JPH0455543B2 - - Google Patents

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JPH0455543B2
JPH0455543B2 JP61020677A JP2067786A JPH0455543B2 JP H0455543 B2 JPH0455543 B2 JP H0455543B2 JP 61020677 A JP61020677 A JP 61020677A JP 2067786 A JP2067786 A JP 2067786A JP H0455543 B2 JPH0455543 B2 JP H0455543B2
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JP
Japan
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thin film
vortex
josephson
ground
superconducting
Prior art date
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JP61020677A
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English (en)
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JPS62179181A (ja
Inventor
Choshin Sai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
Nippon Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Electric Co Ltd filed Critical Nippon Electric Co Ltd
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Publication of JPS62179181A publication Critical patent/JPS62179181A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、接地薄膜内にトラツプ(捕捉)され
た磁束を取り除く手段を有するジヨセフソン集積
回路に関する。
(従来の技術) ジヨセフソン集積回路は基板上に超伝導薄膜を
形成してなり、その超伝導薄膜は接地薄膜とこの
接地薄膜上に設けたジヨセフソン回路薄膜とから
なる。このジヨセフソン回路薄膜がジヨセフソン
接合、干渉計ループ等のジヨセフソン回路をなし
ている。
超伝導薄膜によつて作られるジヨセフソン集積
回路の正常動作をさまたげる障害のひとつとし
て、従来から超伝導薄膜における磁束のトラツプ
という現象が問題になつていた。臨界温度Tcを
もつ完全な超伝導薄膜の温度TがT>TcからT
<Tcまで下がることにより、始め超伝導薄膜を
貫ぬいていた弱い磁場はマイスナー効果によつて
すべて超伝導薄膜から排除される。しかし、もし
この超伝導薄膜の超伝導性が多少たりとも不純
物、格子欠陥などによつてそこなわれると、T<
Tcの状態において磁場は超伝導膜内から完全に
は排出されず、トラツプされた磁束として薄膜内
に残る。磁場の十分弱い状態では、トラツプされ
る磁束はボルテツクスとよばれる量子化された磁
束である(磁束量子Φp=2×10-7G/cm2)。通常
の方法で製作される超伝導薄膜はいずれも完全な
ものではなく、アイ・イー・イー・イー・トラン
ズアクシヨンズ・オン・マグネテイクス(IEEE
Transactions on Magnetics)Vol.MAG−19,
No.3,1983に述べられているような、磁束量子の
トラツプ現象が起きる事が知られている。実際の
ジヨセフソン回路は各ゲート間、ライン間の磁気
的結合を小さくするために接地薄膜上に作られて
いる。しかし、この接地薄膜内に磁束量子がトラ
ツプされていて(即ち、ボルテツクスが存在し
て)、そしてそのトラツプされた磁束が干渉計ル
ープ又はジヨセフソン接合自身に結合していると
すると、ジヨセフソン集積回路は誤動作を起す。
第2図に上記のような状態を示す。
第2図は磁束量子をトラツプした超伝導薄膜の
模式的な断面図である。図中、1は接地薄膜、2
は干渉計ループ、3はジヨセフソン接合、4はボ
ルテツクス(トラツプされた磁束量子)、5は磁
力線を示す。ボルテツクス4の径は約50nm、磁
場が貫ぬく接合の断面は約300nm×5000nm、干
渉計の径は約10000nm、膜厚はすべて約300nmで
ある。第2図のようにトラツプされた磁束が、ジ
ヨセフソン接合3と結合していると、その接合3
のジヨセフソン電流が小さくなるし、またそれが
干渉計ループ2と結合していると干渉計ゲートの
制御特性に変化をもたらす。いずれの場合も磁気
的結合の度合によつてはその磁気的結合がゲート
の誤動作を誘発する原因となる。通常ジヨセフソ
ン集積回路の動作は磁気遮蔽の中の非常に低い磁
場中で行なわれる。この種の磁気遮蔽内の磁場は
約10μGはどであるが、この磁場は例えば10cm×
10cmのチツプ総面積を持つ複数のジヨセフソン集
積回路チツプからなるジヨセフソンコンピユータ
内に約5000個の磁束量子をトラツプさせコンピユ
