JPH0453232Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、回転刃と固定刃を互いに同軸状に重
ね合わせてなる草刈機用刈刃ユニツトの改良に関
するものである。

＜従来の技術＞ この種の草刈機用刈刃ユニツトでは、回転刃と
固定刃との間に刈り草が入り込んだり、回転刃の
駆動軸などに刈り草が巻き付いたりして、草の刈
り取り能力を低減させると同時に、原動機乃至伝
達機構に大きな負荷がかかる不具合があつた。

＜考案が解決しようとする課題＞ 本考案はこの様な従来の不具合に鑑みてなされ
たものであり、回転刃と固定刃との間に入り込ん
だ刈り草を簡単な構成でもつて自動的に外部へ排
出することが出来ると共に、回転刃の駆動軸など
に刈り草が巻き付く惧れのない草刈機用刈刃ユニ
ツトを提供せんとするものである。

＜課題を解決するための手段＞ 斯る目的を達成する本考案の草刈機用刈刃ユニ
ツトは、回転刃と固定刃を互いに同軸状に重ね合
わせてなる草刈機用刈刃ユニツトにおいて、前記
回転刃と固定刃との間に円盤状に形成した草巻込
み防止板を同軸状に介在設置すると共に、前記固
定刃に上記草巻込み防止板の外周縁に位置させて
複数の刈り草排出穴を同心円上に配置形成し、且
つ前記草巻込み防止板の外周縁面を上記刈り草排
出穴に向けて傾斜面状に形成したことを特徴とし
たものである。

＜実施例＞ 以下、本考案実施の一例を図面に基づいて説明
する。

刈刃ユニツトＡは、回転刃１とその上面に同軸
状に重ね合わされる固定刃２及び草巻込み防止板
３とで構成され、原動機を備えた把柄杆Ｂの先端
に取付けられたヘツドケースＣの下面に取付ホル
ダＤを介して取付けられる。

尚、ヘツドケースＣ内には、把柄杆Ｂ内の動力
伝達シヤフト４に連結される第１傘歯車５と、ベ
アリング６によつて回転自在に装着された回転駆
動軸７と、この駆動軸７に第１傘歯車５の回転力
を伝える第２傘歯車８とが内蔵されており、回転
駆動軸７の下端部に回転刃１を保持具９と挟持ワ
ツシヤ１０を介して固定ボルト１１で固着保持
し、固定刃２は固定刃取付ホルダＤにビス１５で
もつて一体的に固着保持され、回転刃１の円弧状
刃部１ａを固定刃２の刃部２ａに弾性的に摺接さ
せて草Ｍを刈り取るものである。

回転刃１は、平板材を用いてプレス加工により
周縁１ｂを傾斜状に立ち上げた浅い皿状をした平
面略細長矩形状をはじめ三角形状や五角形状等の
多角形状、図示例にあつては略正三角形状に形成
せしめ、各頂部にその頂端面を側面略Ｖ字形若し
くはＵ字形に開口させた刃部形成部１２を設け
て、固定刃２の各刃部２ａと対向摺接させる円弧
状刃部１ａを形成してなる。

回転刃１の円弧状刃部１ａは、回転刃１と固定
刃２との間に入り込んだ刈り草Ｍを排出し得る排
出間隙１３を構成するべく周縁立上り部１ｂの立
上り高さより一段高く形成すると共に、回転刃１
の回転方向Ｘに向けて草取込み部１a′と、草押出
し部１a″とを一連の湾曲状に形成せしめる。即
ち、固定刃２の各刃部２ａと相俟つて草取付み部
１a′でもつて草Ｍを取込みながら切断すると共に
組込まれた草を草押出し部１a″でもつて外へ押し
出しながら切断するものである。

固定刃２は、平板材を用いてその周縁に、回転
刃１の円弧状刃部１ａと略一定の鋏み角度（交差
角度）となるように複数の刃部２ａを等間隔に突
出形成すると共に、内側位置に回転刃１との間の
隙間１４内に入り込んだ草Ｍを排出させるための
刈り草排出穴２ｂを、固定刃２の中心すなわち回
転駆動軸７を中心とする同心円上に複数個穿設配
置せしめてなる。

そして、固定刃２を固定刃取付ホルダＤに取付
ける際に、固定刃２の中央に穿設された嵌合穴２
ｃの開口縁下面に草巻込み防止板３を係止固着せ
しめて回転刃１との間に草巻込み防止板３を介在
設置する。尚、図中１６はビス取付孔である。

草巻込み防止板３は、金属や合成樹脂材等の材
料を用いて、回転刃１の円弧状刃部１ａの立上り
高さに相当する板厚を有する円盤状に形成すると
共に、その内径を固定刃２の嵌合穴２ｃと略同径
とし、外径を固定刃２に同心円上に穿設せしめた
各刈り草排出穴２ｂと少し重なる程度の大きさに
形成する。

又、この草巻込み防止板３の外周縁面１７は固
定刃２の各刈り草排出穴２ｂ方へ向けた傾斜面状
に形成せしめて、回転刃１と固定刃２との隙間１
４内に入り込んだ草Ｍが各刈り草排出穴２ｂより
スムーズに排出除去されるようにする。

＜考案の効果＞ 本考案の草刈機用刈刃ユニツトは斯様に、回転
刃と固定刃との間に円盤状に形成した草巻込み防
止板を同軸状に介在設置せしめたので、回転刃と
固定刃との間に入り込んだ刈り草が回転駆動軸側
へ侵入するのを阻止し得、その結果刈り草が回転
駆動軸などに巻き付くのを防止することが出来
る。

しかも、草巻込み防止板の外周縁に位置させて
複数の刈り草排出穴を固定刃に同心円上に配置形
成し、且つ草巻込み防止板の外周縁面を上記刈り
草排出穴に向けて傾斜面状に形成せしめたので、
回転刃と固定刃との間に入り込んだ刈り草は、草
巻込み防止板の傾斜面状外周縁面に沿つて固定刃
の各刈り草排出穴へ自動的に案内導かれて、刈り
草排出穴より確実に排出される。

よつて、回転刃と固定刃との間に入り込んだ刈
り草を簡単な構成でもつて自動的に外部へ排出す
ることが出来ると共に、刈り草が回転刃の駆動軸
などに巻き付く惧れがなくなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案草刈機用刈刃ユニツトの一実施例
を示し、第１図は底面図で一部切欠して示す、第
２図は同縦断正面図、第３図は部分拡大断面図で
ある。 図中、Ａ……刈刃ユニツト、１……回転刃、２
……固定刃、３……草巻込み防止板、２ｂ……刈
り草排出穴、１７……外周縁面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転刃と固定刃を互いに同軸状に重ね合わせて
   なる草刈機用刈刃ユニツトにおいて、前記回転刃
   と固定刃との間に円盤状に形成した草巻込み防止
   板を同軸状に介在設置すると共に、前記固定刃に
   上記草巻込み防止板の外周縁に位置させて複数の
   刈り草排出穴を同心円上に配置形成し、且つ前記
   草巻込み防止板の外周縁面を上記刈り草排出穴に
   向けて傾斜面状に形成したことを特徴とする草刈
   用刈刃ユニツト。