JPH0471465B2 - - Google Patents

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JPH0471465B2
JPH0471465B2 JP61115963A JP11596386A JPH0471465B2 JP H0471465 B2 JPH0471465 B2 JP H0471465B2 JP 61115963 A JP61115963 A JP 61115963A JP 11596386 A JP11596386 A JP 11596386A JP H0471465 B2 JPH0471465 B2 JP H0471465B2
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port
sample loop
mobile phase
rotor
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JP61115963A
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JPS62272155A (ja
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Kazuhiro Kimata
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NAKARAI TESUKU KK
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NAKARAI TESUKU KK
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Publication date
Application filed by NAKARAI TESUKU KK filed Critical NAKARAI TESUKU KK
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Publication of JPH0471465B2 publication Critical patent/JPH0471465B2/ja
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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は液体クロマトグラフにおける試料導入
装置に係り、特にサンプルループを備えた六方バ
ルブ、所謂ループインジエクタにおける流路切換
え時の問題を有利に解消し得る、改善された構造
に関するものである。
(従来技術) 従来から、系内に導入された試料中の所定の成
分を、分離カラムにおいて、ポンプから送液され
る移動相溶媒によつて展開、分離する液体クロマ
トグラフイー、特に高速液体クロマトグラフイー
(HPLC)が、分離分析手法や分取手法の一つと
して広く採用されてきている。そして、この液体
クロマトグラフイーを実施するための装置、所謂
液体クロマトグラフにおいては、その系内への所
定量の試料の導入のために、一般に、サンプルル
ープ方式によるループインジエクタが、その試料
導入装置として用いられている。
ところで、かかるループインジエクタは、液体
クロマトグラフの移動相ポンプと分離カラムとの
間の流路上に設けられた、流路切換え部としての
六方バルブと、かかる六方バルブの試料注入ポー
ト(注入口)を通じて試料注入器にて注入される
所定の試料を保持しておくサンプルループ部とか
ら構成されており、その六方バルブの切換え作動
によつて、サンプルループの両端を移動相ポンプ
側及び分離カラム側の流路にそれぞれ接続せしめ
て、かかるサンプルループ内の試料を、移動相ポ
ンプから吐出される移動相溶媒と共に分離カラム
に導くようにしたものであり、そのサンプルルー
プ部の容量を変更することによつて、1μ〜数
10ml程度の試料の注入が可能であり、注入時の操
作性及び簡易性について優れた性能を有するもの
として知られている。
(問題点) しかしながら、このような試料導入装置におい
