JPH046531Y2 - - Google Patents

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JPH046531Y2
JPH046531Y2 JP1988169577U JP16957788U JPH046531Y2 JP H046531 Y2 JPH046531 Y2 JP H046531Y2 JP 1988169577 U JP1988169577 U JP 1988169577U JP 16957788 U JP16957788 U JP 16957788U JP H046531 Y2 JPH046531 Y2 JP H046531Y2
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tree
conduit
chemical solution
chemical
trunk
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、樹木に有害な害虫又は病原菌を防除
し、あるいは植物の成育を促進させるための殺虫
剤、殺菌剤、肥料、ホルモン等の薬液を樹幹に注
入する装置において、樹幹に直接薬液を注入する
ものであるとともに、樹幹の形成層に薬液が直接
接触しないようにして薬液の副作用が形成層に及
ばないように保護し、樹木に薬害を発生させない
薬液の樹幹注入における形成層保護装置である。
(従来の技術と問題点) 従来から、薬剤を用いる樹木の病害虫防除方法
としては、樹木への直接散布法、樹幹処理法(塗
布、注入等)、土壌処理法等があつた。しかしな
がら散布法や土壌処理法は薬剤が充分効果的に利
用されないばかりでなく、環境汚染問題等を生じ
易い欠点があり、現在では、環境汚染もなく、
又、薬剤の効果の安定性が期待される樹幹処理法
(特に注入法)が普及しつつある。
樹幹処理による薬剤注入の必要性は近年強く指
摘されており、たとえばマツノザイセンチユウに
よる被害のため大量の松枯れが続発し、風致林や
防風林をはじめ、各所の松の銘木にまで及びその
防除が大きな社会問題となつている。
だが、この樹幹に薬液を注入する方法も、現状
では必ずしも満足のいくものではなく、時として
注入孔附近の樹幹部に著しい害を起させる欠点が
ある。即ち、この方法は、注入部所を中心として
樹幹表面に亀裂を生じ、さらに樹皮がはがれ落ち
て、その部分が露出するという薬害を発生させ松
材としての商品価値を落とすばかりでなく、特に
鑑賞用の銘木にとつてはこの薬害は致命的な問題
となり、樹幹注入方法による薬液注入の困難さが
再認識される結果となつた。
(問題点を解決する手段) 本考案者らは、この問題を解決すべく種々の研
究を重ねた結果、樹木の幹割れを全く起こすこと
なく薬液を樹幹に注入し、薬害から形成層を保護
することができる極めて簡単で経済的な形成層保
護装置を開発した。
本考案は、穿孔された松の樹幹に予め挿入する
先端部において外径が細く外端部方向へ段階的に
外径を拡大した円筒導管と、該円筒導管の外端部
に嵌合する嘴管部を有する薬液容器とからなり、
薬液の逆流を防止するマツノザイセンチユウ防除
薬液注入用形成層保護装置の考案である。
松は、柿、ナシ、リンゴ等果実の採取等を目的
とする植物とは異つて、樹木そのものの鑑賞を目
的とし、あるいは銘木の販売を目的とする樹木で
あるから、樹木を害虫から防御するのみならず、
防除活動の過程で銘木に幹割れ等の損害を蒙らさ
ないよう万全の留意を為すことが必要である。
しかし、松に対しては、マツノザイセンチユウ
という大敵があり、これは体長1ミリメートル以
下の微小な線虫であるが、一世代数日というスピ
ードで猛烈にふえ続け、その結果、松は赤褐色に
なつて枯死する、おそろしい害虫である。
この病害虫を死滅させるには、防除剤を樹幹に
直接注入するのが望ましいが、その防除過程で薬
剤が形成層に漏れ、薬害が発生していた。
本考案の装置は、形成層を保護することによ
り、かかる薬害の発生を防止することができる。
この装置により、形成層に薬害が及ぶ危険を回
避しながら殺虫剤、殺菌剤、肥料、ホルモンその
他の薬液を直接樹幹に注入することができ、前記
のような松の銘木等についても、松の幹割れを生
じさせずにマツノザイセンチユウ等を駆除するこ
とが可能となつた。
以下本考案の装置について、添付図面を参照し
ながら実施例にもとづいて説明する。
松の樹幹にドリル等の穿孔具を用いて、斜め下
方向の適当な角度で、樹皮1を貫通し、木質部3
に到る孔4を設ける。この場合の孔径および孔の
深さは樹幹の太さにより適当な値を選ぶが、径は
5mm〜20mm、深さは直径20cmの松に対して10cm程
度が望ましい。
本考案は、従来のように穿孔に直接薬液容器の
嘴管部を挿入して薬液を注入するものではなく、
この孔に一定形状の中空導管5を挿入して孔と嵌
合させ、この導管を通して薬液を樹幹に注入する
装置である。本考案の導管の形状は、その外形断
面が先端部6では狭く、外端部7へ向かつて段階
的に拡大していることが必要である。導管は、上
記の要件を充たす限り種々のものを使用しうる
が、図示した円筒状の導管は好ましい一例であつ
て、穿孔が円柱状になされた場合これとよく嵌合
して効果的に施用できる。導管先端部は孔径と同
一の外径を有して相対的に細く、外端部方向への
外径を段階的に拡大するように形成する。
本考案において樹木への穿孔はドリル等の穿孔
具を用いるので、導管先端部は添付各図面に示す
とおり、鋭利に尖つている必要がない。
導管は樹幹の孔との嵌合に耐える強度を有し、
また薬液におかされない材質であることを要し、
例えば、金属、硬質プラスチツクなどが適当であ
る。導管の材質は薬液容器の材質と同一である必
要はない。
中空導管は樹皮、篩部、形成層を貫通したのち
必ず先端6が木質部3まで達していることが必要
であり、導管の第一拡大部6を木質部の内側2〜
3cm以上の部位まで挿入することが望ましく、導
管にはその為の長さを必要とする。ただし導管が
孔の最奥部まで達している必要はない。
導管は薬液注入が完了した後、回収し、再利用
に供することができる。
