鏡
で観察すると黒い点として観察される。従って観察して
いる面積に占める黒い点の面積より気孔率か計算できる
本発明にかかる炭素繊維強化炭素焼結体の密度か1.6
5以上とは、炭素マトリックスの緻密性、気孔か少なく
かつ炭素繊維と炭素マトリックスとの界面か剥離してい
ない等か総合された特性である。従って、これらマトリ
ックスの緻密性か欠けたり、気孔率か高すぎたり、繊維
とマトリックスとの間の剥離が多いと、比重は1.65
以下となる。
この炭素繊維強化炭素焼結体を構成する炭素繊維の配合
割り合い、無機微小体の材質および配合割り合い、炭素
繊維と炭素マトリックスとの間の剥離面積の割り合い、
気孔率は直後にこの炭素繊維強化炭素焼結体の機械的強
度に影響する。この炭素繊維強化炭素焼結体の機械的特
性を曲げ強度で規定すると、この焼結体の曲げ強度は6
0QkΩ/Cm2以上であるのが好ましい。
本発明の炭素繊維強化炭素焼結体としては、未炭化炭素
質繊維あるいは未炭化炭素質繊維と金属およびセラミッ
クスからなる無機微小体とを埋設した自己焼結性を有す
る炭素質粉末とからなる複合体を焼結して得られる焼結
体を採用できる。
ここで、未炭化炭素質繊維とは、通常の炭化処理の施さ
れていない状態の炭素質繊維をいう。換言すれば、ざら
に熱処理をすることにより、ざらに炭化する余地を有す
る炭素質繊維をいう。具体的には、原料ピッチを使用し
た場合には、紡糸したままの繊維または紡糸した繊維を
550°Cを越えない湿度で不融化した繊維をいう。P
AN (ポリアクリロニトリル)系レーヨン系などの高
分子系の繊維では分解工程を終え、黒鉛化処理前の繊維
をいう。この種の炭素質繊維としては、例えば、石炭系
または石油系の原料ピッチを紡糸して得たピッチ繊維ま
たはこれを不融化して得た不融化繊維などがおる。
この原料ピッチの紡糸および不融化は常法に従って行え
ばよく、条件などは特に限定されない。
通常、ピッチ繊維は、原料ピッチを紡糸器に供給し、3
00〜400’C程度に加熱した状態で不活性カスによ
る加圧下にノズルから押出して得ることかできる。また
、このようなピッチI維をさらに酸化性雰囲気中150
〜500’C程度で0.5〜5時間程度保持して不融化
繊維とすることかできる。なお、この原料ピッチは、光
学的等方性のものでも、光学的異方性のものでもよい。
未炭化炭素質繊維の繊維長さは、短繊維、長繊維に限ら
ない。しかし、短繊維の場合には0.01〜50mmの
ものを使用することができる。特に、0.03〜1Qm
mのものが混合のしやすさ、アスペクト比の関係から好
ましい。長すぎては繊維同士が絡みあい分散性か低下し
、ひいては製品特性の等方性に劣り、また0、01mm
より短くては製品の強度か急激に低下して好ましくない
また、繊維径としては、5〜25μm程度のものか好ま
しい。さらに、これらの繊維からなる不織布またはコー
ティング布として使用することもできる。
未炭化炭素質繊維は、さらにタール、ピッチ、有機高分
子などの粘結成分を含有する材料で表面処理し、結合材
とのなじみ性を向上させることか好ましい。この表面処
理は、炭素質繊維100重量部に100〜1000重量
部程度の粘結成分含有材料を加えて撹拌し、有機溶媒に
より洗浄後、乾燥して行うことかできる。
この表面処理に使用するタール、ピッチは、石炭系およ
び石油系のいずれておってもよい。ピッチを使用する場
合には、撹拌時に140〜170°C程度の加熱か必要
となるので、処理材としては、タールの方かより好まし
く、また後続の炭化および黒鉛化工程での炭化歩溜りの
点からは、石炭系のものがより好ましい。
この表面処理に使用する有機高分子として、フェノール
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコールなどを挙
げることができる。
この表面処理の洗浄において使用する有機溶媒は、トル
エン、キシレンなどの芳香族系溶媒を使用することがで
きる。未炭化炭素質繊維と粘結成分含有材料との混合物
100重量部に対して100〜1000重量部程度を加
え、撹拌洗浄する。
この洗浄により、揮発成分か多く含まれる軽質油分か除
去される。洗浄を終えた未炭化炭素質繊維は、たとえば