て、そのサンプルループ内には、そこに収容、保
持されている試料を押し出し、分離カラム側に導
くために、移動相ポンプから高圧の移動相溶媒が
導かれ、流通せしめられることとなるところか
ら、かかるサンプルループ内が高圧となり、そし
てその状態で六方バルブの流路切換えが行なわれ
て、常圧状態の試料注入ポートに接続せしめられ
るために、かかるサンプルループ内の液体(移動
相溶媒)が試料注入ポートから逆流して漏れ出
し、甚だしい場合には飛散する問題があつた。特
に、サンプルループを大容量にした場合にあつて
は、かかる液体の飛散現象が顕著となり、中でも
メタノール、アセトニトリル、クロロホルム等の
有機溶媒を移動相として頻繁に使用する高速液体
クロマトグラフイー分析においては、非常に危険
な現象と考えられ、火災、人体に対する毒性、機
器周辺の汚染等の原因となつているのである。
また、サンプルループ内に保持された常圧の試
料(液体)を、六方バルブの切換え作動によつ
て、かかるサンプルループを分離カラム側の流路
に接続せしめて分離カラム側に導く場合にあつて
も、分離カラム側には、常圧よりも遥かに高い圧
力が作用しているのであり、例えば高速液体クロ
マトグラフイー分析では100Kg/cm2或いはそれ以
上の圧力が加えられており、このために、六方バ
ルブによる流路切換え時に、分離カラム側に大き
な圧力変動が惹起され、これにより分離カラムの
劣化が惹起される問題も内在しているのである。
特に、サンプルループ内に保持される試料量が多
くなり、サンプルループの容量が数10mlにもなる
と、分離カラム側における圧力変化が著しくなつ
て、分離カラムの劣化が促進されるようになるの
である。
(解決手段) ここにおいて、本発明は、かかる従来のループ
インジエクタ方式の試料導入装置における問題を
解決するために為されたものであつて、その特徴
とするところは、液体クロマトグラフの移動相ポ
ンプと分離カラムとの間の流路上に、ステータに
対するロータの回動によつて流路の切換えを行な
う六方バルブを配し、その移動相入口ポートを前
記移動相ポンプ側の流路に接続すると共に、その
移動相出口ポートを前記分離カラム側の流路に接
続する一方、かかる六方バルブの残余の四つのポ
ートをサンプルループ出口ポート、ドレインポー
ト、試料注入ポート及びサンプルループ入口ポー
トとして構成し、そして該サンプルループ出口ポ
ートと該サンプルループ入口ポートとの間に、前
記試料注入ポートを通じて注入される所定の試料
を保持するサンプルループを設けてなる試料導入
装置において、かかる六方バルブのロータに設け
られた、前記六つのポートを所定の組合せにおい
て接続するための複数の主接続路に加えて、該六
方バルブのロータの回動により前記サンプルルー
プ入口ポートが前記試料注入ポートに接続される
に先立つて前記サンプルループ出口ポートを前記
ドレインポートに前記主接続路の一つと協働して
接続する第一の副接続路、及び該六方バルブのロ
ータの回動により前記サンプルループ入口ポート
が前記移動相出口ポートに接続されるに先立つて
前記サンプルループ出口ポートを前記移動相入口
ポートに前記主接続路の一つと協働して接続する
第二の副接続路を、前記ロータ又は前記ステータ
に設けたことにある。
なお、かかる本発明に従う試料導入装置におい
て、六方バルブのサンプルループ入口ポートとサ
ンプルループ出口ポートとの間に接続されるサン
プルループは、好適には、異口径のパイプにて構
成せしめられると共に、かかるサンプルループの
サンプルループ入口ポートに接続される側の所定
の長さ部分が、サンプルループ出口ポートに接続
される側の部分よりも小さな口径(内径)のパイ
プとされることとなる。
(作用・効果) 従つて、このような構成の発明に従う試料導入
装置にあつては、六方バルブのロータの回動によ
つて、サンプルループが所定の試料の保持のため
に試料注入ポートに接続されるに先立つて、及
び/又は分離カラム側の流路(移動相出口ポー
ト)に接続されるに先立つて、かかるサンプルル
ープが、第一の副接続路及び/又は第二の副接続
路にて、ドレインポート及び/又は移動相入口ポ
ートに接続せしめられることとなるところから、
六方バルブによる流路切換え時におけるサンプル
