JPH0467488B2 - - Google Patents

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JPH0467488B2
JPH0467488B2 JP61248082A JP24808286A JPH0467488B2 JP H0467488 B2 JPH0467488 B2 JP H0467488B2 JP 61248082 A JP61248082 A JP 61248082A JP 24808286 A JP24808286 A JP 24808286A JP H0467488 B2 JPH0467488 B2 JP H0467488B2
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JP
Japan
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wood
water
board
kgf
boards
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JP61248082A
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JPS63102905A (ja
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Hideto Fujimoto
Tadashi Anazawa
Masayuki Kitazawa
Hiroichi Itagaki
Susumu Ehata
Koichi Yamagishi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokkaido Prefecture
Original Assignee
Hokkaido Prefecture
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は耐水性、耐湿性木質ボード類の製造法
に関するものである。
[従来技術と問題点] パーテイクルボード、フアイバーボードは木材
チツプまたは木質繊維を成形、熱圧したもので、
小径材、廃材を合理的に利用でき、任意の大きさ
が得られ、比較的均質であるなどの利点を有す
る。
しかしながら、これらのボード類は耐水性、耐
湿性が他の木質材料に比べて著しく劣り、特に浸
水時の厚さ方向の膨潤率は30〜50%に達する場合
があり、日本の様に湿度の高い国では家具心材、
野地板、畳下地など用途が限られている。
今後良質の大径木がますます入手困難となるこ
とから、これらボード類の果たす役割は増大する
ものと考えらるが、ボード類の水に弱いと言う性
質が障害となり、建築用などの分野へ参入できな
いのが現状である。したがつてこれらのボード類
の耐水、耐湿性を向上させることは木質ボード工
業界にとつて極めて重要な課題である。
現在この目的のために下記の方法が研究(一部
実用化)されている。
●パラフイン等の撥水剤を混入する方法。
●エステル化、エーテル化などにより水酸基を置
換して親水性を減じる方法。
●耐水性接着剤を使用する方法。
しかしながら、撥水剤では長時間の浸水には効
果が認められず、また、他の方法はコストアツ
プ、作業性の悪さ、接着剤の毒性が問題となつて
おり、根本的な解決策とはなつていない。
[問題点を解決するための手段] 本発明の特徴は多価カルボン酸またはその誘導
体と多価アルコールの混合物を木質小片に処理
し、脱水縮合を主とする反応により、木材成分
(セルロース、ヘミセルロールまたはリグニン)
との間に3次元網目分子を形成させることにあ
る。本発明の架橋反応は一般的にボード製造工場
で採用されている熱圧条件下で進行する。一般的
な熱圧条件とはすなわち、フエノール樹脂を接着
剤として製造する場合には、温度は160℃〜250
℃、プレス時間は温度と製品厚さにもよるが、お
よそ製品厚さ1ミリメートル当たり30秒から1分
である。
パーテイクルボードやフアイバーボードの耐水
性が劣るのは熱圧過程で大きな変形を受けてお
り、この変形が水分非定常の状態、すなわち吸脱
湿の過程で復元することが最も大きな要因である
が、本処理は熱圧され、変形した状態でセルロー
スの水酸基とカルボキシル基の間にエステル結合
が生じ、さらに多価アルコールを介して3次元架
橋反応が進むため、変形を強固に固定する、すな
わち、寸法安定性が極めて高いことが大きな特徴
である。
他の木材の化学修飾法は反応容器内で成形前に