ータの誤動作の原因となる。実際にはジヨセフソ
ンコンピユータを冷却する時に熱起電力によつて
誘起される電流によつて、上記のようなサイズを
持つコンピユータはさらに多くの(数万個乃至数
十万個の)磁束量子をトラツプするであろうと推
測されていて、このような環境下での正常な演算
動作はほとんど不可能である。
従来ではこのように接地薄膜にトラツプされた
磁束の影響が避けられるように回路初期化するに
は、以下に述べる方法があつた。その方法ではま
ず接地薄膜以外の超伝導薄膜、即ちジヨセフソン
回路薄膜が常伝導状態になるようにする。こうす
ることにより接地薄膜中にトラツプされた磁束ボ
ルテツクスは、ジヨセフソン回路薄膜の影響を受
けずに超伝導状態にある接地薄膜中を移動出来
る。上記のような接地薄膜を超伝導状態に保ち同
時にそれ以外の超伝導薄膜(ジヨセフソン回路薄
膜)を常伝導状態にする方式として、たとえば接
地薄膜以外の超伝導薄膜にその薄膜の超伝導臨界
電流以上の電流を注入する方式、または接地薄膜
以外の超伝導薄膜の材料としてその超伝導臨界温
度TCJが接地薄膜の材料の超伝導臨界温度TCG
りも低い材料を選びTCJ>T<TCGという温度T
に環境温度を設定する方式などがある。この状態
で、接地薄膜内に電流密度Jを持つ電流(ボルテ
ツクス駆動電流)を流すとローレンツ力F=J×
Φpがボルテツクスに対して作用する(ΦOは磁束
量子であり、F,J,ΦOはベクトル量である)。
このローレンツ力によつてボルテツクスは接地薄
膜内をボルテツクス駆動電流に垂直な方向に向つ
て駆動される。
超伝導薄膜内では、ピン留めセンターを呼ばれ
るボルテツクスの初期の位置からボルテツクスが
脱出するのを防ぐピン留め力FPが存在する事が
知られている。このピン留め力FP大きさは、薄
膜の材料、膜質、膜厚などによつて左右される。
したがつてローレンツ力Fによつて薄膜内のボル
テツクスを駆動するにはF>FPという条件が満
足しなければならない。つまりある一定の電流密
度JP=FP/ΦO以上の電流を薄膜内に流さないと
ボルテツクスは駆動出来ない。
第3図はJ>JPという電流密度Jを超伝導接地
薄膜に流した時の接地薄膜の模式断面図である。
第3図中1は接地薄膜、4はボルテツクス、6は
反ボルテツクス、7は接地薄膜を流れる電流、8
はローレンツ力である。反ボルテツクスにはボル
テツクスの反対の方向に磁束がトラツプされてい
る。第3図からわかるように、このような場合接
地薄膜の中心部からボルテツクスまたは反ボルテ
ツクスはとり除かれている。
(発明が解決しようとする問題) しかし電流密度を上げ過ぎると、薄膜内電流に
平行した超伝導薄膜の辺部に超伝導臨界磁場HC
(第2種超伝導導体であればHCI)以上の磁場が
生じてしまい、新しいボルテツクスが薄膜内に生
じてしまう。このような状態の臨界電流をJC
KHCとすると(Kは定数)、理想的なボルテツク
ス駆動電流JはJC>J>JFとなる。実際には超伝
導薄膜内の電流密度は、膜辺部で高く、中心部で
低くなつているが、本特許の論議にはさしさわり
ないので、電流密度はすべて均一なJとする。
言うまでもなく、薄膜のピン留め力FPは小さ
ければ小さいほど有利であるが、薄膜により例え
ばJP>JCというような極端な条件を持つものもあ
る。上記のように極端ではなくとも、ピン留め力
が大きいとJPとJCの差が縮まり、JP<J<JCとい
う条件を満たすJの動作領域が狭くなる。
(問題点を解決するための手段) 前述の問題点を解決するために本発明が提供す
る手段は、接地薄膜上の一定の領域にジヨセフソ
ン回路を設けてなるジヨセフソン集積回路であつ
て、前記接地薄膜のボルテツクスにローレンツ力
を作用してそのボルテツクスを移動させる電流が
供給される端子が前記接地薄膜の相対する縁辺に
設けてあり、前記ジヨセフソン回路が設けてない
領域の前記接地薄膜の少なくとも一部分に前記ジ
ヨセフソン回路が設けてある領域の前記接地薄膜
より膜厚の領域をもうけた事を特徴とするジヨセ
フソン集積回路である。
(作用) 前記のボルテツクス駆動電流密度Jの狭い動作
領域を広くするために、本発明では薄膜内電流に
平行した超伝導薄膜の辺部に、ピン留め力を強く
するために中心部よりも厚い接地薄膜の領域をも
うける。
超伝導薄膜の膜質が均一だとすると、例えば第
2図からわかるように膜厚が厚ければ厚いほどボ
ルテツクスの断面積は大きくなり、それにしたが
つてピン留め力も増大する。したがつてこの辺部
のピン留め力をFPEとすると、電流密度Jがたと
え多少JC以上であつてもJPE=FPE/ΦO以上であれ
ば薄膜辺部から侵入したボルテツクスは、辺部の
大きなピン留め力FPEにより薄膜辺部に固定され、
薄膜の中心部へ向つてローレンツ力によつて移動
する事が出来ない。
第4図及び第5図に上記の各情況を図解して示
す。これらの図はいずれで超伝導接地薄膜の断面
図であり、図中1は接地薄膜、4はボルテツク
ス、6は反ボルテツクス、7は接地薄膜を流れる
電流、8はローレンツ力、9は接地薄膜中膜厚の
厚い部分、10はピン留め力である。反ボルテツ
クスにはボルテツクスの反対の方向に磁束がトラ
ツプされている。
第4図は電流密度が増えJ>JC>JP又はJ>JP
>JCとなつた場合のボルテツクスの分布である。
これはボルテツクスと反ボルテツクスが絶えず接
地薄膜の辺部より膜内に侵入し、ローレンツ力に
よつて膜中心部へと駆動され、膜のほぼ中心部で
お互いに衝突して消滅するボルテツクスの定常的
に流動する状態である。第5図は接地薄膜の辺部