ループ内の圧力に起因して惹起される問題を効果
的に解消し得ることとなつたのである。
すなわち、サンプルループ内に試料を注入する
ために、サンプルループ入口ポートと試料注入ポ
ートとを接続するに際して、その接続に先立つ
て、サンプルループ出口ポートとドレインポート
とが一つの主接続路と第一の副接続路とによつて
接続せしめられることとなるために、かかるサン
プルループ内に存在する高圧の液体(移動相溶
媒)は、ドレインポートを通じて系外に排出され
ることとなるのであり、これによつてサンプルル
ープ内は常圧乃至はそれに近い圧力とされるため
に、その後に試料注入ポートとサンプルループ入
口ポートとが接続されても、かかる試料注入ポー
トからサンプルループ内の液体が漏れ出したり、
飛散したりすることがないのである。
また、サンプルループに保持された常圧の試料
を分離カラム側に送液すべく、六方バルブのロー
タを回動させて流路の切換えを行なつた場合にあ
つても、かかるサンプルループが、分離カラム側
の流路に接続されるに先立つて、移動相ポンプ側
の流路、具体的には移動相入口ポートに、一つの
主接続路並びに第二の副接続路を介して接続され
て、かかる移動相ポンプにて送液される移動相溶
媒が導入されて、そしてかかるサンプルループ内
の圧力が上昇せしめられた後、分離カラム側に導
かれるようになるところから、その圧力変動を効
果的に抑制せしめ得て、以てカラムの劣化を有利
に回避することが出来るのである。
なお、本発明に従う試料導入装置において、そ
のサンプルループを大小異口径(内径)のパイプ
の連結により構成するようにすれば、その大なる
口径のパイプ部分において試料保持量が増大し、
以てパイプ長さをそれ程長くすることなく試料注
入量範囲が広くなつて、サンプルループを試料量
に合わせて取り換える面倒な作業乃至は手間を有
利に解消し得る利点も生じる。
しかも、サンプルループが、その分離カラム側
流路に接続される側の所定長さ部分、換言すれば
試料注入器によつて所定の試料が注入される試料
注入ポート側の所定長さ部分において、小さな口
径のパイプにて構成されるようにすることによ
り、例えば数μ程度の少量の試料を注入した場
合にあつても、そのような少量の試料は口径の小
さなサンプルループ部分に保持されることとなつ
て、かかるサンプルループ内における試料の拡散
現象が効果的に抑制乃至は防止され得るのであ
り、これによつて、分離カラムでの分離に際し
て、その理論段数が低下する等の問題も有利に解
消され得るのである。
(実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするため
に、本発明の幾つかの実施例を、図面に基づいて
詳細に説明することとする。
先ず、第1図は、本発明に従う試料導入装置を
備えた液体クロマトグラフとしての高速液体クロ
マトグラフ(HPLC)の一例例に係る系統図を示
しており、そこにおいて、2は、所定の移動相溶
媒を貯留する貯槽であつて、この貯槽2の移動相
溶媒が、ポンプ4のポンプ作動によつて流路6を
通じて公知の分離カラム8に導かれるようになつ
ている。また、ポンプ4と分離カラム8との間の
流路6上には、本発明に従う試料導入装置10が
設けられており、この試料導入装置10にて導入
される所定量の試料が、ポンプ4から送液された
移動相溶媒と共に分離カラム8内に導かれ、そし
てその分離カラム8内において、それぞれの試料
成分が公知の如く分離されて、移動相と共に溶出
せしめられるようになつている。
なお、図示はしないが、この分離カラム8より
も下流側の流路上には、かかる分離カラム8にて
分離、溶出された試料成分を検出するための検出
器等が、必要に応じて設けられている。
ところで、試料導入装置10は、よく知られて
いる流路切換バルブとしての六方バルブ14と、
それに取り付けられたサンプルループ16とから
構成されている。そして、その六方バルブ14
は、よく知られているように、ステータに対する
ロータの回動によつて流路の切換えを行なうもの
であつて、図示の如く、ロータ18の回動により
流路の断続の行なわれる六つのポート、即ち移動
相入口ポート20a、サンプルループ出口ポート
20b、ドレインポート20c、試料注入ポート
