JPH0460980B2 - - Google Patents

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JPH0460980B2
JPH0460980B2 JP58082477A JP8247783A JPH0460980B2 JP H0460980 B2 JPH0460980 B2 JP H0460980B2 JP 58082477 A JP58082477 A JP 58082477A JP 8247783 A JP8247783 A JP 8247783A JP H0460980 B2 JPH0460980 B2 JP H0460980B2
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JP
Japan
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group
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ether
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unsubstituted
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JP58082477A
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JPS59210044A (ja
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Shiro Ikegami
Masakatsu Shibazaki
Hidemi Fukazawa
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はプロスタサイクリン類の製法に関す
る。更に詳細には本発明はプロスタグランジンI1
の6.9−位の酸素原子がメチン基すなわち−HC=
で置換された新規なプロスタサイクリン類の製法
に関する。
<従来技術> プロスタサイクリンは生体において主として動
脈の血管内壁で産生される局所ホルモンであり、
その強力な生理活性例えば血小板凝集抑制活性、
血管拡張活性等により生体の細胞機能を調節する
重要な因子であり、このものを直接医薬品として
供する試みが行なわれている(P.J.Lewis&J.O.
Grady“Clinical Pharmacology of Prostacylin”
Raven Press、N.Y.、1981)。
しかし天然プロスタサイクリンは分子内に非常
に加水分解されやすいエノールエーテル結合を有
するため、中性又は酸性条件では容易に失活し、
医薬品としてはその化学的不安定性のため好まし
い化合物とはいえない。このため天然プロスタサ
イクリンと同様の生理活性を有する化学的に安定
な合成プロスタサイクリン誘導体が内外で鋭意検
討されている。
中でもプロスタサイクリンの6,9−位の酸素
原子をメチレン基で置換した誘導体、すなわち9
(0)−メタノプロスタサイクリン(カルパサイク
リン)は化学的安定性を十分に満足するプロスタ
サイクリン類として知られており(D.R.Mortons
“Prostacyclin”J.R.Vane and S.Bergstom、
Eds、Raven Press、N.Y.、1979、pp31−41参
照)医薬品として期待されている。しかしこの
6,9(0)−メタノプロスタサイクリンはその生
物活性が天然のプロスタサイクリンよりも弱くし
かもその作用選択性は特異的とは言えず、必ずし
も好ましい化合物とは言えない。一方安定なプロ
スタサイクリン類として6,9−位の酸素原子を
−N=基で置換した誘導体、すなわちニトリロプ
ロスタサイクリンが知られ、その生物活性は天然
プロスタサイクリン類に匹敵することが知られて
いる(G.L.BundyらTetrahedron Letter、1371
(1978)及びW.Bartmannら、Tetrahedron
Letter、23、3467(1982)参照)。
<発明の名称> 本発明の目的は、化学的に安定でかつ優れた薬
理作用を有する新規なプロスタサイクリン類の製
法を提供することにある。
<発明の構成及び効果> 本発明者らは上述した安定化されたプロスタサ
イクリンの化学構造に着目し、新規に6,9−位
の酸素原子をメチン基すなわち−CH=基で置換
した誘導体を見出し、本発明に到達したものであ
る。すなわち本発明は下記式〔〕 [式中、R5は水素原子、非置換のC1〜C10のアル
キル基又は一当量のカチオンであり、R1は水素
原子であり;R2は非置換のC5〜C8のアルキル基
であり;R3、R4は同一もしくは異なり水素原子
または2−テトラヒドロピラニル基である。] で表わされる新規プロスタサイクリン類の製法で
ある。
R5としては、水素原子、非置換のアルキル基
又は一当量のカチオンがあげられるが、その他参
考として置換もしくは非置換のフエニル基、置換
もしくは非置換の脂環式基、置換もしくは非置換
のフエニル(C1〜C2)アルキル基、トリ(C1
C7)炭化水素−シリル基あげられる。C1〜C10
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、
