JPH0453175B2 - - Google Patents

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JPH0453175B2
JPH0453175B2 JP60277893A JP27789385A JPH0453175B2 JP H0453175 B2 JPH0453175 B2 JP H0453175B2 JP 60277893 A JP60277893 A JP 60277893A JP 27789385 A JP27789385 A JP 27789385A JP H0453175 B2 JPH0453175 B2 JP H0453175B2
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JP
Japan
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fibers
conductive
heat
fiber
resistant
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JP60277893A
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Masao Takasu
Itsupei Kato
Yasuaki Ishibashi
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Mishima Paper Manufacturing Co Ltd
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Mishima Paper Manufacturing Co Ltd
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  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は静電気障害の防止、電磁波シールド用
などに好適な耐熱性、導電性積層板状体に関す
る。さらに詳しくは薄手で導電性の繊維シートを
基材とした熱硬化性樹脂含浸シートを導電層とし
て有する耐熱性、導電性積層板状体に関する。 〔従来技術〕 エレクトロニクス技術の進歩に伴い電子機器へ
のプラスチツクの利用が普及している。これらは
絶縁体で帯電しやすく、電子機器の静電気や電磁
波による障害を起こしやすい。これらの防止対
策、特に電磁波シールド対策として、回路や機器
の設計にシールド材を組込んだり、回路等をシー
ルド材によりハウジングすることが必須となつて
おり、500〜1000MHzの電磁波シールド効果(電
界)が30〜40デシベル(dB)以上が一般に要求
される。従来、シールド材としてはプラスチツク
に導電性を付与したもの、いわゆる導電性プラス
チツクが用いられ一応の効果をあげている。これ
らのうち炭素繊維、金属繊維、金属被覆繊維等の
導電繊維がプラスチツクに混入されているものは
殆んど射出成型法により製造されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来、射出成型法では、その製法上の制約、た
とえば導電繊維を溶融プラスチツクに練込む工程
で剪断力により切断されやすいので、導電繊維ど
うしの電気的接触のコントロールが容易でなく、
所望のシールド効果を得るためには該繊維を多量
に用いる必要があり、コストが高くなり、また該
繊維の多くのものが比重が大きいために、シール
ド材の重量が重くなるので大型の電磁波シールド
材などでは取扱い上問題があつた。市場で使用の
ものゝ一例を示すとステンレス・スチール繊維を
10重量%(1.58容量%)混入した厚さ2mmの6−
ナイロン樹脂板は、ステンレス・スチール繊維使
用量(計算値)250g/m2で500〜1000MHzにおけ
る電磁波シールド効果30〜40dBであつた。さら
に射出成型に適するプラスチツクは通常耐熱性が
劣り、高温時の収縮が大きく、自己消炎性が劣る
などの欠点があつた。本発明はこれらの欠点を抄
紙法と熱硬化性樹脂を用いる加圧加熱成型法を結
