JPH045758B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH045758B2
JPH045758B2 JP59129866A JP12986684A JPH045758B2 JP H045758 B2 JPH045758 B2 JP H045758B2 JP 59129866 A JP59129866 A JP 59129866A JP 12986684 A JP12986684 A JP 12986684A JP H045758 B2 JPH045758 B2 JP H045758B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
cathode
isonitroso
aqueous solution
electrolytic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP59129866A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS619587A (ja
Inventor
Kokichi Yoshida
Motoyuki Sueoka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP59129866A priority Critical patent/JPS619587A/ja
Publication of JPS619587A publication Critical patent/JPS619587A/ja
Publication of JPH045758B2 publication Critical patent/JPH045758B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
「発明の目的」 産業上の利用分野 本発明は工業的製法として有利な、電解還元に
よる、2,4,5−トリアミノ−6−ハイドロオ
キシピリミジンの製造法に関する。 2,4,5−トリアミノ−6−ハイドロオキシ
ピリミジンは葉酸などの医薬品を合成するための
中間原料として有用な化合物である。 従来技術 2,4,5−トリアミノ−6−ハイドロオキシ
ピリミジン()は、2,4−ジアミノ−5−イ
ソニトロソ−6−オキシピリミジン()を原料
とし、これを還元することにより製造されてい
る。 このような還元方法としては、まず科学的に還
元する方法あるいは接触的に水添する方法などが
知られているが、前者の方法においては収率が低
い上に還元剤を理論量よりも多量必要とし、また
反応後の生成物の精製も容易でない。後者の方法
においては、水素加圧下の反応であることから特
殊な反応設備を要し、反応後には触媒回収操作が
必須である。また製造原価中に占める触媒費用の
割合が大きく、更には水素の使用に際し充分な安
全対策を施こす必要がある。 さらに電解還元による方法が、たとえば特公昭
24−4909号公報あるいは電気化学第21巻376〜379
頁により知られている。これら文献では、陰極と
して鉛,亜鉛,銅,鉄,ニツケルをまた陰極電解
質として苛性アルカリ、具体的には水酸化ナトリ
ウムを使用してイソニトロソ体()を水懸濁液
中で電解還元する方法が提案されており、目的物
であるトリアミノ体()が86〜92%の収率で得
られることが報告されている。 発明が解決しようとする問題点 上記公知の電解還元において効率よく流せる電
流密度は4〜6A/dm2程度が限度であり、また
目的物の収率、電流効率などからみても、必らず
しも工業的に有利な方法とはいえない。本願発明
者らは、工業的に有利な電解還元による方法を確
立すべく鋭意検討を重ね本発明を完成するに至つ
た。 「発明の構成」 問題点を解決するための手段 本願発明者らは、アルカリ水溶液中での電解還
元の場合に目的物の収率がほぼ90%止まりである
ことの主な原因は、原料であるイソニトロソ体
()がアルカリ水溶液中で不安定であることに