n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、sec
−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘ
キシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニ
ル、n−デシル等の直鎖状又は分岐状のものを挙
げることができる。
置換もしくは非置換のフエニル基の置換基とし
ては、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、C2
〜C7アシロキシ基、ハロゲン原子で置換されて
いてもよいC1〜C4アルキル基、ハロゲン原子で
置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ニ
トリル基、カルボキシル基又は(C1〜C6)アル
コキシカルボニル基等が好ましい。ここでハロゲ
ン原子としては、弗素、塩素又は臭素等、特に弗
素又は塩素が好ましい。C2〜C7アシロキシ基と
しては、例えばアセトキシ、プロピオニルオキ
シ、n−ブチリルオキシ、iso−ブチリルオキシ、
n−バレリルオキシ、iso−バレリルオキシ、カ
プロイルオキシ、エナンチルオキシ又はベンゾイ
ルオキシ等を挙げることができる。
ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アル
キル基としては、メチル、エチル、n−プロピ
ル、iso−プロピル、n−ブチル、クロメチル、
ジクロロメチル、トリフルオロメチル等を好まし
いものとして挙げることができる。ハロゲンで置
換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基として
は、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、クロロメ
トキシ、ジクロロメトキシ、トリフルオロメトキ
シ等を好ましいものとして挙げることができる。
(C1〜C6)アルコキシカルボニル基としては、例
えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル
等を挙げることができる。
置換フエニル基は、上記の如き置換基を1〜3
個、好ましくは1個持つことができる。
置換もしくは非置換の脂環式基としては、上記
したと同じ置換基で置換されているか又は非置換
の、飽和又は不飽和のC5〜C8、好ましくはC5
C8、特に好ましくはC6の基、例えばシクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シク
ロヘプチル、シクロオクチル等を挙げることがで
きる。
置換もしくは非置換のフエニル(C1〜C2)ア
ルキル基としては、該フエニル基が上記したと同
じ置換基で置換されているか又は非置換のベンジ
ル、α−フエニネチル、β−フエネチル等を挙げ
られる。
トリ(C1〜C7)炭化水素−シリル基としては、
例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、t
−ブチルジメチルシリル基の如きトリ(C1〜C4
アルキルシリル、t−ブチルジフエニルシリル基
の如きジフエニル(C1〜C4)アルキルシリル、
トリベンジルシリル基又はジメチル−(2,4,
6−トリ−t−ブチルフエノキシ)シリル基等を
好ましいものとして挙げることができる。一当量
のカチオンとしては例えば、Na+、K+などのア
ルカリ金属カチオン;1/2Ca2+、1/2Mg2+、1/3
Al3+などの2価もしくは3価の金属カチオン;
アンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウム
イオンなどのアンモニウムカチオンなどが挙げら
れる。
R5としては、C1〜C10のアルキル基、特にメチ
ル基、又は水素原子が好ましい。
R1は水素原子であるが、その他メチル基であ
つてもよい。
R2としては、非置換のC5〜C8のアルキル基が
あげられるが、その他参考として置換されていて
もよいフエニル基、フエノキシ基、C1〜C8アル
コキシ基もしくはC5〜C6シクロアルキル基で置
換されている置換C1〜C5アルキル基;又は置換
もしくは非置換の脂環式基があげられる。C5
C8の非置換のアルキル基としては、直鎖状又は
分岐状のいずれであつてもよく、例えばn−ペン
チル、n−ヘキシル、2−メチル−1−ヘキシ
ル、2−メチル−2−ヘキシル、n−ヘプチル、
n−オクチル等、好ましくはn−ペンチル、n−
ヘキシル、2−メチル−1−ヘキシル、2−メチ
ル−2−ヘキシル等を挙げることができる。置換
C1〜C5アルキル基のアルキル基としては、直鎖
状又は分岐鎖状のいずれであつてもよく、例えば
メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、
n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペ
ンチル等を挙げることができる。これらのアルキ
ル基は、フエニル基;フエノキシ基;メトキシ、
エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、
n−ブトキシ、iso−ブトキシ、t−ブトキシ、
n−ペントキシ、n−ヘキソキシなどのC1〜C6
アルコキシ基;シクロペンチル、シクロヘキシル
などのC5〜C6シクロアルキル基で置換されてい
る。これらの置換基はさらにR5の置換フエニル
基の置換基として挙げた置換基によつて置換され
ていてもよい。
置換C1〜C5アルキル基としては、これらのう
ち例えば弗素原子、塩素原子、メチル、エチルも
しくはトリフルオロメチル基で置換されていても
よいフエノキシ基もしくはフエニル基によつて置
換されたC1〜C2アルキル基、又はプロポキシメ
チル、エトキシエチル、プロポキシエチル、ブト
キシメチル、メトキシプロピル、2−エトキシ−
1,1−ジメチルエチル、プロポキシジメチルメ
チル、又はシクロヘキシルメチル、シクロヘキシ
ルエチル、シクロヘキシルジメチルメチル、2−
シクロヘキシル−1,1−ジメチルエチル等が好
ましい。
置換もしくは非置換の脂環式基としてはR5
挙げたものと同じものを挙げることができる。
R2としては、n−ペンチル、2−メチル−1−
ヘキシル、シクロペンチル又はシクロヘキシル基
が好ましい。
R3およびR4は同一もしくは異なり、水素原子
又は2−テトラヒドロピラニル基であるが、その
他の水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形
成する基、C2〜C7アシル基、トリ(C1〜C7)炭
化水素−シリル基であつてもよい。
C2〜C7アシル基としては、例えば、アセチル、
プロピオニル、n−ブチリル、iso−ブチリル、
n−バレリル、iso−バレリル、カプロイル、エ
ナンチル、ベンゾイル等を挙げることができる。
これらのうち、C2〜C6脂肪族アシル基例えば
アセチル、n−又はiso−ブチリル、カプロイル、
又はベンゾイルが好ましい。
トリ(C1〜C7)炭化水素−シリル基としては、
R5で挙げたものと同様のものい挙げられる。
水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成
する基としては、例えばメトキシメチル、1−エ
トキシエチル、2−メトキシ−2−プロピル、2
−エトキシ−2−プロピル、(2−メトキシエト
キシ)メチル、ベンジルオキシメチル、2−テト
ラヒドロピラニル、2−テトラヒドロフラニル、
4−(4−メトキシ−テトラヒドロピラニル)基
又は6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソ
−ビシクロ〔3,1,0〕ヘキス−4−イル基を
挙げることができる。これらのうち、2−テトラ
ヒドロピラニル、2−テトラヒドロフラニル、1
−エトキシエチル、2−メトキシ−2−プロピ
ル、(2−メトキシエトキシ)メチル、4−(4−
メトキシテトラヒドロピラニル)基、6,6−ジ
メチル−3−オキサ−2−オキソ−ビシクロ
〔3,1,0〕ヘキス−4−イル基又はジメチル
(2,4,6−トリ−t−ブチルフエニルオキシ)
シリル基が特に好ましい。
R3又はR4としては、これらのうち水素原子、
t−ブチルジメチルシリル基、2−テトラヒドロ
ピラニル基、アセチル基、1−メトキシ−1−メ
チルエチル基、4−(4−メトキシテトラヒドロ
ピラニル)基、6,6−ジメチル−3−オキサ−
2−オキソ−ビシクロ〔3,1,0〕ヘキス−4
−イル基、ジメチル(2,4,6−トリ−t−ブ
チルフエニルオキシ)シリル基が好ましい。
本発明により提供されるプロスタサイクリン類
の具体例及び参考例をあげれば以下のものがあ
る。尚(2)、(3)、(5)及び(6)、(7)、(13)でのこれら
の誘導体、(8)〜(12)は参考例である。
(1) 9(0)メタノ−△6(9)プロスタグランジンI1 (2) 16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シク
ロペンチル−9(0)メタノ−△6(9)−プロスタグ
ランジンI1 (3) 16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シク
ロヘキシル−9(0)メタノ−△6(9)−プロスタ
グランジンI1 (4) 17,20−ジメチル−9(0)メタノ−△6(9)−プ
ロスタグランジンI1 (5) 15−メチル−9(0)メタノ−△6(9)−プロスタ
グランジンI1 (6) (1)〜(5)のメチルエステル (7) (1)〜(5)のエチルエステル (8) (6)の11,15のビス−t−ブチルジメチルシリ
ルエーテル (9) (6)の11位がメトキシイソプロピル基、15位が
t−ブチルジメチルシリル基で保護された化合
物 (10) (6)の11位がt−ブチルジフエニルシリル基、
15位がt−ブチルジメチルシリル基で保護され
た化合物 (11) (6)の11位が4−(4−メトキシテトラヒド
ロピラニル)基、15位がt−プチルジメチルシ
リル基で保護された化合物 (12) (6)の11位がジメチル(2,4,6−トリ−
t−ブチルフエニルオキシ)シリル基、15位が
t−ブチルジメチルシリル基で保護された化合
物。
(13) (1)〜(5)のカルボン酸のナトリウム塩、アン
モニウム塩、カリウム塩 本発明のプロスクサイクリン類は下記式〔〕 [式中、R1、R2は前記定義に同じでありR3′、