合して用いることにより解決を図つたものであ
る。即ち抄紙法によれば長繊維の導電繊維をその
繊維長を保持したまゝ良好な分散状態で抄造でき
るので電気的接点が射出成型法に比較して多く持
てること、適切なバインダーを配合することによ
り低坪量で導電性の繊維シート、即ち絶対量とし
て導電繊維量が少ない繊維シートを連続生産でき
ること、耐熱性合成パルプのような耐熱性繊維を
任意に配合できること等の長所を有する。本発明
は抄紙した繊維シートを熱硬化性樹脂に含浸し、
さらに通常の熱硬化性樹脂含浸紙布に加熱加圧積
層して耐熱性と強度を補充し、耐熱性のある導電
性積層板状体を提供することを可能にしたもので
ある。 〔問題点を解決しようとする手段〕 射出成型法による導電性プラスチツクにおいて
は、体積固有抵抗率から電磁波シールド効果を算
出するSimonの式が知られており、体積固有抵抗
率が10°Ω・cmレベル以下であれば電磁波シール
ド効果30〜40デシベル(dB)を算出でき、実測
値とよく一致し、また実装可能であるとされてい
る。 Simonの式; 電磁波シールド効果(電界) SE=50+10log1/ρ×f+1.7t√ f:周波数(MHz) ρ:体積固有抵抗率(Ω・cm) t:厚さ(cm) しかしながら導電繊維を混合抄紙して得た繊維
シートおよび樹脂含浸シートのSE計算値は実測
値と著しく異なるので、目的とする電磁波シール
ド効果を得るには体積固有抵抗率以外の指標が必
要であることが判つた。本発明者は上記指標が完
成品中の導電繊維総量であることを実験により明
らかにし、従来の射出成型品に比し極めて少ない
導電繊維量で同等の電磁波シールド効果が得られ
ることを見出し本発明に到達した。 本発明により、1または2以上の耐熱性導電層
を有する積層板状体において、該耐熱性導電層が
導電繊維と耐熱性合成パルプを含有する繊維シー
トを基材とし、該基材に熱硬化性樹脂が含浸、結
合されてなる樹脂含浸シートであり、かつ前記1
つの耐熱性導電層中の導電繊維量または前記2以
上の耐熱性導電層中の導電繊維総量が平方米あた
り25〜200gであつて、電磁波シールド効果を示
す耐熱性、導電性積層板状体が提供される。 (導電繊維) 本発明において用いられる導電繊維とは、各種
の金属繊維又は炭素繊維やガラス繊維等の無機繊
維の表面を金属で被覆した金属被覆無機繊維、ア
クリル繊維などの合成樹脂の表面を金属で被覆し
た金属被覆有機繊維、炭素繊維等が主なものであ
るが、これらの他にも体積固有抵抗率が小さく耐
熱性があるもの、たとえばポリアセチレン等の有
機導電繊維なども使用可能である。導電繊維の体
積固有抵抗率としては10-3Ω・cmレベル以下のも
のが望ましい。 金属繊維としては、スチール繊維、ステンレ
ス・スチール繊維、アルミニウム繊維、シンチユ
ウ繊維、銅繊維、青銅繊維等があるが表面が酸化
されにくいステンレス・スチール繊維、アルミニ
ウム繊維、シンチユウ繊維等が扱いやすく望まし
い。これらの金属繊維は一般に引抜き法等により
種々の直径のものが製造されているが、本発明に
おいて用いるには、直径が1〜50μm、好ましく
は30μm以下で、繊維長が1〜40mm、好ましくは
3〜25mmのものがよい。 炭素繊維やガラス繊維に金属を被覆した金属被
覆無機繊維、前記した金属被覆有機繊維を用いる
場合にも、被覆される金属はニツケル、銅、アル
ミニウム等の酸化されにくいものが望ましい。炭
素繊維としては、約1400℃以下の比較的低温で焼
成されるものから、より高温で焼成して得られる
黒鉛質のものまで用いることができる。炭素繊維
の形態としては、繊維長1〜40mm、糸径5〜
30μmの短繊維(チヨツプドフアイバー)が好ま
しい。この繊維の表面にニツケルや銅、アルミニ
ウム等の金属を電解メツキ、無電解メツキや真空
蒸着等の方法により0.2〜3.0μm程度の厚さ被覆し
たものを導電繊維として用いることができる。ガ
ラス繊維を芯材とする場合には、切断長さ7〜10
mm、直径10〜15μm程度のガラスのチヨツプドス
トランドに、真空蒸着や金属浴への浸漬等の方法
によりニツケルや銅、アルミニウム等の金属を3
〜5μmの厚さ被覆した市販のものを用いることが
できる。有機繊維の場合にも同様の手法で金属被