本考案者らの研究により、薬液が直接形成層に
接触することが薬害の原因となるとの知見を得、
これにもとずいて本考案を完成したものであつ
て、本考案の導管は、その外形断面が外端部へ向
かつて段階的に拡大いているので、これを木質部
まで挿入し嵌合させることにより薬液が篩部や形
成層まで逆流することを防止できる。このように
薬液の副作用から形成層を保護することによつて
松等樹木の幹割れを防ぐことができるのである。
また、本考案では予めドリル等の穿孔具を用い
て穿孔するのであつて、注入具を穿孔用に兼用す
るのではないから、穿孔はスムースに行われ、樹
木の幹割れが生ずる危険は極めて少ない。
本考案の装置は、円筒導管の先端部を樹幹の孔
に挿入嵌合し、円筒導管の外端部7と、これに嵌
合する嘴管部9を有する薬液容器8とを組み合わ
せて薬液を樹幹に注入することができる。
本考案の薬液容器の一例を第4図以下に示す。
薬液容器8の嘴管部9の先端部にはくびれ10が
設けられ、このくびれ部分を折つて開口したの
ち、該嘴管部を導管に嵌合させて本発明に使用す
ることができる。
薬液容器8の反対端は、中蓋12を覆う内キヤ
ツプ13が本体に螺嵌され、更にそれを覆うよう
にして、通常状態では空ネジ状態となる外キヤツ
プ15を装着し、誤つて薬液を漏出させないよう
にする。しかし必要に応じ、外キヤツプ15の内
底面の中央に近い部分に一体的に設けられた弾性
爪17の弾力に抗して外キヤツプ15を内キヤツ
プ13に押しつけ、外キヤツプ15の内底面の周
縁部に一体的に設けられた突起16と内キヤツプ
13の外底面の周縁部に設けられた突起14とを
かみ合わせると内キヤツプ13を螺脱することが
できる。
薬液容器8の材質は必要に応じ適度の硬度およ
び強度を有し、施用薬液におかされないもので、
例えば合成樹脂、金属等が用いられる。
(作用効果) 本考案の装置は、樹幹を傷つけることなく、し
たがつて樹木の形成層に薬液が接触し、薬害を発
生させる危険なしに、薬液を直接樹幹に注入する
ことができる。このため、形成層を薬害から安全
に保護することができるとともに、薬液が逆流し
て環境を汚染するのを防止することができる。
各図中、1は樹皮、2は形成層及び篩部、3は
木質部、4は穿孔、5は中空導管、6は中空導管
の先端部、6′は第一拡大部、7は外端部、8は
薬液容器、9は嘴管部、10はくびれ、11はく
びれ部保護用カバー、12は中蓋、13は内キヤ
ツプ、14は内キヤツプの突起、15は外キヤツ
プ、16は外キヤツプの突起、17は内キヤツプ
の突起14と外キヤツプの突起16をかみ合わせ
ない状態にするための弾性爪。
図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
本考案がこれに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の実施例の大要を示す縦断面
図。第2図は、中空導管5の一例を示す斜視図。
第3図A、第3図Bは、中空導管5の一例の断面
図。第4図は、中空導管と嵌合させて薬液を施用
する薬液容器8の一例の縦断面図。第5図は、薬
液容器8の上面図。第6図は、嘴管部9。保護カ
バー11を上部にひきあげて、くびれ10を折る
状態にしたところを示す。第7図は、内キヤツプ
13の底面図。第8図は、外キヤツプの上面図。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 穿孔された松の樹幹に予め挿入する先端部にお
    いて外径が細く外端部方向へ段階的に外径を拡大
    した円筒導管と、該円筒導管の外端部に嵌合する
    嘴管部を有する薬液容器とからなり、薬液の逆流
    を防止するマツノザイセンチユウ防除薬液注入用
    形成層保護装置。
JP1988169577U 1988-12-28 1988-12-28 Expired JPH046531Y2 (ja)

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JP1988169577U JPH046531Y2 (ja) 1988-12-28 1988-12-28

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JP1988169577U JPH046531Y2 (ja) 1988-12-28 1988-12-28

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Publication Number Publication Date
JPH029038U JPH029038U (ja) 1990-01-22
JPH046531Y2 true JPH046531Y2 (ja) 1992-02-21

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ID=31459767

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101416661B1 (ko) * 2014-02-18 2014-07-08 송대환 압력식 수간 주입기

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS499708A (ja) * 1972-05-26 1974-01-28
JPS503493U (ja) * 1973-05-10 1975-01-14

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5935093Y2 (ja) * 1981-11-09 1984-09-28 日本特殊農薬製造株式会社 樹幹に病害虫防除剤、肥料、植物ホルモン等を含む液体を注入する機能を兼有する容器

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JPH029038U (ja) 1990-01-22

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