R4′は2−テトラヒドロピラニル基であり、R5′は
非置換のC1〜C10のアルキル基であり、R8、R8′、
R8″は同一もしくは異なりC1〜C7のアルキル基、
アリール基、アリールアルキル基を表わす。] で表わされるヒドロキシプロスタサイクリン類を
塩基存在下、スルホン酸無水物と処理し、必要に
応じて脱保護反応、加水分解反応、塩生成反応に
付すことによつて製造される。
原料化合物である上記式〔〕のヒドロキシプ
ロスタサイクリン類は新規化合物であり後述する
製法により製造される。
上記式〔〕において、R3′、R4′は2−テトラ
ヒドロピラニル基であるが、それ以外の水酸基の
酸素原子と共にアセタール結合を有する基やC2
〜C7のアシル基、トリ(C1〜C7)炭化水素シリ
ル基であつてもよい。R5′は非置換のC1〜C10のア
ルキル基であるが、その他に置換もしくは非置換
のフエニル基、置換もしくは非置換の脂環式基、
置換もしくは非置換のフエニル(C1〜C2)アル
キル基又はトリ(C1〜C7)炭化水素−シリル基
であつてもよい。かかる基の具体例は前記したと
おりである。R8、R8′R8″は同一もしくは異なる
C1〜C7のアルキル基を表わすが、その他にアリ
ール基、アリールアルキル基であつてもよい。
C1〜C7のアルキル基としては、例えばメチル、
エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチ
ル、n−ヘキシル、n−ヘプチル等を挙げること
ができる。アリール基としては、例えばフエニル
基等を、アリールアルキル基としては、例えばベ
ンジル基、フエネチル基等を挙げることができ
る。
ヒドロキシプロスタサイクリン類は先ず媒体中
過剰の塩基に溶解し、ついでスルホン酸無水物と
処理する。反応溶媒としては塩化メチレン、ジク
ロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロ
ゲン化炭化水素が好ましく、塩化メチレンが特に
好ましく用いられる。用いられる塩基はピリジ
ン、ピコリン、コリジン、ルチシン、4−ジメチ
ルアミノピリジン等のピリジン系塩基が好まし
く、特にピリジンが好ましく用いられ、4−ジメ
チルアミノピリジンはピリジンと共に併用すると
良い。用いられる塩基の量は原料化合物に対して
2〜100当量好ましくは10〜30当量が良く、4−
ジメチルアミノピリジンはピリジンと用いる時は
触媒量あれば良く原料化合物に対して通常は0.1
〜5%当量を用いる。
スルホン酸無水物は好ましくはトリフルオロメ
タンスルホン酸、メタンスルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸の無水物又はC1〜C3アルキルスル
ホン酸とトリフルオロメタンスルホン酸との混合
酸無水物が良く、特にトリフルオロメタンスルホ
ン酸無水物が良い。用いられるスルホン酸無水物
は原料化合物に対して2〜100当量好ましくは5
〜30当量が良い。反応温度は−30℃〜50℃、好ま
しくは−10℃〜20℃である。反応時間は原料化合
物がTLCで消失する点で確認される。
かくして得られた反応後の処理は先ず、反応液
に飽和NaHCO3水を十分に加えた後に通常行な
われる方法に準じて後処理すればよい。例えばヘ
キサン、ペンタン、石油エーテル、エチルエーテ
ルなどの水に難溶の有機溶媒を加えるかあるい
は、反応混合物を直接減圧凝縮後同様の操作をし
て得た有機混合物を食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸カリ
ウムなどの乾燥剤にて乾燥後有機媒体を減圧除去
して粗生成物が得られる。粗生成物は、所望によ
り、カラムクロマトグラフイー、薄層クロマトグ
ラフイー、液体クロマトグラフイーなどのクロマ
トグラフイーなどの精製手段により、精製するこ
とができる。かくして得られた生成物は更に必要
に応じて脱保護反応、加水分解反応、塩生成反応
に付すことができる。
水酸基の保護基の除去は、保護基が水酸基の酸
素原子と共にアセタール結合を形成する基の場合
には、例えば酢酸、p−トルエンスルホン酸のピ
リジニウム塩又は陽イオン交換樹脂等を触媒と
し、例えば水、テトラヒドロフラン、エチルエー
テル、ジオキサン、アセトン、アセトニトリル等
を反応溶媒とすることにより好適に実施される。
反応は通常−78℃〜+30℃の温度範囲で10分〜3
日間程度行なわれる。また保護基がアシル基の場
合には、例えば苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化カ
ルシウムの水溶液もしくは水−アルコール混合溶
液、あるいはナトリウムメトキシド、カリウムメ
トキシド、ナトリウムエトキシドを含むメタノー
ル、エタノール溶液中で、加水分解せしめること
により実施することができる。
カルボキシル基のエステル基の加水分解反応
は、例えばリパーゼ等の酵素を用い、水又は水を
含む溶媒中で−10°〜+60℃の温度範囲で1父分
〜24時間程度行なわれる。
脱保護反応又は加水分解反応の後の生成物は上
記したと同様の精製手段により精製することがで
きる。
上記の如き保護基の除去反応により生成せしめ
たカルボキシル基を有する化合物は、次いで必要