、窒素、アルゴンなどの非酸化性雰囲気中で、加熱およ
び/または減圧などの条件下に乾燥処理される。乾燥処
理は、洗浄に使用した有機溶媒が除去される限り、これ
らの方法に限定されるものではない。
ざらに、乾燥を終え表面処理された未炭化炭素質繊維は
、必要に応じて分散処理される。すなわち、乾燥させた
繊維か、塊状化または凝集していることがおるので、こ
のような場合には、通常の粉体ミル、アトマイザ−、パ
ルバライザーなどの任意の手段により分散を行う。
無機微小体は未炭化炭素質繊維とともに、本発明の炭素
繊維強化炭素焼結体の原料となる。この無機微小体は、
目的とするベーンポンプの用途に応じて、スリーブの摩
擦係数μを低く安定したものとしたり、比較的高い値の
摩擦係数μであっても高耐摩耗性、高耐焼付き特性を付
与したりするために、添加するものである。この無機微
小体は、融点1000’C以上で炭素と反応しないもの
、より好ましくはざらにHV1000以上のものかよい
かかる無機物として、無機酸化物、無機炭化物、無機窒
化物、無機ホウ化物などを挙げることかできる。無機酸
化物として、たとえばAfJ203、Ti 02 、Z
rO2、MqOなとを挙ケ゛ルコトカできる。無機炭化
物として、たとえばB4C,TC,TaC,ZrCなど
を挙げることかできる。
無機窒化物として、たとえばBN、T I N、Cr2
 N、TaN、A32N、ZrNなどを挙げることかで
きる。無機ホウ化物として、たとえばTiB2 、Zr
B2 、B4 C,N IB、CoB、BN、TaB2
などを挙げることができる。さらに、Fe、l’vln
、MOlNi、Nb、Si、V、TWなどの無機物も使
用することができる。なお、これらの無機物は、金属の
状態で添加することも可能である。また、無機微小体と
しは、微粒子状のもののばかウィスカ、セラミックス繊
維か含まれる。
前記したような無機微小体のうちから、適切なものを選
択することによって、ベーンポンプの用途に応じて、そ
の摩擦係数μ、耐摩耗特性、耐焼付き特性などを好適な
特性に管理することができる。特に、摺動特性を好適な
ものとするため、すなわち、ベーンポンプの作動空間を
形成するカムリング、側板、ロータおよびベーンを高強
度で耐摩耗性に優れ、かつ焼付き荷重が200kCIf
以上であって、摩擦係数が0.15以下を示すものとす
るためには、無機微小体として、ホウ素化合物を使用す
ることができる。
かかるホウ素化合物として、焼結温度以下で分解または
融解しないものが好ましいか、MQB2、COBのよう
に焼結温度で分解するが、分解したホウ素が炭素と反応
して炭化ホウ素を形成するものである場合には、焼結温
度で分解するものも使用できる。このようなホウ素化合
物として、炭化ホウ素、窒化ホウ素の他、cr、T i
、 Ta、zr、 AfJ、N i 、MQ、NbSM
n、Fe、V、Wなどのホウ化物を挙げることができる
。なお、これらの添加物は、金属の状態で添加すること
も可能である。
無機微小体として無機粉末を使用した場合は、マトリッ
クス材とのなじみ性、分散性およびでき上った焼結体の
強度と耐摩耗性を考慮して、粒径0.1〜5μmのもの
か好ましく、より好ましくは0.2〜4μmでおる。
また、無機微小体として無機繊維を使用した場合は、マ
トリックス材とのなじみ性、分散性、出来上った焼結体
の強度と耐摩耗性および繊維の離脱を考慮して、直径0
.7〜40μm、長さ0゜01〜8mmのものが好まし
く、より好ましくは直径1〜15μm、長さ0.05〜
3mmである。
特に、摺動特性を好適なものとするために、無機微小体
としてホウ素化合物を使用した場合は、ホウ素化合物粉
末の粒径は0.1〜10μmが好ましく、より好ましく
は0.3〜5μmである。
粒径が0.1μmより小さいと、均一混合か難しく、粒
径が10μmより大きいと、異常(アグレッシブ)摩耗
を起こす可能性が増す。
炭素質粉末は、本発明の炭素繊維強化炭素焼結体の結合
材を構成するものである。この炭素質粉末は自己焼結性
を有し、未炭化、または完全に炭化されていないもので
ある。この自己焼結性炭素質粉末としては、石油系およ
び石炭系のいずれてあってもよく、具体的には、メソカ