にピン留め力の強い膜厚の厚い部分9を配置し、
第4図のように電流密度であつても、膜辺部のピ
ン留め力FPE=ΦOJPEが、JPE>J>JP>JC又はJPE
>J>JC>JPであれば、ボルテツクスの定常的に
流動する状態はまのがれる事が出来、薄膜中心部
にはボルテツクスが存在しない状態を示した。
(実施例) 第1図a及び第1図bに本発明の実施例を示
す。第1図aは本実施例の上面図、第1図bはそ
の断面図である。両図中1は接地薄膜、1はジヨ
セフソン回路の分布している領域、12は電源、
13は電流供給線、14はボルテツクス駆動電流
供給端子、9は接地薄膜中膜厚の厚い部分であ
る。
第1図aとb中15の部分は膜厚が他の接地薄
膜の部分よりも厚いので、その部分のピン留め力
は中心部と比較して大きい。このような構造を持
つ接地薄膜を使用すると、第5図で示したような
JPE>J>JC>JP又はJPE>J>JP>JCという広い
電流密度での領域正常にボルテツクスを接地薄膜
の中心部から取り除く事が出来る。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明を使用する事によ
り、ジヨセフソン回路中のボルテツクスを取り除
くために接地薄膜中に流すボルテツクス駆動電流
の上限を増す事が出来る。したがつてボルテツク
ス駆動電流の動作マージンがより大きくなり、ロ
ーレンツ力に対して比較的ピン留め力の強い膜質
を持つた接地薄膜中央部からもボルテツクスを取
り除く事が出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図aは本発明の実施例の模式的な上面図、
第1図bはその断面図、第2図は接地薄膜に磁束
量子がトラツプされている状態にあるジヨセフソ
ン集積回路の超伝導薄膜を示す模式的な断面図、
第3図はピン留め力以上のローレンツ力を発生さ
せるボルテツクス駆動電流によりボルテツクスを
膜中心部より取り除いた状態を示す模式的断面
図、第4図はボルテツクスが定常的に流動してい
る状態を示す模式的断面図、第5図は接地薄膜辺
部にピン留め力の強い部分を配置した状態の模式
的断面図。 1……接地薄膜、2……干渉計ループ、3……
ジヨセフソン接合、4……ボルテツクス、5……
磁力線、6……反ボルテツクス、7……接地薄膜
を流れる電流、8……ローレンツ力、9……接地
薄膜中膜厚の厚い部分、10……ピン留め力、1
1……ジヨセフソン回路が分布している領域、1
2……電源、13……電流供給線、14……ボル
テツクス駆動電流供給端子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 接地薄膜上の一定の領域にジヨセフソン回路
    を設けてなるジヨセフソン集積回路において、前
    記接地薄膜のボルテツクスにローレンツ力を作用
    してそのボルテツクスを移動させる電流が供給さ
    れる端子が前記接地薄膜の相対する縁辺に設けて
    あり、前記ジヨセフソン回路が設けてない領域の
    前記接地薄膜の少なくとも一部分に前記ジヨセフ
    ソン回路が設けてある領域の前記接地薄膜より膜
    厚の厚い領域をもうけた事を特徴とするジヨセフ
    ソン集積回路。
JP61020677A 1986-01-31 1986-01-31 ジヨセフソン集積回路 Granted JPS62179181A (ja)

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JP61020677A JPS62179181A (ja) 1986-01-31 1986-01-31 ジヨセフソン集積回路

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JP61020677A JPS62179181A (ja) 1986-01-31 1986-01-31 ジヨセフソン集積回路

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JPS62179181A JPS62179181A (ja) 1987-08-06
JPH0455543B2 true JPH0455543B2 (ja) 1992-09-03

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011105129A1 (ja) 2010-02-25 2011-09-01 旭化成株式会社 酸化銅用エッチング液及びそれを用いたエッチング方法
WO2012042817A1 (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 富士フイルム株式会社 パタン形成方法、基板製造方法、及びモールド製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011105129A1 (ja) 2010-02-25 2011-09-01 旭化成株式会社 酸化銅用エッチング液及びそれを用いたエッチング方法
WO2012042817A1 (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 富士フイルム株式会社 パタン形成方法、基板製造方法、及びモールド製造方法

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