JPH0474835A - 繊維強化金属複合材料の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野１ 本発明は、繊維強化金属複合材料の製造方法に係り、詳
しくはホットプレス法による繊維強化金属複合材料の製
造方法に関する。

［従来の技術Ｊ 繊維強化金属複合材料は強度、弾性、熱特性に優れ、宇
宙、航空機、自動車、電子分野などの材料として期待さ
れており、その板材の製造方法としてはホットプレス法
が一般的に使用されている。

また、特開昭６２−１３９８３７号公報、特開昭６２−
２７４０３５号公報等には金属箔を使わず、金属粉末を
繊維間に含浸、介在させたスラリープリフォームを積層
し、液相または固液共存温度で予備成形した後固相温度
で焼結する、２段階ないし３段階ホットプレス法が記載
されている。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら一般に行なわれている、ホントブレス法で
はマトリックス金属と繊維の濡れ性、マトリックス金属
ｌ繊維間の反応性を考慮して製造条件が決められるが、
繊維間にマトリックス金属が十分充填されないという欠
陥が生じやすく、良好な繊維強化金属複合材料を低コス
トで製造することが難しいという課題を有している。

また特開昭６２　＋　１３９８３７号公報や特開昭６２
−２７４０３５号公報等に記載の方法では、確かに繊維
間にマトリックス金属が十分充填されるが無機長繊維が
高温に晒される時間が長く、反応生成物による材料特性
の劣化が懸念され、また、工程も多くコスト面からも更
なる改善が望まれていた。

［課題を解決するための手段］ そこで、本発明者等はかかる課題を解決すべく鋭意検討
した結果、ポットプレス法により繊維強化金属複合材料
を製造するに際し、マトリックス金属以上の融点を持つ
金属粉末を強化繊維の繊維間に含浸、介在せしめ作製し
たブ’）プレグシートとマトリックス金属箔とを多層に
重ねてホットプレスすることにより、短い高温保持時間
でかつ予備焼結なしで欠陥の少ない繊維強化金属複合材
料が得られ、製造工程の簡略化が図れることを見出し本
発明に到達した。

すなわち、本発明の目的は、界面反応が生じる高温保持
時間の短縮および製造工程の簡略化を可能にする繊維強
化金属複合材料の製造方法を提供することにある。

そして、その目的は、無機長繊維のプリプレグシートお
よびマトリックス金属箔を所定枚数積層し、ホットプレ
スを用いて加熱後加圧、成形する繊維強化金属複合材料
の製造方法において、前記プリプレグシートが無機長繊
維にマトリックス金属以上の融点を有する金属粉末を含
１受、介在させたものであることを特徴とする繊維強化
金属複合材料の製造方法により容易に達成される。そし
て、かかる方法により金属粉末粒子が強化繊維の間隔を
広げた状態、即ち開繊したと同様の状態で、軟化あるい
は一部溶融したマトリックス金属箔が繊維中に侵入し、
ついで、金属粉末粒子が塑性変形して空孔を充填して、
緻密な組織の繊維強化金属複合材料が得られる。尚、本
明細書中金属という場合は特に断りない限り合金も含む
。

以下、本発明の詳細な説明する。

本発明で用いる無機長繊維は、一般に繊維強化複合材料
に使用されるものであればよく、炭素、炭化ケイ素、ア
ルミナ、窒化ケイ素等の繊維が挙げられる。好ましくは
炭素、炭化ケイ素の繊維を用いるのが良い。

マトリックス金属箔として使用される金属も繊維強化金
属複合材料で使用されるものであれば良く、具体例とし
てはアルミニウム、銅、マグネシウム、チタンあるいは
その合金が使用される。好ましくは、アルミニウムを用
いるのが良い。また、金属箔の厚さは通常５００ｐｍ以
下、好ましくは１００１１ｍ以下のものを用いるのが良
い。

金属粉末はマトリックス金属以上の融点をもつ金属、よ
り好ましくは同系の金属粉末である。好ましい例として
はアルミニウム、銅、マグネシウムあるいはこれらの合
金などが挙げられ、平均粒子径がモノフィラメントの直
径以下であることが好ましく、さらに詳しくは、通常３
０ｐｍ以下、より好ましくは１０μｍ以下とすれば良い
。

上記の材料で無機長繊維のプリプレグシートを調整する
が、その製造方法としては、無機繊維を金属粉末、バイ
ンダーおよび溶媒からなるスラリー液中に浸漬させ、繊
維束中にスラリーを十分含浸させた後引上げ、ドラムに
巻き取ることにより得られる。前記スラリーは５〜３０
ｗｔ％の金属粉末、１０〜２０ｗｔ％のバインダーおよ
び、溶媒からなり、室温で前記、無機繊維中に含浸され
る。二の方法で作製されるプリプレグシートには無機繊
維に対し、体積比で０．５〜４倍の金属粉末か含有され
る。