ーボンマイクロビーズ、バルクメソフェーズ粉砕品、低
温か焼コークス粉砕品などを挙げることができる。これ
らの中では、粒径および組成の均一性、安定性などの観
点から、石油系および石炭系のメソカーボンマイクロビ
ーズが好ましく、炭化歩溜りの観点から石炭系のものが
より好ましい。自己焼結性炭素質粉末としては、粒径3
0μm以下、β−レジン量3〜50%程度のものが好ま
しい。なお、このβ−レジン量は、より好ましくは6〜
30%、さらに好ましくは8〜25%である。
本発明の焼結体は、たとえば第1図に示すような乾式混
合、乾式成形および焼成という簡単な工程で製造できる
未炭化炭素質繊維と、無機粉末または無機繊維と、自己
焼結性炭素質粉末とは、混合、成形されて複合体を構成
する。このときの混合手段は将に限定されないか、強度
および耐摩耗性を等方的にするためには、前記した原料
を均一に混合することか好ましい。また、自己焼結性炭
素質粉末と未炭化炭素質繊維との配合割合は、前者10
0重量部に対して、後者2〜70重量部程度であり、よ
り好ましくは前者100重量部に対して後者10〜50
重量部程度でおる。また、無機微小体の添加量は、全体
を100重量%としたとき3〜30重量%か好ましく、
より好ましくは5〜10重量%である。
特に、摺動特性を好適なものとするために、無機微小体
としてホウ素化合物を使用した場合は、ホウ素化合物粉
末の添加量は、全体を100重量%としたとき1〜50
重量%が好ましく、より好ましくは3〜35重量%であ
る。ホウ素化合物粉末の添加量が50重量%を超えると
焼結体の切削加工性が不良となり、かつ強度か若干低下
する。
本発明にかかる焼結体の成形は、常法によって行うこと
かでき、通常1〜10 t On/cm2程度の加圧下
に所定の形状に成形すればよい。または、CIP法、H
IP法、ホットプレス法などによって成形を行ってもよ
い。成形は、常温でまたは不活性雰囲気下500 ’C
程度までの加熱下に行うことかできる。
複合体は、焼結されて本発明にかかる焼結体となる。な
お、ここで焼結とは、常圧で700〜1500 ’C程
度に焼成して未炭化炭素質繊Mおよび自己焼結性炭素質
粉末を炭化固結させることをいう。なお、必要に応じて
この炭化された複合体を黒鉛化炉で焼結温度以上に加熱
して黒鉛化させてもよい。炭化の条件は、特に限定され
ないが、通常非酸化性雰囲気中0.1〜b の速度で常温から1500’C程度の温度まで昇温し、
0.5〜10時間程時間待して行えばよい。
なお、焼結時においてもより高温で焼結することにより
複合体の一部は炭化の後、黒鉛化する。
また、黒鉛化の条件も、特に限定されず、非酸化性雰囲
気中で焼結時の温度から0.1〜bの温度まで昇温し、
0.5〜10時間程時間待すればよい。黒鉛化を行った
場合には、黒鉛結晶か十分に成長するとともに秩序正し
く配向し、これにより製品の密度、強度および耐摩耗性
などがざらに向上する。
この特殊な炭素繊維強化炭素焼結体は、焼結前の複合体
を未炭化炭素質繊維および無機粉末または無機繊維と、
未炭化炭素質繊維および無銭粉末または無機繊維を埋設
した自己焼結性を有する未炭化炭素質粉末とで構成した
ものである。したかつて、複合体を焼結する場合、強化
材としての炭素質繊維が未炭化、または完全に炭化され
ていないものでおるため、この未炭化炭素質繊維と自己
焼結性を有する未炭化炭素質粉末とは、炭化される際に
同程度の物理的性質(強度、収縮率など)をもつ。この
ため、これら炭素質繊維と炭素質粉末との界面密着性か
向上し、したがって、高強度および優れた耐摩耗性を得
ることかできる。要するに、複合体を焼結する場合、未
炭化同士の炭素質繊維と炭素質粉末とか同程度に収縮し
て結合するので、これらの界面密着性が高まり、を習動
部材の強度および耐摩耗性か向上する。
また、無機粉末または無機繊維を添加した炭素繊維強化
炭素焼結体で作られた部品は、相手材との間に機械的な
抵抗力か働き、これにより摩擦係数μか高く、安定した
ものとなる。すなわち、添加された無機粉末または無機
繊維が、相手材に対して機械的な抵抗力を及ぼすので、
■動部材の摩擦係数μか高く、安定したものとなる。
