JPH046611Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、眼鏡、貴金属製品あるいは文房具等
の展示や陳列に使用するために好適なデイスプレ
ースタンドに関するものである。

更に、本考案は製造および取扱いが容易であ
り、かつ、需要者の要求に応じて種々の印刷や装
飾を施すことができる新規なデイスプレースタン
ドに関するものである。

［従来の技術］ 従来のこの種のデイスプレースタンドとして
は、木製、合成樹脂製、紙製のものなど、各種の
材料および形状のものがある。例えば、棚状のも
の、台座状のもの、パネルを立て掛けるものな
ど、種々の形式のものが考案されている。

［考案が解決しようとする課題］ ところで、従来のデイスプレースタンドにおい
て、木製や合成樹脂製のものは、製作が煩雑で困
難であり、製造コストが高い。また、製作後の立
体的なスタンドの表面へ印刷などの装飾を施すこ
とはやはり困難であり、かつ保管や運搬には、多
大のスペースを必要とするなどの不都合を有して
いる。

また、従来の厚紙製のデイスプレースタンド
は、製作は容易であるが、一般的に倒れ易かつた
り、脆弱であるなどの欠点があり、また、美的観
点から優れたものは存在しなかつた。

本考案は、このような従来の技術における課題
を解決しようとするものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案は前述の課題を有効に解決し得るデイス
プレースタンドを提供することを目的とするもの
である。

すなわち、本考案のデイスプレースタンドは、
シート状の基板に、一部に接続部を残して環状の
切断線を形成し、該切断線の外側を枠部とし、内
側を商品載置部とし、かつ該商品載置部の前記接
続部側と反対側の縁部に、枠部が基板の一方向に
曲げられかつ商品載置部が同方向へ折り曲げられ
る際に、前記枠部の内周縁部に係合する一対の欠
切部を形成してなることを特徴とするものであ
る。

［作用］ 本考案に係るデイスプレースタンドは、基板の
外側の枠部を基板の一方向に湾曲又は屈曲させ、
かつ、商品載置部を、切断線の接続部において枠
部を曲げた方向へ折り曲げて、この商品載置部の
外周縁に形成した一対の欠切部に、前記枠部に内
周縁を係合させることにより、枠部を湾曲または
屈曲した状態に保持してその下部を支持脚とし、
また、商品載置部を水平ないしは傾斜状態に保持
して、その上に商品を載置できるようにしたもの
である。

［実施例］ 以下に、本考案の一実施例を図面に基づき更に
説明する。

第１図中、符号１は本実施例のデイスプレース
タンドを示す。該デイスプレースタンド１は、シ
ート状の基板２に、一部に接続部Ａを有する環状
の切断線Ｓを形成して、この切断線Ｓの外部側と
内部側のそれぞれを、前記接続部Ａによつて接続
された枠部２ａおよび商品載置部２ｂとする。商
品載置部２ｂの前記接続部Ａと反対側の縁部に
は、枠部２ａを基板２の一方向に曲げ、かつ商品
載置部２ｂを同方向へ折り曲げた際に、前記枠部
２ａの内周縁部に係合する一対の欠切部３を形成
する。

次いで、これらの詳細について説明する。

前記基板２は厚手の板紙などによつて形成し、
その内部の切断線Ｓは、四隅が丸められた横長の
ほぼ矩形状になつている。従つて、前記切断線Ｓ
の内側に形成された商品載置部２ｂもほぼ矩形状
である。

前記枠部２ａは、下部（第１図中の下方）を、
前記接続部Ａと平行でほぼ同一長さの第１の直線
部４と、第１の直線部４の両端部から連続し、か
つ左右斜め上方へ向かつて若干傾斜した一対の第
２の直線部５とによつて形成する。枠部２ａの両
側部は、前記各第２の直線部５の端部から上方へ
向かつて漸次狭まる一対の第３の直線部６によつ
て形成し、更に、上部を前記第３の両直線部６の
上端部間を滑らかに結ぶ上方に突出した曲線７に
よつて形成する。

本実施例では、この枠部２ａの前記第３の直線
部６のほぼ中間部に対応する位置の、内周縁部両
側に、斜め上方に向かつて傾斜した係止溝８をそ
れぞれ形成する。

また、枠部２ａの下部には、前記接続部Ａの両
端部と第１の直線部４の両端部とをそれぞれ結ぶ
ように、第１の折り線ａを形成し、かつ、接続部
Ａに沿つて、枠部２ａと商品載置部２ｂとの間の
折曲部となる第２の折り線ｂを形成する。