注目した。そこでアルカリに対して充分な耐蝕性
を有し、しかもアルカリ水溶液中でイソニトロソ
体()を電解還元する際に、より高い限界電流
密度を示す陰極材質を探索した結果、ステンレス
鋼が好ましいことを見い出した。また本願発明者
らは、アルカリの中でも特に水酸化カリウムを用
いた場合、原料の溶解度が高い上に原料の分解が
極めて少ないという事実を見い出した。本願発明
は、これらの知見に基づいてなされたものであ
り、これにより高い電流密度での電解還元が可能
となり、ひいては極板単位面積当りの処理能力を
飛躍的に向上させることに成功した。 すなわち、本発明は陰極としてステンレス鋼
を、陰極電解質として水酸化カリウムを用いて水
溶液中で2,4−ジアミノ−5−イソニトロソ−
6−オキシピリミジンを電解還元することを特徴
とする2,4,5−トリアミノ−6−ハイドロオ
キシピリミジンの製造法である。 本発明で陰極として用いるステンレス鋼として
は、高Cr鋼あるいは高Cr−Ni鋼があり、このよ
うなものとして13Cr鋼,18Cr鋼および18Cr−
8Ni鋼、さらにはこれらを基本とした改良型を挙
げることができる。具体的には、たとえば
SUS416,SUS420,SUS430,SUS304,
SUS316,SUS316Lなどを用いることができる。
特に、たとえばSUS304,SUS316,SUS316Lな
どのオーステナイト系のステンレス鋼を用いるの
が好ましい。これら電極の形状は、たとえば板
状,鋼状,棒状,筒状などいずれの形状であつて
もよい。 陰極電解質として用いる水酸化カリウムは、水
に溶解して一般に0.5〜10重量%、好ましくは1.5
〜5重量%の濃度の水溶液となし、このような濃
度の水溶液を陰極液として用いる。陰極液には電
解質のほかに補助電解質を加えてもよく、このよ
うなものとして、たとえば塩化カリウムなどのよ
うに解離度の高いカリウム塩を挙げることができ
る。 陰極液中でのイソニトロソ体原料()の濃度
は、反応温度にも左右されるが、一般に0.5〜5
重量%、好ましくは1.5〜4重量%に維持する。
原料が一部懸濁した状態で反応を進行させてもよ
い。 反応は、陰極液の濃度を0〜30℃、好ましくは
5〜15℃に維持しながら行なう。 陰極としては、耐酸性を有する材料、たとえば
白金メツキを施こしたチタン,タンタル,ニオブ
などを使用することができる。陽極液としては、
たとえば硫酸などの鉱酸の水溶液を用いればよ
い。これら鉱酸の濃度は、通常ほぼ1〜10重量%
のものが用いられる。 本発明の還元反応は、隔膜で陰陽量極が分割さ
れた2室を有する電解セル中で行なわれる。隔膜
としては、陽イオン交換膜(たとえばCMV
膜:旭硝子工業(株)製;Nafion 膜:Du
Pont社製など)を用いることができる。このよ
うな電解セルとしては槽型、フイルタープレス型
あるいはプレートアンドフレーム型など各種のも
のが知られている。工業的にはフイルタープレス
型あるいはプレートアンドフレーム型を用いるの
が好ましく、反応中、一般に陰陽両極液は、それ
ぞれの中継槽を介して循環させる。電流効率の低
下を防止するためには、セル中の両液の流速を10
cm/sec以上に保つ必要がある。反応が進むにつ
れて原料濃度が低下するため、原料を絶えず追加
しながら反応を進行させる。 本願発明の電解還元を効率よく行なわせるに
は、5〜15A/dm2、好ましくは6〜12A/dm2
の電流を流すように設定する。反応終了近くにな
れば、電流密度を下げることにより電流効率を上
げることができる。 反応終了後、反応液から生成した2,4,5−
トリアミノ−6−ハイドロオキシピリミジンを回
収するには、反応液に硫酸を加えて硫酸塩の結晶
として取り出すなど従来から用いられている慣用
の回収精製手段を用いることができる。また、本
発明の方法で生成したトリアミノ化合物をそのま
ま葉酸の中間体として使用する場合は、反応液を
塩酸で中和し、そのまま葉酸の製造に供すること
ができる。 「発明の効果」 本発明の方法によれば、高い電流密度で電解反
応を進行させることができるため、単位電極面積