覆されたものを用いることができる。 導電繊維は配合割合3〜70容量%の範囲で用い
ることができる。たとえば繊維の体積固有抵抗が
低いステンレス・スチール繊維(10-6Ω・cmレベ
ル)は比較的低配合割合でよく、炭素繊維(10-3
Ω・cmレベル)は高配合割合が望ましい。しかし
ながら本発明の効果は導電繊維が高濃度に配合さ
れた低坪量繊維シートを用いることにより達成さ
れるので少なくとも3容量%以上、好ましくは5
容量%以上、更に好ましくは10容量%以上必要で
ある。他方得られた繊維シートの体積固有抵抗率
が10-2Ω・cmレベル以下、好ましくは10-3Ω・cm
レベル以下となる量を配合することが望ましく、
この点からも3容量%以上が要求される。また70
容量%以上配合しても電磁波シールド効果が頭打
ちとなること、および相対的に耐熱性合成パルプ
などの配合量が減少するので抄紙性が低下しやす
いからである。 (耐熱性合成パルプ) 本願発明にいう合成パルプとは化学的合成によ
つて作られた高分子物質を原料とするパルプをい
い、またパルプとは抄紙機を用いて紙、湿式不織
布を作ることができるように搦み合い性をもたせ
た繊維状物をいう。搦み合い性を持たせる手段と
して製紙用パルプに似せて繊維表面にフイルブリ
ルを形成させたもの(たとえば特公昭59−24205
号)が好適であるが、このような繊維形状に限定
されるものではなく抄紙を目的として作られた上
記繊維状物であればよい。本発明に用いる耐熱性
合成パルプとしては、いわゆるエンジニアリング
プラスチツクから作られた合成パルプが好適であ
り、次のものを例示できる。ポリ(m−フエニレ
ンイソフタルアミド)やポリ(p−フエニレンテ
レフタルアミド)などの芳香族系ポリアミドのパ
ルプ、芳香族系ポリアミドイミド系パルプ、ナイ
ロン−6やナイロン−66などの脂肪族系ポリアミ
ドのパルプ、ポリエチレンテレフタレートで代表
されるポリエステル系パルプ、ポリカーボネート
樹脂からなるパルプ等である。上記例示した耐熱
性合成パルプは紙料中に97〜30容量%を配合して
用いることが好ましい。30容量%以下では繊維シ
ートの地合が不良となり導電性が不均一となりや
すい。なお、該合成パルプの一部を耐熱性合成樹
脂からなるチヨツプドフアイバーやクラフトパル
プなどの製紙用パルプに代替して用いることは目
的により差支えない。繊維シート中の該合成パル
プは樹脂含浸工程、積層工程を得た後もその繊維
形態を失わないので、本発明積層板状体の強化繊
維として機能する。 本発明においては繊維シートを坪量30〜200
g/m2、好ましくは40〜100g/m2の低坪量で抄
紙する。後述するように低坪量で導電繊維を高率
配合した繊維シートを用いることにより本発明の
効果が達成されるからである。抄紙技術と該効果
の点から40〜80g/m2が一層好ましい。このよう
な低坪量で抄紙するためにポリビニルアルコール
などの繊維状バインダーや熱接着性複合繊維を導
電繊維、合成パルプの混合物に添加して用いるこ
とが好ましく、特に熱接着性複合繊維が好適であ
る。熱接着性複合繊維とは1本の繊維の中に低融
点成分と高融点成分を配してなる複合繊維であつ
て熱接着に寄与しうるものをいう。高融点成分は
前記耐熱性合成パルプと同様に耐熱性樹脂からな
るものが望ましいが、低融点成分、高融点成分と
もに熱可塑性樹脂からなる熱可塑性複合繊維が入
手容易であり本発明に用いうる。熱可塑性複合繊
維(以下複合繊維という)は一般に複合紡糸法等
によつて製造されるものである。1例として特公
昭48−15684号に開示されるものが挙げられる。
低融点成分としては低密度ポリエチレン、エチレ
ン酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール
等、高融点成分としてはポリプロピレン、ポリエ
ステル等が知られている。複合繊維の形態は、高
融点成分を芯とし、低融点成分を鞘とした同心状
の或いは偏心状の構造や芯部分が繊維の表面に露
出したものの他、低融点成分と高融点成分が連続
的で変則的に複合しているものでもよく、高融点
成分が溶融する以前の温度で、低融点成分が、繊
維シートの配合原料中で他の紙料を相互に結合で
きるように複合繊維の外部に溶出可能な形態であ
れば特に制限されない。また、複合繊維は、抄紙