前記商品載置部２ｂに形成した両欠切部３は若
干斜め上方外方へ向かうように形成してあり、後
述のように、前記各係止溝８に係合させるための
ものである。

また、本実施例では、商品載置部２ｂの中央部
に切断線Ｓ１によつて係止舌片９を形成し、商品
載置部２ｂに載置する商品を係止するようになつ
ている。

このような構成を有する本実施例のデイスプレ
ースタンド１の組み立て手順を示せば以下の通り
である。

まず、第２図に矢印で示すように、枠部２ａの
両側部を近付けて全体を湾曲させる。この場合、
枠部２ａの曲線７の下の部分の２箇所あるいは数
箇所を屈曲させて湾形形状に形成してもよい。

商品載置部２ｂは、切断線Ｓによつて接続部Ａ
以外の部分が枠部２ａから切離されているので、
第２図および第３図に示すように、ほぼ平面状態
を維持する。また、枠部２ａが湾形に曲げられた
状態において、基板２を側面から見た場合、第３
図に示すように、商品載置部２ｂの後方（図の左
側）に凹部が形成される。

次に、商品載置部２ｂを第２の折り線ｂにおい
て折り曲げて、第３図の矢印で示すように、枠部
２ａの方へ押し込む。更に、商品載置部２ｂに形
成した両欠切部３と枠部２ａに形成した両係止溝
８を係合させる。

この状態において、欠切部３と係止溝８との係
合により、枠部２ａの両側部の戻りを係止し、枠
部２ａの下方の３辺の直線部４，５によつて、第
２図に示すような台形状の接地線が形成される。
また、第４図に示すように、商品載置部２ｂを傾
斜状態に保持して商品の載置面を形成し、本考案
のデイスプレースタンド１の組立てを完了する。

また、本実施例では、枠部２ａの両係止溝８と
商品載置部２ｂの欠切部３との係合により、商品
載置部２ｂの上下方向の動きが拘束され、従つて
商品載置部２ｂを安定した状態に保持できる。

展示あるいは陳列する商品として眼鏡Ｍを載置
する例を第５図に示すと、係止舌片９を商品載置
部２ｂの上方に起立させて、この係止舌片９に眼
鏡Ｍのフレームの耳掛け部を止める。前述のよう
に、枠部２ａは３辺の直線部４，５によつて安定
して接地しており、かつ、商品載置部２ｂは枠部
２ａによつて支承されているので、眼鏡Ｍを商品
載置部２ｂによつて安定した状態に支持すること
ができる。

このような本実施例のデイスプレースタンド１
は、一枚のシート状材料を単に型抜きするのみで
容易に作成することができるから、安価に提供す
ることが可能である。また、保管や運搬はシート
状のままで行なうので、これらの作業は容易であ
り、スペースの有効利用も図れるる。さらに、シ
ート状で形成されるので、表面に種々の印刷や装
飾を施すことも容易である。

なお、前記実施例は一例であつて、各部の形状
や寸法などは、用途や設計上の要求に基づき種々
変更することが可能である。

例えば、前記実施例においては、係止舌片９を
商品載置部２ｂのほぼ中央部に形成した例につい
て示したが、載置する商品が筆記具等細長いもの
の場合には、商品載置部２ｂの長さ方向に、適宜
の間隔をあけて数箇所に係止舌片９を設けてもよ
く、また、安定した形状の商品であれば、係止舌
片９を省略して載置することも可能である。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案に係るデイスプレ
ースタンドは、シート状材料を型抜きすることに
よつて容易に製作することができ、表面あるいは
裏面への印刷なども容易である。更に、シートの
状態で保管や運搬ができるので、これらの作業も
容易であり、かつ、スペースの有効利用を図るこ
とができる等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は展開図、第２図は組立て途中の状態を示す平面
図、第３図は同状態の側面図、第４図は組み立て
終つた状態の側面図、および第５図は使用状態を
示す斜視図である。 １……デイスプレースタンド、２……基板、２
ａ……枠部、２ｂ……商品載置部、３……欠切
部、Ａ……接続部、Ｓ……切断線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シート状の基板に、一部に接続部を残して環状
   の切断線を形成し、該切断線の外側を枠部とし、
   内側を商品載置部とし、かつ、該商品載置部の前
   記接続部側と反対側の縁部に、枠部が基板の一方
   向へ曲げられかつ商品載置部が同方向へ折り曲げ
   られる際に、前記枠部の内周縁部に係合する一対
   の欠切部を形成してなることを特徴とするデイス
   プレースタンド。