当りの処理能力が大きいという利点があり、この
ため装置効率を上げることができる。また、ほぼ
95〜98%の収率で目的物を製造できるため工業上
極めて有用な方法である。 以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。 実施例 1 2,4−ジアミノ−5−イソニトロソ−6−オ
キシピリミジンの電解還元をフイルタープレス型
の電解セルを用いて行なつた。 (1) フイルタープレス型電解セルの構造 陰極:ステンレススチール板(JIS SUS316,厚
み2mm) 有効面積1dm2(8cm×12.5cm) 陽極:白金メツキチタン板(メツキ厚み2μm,チ
タン厚み2mm) 有効面積1dm2(8cm×12.5cm) イオン交換膜:Nafion −315(デユポン社製) イオン交換膜と極板との距離:1.5mm (2) 電解反応の条件 電解反応開始時点の陰極液:2,4−ジアミノ−
5−イソニトロソ−6−オキシピリミジン
10.0g,水酸化カリウム10gを含有した水溶液
350ml 反応開始後陰極側に供給した原料:2,4−ジア
ミノ−5−イソニトロソ−6−オキシピリミ
ジン23gを含有するスラリー状の水溶液80ml 反応開始後陰極側に供給した電解質溶液:40重量
%の水酸化カリウム水溶液36ml 陽極液:2重量%の硫酸水溶液250ml 電解セル中の液流速:陰陽極共に15cm/sec 反応時の陰極液の設定温度:13±1℃ 反応時の通電値:下記のように段階的に低下させ
た。
【表】 なお、原料溶液および電解質溶液は、反応開始
後、2時間で陰極側に均等に供給した。 反応後、陰極液を系外に洗浄水と共に抜き出し
塩酸水溶液によつてpH0.5に調整した反応液につ
いて高速液体クロマトグラフイー〔分析カラム:
ユニシールC18−10μm(ガスクロ工業(株)販
売),カラム長さ4mmin〓×30cm,移動相:水溶液
中の濃度,リン酸−アンモニウム(NH4H2PO4
0.09W/V%,Pic−B−7(Waters Associates
製)0.71V/V%,メタノール1.8V/V%,アセ
トニトリル1.6V/V%,移動相pH3.0,測定波
長:UV254nm〕にて定量分析した結果、目的物
である2,4,5−トリアミノ−6−ハイドロオ
キシピリミジンとしての収量は29.0gであつた。 (理論収率96.6%,電流効率93.8%) 実施例 2 陰極として下記のものを使用した以外は、実施
例1と同様にして2,4−ジアミノ−5−イソニ
トロソ−6−オキシピリミジンの電解還元を行な
つた。 陰極:ステンレススチール板(SUS304;厚み2
mm) 有効面積1dm2(8cm×12.5cm) 反応後は、反応液を実施例1と同様に処理し、
高速流体クロマトグラフイーで定量分析の結果、
目的物であるトリアミノ化合物の収量は28.8gで
あつた。(理論収量95.9%,電流効率93.1%) 比較例 1 下記以外は実施例1と同様にして2,4−ジア
ミノ−5−イソニトロソ−6−オキシピリミジン
の電解還元を行なつた。 陰極:鉄板(SS−41,厚み2mm)有効面積1dm2
(8cm×12.5cm) 反応開始時の陰極液: 原料イソニトロソ体5g、
水酸化ナトリウム8gwo含有する水溶液350ml 陰極側に供給した原料溶液:原料イソニトロソ体
28gを含有するスラリー状の水溶液85ml 陰極側に供給した電解質溶液:40重量%の水酸化
ナトリウムの水溶液36ml 反応時の通電値:下記のように低下させた。
【表】 なお、原料溶液および電解質溶液は反応開始後
4時間かけて均等に供給した。 実施例1と同様に反応液を定量分析した結果、
目的物の収量は26.5gであつた。(理論収率88.4
%,電流効率87.5%) 実施例1,2および比較例1の結果をまとめて
比較すると下記表のようになる。
【表】 上表から明らかなようにステンレススチールと
水酸化カリウムとの組合わせでは、極板単位面積
当りの目的物収量が鉄と水酸化ナトリウムとの組
合わせに比べ、ほぼ2倍向上した。 参考例 1 槽型電解セル〔陰陽両極液はイオン交換膜(C.