20d、サンプルループ入口ポート20e及び移
動相出口ポート20fを有しており、この内、移
動相入口ポート20aにはポンプ4側の流路6が
接続される一方、移動相出口ポート20fには分
離カラム8側の流路6部分が接続されている。ま
た、試料注入ポート20dからは、シリンジ等の
試料注入器によつて所定の試料が注入されるよう
になつており、またドレインポート20cからは
過剰の液体が排出されるようになつている。
そして、かかる六方バルブ14のサンプルルー
プ入口ポートとサンプルループ出口ポート20b
との間には、注入される試料を保持するためのサ
ンプルループ16が接続されている。このサンプ
ルループ16は、口径(内径)の小さな第一のパ
イプ22と口径(内径)の大きな第二のパイプ2
4とから構成されており、かかる第一のパイプ2
2がサンプルループ入口ポート20eに接続され
て、分離カラム8側の流路6部分に接続され得る
ようになつている一方、第二のパイプ24がサン
プルループ出口ポート20bに接続されて、ポン
プ4側の流路6部分に接続され得るようになつて
いる。
より具体的には、かかる六方バルブ14は、第
2図a及びbに示されているように、バルブ本体
26に固設されたステータ28と、かかるバルブ
本体26内に回動可能に収容されたロータ18と
を有しており、そしてロータ18は外部に設けた
回動ノブ30にて所定角度、即ち60゜の角度範囲
内において回動せしめられて、流路の切換えを行
なうようになつている。なお、ステータ28に
は、60゜の位相差をもつてドリルアウトされた六
個の穴が設けられており、以て六個のポート20
a〜20fとされている。
また、ロータ18のステータ28に対する摺接
面上には、ステータ28側に設けられた六つのポ
ート20a〜20fと同一円周上に位置するよう
に、60゜の範囲で延びる三つの円弧溝32a,3
2b,32cがそれぞれ60゜の位相差をもつて独
立して設けられており、それら円弧溝32a〜3
2cにて、前記六つのポート20a〜20fを所
定の組合せにおいて接続する主接続路が構成され
ている。そして、そのような円弧溝32a〜32
cの内、サンプルループ出口ポート20bをドレ
インポート20c又は移動相入口ポート20aに
選択的に接続せしめる円弧溝32aの両端が、そ
れぞれ隣接する円弧溝32b,32cに接近する
ように周方向に所定長さで延長せしめられて、第
一の延長溝34a及び第二の延長溝34bがそれ
ぞれ形成され、以て第一及び第二の副接続路が形
成されている。
従つて、このような構造の試料導入装置10に
おいて、そのサンプルループ16内に所定の試料
を保持せしめるに際しては、第3図に模式的に示
されている六方バルブ14のA状態において、ロ
ータ18を矢印の如く左回りに回動せしめると、
その回動角度が60゜に達する前に、換言すればサ
ンプルループ入口ポート20eが試料注入ポート
20dに円弧溝32bを介して接続されるに先立
つて、円弧溝32aの一方の端部に形成された第
一の延長溝(理解を容易にするため、斜線にて示
されている)34aが、ドレインポート20cに
接続され、以て一つの円弧溝32aと第一の延長
溝34aを介してサンプルループ出口ポート20
bとドレインポート20cとが接続せしめられ
て、第3図におけるB状態の形態となるところか
ら、サンプルループ16内に存在する高圧の液体
(移動相溶媒)は円弧溝32a及びその第一の延
長溝34aを通じてドレインポート20cから系
外に排出され、以てサンプルループ16内は常圧
乃至はそれに近い圧力となるのである。
そして、かかるB状態からロータ18が更に回
動せしめられて、その回動角度が60゜に達すると、
第3図におけるC状態となり、サンプルループ入
口ポート20eが試料注入ポート20dに円弧溝
32bを介して接続されるようになり、そしてそ
のような接続状態下において、試料注入ポート2
0dから、シリンダ等の所定の試料注入器によつ
て所定量の試料が注入されることにより、かかる
サンプルループ16の第一のパイプ22、更には
第二のパイプ24内に所定の試緑が導き入れられ
るのである。なお、サンプルループ16内に存在
する液体は、試料の注入に従つてサンプルループ
16から押し出され、サンプルループ出口ポート