により、更に塩生成反応に付され相当するカルボ
ン酸塩を与える。塩生成反応はそれ自体公知であ
り、カルボン酸とほぼ等量の水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどの塩基化合
物、あるいはアンモニア、トリメチルアミン、モ
ノエタノールアミン、モルホリンとを通常の方法
で中和反応せしめることにより行なわれる。
本発明の製法で用いられる出発原料化合物
()は以下に示す反応により得ることが出来る。
上記式()の化合物は公知化合物であり、日
本薬学会第102年会要旨集P409(1982)に記載さ
れた方法により製造することができる。
化合物()は化合物()のエキソ2重結合
を異性化し、所望によつて保護基を変換すること
によつて得られる。エキソ2重結合の異性化はメ
タノール中3塩化ルテニウム・3水塩と無水炭酸
カリウムを用いて加熱することにより達成され
る。保護基の変換は前述した方法により行なわれ
る。ついでこの生成物()にシリル化を導入し
て化合物()に導く訳である。シリル基の導入
には例えばヘキサメチルジシラサンの様なシリル
化剤を用い、助剤としてテトラブチルアンモニウ
ムフルオリドを好ましくは0.05〜0.50当量を用い
ながら、原料化合物()の消失を確認して達成
される。
得られたケトン体()のカルボニル基は還元
して本発明の出発原料である化合物()とする
ことが出来る。還元剤としては水素化ホウ素ナト
リウム、水素化リチウムアルミニウム、等の通常
のカルボニル還元剤が好適に使用され、反応条件
も通常の温和な条件が選ばれる。かくして目的と
する式()で表わされるヒドロキシプロスタサ
イクリン類が得られる。
本発明によつて提供される式〔〕で表わされ
る新規プロスタサイクリン類は驚くべきことに非
常に強い生物活性を有している。例えば9(0)メ
タノ−△6(9)−プロスタグランジンI1はADP誘起
のウサギ血小板凝集をIC500.034/mlで抑制出来
るのみならず、ウサギ骨上皮細胞のPH3での細胞
致死作用を10-6Mで細胞保護作用を有している。
また一方ではL1210の白血病細胞増殖抑制作用が
IC50約2〜4μg/mlで認められた。
本発明の活性化合物は、血管系体動を制御する
必要のある温血動物、例えば人間又は人間以外の
動物に対し投与することができる。本発明の活性
化合物は、血管系体動を制御する必要のある温血
動物に対し予防または治療のために投与すること
ができる。
本発明の活性化合物は、患者に、例えば抗狭心
症、血管拡張、降血圧、抗血栓、抗動脈硬化、抗
狭心症、抗心筋硬塞、抗エンドトキシンシヨツ
ク、抗肺動脈高血圧症、抗脳卒中、抗トランシエ
ントイソシエミツクアタツク(transient
Ischemic Attack)、抗血小板減少性紫はん症、
抗深部静脈血栓又は抗末梢血管障害性疾患のため
に投与することができる。また、本発明の活性化
合物は、悪性腫瘍の抑制もしくは悪性腫瘍の転移
を抑制するために投与することもできる。本発明
の化合物は、また、臓器移植、血管手術又は体外
循環の際に使用することもできる。例えば血液、
血液生成物、代用血液、およびその他の単離した
体の一部分(たとえば四肢や器官;元の体に付着
している場合も、また分離して保存するかまたは
移植用に準備した場合や新しい体に付着している
場合も含める)の人工的な肉体外循環および潅流
に用いる流体に、添加物として使用できる。かか
る循環および潅流中に、凝縮した血小板は血管お
よび循環器官を閉塞する傾向がある。本発明の活
性化合物の存在によりこの閉塞が避けられる。こ
の目的の為、本発明の活性化合物を徐々にまたは
1度もしくは数度にわけて、循環している血液、
血液提供動物の血液、潅流する体の一部分(受領
者に付着または分離している)、またはこれらの
うちの2つもしくは全部に、0.1μg〜1μg/Kg−
体重/分で連続的注入する。
これらの化合物は、上記目的のために、経口的
にあるいは直腸内、皮下、筋肉内、静脈内等の非
経口的に投与されうるが、好適には経口投与また
は静脈内投与によるのがよい。
経口投与のためには、固形製剤あるいは液体製
剤とすることができる。固形製剤としては、例え
ば錠剤、丸剤、散剤、あるいは顆粒剤がある。こ
のような固形製剤においては1つまたはそれ以上
の活性物質が少なくとも1つの薬学的に許容しう
る担体、例えばよく用いられる重炭酸ナトリウ
ム、炭酸カルシウム、バレイシヨデンプン、シヨ
糖、マンニトール、カルボキシメチルセルロース
などと混合される。製剤操作は常法に従つて行な
われるが、上記以外の製剤化のための添加剤、例
えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグ
ネシウム、グリセリンのような潤滑剤を含有して
いてもよい。
経口投与のための液体製剤は、例えば乳濁剤、
溶液剤、懸濁剤、シロツプ剤あるいはキシル剤を
含む。これらの製剤は一般的に用いられる薬学的
に許容しうる担体、例えば水あるいは流動パラフ
インを含む。
経口投与のための腸溶性製剤は、上記の如き固
形製剤に、例えばセルロースアセテートフタレー
ト、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレ
ート、ポリビニルアルコールフタレート、スチレ