たとえば、無機粉末を添加した場合には、粉末状である
ため荷重の増加に伴い炭素マトリックス部から離脱しや
すくなり、この無機粉末の離脱と炭素マトリックス部の
凝着とがつり合うことにより、荷重の変動に対して摩擦
係数μが安定したものとなる。また、無機繊維を添加し
た場合には、荷重か増加しても繊維状であるため炭素マ
トリックス部から離脱しにくく、このため摩擦係数μが
高い値となる。
また、前記したように結合材としての自己焼結性炭素質
粉末は、液状炭素質材料からなる従来の結合材の使用を
不要とする。したがって、液状結合材の使用により発生
する気孔を充填するために、含浸、焼成を繰返す必要が
なく、本発明にかかる特殊炭素繊維強化炭素焼結体は、
前記したように第1図に示す乾式混合、乾式成形、焼成
という簡単な工程などで、安価に製造することかできる
なお、適切な無機粉末または無機繊維を選択することに
よって、炭素繊維強化炭素焼結体で作られた部品のの摩
擦係数μを、その用途に応じた好適な値に管理すること
ができる。特に、無機粉末としてホウ素化合物を添加し
た場合、このホウ素化合物粉末が、高荷重すなわち高温
にさらされると熱分解し、その液相が生じる。この液相
によって、摺動部材の耐焼付き性か向上し、かつその摩
擦係数μを低く押さえることができるものと考えられる
たとえば、無機粉末を無機ホウ化物とした場合、摺動部
品の摩擦係数μを0.05〜0.2の範囲に管理するこ
とができ、無機粉末を無機炭化物とした場合、摺動部品
の摩擦係数μを0.15〜0゜35の範囲に管理するこ
とかでき、無機粉末を無機窒化物とした場合、1冨動部
品の摩擦係数μを0゜1〜0.35の範囲に管理するこ
とができ、そして無機粉末を無IJIN!化物とした場
合、摺動部品の摩擦係数μを0.25〜0.5の範囲に
管理することかできる。
なお、添加する無機粉末または無機繊維によって摺動部
品の摩擦係数μが大きく変化するのは、摺動に伴う発熱
により、無機粉末または無機繊維の状態が変化するため
と考えられている。たとえば、酸化物は耐熱性か高いた
め、摺動時にもその粒子とか4Mmの形状を残し、この
ため、高い摩擦係数μを示すものと考えられている。ま
た、ホウ化物は、酸化物とは逆に摺動時の熱により、分
解し液相を形成し、摩擦係数μを低下させていると考え
られている。
ざらに、未炭化炭素質繊維をタール、ピッチ、有機高分
子などの粘結成分を含有する材料により表面処理した場
合には、炭素質繊維の界面の濡れ性が高まり、これによ
り結合材としての炭素質粉末とのなじみ性が高まるので
、これら炭素質繊維と炭素質粉末との界面密着性がざら
に向上する。
本発明のベーンポンプは、ベーンポンプの作動空間を形
成するカムリング、側板、ロータおよびベーンの少なく
とも1種か、前記した炭素繊維強化炭素焼結体で作られ
ている。なお、これら部品は、前記した方法で直接スリ
ーブの形状に成形し、焼結して作っても、あるいはブロ
ック状の炭素繊維強化炭素焼結体を作りその後所定の部
品の形状寸法に機械加工して作ってもよい。なお、本発
明に係る特殊炭素繊維強化炭素焼結体以外の材料で作ら
れた作動空間を形成するカムリング、側板、ロータおよ
びベーンの部品およびそれら以外の他のベーンポンプの
部品は従来のベーンポンプの部品と同一のものでもよい
[実施例] 以下、本発明の詳細な説明する。
本発明の実施例のベーンポンプの軸直角方向要部断面図
を第2図に、軸方向要部断面図を第3図に示す。このベ
ーンポンプは、市販の空気ポンプ用のベーンポンプを使
用し、作動空間Sを形成するベーン1およびロータ2の
みを本発明にかかる特殊炭素繊維強化炭素焼結体で作り
、その他の部品はそのまま市販のベーンポンプの部品を
使用したものである。因みに、このベーンポンプのハウ
ジング3.4は鋳鉄、カムリング5はニッケルクロム鋼
、側板6.7は鉛青銅、駆動軸8はニッケルクロム鋼で
できている。
ベーン1およびロータ2は次ぎのようにして作った。
石炭系の光学的等方性ピッチから常法により紡糸して得
られた、糸径15μm、糸長さが3mmの不融化繊維か
らなる未炭化炭素質繊維を準備した。この未炭化炭素質
繊維を強化材としてこの未炭化炭素質繊維100重量部