工程中の脱落を防止し、且つ均一な配合を可能と
するため繊維長が2〜40mm程度のものが望まし
く、特に好ましくは3〜15mmのものであり、単繊
維は1〜30デニール、好ましくは1.5〜8デニー
ルのものである。複合繊維を用いる場合には他の
紙料混合物に対して30重量%以下、好ましくは5
〜30重量%の割合で配合する。5重量%以下では
抄紙および抄紙後の加工上、前記繊維シートの補
強効果が小さく、30重量%を超えると完成品の耐
熱性に問題を生ずる。特に望ましい配合割合は10
〜20重量%である。たヾし比較的高坪量の繊維シ
ートの場合には複合繊維の配合を要しない場合も
ある。 (繊維シート) 本発明の1つの構成要素である繊維シートは次
のようにして製造される。導電繊維と耐熱性合成
パルプおよび必要により複合繊維を予め水、温水
等に投入、攪拌して離解しておき、これらを混合
する。混合紙料は十分に攪拌して均一なものとし
て抄紙工程に送る。抄紙においては、通常の製紙
技術において用いられる、すき網部、圧搾部、乾
燥部等からなる抄紙機を用いることができる。複
合繊維を配合した場合には湿紙を、乾燥部で複合
繊維の低融点成分の融点以上で、同高融点成分の
融点より低い温度で加熱乾燥して、低融点成分の
みを溶融して紙料が相互に接着された繊維シート
を抄造する。抄造にあたつては導電繊維その他の
紙料配合を決定するとともに抄造される繊維シー
トの米坪量を30〜200g/m2の範囲で選択する。
繊維シートは必要によりさらにスーパーカレンダ
ーなどで加熱加圧し繊維シートの通気度をコント
ロールする。 (熱硬化性樹脂) 繊維シートの樹脂含浸に用いる熱硬化性樹脂と
しては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレー
ト樹脂、フエノール樹脂等、通常高圧積層板の製
造において、液状で基材に含浸できるものが用い
られる。また上記樹脂含浸シートが積層される熱
硬化性樹脂含浸紙布の基材としては通常高圧積層
板の基材として用いられている各種の有機質紙
布、無機質紙布を常法により液状熱硬化性樹脂液
に含浸させ予備硬化したものを用いることができ
る。 (本発明の完成品の構造) 本発明の完成品は1または2以上の耐熱性導電
層を有する高圧積層板状体であつて第1図〜第5
図に例示した断面構造を有する。1は導電性樹脂
含浸シート(導電層)、2は樹脂含浸紙布である。
図示したように積層の態様は任意であるが、本発
明の目的を達成するためには導電層中の導電繊維
総量が積層板状体の平方米あたり25〜200gでな
ければならない。25g以下では30dB以上のシー
ルド効果が得られず、また200g以上を必要とし
ないからである。好適には30〜150gである。 以上に述べた技術的思想は磁界についても適用
できる。 〔実験例 1〕 紙料として次のものを用いた。耐熱性合成パル
プとして、KEVLAR −29(デユポン社製、平
均繊維長4mm、アラミド繊維、比重1.4)、以下ケ
ブラーという。導電繊維として、炭素繊維(クレ
カ チヨツプC203S、呉羽化学工業製、平均繊維
長3mm、直径12.5μm、比重1.6)、以下CFという。
ニツケル被覆炭素繊維(クレカ チヨツプ
C106T、呉羽化学工業製、平均繊維長6mm、比重
3.5)、以下Ni−CFという。ステンレス・スチー
ル繊維(ブランズメツト 、ブランズウイツク社
製、平均繊維長6mm、直径8μm、比重7.8)、以下
SUSという。ニツケル被覆アクリル繊維(メタ
ツクス 、高瀬染工製、平均繊維長3mm、直径
14μm、比重2.7)、以下Ni−ANという。以上、
4種の導電繊維を選定した。複合繊維として
NBF −E〔大和紡製、第1成分エチレン酢ビ共
重合体(融点96〜100℃)と第2成分ポリプロピ
レン(融点165〜170℃)からなり第1成分が鞘で
第2成分が芯の鞘芯型、繊維長5mm、繊度2デニ
ール、比重0.9、以下NBFという。〕を用いた。 紙料の調整はまずケブラーを水中にて2%濃度
で20分間離解し、次いで温水に分散させた導電繊
維を加えた。これに複合繊維NBFを加え更に5
分間離解した。分散剤としてPAM (製鉄化学
工業製、ポリアクリルアミド)を、また消泡剤と
してトリミン DF130(ミヨシ油脂製)を加え紙