ン無水マレイン酸共重合体あるいはメタクリリル
酸、メタクリル酸メチル共重合体の如き腸溶性物
質の有機溶媒あるいは水中溶液を吹き付けて腸溶
性被覆をほどこして製造される。散剤、顆粒剤な
どの腸溶性固形製剤はカプセルで包むこともでき
る。
本明細書における薬学的に許容しうる担体に
は、その他通常必要により用いられる補助剤、芳
香剤、安定剤、あるいは防腐剤を含む。
また、この液体製剤はゼラチンのような吸収さ
れる物質でつくられたカプセルに入れて投与して
もよい。
また本発明のプロスタサイクリン類は鼻腔内投
与ができ、かかる鼻腔内投与用の点鼻液として
は、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ラ
クトースなどの基剤とプロスタサイクリン類を食
塩水または等張ブドウ糖液に溶解もしくは乳濁せ
しめたものなどが好ましく使用される。
直腸内投与のための固形製剤としては、1つま
たはそれ以上の活性物質を含み、それ自体公知の
方法により製造される坐薬が含まれる。
非経口投与の製剤は、無菌の水性あるいは非水
溶性液剤、懸濁剤、または乳濁剤として与えられ
る。非水性の溶液または懸濁剤は、例えばプロピ
ルグリコール、ポリエチレングリコールまたはオ
リーブ油のような植物油、オレイン酸エチルのよ
うな注射しうる有機エステルを薬学的に許容しう
る担体とする。このような製剤はまた、防腐剤、
湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定剤のような補助剤
を含むことができる。これらの溶液剤、懸濁剤お
よび乳濁剤は、例えばバクテリア保留フイルター
をとおす過、殺菌剤の配合、あるいは照射等の
処理を適宜行なうことによつて無菌化できる。ま
た無菌の固形製剤を製造し、使用直前に無菌水ま
たは無菌の注射用溶媒に溶解して使用することが
できる。
また本発明化合物は、α,β又はγ−サイクロ
デキストリンあるいはメチル化サイクロデキスト
リン等と包接化合物を形成せしめて用いることも
できる。
本発明の化合物の投与量は、投与を受ける対象
の状態、年令、性別、体重、投与経路等により異
なるが通常約0.02μg〜100mg/Kg−体重/日の量
で投与することができる。かかる投与量は日に1
回あるいは数回、例えば2〜6回に分けて投与す
ることもできる。
以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。
実施例 1 アルコール1〜(66mg、0.11mM)の塩化メチレ
ン(2ml)溶液を0℃まで冷やし、これにピリジ
ン(20当量)、4−DMAP(4−ジメチルアミノ
ピリジン、触媒量)及び無水トリフルオロメタン
スルホン酸(10当量)をこの順序で加える。
TLC(エーテル:n−ヘキサン=1:1)上、原
料の消失が認められたらこれに飽和NaHCO3
溶液を加え、エーテルにて抽出する。エーテル層
は、さらに飽和NaCl水にて洗浄し、無水MgSO4
で乾燥した後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイー(エーテル:n−ヘ
キサン=1:3)にて分離精製すると、目的のオ
レフイン2〜が20mg(35%)得られ、シリルエーテ
ル3〜が18mg(24%)副生した。
生成物; IR(neat)ν: 2925、2850、1735、1440cm-1 PAR(δ、CDCl3): 5.45(m、2H)、5.25(br.S、1H)、64.8(m、
2H)、4.20−3.70(m、4H)、3.68(s、3H)、
3.65−3.25(m、2H)、2.95(m、1H)、0.90(m、
3H) Mass(m/e): 501(M=OCH3)、345m/e501.3538(calcd for
C31H49O5、501.3567、M−OCH3) 実施例 2 オレフイン2〜(20mg、0.038mM)をAcOH:
H2O:THF=3:1:1の混合溶媒(1.5ml)中
65℃で加熱する。4時間後TLC(アセトン:塩化
メチレン=1:2)上、原料の消失が確認された
ところでこの反応液に0℃下、飽和NaHCO3
溶液を加えさらにエーテル(10ml×4)にて抽出
する。エーテル層は飽和NaCl水溶液にて洗浄し、
無水MgSO4で乾燥した後、溶媒を留去する。残
渣はシリカゲルクロマトグラフイー(アセトン:
塩化メチル=1:2)で分離精製を行うと目的の
ジオール4〜を13mg(95%)得た。
4〜; IR νneatcm-1: 3350、2925、2850、1740 NMR δCDCl 3ppn: 5.55(m、2H)、5.30(br.s,1H)、4.15(m、
2H)、3.68(s、3H)3.00(m、2H) 実施例 3 diol4〜(13mg、0.036mM)を室温下THF−
H2O=3:1の混合溶媒(1ml)に溶かし、こ
れに5M−NaOH(0.2ml)を加え一夜撹拌を続け
る。さらに40℃まで徐々に昇温し、その条件で20
時間反応させると、TLC(エーテル)にて原料消
失が確認された。反応液を室温に戻した後エーテ
ル(20ml)にて希釈し、次いで10%HCl水とPH=
4.0緩衝液にて注意深く中和し、最終的にはPH=
3〜4とした。これを酢酸エチル(20ml×3)で
抽出し、有機層は合わせ、飽和NaCl水(3ml×