20b、更にはドレインポート20cを通じて、
系外に排出せしめられることとなる。また、この
試料注入時において、移動相入口ポート20aと
移動相出口ポート20fとは、他の一つの円弧溝
32cを通じて接続されており、ポンプ4から常
に送液される移動相溶媒が流路6を通じて分離カ
ラム8に供給されるようになつている。
また、このようにして、サンプルループ16内
に所定量の試料が常圧状態において注入、保持せ
しめられた後、そのような試料を分離カラム8側
に移動相溶媒と共に導くに際しては、第3図にお
けるC状態において、矢印の如く右回りにロータ
18が回動せしめられると、サンプルループ入口
ポート20eと移動相出口ポート20fとが円弧
溝32cにて接続されるに先立つて、第3図にお
けるD状態で示される如く、一つの円弧溝32a
の他方の端部に設けられた第二の延長溝(斜線部
分)34bが移動相入口ポート20aに接続さ
れ、以てこの第二の延長溝34bと円弧溝32a
とが協働して、移動相入口ポート20aとサンプ
ルループ出口ポート20bとを接続するようにな
るところから、かかるサンプルループ16内の液
体、特に、そこに保持された試料は、ポンプ4か
ら送液される移動相溶媒によつて加圧されること
となる。
そして、サンプルループ16内の液体がポンプ
4から送液される移動相溶媒によつて加圧されつ
つ、更にロータ18が回動せしめられて、その回
動量が60゜に達すると、再び第3図におけるA状
態となつて、円弧溝32cによつて移動相出口ポ
ート20fとサンプルループ入口ポート20eと
が接続され、以てポンプ4から送液される移動相
溶媒がサンプルループ16内に保持されている試
料を押し出し、流路6を通じて、共に、分離カラ
ム8内に導かれるようになり、そして分離カラム
8内において所定の分離操作が進行せしめられ
て、目的とする試料成分の分離が行なわれること
となるのである。
このように、かかる試料導入装置10にあつて
は、第3図においてB状態及びD状態として示さ
れているように、一つの円弧溝32aの両端に設
けられた所定長さの第一及び第二の延長溝34a
及び34bの存在によつて、サンプルループ16
の一方の端部に接続されたサンプルループ入口ポ
ート20eが試料注入ポート20d及び移動相出
口ポート20fに選択的に接続せしめられるに先
立つて、かかるサンプルループ16の他方の端部
に接続されたサンプルループ出口ポート20b
が、ドレインポート20c若しくは移動相入口ポ
ート20aに接続されることとなるところから、
かかるサンプルループ16内の液体の減圧または
加圧が効果的に行なわれ得て、以て試料注入時或
いは分離カラム8側への試料の送液時における問
題、換言すれば試料注入ポート20dからの試料
の逆流の問題や、サンプルループ16からカラム
8への試料導入時に、カラム8上部に作用する圧
力変動の問題が効果的に解消され、以上カラムの
劣化が有利に解消され得ることとなつたのであ
る。
なお、本実施例の試料導入装置10にあつて
は、六方バルブ14の試料注入ポート20dから
注入される所定の試料は、サンプルループ入口ポ
ート20eを通じて、先ず、サンプルループ16
の口径の小さな第一のパイプ22内に導入される
こととなるところから、数10μ程度迄の試料を
対象とする分離、分析操作にあつては、そのよう
な少量の試料が、かかる第一のパイプ22内に保
持されるようにすれば、かかる第一のパイプ22
の口径に応じて試料の拡散の度合を効果的に抑制
せしめることが出来、以て分離カラム8における
理論段数の低下を有利に抑制乃至は防止すること
が出来るのである。このことから、第一のパイプ
22のサイズに関しては、サンプルループ16内
部における拡散が問題となる分析等の目的のため
の試料量において、そのような試料量を収容する
に適当な長さ及び口径において、適宜に決定され
ることとなる。
また、分取等の目的のために、数10ml迄の試料
量が対象とされる場合にあつては、そのような大
量の試料が注入されると、サンプルループ16の
第一のパイプ22内が試料で満たされた後、更に
口径(内径)の大きなパイプ24内に試料が導か
れ、そこで大量に保持され得ることとなるところ
から、大量の試料の保持に際して、サンプルルー