に、中心粒径7μmのコールタール系メソカーボンマイ
クロビーズからなる自己焼結性炭素質粉末900重量部
を加えた後、均一に混合し、得られた混合物を2ton
/Cm2の成形圧力で成形して直径10cm高さ6cm
の柱状の複合体とした。
次に、この複合体を非酸化性雰囲気中、150’C/時
間の速度て1000’Cまて昇温し、同温度で1時間保
持して焼成して、未炭化炭素質繊維及び自己焼結性炭素
質粉末を炭化固結させた。そして、ざらに非酸化性雰囲
気中、500’C/時間の速度で2000’Cまで加熱
し、20分保持した。
このようにして得られた炭素繊維強化炭素ブロックを機
械加工して、それぞれベーン1、ロータ2を製造した。
本実施例のベーンポンプは、これらのベーン1およびロ
ータ2を市販のベーンポンプのベーンおよびロータに代
えて組つけて作ったものである。
本実施例のベーンポンプは、3500回転/分の高速回
転でも焼付等の問題は発生しなかった。
なあ、市販の高速度鋼で作ったベーンおよび合金鋼で作
ったロータを使用している市販のベーンポンプの許容最
高回転速度は1800回転/分である。また、本実施例
のベーンポンプの回転速度1000回転/分における体
積効率は、市販の50%から60%に向上した。
本実施例のベーンポンプか3500回転/分の高速回転
でも焼付かず、かつ体積効率か向上したのは、ベーン1
を摺動自在に保持するロータ2の溝とベーン1との間の
摩擦力が減少しかつ焼付がないのと、ベーン1とカムリ
ング5および側板6.7との摩擦も極めて小さいことに
基因するものと考えられる。
また、本実施例のベーンポンプのベーン1およびロータ
2は炭素材料で製造されているため腐蝕の問題がない。
このことはベーンポンプの耐久性と高い効率を維持する
上に極めて有効である。
なお、ベーンポンプの作動空間を形成するカムリング、
側板、ロータおよびベーンを構成する材質の摺動特性を
定量化する目的で、本発明に係る特殊炭素繊維強化炭素
焼結体と従来より使用されている合金とを摩擦摩耗試験
機にかけて試験した。
試験は、機械試験新式摩擦摩耗試験機により無潤滑下の
摩擦係数および焼付荷重、そしてLFW摩擦摩耗試験機
による油潤滑下の15分および60分間の摩耗量を測定
した。これらの値を表に示す。
なあ、機械試験所式摩家摩耗試験機による試験は、試験
片として一辺か30mm、厚さ5mmの正方形板状とし
、この試験片の上面に外径25mm、内径20mm、高
さ15mmのS tJ 、J 2製の円筒上加圧体の下
面を押圧し、10kqfの押圧をかけて試験片を無潤滑
下で160回転/分で2分回転し、焼付の有無を測定す
るものである。そして焼付か生じない場合は次ぎ次ぎに
10kgfを加え、同じ条件で試験し、焼付の生じた荷
重を測定したるものである。また、LFW摩擦摩耗試験
機による試験は、相手材として外径35mm、内径30
mm、軸方向の長ざ1Qmmのリングを使用し、潤滑油
としてSAE規格の5V130基油を使用し、回転速度
160回転/分で、相手材の外周面に縦16mm、横6
mm、高さ1Qmmの試験片を荷重15kgfで加圧し
15分および60分居動させ、その時の摩擦係数および
摩耗量を測定した。なお、相手材としては表に示すクロ
ムモリブデン合金鋼、アルミニウム合金(JIS606
1)、実施例で使用した炭素繊維強化炭素焼結体(炭素
焼結体1として示す。)および次ぎの方法で作った2種
類の炭素繊維強化炭素焼結体(それぞれ炭素焼結体2、
炭素焼結体3として示覆。)を使用した。
炭素焼結体2を製造するに当り、まず、石炭系の光学的
等方性ピッチを紡糸器に供給し、340°Cに加熱した
状態で不活性カスによる加圧下にノズルから押出して得
られたピッチ繊維を、ざらに酸化性雰囲気中350’C
で2時間保持して不融化し、繊維径15μm、繊維長さ
が0.5mmの不融生米炭化炭素質繊維を準備した。こ
の強化材としての不融化未決化炭素質繊維30重量部と
、自己焼結性炭素質粉末としての中心粒径7μmのコル
タール系メソカーボンマイクロビーズ70重量部とを混
合したちの95重量%に対し、0.5μm(電気化学■
製)の炭化ホウ素粉末5重量%加えて均一に混合し、得