2)にて洗浄した。これを無水MgSO4にて乾燥
の後、溶媒を留去して得られた残渣はさらにシリ
カゲルカラムクロマトグラフイー(酢酸エチル:
メタノール=15:1)にて分離精製すると目的の
5〜を12mg(96%)を得た。
5〜; IR νneatcm-1: 3350、2910、2850、1700、1450、1250 NMR δCDCl 3ppn: 5.55(m、2H)、5.30(br.s,1H)、4.55(m、
3H)、4.10(m、1H)、3.75(m、1H)、3.00(m、
1H)、2.75−2.20(m、4H)、2.20−91.0(m、
2H) Mass(CI、NH3)m/e:368(M++NH4) m.p.73−79° 〔α〕D:16.0°(C、0.25、MeOH) 参考例 1 in vitro血小板凝集阻止作用 被検薬のin vitro血小板凝集阻害作用を兎を用
いて検定した。即ち“体重2.5〜3.5Kgの日本在来
白色雄性家兎の耳”静脈より3.8%クエン酸三ナ
トリウム溶液1に対して血液9の割合で採血し、
1000rpm10分遠心分離後上層部をPRP(富血小板
血漿)として取り分けた。下層部はさらに2800rp
m10分間遠心分離し二層に分かれる上層部を
PPP(乏血小板血漿)として取り分けた。血小板
数は6×105/μにpppで希釈調整した。調整
後のPRP250μに被検薬25μを加えて37℃で2
分間プレインキユベーシヨンした後ADP20μM
(final)を添加してアクリゴメーターで透過度の
変化を記録した。なお、被検薬物はエタノールに
10mg/mlとなるように溶解した後、リン酸緩衝液
(PH7.4)にて順次希釈して使用した。凝集阻害率
は下記式にて求めた。
阻害率(%)=(1−T/T0)×100 T0:(リン酸緩衝液添加系)の透過度 T:被検薬添加系の透過度 阻害率が50%を越す薬物の最低濃度をIC50値と
して示した。
被検薬として実施例3の9(0)メタノ−△6(9)
プロスタグランジンI1を用いてIC50を求めたとこ
ろ40ng/mlであつた。
参考例 2 in vivo血圧降下作用 体重約250gの雄性wistar系ラツトに、ウレタ
ンとα−クロラロースの混合麻酔液(ウレタン
500mg/Kg、α−クロラロース100mg/Kg)を腹腔
内投与し、麻酔した。麻酔後、ラツトを抑向けに
固定し、総頚動脈より圧トランスジユーサーを介
して血圧を測定、その脈波より、心拍数を算出し
た。実施例3の被検化合物はエタノールに溶解
後、0.9%生理的食塩水で希釈、エタノール濃度
は投与される最高用量でも10%以下になるように
調整された。投与には大腿静脈内に挿入されたカ
ニユーレを用い、実施例3の被検溶液は1ml/Kg
の容量で急速静脈内注入されたところ、0.1μg/
Kg以上で用量依存的な白圧下降が認められ、20mm
Hgの血圧下降に必要な用量は約0.5〜0.8μg/Kg
であつた。1μg/Kg以上で心拍数のわずかな増
加が認められた。
参考例 3 1錠が次の組成よりなる錠剤を製造した。
活性成分 200μg 乳 糖 280mg ジヤガイモデンプン 80mg ポリビニルピロリドン 11mg ステアリン酸マグネシウム 5mg 576mg 活性成分、乳糖およびジヤガイモデンプンを混
合し、これをポリビニルヒロリドンの20%エタノ
ール溶液で均等に湿潤させ、20mmメツシユのフル
イを通し、45℃にて乾燥させ、かつ再び15mmのメ
ツシユのフルイを通した。こうして得た顆粒をス
テアリン酸マグネシウムと混和し、錠剤に圧縮し
た。
活性成分として、代表的に、実施例3の化合物
を用いた。
参考例 4 1カプセルが次の組成を含有する硬質ゼラチン
カプセルを製造した。
活性成分 200μg 微晶セルロース 195mg 無定形珪酸 5mg 400mg 細かく粉末化した形の活性成分、微晶セルロー
ス及び未プレスの無定形珪酸を十分に混合し、硬
質ゼラチンカプセルに詰めた。
活性成分として、代表的に実施例3の化合物を
用いた。
参考例 5 (アンプル剤の製剤) 1本のアンプル(5ml容量)に次の組成を含有
するアンプルを製造した。
活性成分 200μg ポリエチレングリコール600 200mg 蒸留水 全量 50ml ポリエチレングリコールおよび活性成分を窒素
下に水中に溶解させ、これを沸騰させ、窒素下に
冷却させ、かつ蒸留した。この溶液に前処理した
水を加えて与えられた容量にて、無菌状態下に
過した。本製造は散光中にて行われる。
充填は窒素気流中にて行われ、滅菌は121℃に
て20分間行なつた。
なお、上記活性成分としては、実施例3の化合
物を用いた。
参考例 6 実施例3の化合物10mgをエタノール5mlに溶か
し、バクテリア保留フイルターをとおして殺菌
し、1ml溶量アンプル当たり0.1mlずついれ、ア
ンプルを封管する。アンプルの内容物は適当な容
量に希釈する。例えばPH8.6のトリス塩酸緩衝液
で1mlに希釈して注射投与用とする。
参考例 7 エキソエノン6〜はシクロオクタジエンより合成
し、15α,βの混合物として用いた。6〜(435mg、
0.72mM)をメタノール(36ml)に溶かし、これ
にRhCl3・3H2O(0.13mol当量)及び無水K2CO3
(0.72mol当量)を加え、加熱還流下2時間撹拌
する。TLC(エーテル:n−ヘキサン=1:2)
にて、原料消失を確認の後、減圧下溶媒を留去す