プ16の長さをそれ程長くする必要がなく、目的
とする保持量の試料を有利に保持することが出来
るのである。なお、この第二のパイプ24の長さ
や口径は、保持させるべき大量の試料量に応じて
適宜に決定されることとなる。
このように、サンプルループ16を異口径のパ
イプから構成して、数10mlの容量を持つようにす
れば、数μの少量の分析を目的とする試料を、
理論段数の低下なしに導入することが出来ると共
に、当然のことながら大量の試料の保持も可能で
あり、それ故にサンプルループを取り換えること
なく、一つのサンプルループ16にて、数μ〜
数10ml程度の試料の注入、保持が可能となつて、
サンプルループを試料量に合わせて取り換える面
倒な手間は全く必要でないのである。
以上、本発明の一実施例について詳細に説明し
てきたが、本発明が、かかる例示の具体例にのみ
限定して解釈されるものでないことは言うまでも
ないところであり、本発明が、その趣旨を逸脱し
ない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々
なる変更、修正、改良等を加えて実施され得るも
のであることが理解されるべきである。
例えば、前例における第一及び第二の延長溝3
4a,34bの配設形態にあつても、六方バルブ
14のロータ18の回動方向が前例とは逆の順序
となると、それらは、第4図に示されるように、
隣接する円弧溝32a,32bの対向する端部か
ら互いに接近する方向に所定長さで延びる延長部
として、それぞれ設けられることとなる。
この第4図において、所定の試料をサンプルル
ープ16内に導入するに際しては、そのA状態に
おいて矢印方向にロータ18を回動せしめること
により、サンプルループ16のサンプルループ出
口ポート20bが第一の延長溝34a及び円弧溝
32bを介してドレインポート20cに接続さ
れ、以てサンプルループ16内が減圧せしめら
れ、またサンプルループ16内の試料を分離カラ
ム8に導入するに際しては、第4図のB状態にお
いて矢印方向にロータ18を回動せしめることに
より、円弧溝32aの一方の端部に設けた第二の
延長溝34bがサンプルループ出口ポート20b
に接続され、これによつてサンプルループ16が
移動相入口ポート20aに接続されることによ
り、かかるサンプルループ16内の液体(試料)
が加圧されるようになるのである。
また、本発明における試料導入装置を構成する
六方バルブとしては、例示の如きステータ28に
それぞれ六つのポート20a〜20fを設けてな
る通常のタイプのものの他、それの改良タイプ、
例えば第5図に示されるように、試料注入ポート
がロータ18に設けられたニードルポート36に
て構成され、このニードルポート36を通じて、
シリンジにて所定の注入を行なうようにしたレオ
ダイン型のバルブ等であつても、何等差し支えな
く、同様に、サンプルループ16内部の液体を常
圧状態から加圧状態へ或いは加圧状態から常圧状
態へ効果的に移行せしめ得る効果を享受すること
が可能である。
この第5図に示されるレオダインタイプのバル
ブにおいては、前例とは異なり、ロータ18には
60゜の角度範囲で延びる二つの円弧溝32a及び
32cが設けられており、そして一方の円弧溝3
2aの両端部に、所定長さの第一及び第二の延長
溝34a及び34bが設けられているのである。
そして、これら二つの延長部34a,34bが、
ロータ18の回動に従つて、例えばサンプルルー
プ16内への試料の導入に際しては、Aの状態か
ら矢印方向に回動せしめられて、第一の延長溝3
4aがドレインポート20cに接続せしめられる
ようになるのであり、また分離カラム8へのサン
プルループ16内の試料の導入に際しては、Bの
状態において矢印方向にロータ18が回動させら
れることにより、第二の延長溝34bが移動相入
口ポート20aに接続せしめられるようになるの
である。
さらに、本発明に従う第一及び第二の副接続路
は、前例においては、主接続路である円弧溝32
a〜32cの延長溝としてロータ18の周方向に
設けられているが、またそれをステータ28側に
設けることも可能であり、その一例が第6図〜第
8図にそれぞれ示されている。
先ず、第6図及び第7図は、通常の六方バルブ