反応させておくものが多いが、本反応はプレス中
に反応が進行するために莫大な投資を要する特殊
反応容器や製造ラインの大幅な変更を必要とせ
ず、既存のパーテイクルボード、フアイバーボー
ド製造工場に適用可能なことも大きな特徴であ
る。
また、原料の多価カルボン酸と多価アルコール
は親水性の物質であるため水を溶媒として用いる
ことができる。すなわち、本発明に用いる薬剤は
水溶液として木材小片に添加できるが、このこと
は火災や毒性などの危険がなく、コストの低減が
可能で、取扱が容易など、実際のボード類の製造
現場に必須とも言える条件を具備している。
さらに本処理は熱圧工程で脱水縮合し、原料は
親水性であるにもかかわらず、生成物は疎水性に
なるために浸水時の水のボード内部への進入を防
ぎ、さらに耐水性が向上する。
本発明において使用する多価カルボン酸として
以下のごときものが挙げられる。
マロン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、
アジピン酸、及びそれらの無水物、メチルエステ
ルなどの二価カルボン酸及びその誘導体。トリメ
シン酸、無水トリメリト酸などの3価のカルボン
酸及びその誘導体。メタクリル酸−メタクリル酸
メチル共重合体などのポリカルボン酸類。
また、本発明において使用する多価アルコール
として以下のごときものが挙げられる。
エチレングリコール、ジエチレングリコール、
グリセリン、ペンタエリトリトール、糖類、ポリ
ビニルアルコール。
また、ヒドロキシ酸、ラクトン類など、分子内
に水酸基及びカルボキシル基の両基を有する化合
物、または容易に両基を生成する化合物を使用す
ることも可能である。
本発明の反応は無触媒でも進行するが、通常の
エステル化に用いる触媒の使用も当然可能であ
る。また、処理方法として減圧等の一般にエステ
ル生成に有利となる条件の採用ももちろん可能で
ある。
本発明に用いる原料は、すでに報告されている
多くの木質材料の化学処理に用いる原料に比べ
て、入手が容易で、毒性が低く、吸湿による劣化
が無いなど取扱も簡単で、長期間の保存も可能な
ど、利点が多い。また、水溶液などの状態でも長
期間にわたり安定であることも利点である。
本発明で用いる処理量は製品性能により、木質
原料に対し1〜100%が有効である。
本発明の処理方法はパーテイクルボード、フア
イバーボード等の製造工程における熱圧条件下で
反応が進むため、特別な加温を必要としないが、
工程的には熱圧前後の熱処理も有効である。
さらに、本発明の方法を用いることにより、木
質小片への粉体の付着が容易となるため、粉末フ
エノール樹脂接着剤等の均質な付着が可能にな
る。このことはすなわち、同量のフエノール樹脂
接着剤を使用してボードを製造した場合には内部
結合力の大幅な向上となり、また逆に同一の性能
でよい場合には、ボード類の製造コストの大きな
割合を占める接着剤使用量を大幅に減ずることが
可能であることを意味する。
また、この粉体の付着性を利用して、粉末防炎
剤処理などの特殊な処理が可能となる。
実施例 1 シナノキより調製したチツプを無水マレイン
酸/グリセリン(3:1 w/w)混合物の60%
水溶液に16時間浸漬し、絶乾木質当たり薬剤量と
して93%となるように添加した。このチツプを含
水率5%以下になるまで送風乾燥機中で乾燥した
後、パーテイクルボード製造用フエノール樹脂を
添加率6%(絶乾木質当たり)となるように噴霧
した。マツトフオーミングした後、180℃で6分
間熱圧した。得られたパーテイクルボードはさら
に、180℃で1時間熱処理した。このようにして
製造したボードの物理的性質は以下の通りであつ
た。
比 重:0.90 曲げ強度(Kgf/cm2):180.8 剥離強度(Kgf/cm2):11.4 吸水率(%):10.4 吸水厚さ膨張率(%):0.64 実施例 2 カラマツ間伐材より調製したウエフアー状のチ
ツプにマレイン酸/グリセリン(3:1 w/
w)の混合物水溶液(60%濃度)を噴霧し、絶乾
木質当たり薬剤重量として5%添加した。このチ
ツプにパーテイクルボード製造用粉末フエノール
樹脂接着剤を6%添加した後、常法にしたがつて
マツトフオーミングした。このマツトを210℃で
15分間熱圧し、パーテイクルボードを製造した。
得られたパーテイクルボードの物理的性質は以下
の通りであつた。
比 重:0.68 曲げ強度(Kgf/cm2):278.3 剥離強度(Kgf/cm2):8.82 吸水率(%):51.5 吸水厚さ膨張率(%):12.08 実施例 3 カラマツ間伐材より調製したウエフアー状のチ
