JPH0452023Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、射出成形機において加熱筒内のスク
リユに原料を供給するフイードスクリユやパーツ
フイーダによる原料（合成樹脂）供給量可変装置
の作動を一時停止するための原料オーバフロー防
止装置に関する。

（従来の技術） 従来の射出装置は加熱筒の原料落し口に直接ホ
ツパを取付け自然落下によつて主スクリユに原料
を供給していた。

近年、ホツパと加熱筒の原料落し口の間にフイ
ードスクリユを組込んだ原料供給装置を設置した
射出装置が開発されている。この射出装置は原料
を積極的に、剪断発熱を利用して可塑化しようと
するものである。

原料供給装置に設けられたフイードスクリユは
可変速電動機（PSモータ）によつて主スクリユ
の回転と同期して回転し、主スクリユが原料の性
質に合わせて回転するとき、フイードスクリユも
主スクリユの回転に合わせて変化する。原料（合
成樹脂）の中でもポリアミドのように溶融温度に
近づくと急激に溶融するものは、主スクリユを早
く回転させて、スクリユ圧縮部の流動時間を短く
する。このとき、予じめ原料に対するフイードス
クリユの回転数を設定しておくと主スクリユに正
確に原料を供給することができる。また、フイー
ドスクリユの回転数をあげて供給量を多くするこ
とによつて、体積圧縮をさせ主スクリユの剪断作
用と外部加熱によつて合成樹脂を溶融し、樹脂粘
度の調整も可能である。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、フイードスクリユを連続に作動
させて原料を供給させても、主スクリユの回転数
を一時遅くするか、または何らかの理由で回転数
を低下すると原料が落し口にたまり、主スクリユ
の駆動モータがオーバトルクになつたり、ホツパ
旋回装置の回転プレートと落し口に原料がつまつ
たりする。また、色替時にはフイードスクリユの
回転数をあげて供給量を多くするのであるが、過
剰に供給した場合にも、原料が落し口にたまりオ
ーバフローとなり上記のように支障を来たす。

本考案は、上記問題点を解決するために、原料
を落し口でオーバフローすることなくスムーズに
主スクリユに供給するために原料オーバフロー防
止装置を提供することを目的とする。

（問題を解決するための手段） 本考案は、上記目的を達成するために、加熱筒
に設けた原料落し口の壁面から、その先端を落し
口の内部に突出させたレバーを回動自在に設け、
該レバーに連結しタイマーを働かせるスイツチを
設け、前記タイマーの出力信号に基づいて作動す
る、原料を供給するフイードスクリユを駆動する
ための制御回路等の機能を停止させ原料の供給を
停止させるためのリレーを設けたことを特徴とす
る。

（作用） 本考案は上記のように構成するものであるか
ら、フイードスクリユ６による原料供給量が多す
ぎる場合、落し口から連続に多量の原料が落下す
るのでレバーは常に原料によつて下方に押され、
スイツチをオンすることになる。したがつてタイ
マーが作動し一定状態を維持したときに、フイー
ドスクリユの回転を停止させることができる。ま
た、主スクリユの回転が遅くなつた場合、原料が
溜まるのでレバーは原料と共に下方に傾斜しスイ
ツチをオンすることになる。

一方、原料が所定量のときは、レバーに原料が
当たつてもレバーが上下動するだけなのでスイツ
チはオンにならず、また、わずかな時間スイツチ
がオンになつてもタイマーによつて解除され、頻
繁にフイードスクリユの回転を停止させることを
防止している。