に適用した異なる例を示すものであつて、第6図
においては、第一の副接続路が、ドレインポート
20cの延長部38aとして、ステータ28のロ
ータ18に対する摺接部にサンプルループ出口ポ
ート20b側に所定長さで設けられており、また
第二の副接続路が、移動相入口ポート20aの延
長部38aとして、ステータ28のロータ18に
対する摺接部にサンプルループ出口ポート20b
側に所定長さで延びるように設けられている。従
つて、第6図のA状態において、矢印の方向にロ
ータ18が回動せしめられると、円弧溝32bに
てサンプルループ入口ポート20eと試料注入ポ
ート20dが接続せしめられるに先立つて、サン
プルループ出口ポート20bとドレインポート2
0cが円弧溝32a及び第一の延長部(ポート)
38aにて接続せしめられるようになるのであ
り、また第6図のB状態において矢印方向にロー
タ18が回動せしめられると、サンプルループ入
口ポート20eが移動相出口ポート20fに円弧
溝32cを介して接続せしめられるに先立つて、
サンプルループ出口ポート20bが第二の延長部
(ポート)38bと一つの円弧溝32aにて移動
相入口ポート20aに接続させられるようになる
のである。
また、第7図に示された例にあつては、第一及
び第二の副接続路が、ステータ28のロータ18
に対する摺接部において、サンプルループ出口ポ
ート20bからドレインポート20c側に及び移
動相入口ポート20a側にそれぞれ所定長さで延
びる第一及び第二の延長部38a,38bとして
設けられているのであり、第6図の場合と同様
に、サンプルループ16が、それら第一及び第二
の延長部38a,38bの存在によつて、ドレイ
ンポート20c或いは移動相入口ポート20aに
予め接続されるようになるのである。
さらに、第8図は、レオダインタイプのバルブ
において、そのロータ18に対するステータ28
の摺接部に第一及び第二の副接続路を設けた例を
示すものであつて、第6図の場合と同様に、ドレ
インポート20cからサンプルループ出口ポート
20b側に所定長さで延びる第一の延長部38a
が第一の副接続路として、また移動相入口ポート
20aからサンプルループ出口ポート20b側に
所定長さで延びる第二の延長部38bが第二の副
接続路として、それぞれ設けられている。このよ
うな形態のバルブにおけるそれぞれのポートの接
続は、第6図の例と同様であるので、詳しい説明
は省略することとする。
なお、本発明において、サンプルループ16内
部の液体を加圧或いは減圧する効果は、ロータ1
8の回転速度が一定の場合、延長溝34a,34
bやポート延長部38a,38bの長さ(円周上
の長さ)に依存し、それらの長さが長くなるにつ
れて、その効果が顕著になる。ループ内部の液体
を加圧或いは減圧する効果の一方をより効果的に
する場合には、その効果を期待する方の延長溝或
いはポート延長部を、相対的に長くすることが望
ましい。尤も、その長さは、一つの円弧溝と延長
溝若しくはポート延長部を加えて構成される接続
路が同時に三つのポートを接続しないような長さ
において、定められることとなることは言うまで
もないところである。
また、前記第1図に示された例にあつては、サ
ンプルループ16は異口径の第一のパイプ22と
第二のパイプ24の二本のパイプから構成されて
いるが、更に多本数の異なる内径を有するパイプ
から構成することも可であり、それによつてより
大容量の試料容量領域迄、パイプ長さをあまり長
くすることなしに、理論段数を低下しないで導入
することが出来るのであり、また口径(内径)が
漸次変化するパイプにて、サンプルループ16を
構成しても何等差支えなく、その場合にあつて
は、パイプの最小径部分が六方バルブ14のサン
プルループ入口ポート20eに接続されることと
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従う試料導入装置を設けた
液体クロマトグラフの一例を示す系統図であり、
第2図a及びbはそれぞれ六方バルブの構造の一
例を示す斜視説明図及びその流路切換え部分の拡
大説明図であり、第3図は六方バルブにおけるロ
ータの各作動状態を示す説明図であり、第4図乃
至第8図は、それぞれ異なる副接続路を有する六