られた混合物を2ton/Cm2の成形圧力で成形して
複合体を得た。
次に、この複合体を常圧で非酸化性雰囲気中、150’
C/時間の速度て1000°Cまて胃温し、同温度で1
時間保持して焼成して、未炭化炭素質繊維および自己焼
結性炭素質粉末を焼結固結させた。そして、ざらに非酸
化性雰囲気中、500 ’C/時間の速度で2000 
’Cまて加熱し、20分保持してさらに焼結した。これ
により本発明に係る炭素繊維強化炭素焼結体(炭素焼結
体2)を得た。
炭素焼結体3は、ホウ素化合物粉末として、粒径1.4
μm(日本新金属製)のホウ化チタンを使用したこと以
外は、炭素焼結体2と同様の方法により作った。
表より、従来の材料の組合せでは、鉛青銅と合金鋼が比
較的低い摩擦係数をもつ。
本発明にかかるものではいずれも低い摩擦係数をもつが
、特に炭素焼結体2と合金鋼の組合せが優れている。ま
た、本発明に係る特殊炭素繊維強化炭素焼結体は摩擦係
数がが低くかつ摩耗が少ないばかりでなく、比重が小さ
くかつ腐蝕に強いという合金にはない特徴をもつ。
[発明の効果] 本発明のベーンポンプは、その作動空間を形成するカム
リング、側板、ロータおよびベーンの少なくとも1種が
特殊な炭素繊維強化炭素焼結体でつくられている。この
炭素繊維強化炭素焼結体は摩擦係数が低く、摩耗量か少
なく、かつ、焼付荷重が高い。このため、本発明のベー
ンポンプは従来ののベーンポンプに比較して、ボア内面
の摩耗か大幅に少なく、激しい使用条件で使用しても焼
きつかない。また、炭素材料は比重が小さく腐蝕に強い
ため、本発明のベーンポンプは軽量となるとともに腐蝕
に基因する性能低下がない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のベーンポンプの作動空間を形成するカ
ムリング、側板、ロータおよびベーンの少なくとも1種
を構成する特殊炭素繊維強化炭素焼結体の製造工程を示
すブロック図、第2図および第3図は本発明の実施例の
ベーンポンプの軸直角方向要部断面図、および軸方向要
部断面図である。 1・・・ベーン    2・・・ロータ3.4・・・ハ
ウジング 5・・・カムリング  6.7・・・側板8・・・駆動

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)作動空間を形成するカムリング、側板、ロータお
    よびベーンの少なくとも1種を、炭素マトリックス中に
    炭素繊維があるいは炭素繊維と無機微小体とが一体的に
    埋設された組織を有し、該炭素マトリックスは偏光顕微
    鏡で見て光学的異方性の微粒子が均一に密集したモザイ
    ク構造をもち、該炭素繊維と該炭素マトリックスとの間
    の界面で剥離している界面の割合が全界面に対して10
    %以下であり、かつ密度が1.65以上である炭素繊維
    強化炭素焼結体で構成したことを特徴とするベーンポン
    プ。
  2. (2)作動空間を形成するカムリング、側板、ロータお
    よびベーンの少なくとも1種を、未炭化炭素質繊維をあ
    るいは未炭化炭素質繊維と無機微小体とを埋設した自己
    焼結性を有する炭素質粉末とからなる複合体を焼結して
    得られる炭素繊維強化炭素焼結体で構成したことを特徴
    とするベーンポンプ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6364646B1 (en) * 1999-05-27 2002-04-02 Kevin R. Kirtley Rotary vane pump with continuous carbon fiber reinforced polyetheretherketone (peek) vanes
WO2014065257A1 (ja) * 2012-10-25 2014-05-01 株式会社リケン ロータリーコンプレッサー用ベーン
CN112065611A (zh) * 2019-06-10 2020-12-11 株式会社电装 泄漏诊断装置

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