料とした。 各導電繊維を50重量%、ケブラー35重量%、
NBF15重量%を配合した紙料をテストマシンに
より坪量50g/m2、100g/m2、を目標にして抄
紙し100℃で乾燥した後、更に150℃、10Kg/cm2
1分間熱プレス繊維シートとした。この繊維シー
トをそれぞれ15cm×15cmの寸法に採り、2mm厚の
アクリル板に両面粘着テープで固定し、その側面
に導電塗料を塗つてシールド効果測定用試料とし
た。測定器は(株)アドバンテスト製TR17301プラ
スチツクシールド材評価装置を用いた。体積固有
抵抗率は日本ゴム協会法SRIS2301に準拠して面
方向比抵抗を測定し、これをρsであらわした。そ
の結果を第1表に示した。表中、坪量100g/m2
以上のものは50g/m2、100g/m2の繊維シート
を重ねて用いたものである。
〔実験例 2〕
導電繊維の高濃度配合の必要性を知るためおよ
び導電繊維総量の下限を求めるために、実験例1
で最良の結果を得たSUSを用いて次の実験を行
つた。 NBFの配合を一定としSUSの配合割合を変え
て次の3種の紙料を調製した。部は重量部であ
る。SUS10,NBF15,ケブラー75各部のもの、
SUS20,NBF15,ケブラー65各部のもの、
SUS50,NBF15,ケブラー35各部のもの。 実験例1の製造法に従つて米坪量50g/m2
100g/m2、150g/m2、200g/m2を目標に抄紙
し、スーパーカレンダー掛けをして繊維シートを
抄造した。そして体積固有抵抗率および電磁波シ
ールド効果を測定し第2表および第6図に示し
た。
〔実験例 3〕
SUS/ケブラー/NBFの割合を30/55/15各
重量%(6.4/65.8/27.8各容量%)とし実験例1
と同様にして坪量60g/m2、100g/m2、130g/
m2を目標にして繊維シートを作つた。樹脂含浸は
フエノール樹脂(大日本インキ化学製、電気絶縁
積層板用樹脂、プライオーフエン 5030)を用い
た。樹脂含浸シートを110℃で2時間風乾した後、
150℃、10Kg/cm2で30分間硬化させた。 第3表に繊維シートの、第4表に樹脂含浸シー
トの主なる物性を示した。通気度はISO 2965−
1979(E)に準拠し巻紙通気度測定機を用いた。
【表】
〔実施例 1〕
耐熱性合成パルプおよび導電繊維として実験例
1と同様にそれぞれケブラー及びSUSを用いた。
ケブラー30gを離解機を用いて3の水中に分散
しシートマシンで抄紙し坪量52.7g/m2の耐熱性
シートを作つた。他方、ケブラーとSUSを30/
70重量部(70/30容量部)の割合で混合した紙料
30gを前記と同様にして抄紙し坪量73.9g/m2
導電性繊維シートを作つた。次に前記耐熱性シー
トおよび導電性繊維シートのそれぞれにエポキシ
樹脂(大日本色材製)を主剤(L−2626(LV)
R)と硬化剤(L−2626(LV)H)の割合を10/
3重量部として含浸し、これをテストプレス機で
積層した。硬化条件はそれぞれを温度100℃、圧
力0.5Kg/cm2で30分間予備硬化した後重ね合わせ、
同温度で10Kg/cm260分間処理し硬化させた。得ら
れた2層の本発明積層板は坪量430.1g/m2、厚
さ360μm、密度0.836、SUS使用量51.7g/m2
あつた。このものゝ体積固有抵抗率は1.7×10-2
Ω・cm、電磁波シールド効果は500MHzで38dB、
1000MHzで34dBであつた。 〔実施例 2〕 実施例1で作つた耐熱性シート2枚の間に、同
じく実施例1で作つた導電性繊維シート1枚が介
在する形の3層構造の積層板を前記エポキシ樹脂
を用いて作つた。得られた本発明積層板は坪量
648.0g/m2、厚さ543μm、密度1.19であつた。な
お樹脂含浸量は470g/m2であつた。この積層板
の体積固有抵抗率1.4×10-2Ω・cm、電磁波シー
ルド効果500MHzで40dB、1000MHzで33dBであ
つた。この積層板の耐熱性を知るために180℃の
熱風乾燥器中に24時間放置した後の縦横および厚
さ方向の寸法変化を測定したところいずれも1%
以下であつた。また熱処理前後の体積固有抵抗、
電磁波シールド効果は変化が見られなかつた。 〔実施例 3〕 実施例1で作つた耐熱性シート3枚の間に、同