方バルブの作動形態を示す説明図である。 2:貯槽、4:ポンプ、6:流路、8:分離カ
ラム、10:試料導入装置、14:六方バルブ、
16:サンプルループ、18:ロータ、20a:
移動相入口ポート、20b:サンプルループ出口
ポート、20c:ドレインポート、20d:試料
注入ポート、20e:サンプルループ入口ポー
ト、20f:移動相出口ポート、22:第一のパ
イプ、24:第二のパイプ、26:バルブ本体、
28:ステータ、30:回転ノブ、32a〜32
c:円弧溝、34a:第一の延長溝、34b:第
二の延長溝、36:ニードルポート、38a:第
一の延長部、38b:第二の延長部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 液体クロマトグラフの移動相ポンプと分離カ
    ラムとの間の流路上に、ステータに対するロータ
    の回動によつて流路の切換えを行なう六方バルブ
    を配し、その移動相入口ポートを前記移動相ポン
    プ側の流路に接続すると共に、その移動相出口ポ
    ートを前記分離カラム側の流路に接続する一方、
    かかる六方バルブの残余の四つのポートをサンプ
    ルループ出口ポート、ドレインポート、試料注入
    ポート及びサンプルループ入口ポートとして構成
    し、そして該サンプルループ出口ポートと該サン
    プルループ入口ポートとの間に、前記試料注入ポ
    ートを通じて注入される所定の試料を保持するサ
    ンプルループを設けてなる試料導入装置におい
    て、 かかる六方バルブのロータに設けられた、前記
    六つのポートを所定の組合せにおいて接続するた
    めの複数の主接続路に加えて、該六方バルブのロ
    ータの回動により前記サンプルループ入口ポート
    が前記試料注入ポートに接続されるに先立つて前
    記サンプルループ出口ポートを前記ドレインポー
    トに前記主接続路の一つと協働して接続する第一
    の副接続路、及び該六方バルブのロータの回動に
    より前記サンプルループ入口ポートが前記移動相
    出口ポートに接続されるに先立つて前記サンプル
    ループ出口ポートを前記移動相入口ポートに前記
    主接続路の一つと協働して接続する第二の副接続
    路を、前記ロータ又は前記ステータに設けたこと
    を特徴とする液体クロマトグラフにおける試料導
    入装置。 2 前記第一及び第二の副接続路が、前記主接続
    路の一つの両端における延長部として、前記ロー
    タにその周方向にそれぞれ所定長さで設けられて
    いる特許請求の範囲第1項記載の試料導入装置。 3 前記第一及び第二の副接続路が、前記主接続
    路の隣接する二つのものの対向する端部から互い
    に接近する方向に延びる延長部として、前記ロー
    タにその周方向にそれぞれ所定長さで設けられて
    いる特許請求の範囲第1項記載の試料導入装置。 4 前記第一または第二の副接続路が、前記ステ
    ータの前記ロータに対する摺接部に、前記ドレイ
    ンポートの延長部として前記サンプルループ出口
    ポート側に或いは前記移動相入口ポートの延長部
    として前記サンプルループ出口ポート側に、所定
    長さで延びるように設けられている特許請求の範
    囲第1項記載の試料導入装置。 5 前記第一及び第二の副接続路が、前記ステー
    タの前記ロータに対する摺接部に、前記サンプル
    ループ出口ポートから前記ドレインポート側に並
    びに前記移動相入口ポート側にそれぞれ所定長さ
    で延びる延長部として設けられている特許請求の
    範囲第1項記載の試料導入装置。 6 前記サンプルループが異口径のパイプにて構
    成されており、且つ該サンプルループの前記分離
    カラム側流路に接続される側の所定長さ部分が、
    前記移動相ポンプ側流路に接続される側の部分よ
    りも小さな口径のパイプとされている特許請求の
    範囲第1項乃至第5項の何れかに記載の試料導入
    装置。
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