（実施例） 本考案の実施例を第１図〜第４図に基いて説明
する。

第１図は、本考案の構成を示しており、射出成
形機１とホツパ２との間に原料（合成樹脂）供給
量可変装置３が設けられ、加熱筒４内の主スクリ
ユ５に対する可変装置内のフイードスクリユ６の
制御を行う制御回路７が設けられている。主スク
リユ５の制御回路は図示を略す。制御回路７は主
スクリユ５を回転させるオイルモータ８の回転数
を検知してフイードスクリユ６を駆動する可変電
動機９を制御・駆動する。また、フイードスクリ
ユの回転数も検知している。制御回路７内に、主
スクリユ回転計１０、フイードスクリユ回転計１
１、フイードスクリユ回転調節ツマミ１２が設け
られている。１３はブロアである。１４は加熱筒
４の原料落し口に設けられたレベルセンサであ
り、落し口の壁面１５に支点を設け、落し口およ
び外部に突きでたひんじ式レバー１６と、レバー
の外部に突きでた側と係合するマイクロスイツチ
１７とからなつている。但し、レバーの幅は落下
するペレツトで一定時間下方の位置で留まらない
ように細くする。１８は原料（合成樹脂）であ
る。

原料オーバフロー防止装置は第３図に示すよう
に、レベルセンサ１４と停止回路１９とからなつ
ている。停止回路１９はタイマースイツチ２０お
よびリレー２１からなつており、マイクロスイツ
チ１７の信号によつてタイマースイツチ２０が数
秒後にオンになりリレー２１が作動して主スクリ
ユの回転数検出器２２、回転速度検出アンプ２３
からの出力を遮断するスイツチ２４が作動する。
回転速度検出アンプ２３の出力はフイードスクリ
ユ回転数調整ボリユーム１２′で調整され、可変
電動機制御アンプ２５で増幅されて可変電動機９
を作動する。

次に作用を説明する。

主スクリユ５が回転し、フイードスクリユ６が
設定した回転数で回転し、原料の供給量が過不足
なく行なわている時は、レバー１６に不連続にペ
レツトが当たり、レバー１６が下がつたときだけ
マイクロスイツチ１７を押すので、タイマースイ
ツチ２０が途中で解除されリレー２１は作動しな
い。今、着色する原料と交替するときに、供給量
を多くするためにフイードスクリユ６の回転数を
あげると落し口には原料が多く投入される。そし
て、主スクリユ５に対して過剰の原料を投入する
とレバー１６は原料に埋まり、原料の下降と共に
下方に傾斜し、外側に突きだしたレバーと係合し
ているマイクロスイツチ１７が作動する。この場
合にはレバーはマイクロスイツチ１７を押しつづ
けているのでタイマースイツチ２０が作動し、リ
レー２１のスイツチ２４が働き、フイードスクリ
ユ６を起動する信号が次回路へ行かない。従つ
て、フイードスクリユ６が停止し、主スクリユの
供給がストツプするので、オーバフローした原料
は徐々に主スクリユに流動していく。そしてレバ
ーが元通りになると、マイクロスイツチ１７が解
除されフイードスクリユ６を起動する信号も連絡
され、フイードスクリユ６が回転を始める。

（考案の効果） 本考案は、以上のように構成したものであるか
ら、原料落し口に設けたレバーは加熱筒の熱気等
に影響されないので、確実にオーバフローの検出
が行え、また、タイマーを作動させて所定時間以
上信号のあつたとき、フイードスクリユを停止さ
せるので、的確にオーバフローを防止できる。ま
た、色替時のときには、上限の供給量を保つよう
に制御することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる射出成形機の構成図、
第２図は本考案の加熱筒要部の断面図、第３図は
本考案のフローチヤート、第４図は本考案の要部
配線図である。 ４……加熱筒、６……フイードスクリユ、７…
…制御回路、１４……レベルセンサ、１９……停
止回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 加熱筒に設けた原料落し口の壁面から、その先
   端を落し口の内部に突出させたレバーを回動自在
   に設け、該レバーに連結しタイマーを働かせるス
   イツチを設け、前記タイマーの出力信号に基づい
   て作動する、原料を供給するフイードスクリユを
   駆動するための制御回路等の機能を停止させ原料
   の供給を停止させるためのリレーを設けたことを
   特徴とする原料オーバフロー防止装置。