また、プリプレグシートの保形用がインターとしてはポ
リスチレン、ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）などが挙
げれる。

こうして得られる１方向に引き揃えられたシートを所定
形状に切断し、マトリックス金属箔と所定枚数交互に積
層した後に、ホットプレス法により繊維強化金属複合材
料を製造する。

ホントプレスは真空あるいは不活性ガス雰囲気下で行な
われ、マトリックス金属の融点直下あるいは、合金の場
合固液共存領域の所定温度に加熱後プレスされる。各金
属粉に対する好ましい加熱温度の例を挙げると、アルミ
ニウム６００〜６６０°Ｃ１銅１０５０〜１０９０°Ｃ
、マグネシウム６００〜６５０°Ｃであり、界面反応に
よる無機長繊維の劣化防止のため低いほうが好ましい。

また、圧力は通常５００ｋｇ／ｃｍ２以下で行う。

「実施例Ｊ 以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく証明するが
、本発明はその要旨を越えない限り実施例に限定される
ものではない。

実施例１ 平均粒径的１０　ｐｍの純アルミニウム粉末を濃度が２
０ｗｔ％となる様にポルスチレンバインター中に分散さ
せ、作製したスラリー中に炭素繊維を十分に浸漬し、ス
ラリーを含浸させた後、ドラムワインダーに巻き取り炭
素繊維シートを作製した。このとき、余分なスラリーは
ドラム回転時に除去された。得られた炭素繊維シートを
純アルミニウム箔（１０５０合金〕ではさみ、温度６５
０°Ｃ１圧力２００ｋｇ／ｃｍ２、アルゴン雰囲気下に
て５分間ホントプレスした。得られた複合材料の繊維軸
に垂直な断面を第２図に示す。アルミニウムが炭素繊維
で強化されており、欠陥かほとん、どみられないのが解
る。ここで、炭素繊維束間の空孔部分の面積を素繊維束
間のモノフィラメント以外の面積（ホットプレスにより
アルミニウムの侵入しうる領域）で除したもので定義さ
れる空孔率は６．３％であった。

比較例１ アルミニウム粉末スラリーを使用りなかった以外は実施
例１を繰り返した。

得られた複合材料の繊維に垂直な断面を第３図に示す。

炭素繊維モノフィラ−間の距離が小さく、空孔が多いの
がわかる。前記空孔率は１６．２％であった。

実施例２ 平均粒径的１０１１ｍの純アルミニウム粉末を濃度が２
０ｗｔ％となる様にＰＶＡバインター中に分散させ、ス
ラリーを作製した。このスラリーを用い、前記実施例１
と同様の方法で粉末を炭素繊維間に介在させた炭素繊維
シートを作製した。得られた炭素繊維シートをアルミニ
ウム合金箔（６０６１合金、溶融温度範囲５８０〜６５
０°Ｃ）ではさみ、温度６００°Ｃ１圧力２００ｋｇ／
ｃｍ２、アルゴン雰囲気下にて５分間ホットプレスした
。得られた複合材料の繊維軸に垂直な断面を第４図に示
す。アルミニウムが炭素繊維で強化されており、欠陥が
ほとんど見られないのが解る。

比較例２ アルミニウム粉末スラリーを使用しなかった以外は実施
例１を繰り返した。

得られた複合材料の繊維に垂直な断面を第５図に示す。

炭素繊維モノフィラ−間の距離が小さく、空孔が多いの
がわかる。

［発明の効果１ 以上説明した本発明によれば、ホットプレス法により繊
維強化金属複合材料を製造するに際し、マトリックス金
属箔と同一組成の金属粉末かあるいはマトリックス金属
以上の融点を有する、マトリクスを主成分とする金属粉
末を繊維間に含浸、介在せしめ、作製したプリプレグシ
ートを使用することにより、繊維が開繊されたと同様の
状態でホットプレスが行なえ、マトリックス金属の繊維
中への充填不足による空孔などの欠陥のない繊維強化金
属複合材料を従来より低温かつ短時間で製造することが
でき、また製造工程の簡略化が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の繊維強化金属複合材料の製造工程図、
第２図および第４図は本発明により製造された繊維強化
金属複合材料の繊維軸に垂直な断面の顕微鏡写真（マト
リックス金属中の繊維の形状）、第３図および第５図は
、金属粉末か介在していない従来の炭素繊維シートを用
いて製造された繊維強化金属複合材料の繊維軸に垂直な
断面の顕微鏡写真（マトリックス金属中の繊維の形状）
である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）無機長繊維のプリプレグシートおよびマトリック
   ス金属箔を所定枚数積層し、ホットプレスを用いて加熱
   後加圧、成形する繊維強化金属複合材料の製造方法にお
   いて、前記プリプレグシートが無機長繊維にマトリック
   ス金属以上の融点を有する金属粉末を含浸、介在させた
   ものであることを特徴とする繊維強化金属複合材料の製
   造方法。