M.V 旭硝子工業(株)製)で仕切られており、
両極側ともそれぞれ150mlの容積を有し、陰極側
は攪拌機を備えている〕を用い、陰極材質と陰極
電解質としては下記のように組合わせたものを用
いて原料のイソニトロソ体の電解還元をイソニト
ロソ体が懸濁した水溶液中で行なつた。 1 陰極材質および陰極電解質
【表】 2 電解条件 陰極液:原料イソニトロソ体6g,電解質2.4gを含
有するスラリー水溶液120ml 陽極液:2W/V%の希硫酸120ml 陰極寸法:厚み1mm,有効面積0.3dm2(6cm×5
cm) 陽極:白金メツキのチタン板(メツキ厚み2μm,
チタン板厚み1mm)有効面積0.3dm2(6cm×
5cm) 反応温度:15±1℃ 上記条件下、水素ガスが発生することなく流す
ことのできる電流密度の最大値を測定し、次の結
果を得た。
【表】 上表から明らかなように、2,4−ジアミノ−
5−イソニトロソ−6−オキシピリミジンの電解
還元には、ステンレススチールと水酸化カリウム
との組合わせがすぐれている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 陰極としてステンレス鋼を、陰極電解質とし
    て水酸化カリウムを用いて水溶液中で2,4−ジ
    アミノ−5−イソニトロソ−6−オキシピリミジ
    ンを電解還元することを特徴とする2,4,5−
    トリアミノ−6−ハイドロオキシピリミジンの製
    造法。
JP59129866A 1984-06-22 1984-06-22 2,4,5−トリアミノ−6−ハイドロオキシピリミジンの製造法 Granted JPS619587A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59129866A JPS619587A (ja) 1984-06-22 1984-06-22 2,4,5−トリアミノ−6−ハイドロオキシピリミジンの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59129866A JPS619587A (ja) 1984-06-22 1984-06-22 2,4,5−トリアミノ−6−ハイドロオキシピリミジンの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS619587A JPS619587A (ja) 1986-01-17
JPH045758B2 true JPH045758B2 (ja) 1992-02-03

Family

ID=15020220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59129866A Granted JPS619587A (ja) 1984-06-22 1984-06-22 2,4,5−トリアミノ−6−ハイドロオキシピリミジンの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS619587A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104003941B (zh) * 2014-06-13 2016-05-04 石药集团新诺威制药股份有限公司 一种咖啡因中间体n,n-1,3-二甲基-4,5-二氨基脲嗪的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS619587A (ja) 1986-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4312722A (en) Process for preparing nitrites
CA1153982A (en) Electrolytic production of alkali metal hypohalite and apparatus therefor
US4435256A (en) Process for making potassium ferrate [Fe(VI)] by the electrochemical formation of sodium ferrate
CN110616438B (zh) 一种电化学制备高纯电池级氢氧化锂的装置及其方法
US4435257A (en) Process for the electrochemical production of sodium ferrate [Fe(VI)]
US4451338A (en) Process for making a calcium/sodium ferrate adduct by the electrochemical formation of sodium ferrate
GB2332210A (en) Processing waste water
CA1087546A (en) Low voltage chlor-alkali ion exchange process for the production of chlorine
US4589963A (en) Process for the conversion of salts of carboxylic acid to their corresponding free acids
KR910001138B1 (ko) 이산화염소와 수산화나트륨의 제조방법
CN102839389A (zh) 一种新型膜法金属氯化物电积精炼生产方法
US4454012A (en) Process for the preparation of methionine
CN101235511A (zh) 由NaCI电解对阳极电解液盐水电化学除氯的方法
JP3561130B2 (ja) 過酸化水素製造用電解槽
JPH11226576A (ja) 廃液の処理方法および処理装置
JPH0730475B2 (ja) 1―アミノアントラキノン類の製造方法
JPH045758B2 (ja)
JP3677078B2 (ja) 過酸化水素水の製造方法及び装置
JPS61231189A (ja) アミノアルコ−ルの製造法
JPS636635B2 (ja)
JP3196382B2 (ja) 芒硝水溶液の電解方法
JPH045757B2 (ja)
EP0184381B1 (en) Electrochemical process and cell
JPS5985879A (ja) 電気精錬方法
JPS602393B2 (ja) アミノ酸の製造法