ツプにアジピン酸/ペンタエリトリトール混合物
を当量比で3:2となるように混合し、水:メタ
ノール等量混合溶媒に溶解した。チツプは予備乾
燥した後、フエノール樹脂接着剤を不揮発分とし
て絶乾木質当たり6%となるように噴霧した。常
法にしたがつてマツトフオーミングした後、210
℃で15分間熱圧した。得られたパーテイクルボー
ドの物理的性質は以下の通りであつた。
比 重:0.73 曲げ強度(Kgf/cm2):251.0 剥離強度(Kgf/cm2):10.6 吸水率(%):30.9 吸水厚さ膨張率(%):6.43 実施例 4 トリメシン酸/ジエチレングリコールを等量比
2:1となるように混合し、水溶液を調製した。
この水溶液をカラマツ間伐材より調製したウエフ
アー状のチツプに絶乾木質当たり10%となるよう
に噴霧した。予備乾燥した後、液体フエノール樹
脂接着剤を不揮発分として絶乾木質当たり6%と
なるように噴霧した。マツトフオーミングした
後、210℃で15分間熱圧して得られたパーテイク
ルボードの物理的性質は以下の通りであつた。
比 重:0.74 曲げ強度(Kgf/cm2):254.0 剥離強度(Kgf/cm2):10.1 吸水率(%):31.7 吸水厚さ膨張率(%):6.89 実施例 5 メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体の
40%水溶液をカラマツ間伐材よりパールマンチツ
パーを用いて製造したチツプに噴霧し、絶乾木質
当たり20%噴霧した。予備乾燥した後、液体フエ
ノール樹脂接着剤を不揮発分として絶間木質当た
り6%添加した。マツトフオーミングした後、
210℃で15分間熱圧して得られたパーテイクルボ
ードの物理的性質は以下の通りであつた。
比 重:0.71 曲げ強度(Kgf/cm2):230.1 剥離強度(Kgf/cm2):8.25 吸水率(%):40.6 吸水厚さ膨張率(%):6.67 実施例 6 無水マレイン酸/グリセリン(3:1 w/
w)の3%水溶液に、シラカバを蒸煮、解繊して
得られたフアイバーを浸漬した後、予備乾燥し
た。薬剤による重量増加率は3.8%であつた。こ
のフアイバーを用いて、常法にしたがつてドライ
プロセスでフアイバーボードを製造した。熱圧は
250℃で15分間行つた。得られた中比重フアイバ
ーボード(MDF)の物理的性質は以下の通りで
あつた。
比 重:0.75 曲げ強度(Kgf/cm2):248.1 吸水率(%):18.1 吸水厚さ膨張率(%):1.75 [比較例] 比較例として、実施例2と同一の条件で、耐
水、耐湿処理を施さずにパーテイクルボードを製
造した。得られたパーテイクルボードの物理的性
能は以下の通りであつた。
比 重:0.69 曲げ強度(Kgf/cm2):341.6 剥離強度(Kgf/cm2):6.30 吸水率(%):63.7 吸水厚さ膨張率(%):25.03 [発明の効果] 以上のことから、パーテイクルボード、フアイ
バーボード等の木質ボード類に耐水、耐湿性を賦
与することはこの業界の最大の技術課題である。
本発明の製法は既存の生産工程に極めて小規模
の修正を加えるだけで、安価に、作業性良く、耐
水、耐湿性の極めて優れた木質ボード類を生産で
きることから、これらボード類の飛躍的な用途拡
大が期待できるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 木質小片(チツプ、フアイバー等)に対し多
    価カルボン酸またはその誘導体と多価アルコール
    の混合物を含浸または噴霧処理した後、常法によ
    り成形、熱圧し、耐水、耐湿性を向上させるパー
    テイクルボード、フアイバーボード等の製造法。
JP24808286A 1986-10-17 1986-10-17 耐水性パ−テイクルボ−ド,フアイバ−ボ−ドの製造法 Granted JPS63102905A (ja)

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JP24808286A JPS63102905A (ja) 1986-10-17 1986-10-17 耐水性パ−テイクルボ−ド,フアイバ−ボ−ドの製造法

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JPS63102905A JPS63102905A (ja) 1988-05-07
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