じく実施例1で作つた導電性繊維シートが1枚づ
つ計2枚が介在する5層構造の積層板を前記エポ
キシ樹脂を用いて作つた。得られた本発明積層板
の坪量1918g/m2、厚さ970μm、密度2.06、SUS
使用量103.4g/m2、であつた。また体積固有抵
抗3.59×10-2Ω・cm、電磁波シールド効果は
500MHzで40dB以上、1000MHzで38dBを示した。 〔実施例 4〕 実験例1に準じてケブラーのみからなる耐熱性
シート坪量45.5g/m2、導電性繊維シート(ケブ
ラー/SUS30/70重量部(70/30容量部)坪量
66.8g/m2を作つた。それぞれにフエノール樹脂
(大日本インキ化学製、プライオーフエン 5030)
を含浸し、105℃にて2時間乾燥しフエノール樹
脂含浸シートを得た。これらを重ね150℃、10
Kg/cm2で30分間処理し坪量272.7g/m2、厚さ
295.1μm、密度0.914、SUS使用量46.8g/m2、フ
エノール樹脂含浸量160.4g/m2の本発明積層板
を得た。この積層板は体積固有抵抗率5.1×10-2
Ω・cm、電磁波シールド効果500MHzで38dB、
1000MHzで35dBを示した。またこれを180℃で24
時間熱風乾燥器中に放置したところ寸法変化は1
%以下であつた。 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明は厚さの薄い熱硬化
性樹脂含浸シート中に導電繊維を高濃度に含有せ
しめた導電層を積層板状体中に1または2以上設
けることにより導電繊維の総量を減少することが
可能となつた。前記したように従来ステンレス・
スチール繊維を10重量%(1.58容量%)混入した
厚さ2mmの6−ナイロン樹脂板はステンレス・ス
チール繊維使用量(計算値)250g/m2で500〜
1000MHzにおける電磁波シールド効果30〜40dB
を得ていた。これに対し本発明は200g/m2以下、
経済性、製造の容易性を考慮すると35〜150g/
m2の導電繊維を用いることにより同等以上の電磁
波シールド効果を得たものである。これによりシ
ールド材のコストおよび重量のてい減が達成され
るが、同時に材料として耐熱性合成パルプと熱硬
化性樹脂を用いたからシールド材の耐熱化も併せ
て実現できたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本発明の耐熱性、導電性積層
板状体の断面構造の例示であり、1は導電性樹脂
含浸シート、2は樹脂含浸紙布を示す。第6図は
1000MHzまでの周波数(MHz)領域におけるステ
ンレス・スチール繊維(SUSと略称)の使用量、
繊維シート坪量、SUS配合率と電磁波シールド
効果(電界)との関係をあらわすグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 1または2以上の耐熱性導電層を有する積層
    板状体において、該耐熱性導電層が導電繊維と耐
    熱性合成パルプを含有する繊維シートを基材と
    し、該基材に熱硬化性樹脂が含浸、結合されてな
    る樹脂含浸シートであり、かつ前記1つの耐熱性
    導電層中の導電繊維量または前記2以上の耐熱性
    導電層中の導電繊維総量が平方米あたり25ないし
    200g/m2であつて電磁波シールド効果を示すこ
    とを特徴とする耐熱性、導電性積層板状体。
JP60277893A 1985-12-12 1985-12-12 耐熱性,導電性積層板状体 Granted JPS62138239A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60277893A JPS62138239A (ja) 1985-12-12 1985-12-12 耐熱性,導電性積層板状体

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JP60277893A JPS62138239A (ja) 1985-12-12 1985-12-12 耐熱性,導電性積層板状体

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