る。残渣はアルミナカラムクロマトグラフイー
(エーテル)にてロジウム等を除いた後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフイー(エーテル:n−
ヘキサン=1:2)にて分離精製を行うことによ
りエンドエノン7〜を、335mg(77%)得た。
7〜; IR νneatcm-1: 2940、1740、1704 NMR δCDCl 3ppn: 7.20(m、1H)、5.50(m、2H)、4.00(m、2H)、
3.68(s、3H)、3.20(m、H)、2.60(m、2H) エンドエノン7〜(303mg、0.50mM)をTHF
(3ml)に溶かし、これに室温下テトラブチルア
ンモニウムフルオリド(2.0当量)を加え、12時
間撹拌すると、TLC(エーテル:メタノール=
95:5)上、原料は消失し、ジオールの15α,
15β−異性体が2スポツトとして観察される。こ
れに飽和NaCl水を加えエーテルにて抽出を行う。
エーテル層は無水MgSO4で乾燥し、溶媒を留去
する。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフイー(エーテル:メタノール=95:5)に
て分離精製を行うと、ジオール8〜の15α−異性体
及び15β−異性体が総計180mg(95%)得られた。
8〜; IR νneatcm-1: 3450、2950、1740、1690 NMR δCDCl 3ppn: 7.30(m、1H)、5.65(m、2H)、4.05(m、2H)、
3.69(s、3H) 参考例 8 15α−ジオール8〜(180mg、0.46mM)の塩化メ
チレン(3ml)溶液に室温下ジヒドロピランを加
える。さらに触媒量のパラトルエンスルホン酸を
加えると反応は瞬時に進行しTLC(エーテル:n
−ヘキサン=2:1)上、原料の消失が観察され
る。反応液に飽和NH4Cl水を加え、エーテルに
て抽出を行う。エーテル層は飽和NaCl水にて洗
浄後、無水MgSO4で乾燥する。溶媒を留去した
後その残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフ
イ−(エーテル:n−ヘキサン=1:1)にて精
製することにより、エノン9〜を241mg(96%)得
た。
参考例 9 エノン9〜(229mg、0.42mM)のHMPA(2ml)
溶液に室温下ヘキサメチルジシラザン(1.5eq)
を加え、さらにテトラブチルアンモニウムフルオ
リドを0.1モル当量ずつ計0.3モル当量をTLC(エ
ーテル:n−ヘキサン=2:1)で反応の進行を
観察しながら加えていく。原料の消失が確認され
たら(1h後)反応溶液をエーテル(5ml)で希
釈し、氷浴で冷やす。これに水(1ml)を少しず
つ加えて反応を終結する。水層を除去した後、有
機層はさらに数回少量の水にて洗浄し、HMPA
を取り除く。これを無水MgSO4にて乾燥し、溶
媒を留去して得られた残渣はシリカゲルカラムク
ロマトグラフイー(エーテル縁n−ヘキサン=
1:1)で分離精製することによりケトン10〜が
214mg(82%)得られた。
10〜; NMR δCDCl 3ppn: 5.40(m、2H)、4.60(m、2H)、3.61(s、3H)、
0.03(s、9H) IR νneatcm-1:1730 参考例 10 ケトン10〜(211mg、0.34mM)のメタノール
(1.5ml)溶液を−20℃まで冷やし、これに
CeCl3・7H2O(1mol当量)及びNaBH4(1mol当
量)を加え撹拌する。10分後TLC(エーテル:n
−ヘキサン=2:1)にて原料消失を確認後、反
応浴に水を加え、さらにエーテル(10ml×3)抽
出を行う。有機層は合わせ、無水MgSO4にて乾
燥した後、溶媒を留去する。残渣はシリカゲルカ
ラムクロマドグラフイー(エーテル:n−ヘキサ
ン=1:1)で分離精製を行うとアルコール1〜が
182mg(86%)得られた。
1〜;IR νneatcm-1:3460、1740

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式[] [式中、R5′は非置換のC1〜C10のアルキル基であ
    り;R1は水素原子であり;R2は非置換のC5〜C8
    のアルキル基であり;R3′、R4′は2−テトラヒド
    ロピラニル基であり;R8、R8′、R8″は同一もし
    くは異なりC1〜C7のアルキル基を表わす。] で表わされるヒドロキシプロスタサイクリン類を
    塩基存在下、スルホン酸無水物と処理し、必要に
    応じて脱保護反応、加水分解反応、塩生成反応に
    付すことを特徴とする下記式[] [式中、R1、R2は前記定義に同じであり;R3
    R4は同一もしくは異なり水素原子又は2−テト
    ラヒドロピラニル基であり;R5は水素原子、非
    置換のC1〜C10のアルキル基又は一当量のカチオ
    ンである。] で表わされるプロスタサイクリン類の製法。
JP8247783A 1983-05-13 1983-05-13 プロスタサイクリン類の製法 Granted JPS59210044A (ja)

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