JPH0452002Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はチエーンソーのソーチエーン案内板に
関する。

従来の技術 チエーンソーは一般に過酷な作業条件で使用さ
れ、その際ソーチエーン案内板、特にその先端湾
曲部分及びそれに近い部分がソーチエーンとの摩
擦により、または樹木や岩石などの硬い物体に当
たつて摩耗され易い、これらの部分の摩耗防止策
が要望されている。これに対して、従来のチエー
ンソーでは、案内板の先端湾曲部分全体に硬質合
金の枠部材を嵌着し、該枠部材を案内板母体に溶
接して固定したり、回転自在のローラーやスプロ
ケツトを配設する等して、その摩耗を防止するよ
うにしている。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら、このような従来の技術は高価な
耐摩耗性材料を多く使用しなければならず、かつ
案内板の製作に手間と費用が多くかかり、また硬
質合金の枠部材の案内板への溶接部が剥離してし
まうことがあるなどの欠点を有している。

そこで、本考案は上記したような従来の技術の
欠点を取除くためになされたものであり、高価な
耐摩耗性材料の使用両を最小限にて、製作が容易
で安価であり、かつ耐用寿命の極めて長いチエー
ンソーのソーチエーン案内板を提供することを目
的とする。

問題点を解決するための手段 本考案に係るチエーンソーのソーチエーン案内
板、該ソーチエーン案内板の少なくとも先端湾曲
部分の周辺部分に周方向に複数個の同一形を連ね
た波形溝を形成し、該波形溝と補合する形状のあ
らかじめ一連に配列せしめたセラミツク成形品を
固着させて配設した構成を特徴とする。

作 用 したがつて本考案によるチエーンソーのソーチ
エーン案内板は、その周辺部分及びセラミツク成
形品の間の接着接合面が波形状に形成されている
ので、接合面積が大きく、このためセラミツク成
形品をソーチエーン案内板に対して剥離すること
なく強固に固着させることができ、かつセラミツ
ク材料の使用量を減少することができる。

実施例 次に、本考案を図面の実施例に基づいて説明す
る。

まず、第１図乃び第２図に示した本考案の実施
例では、チエーンソーのソーチエーン案内板１は
従来のチエーンソーのソーチエーン案内体に通常
使用されている金属材料と同様な金属材料で作ら
れている。しかしながら、本実施例のソーチエー
ン案内板１の先端湾曲部分２の周辺部分３は第１
図に示されているように周方向に複数個の三角形
を連ねた波形溝４が形成されいてる。

一方、前記した三角形の波形溝４と補合した三
角形状に成形されたセラミツク成形品５を複数個
用意し、これらセラミツク成形品５の底面部分６
を可撓性テープ７の一面に張り付けてセラミツク
成形品５をテープ７の長手方向に配列されて保持
する。

このようにしてテープ７に張り付けられたセラ
ミツク成形品５のそれぞれの斜面部分８及び９を
ソーチエーン案内板１の先端湾曲部分２の周辺部
分３の波形溝４のそれぞれの三角形の凹所に嵌合
させかつ接着する。この接着は既知の適当なろう
付け装置等を用いて行うことができる。

このようにしてソーチエーン案内板１の先端湾
曲部分２の周辺部分３に接着されたセラミツク成
形品５は、作業中にソーチエーン案内板１が樹木
や岩石などの硬い物体に当たつたりした時に脱落
してしまつたりする心配がない。また、セラミツ
ク成形品５は可撓性テープ７に張り付けられてい
るので、同一のセラミツク成形品をどのような先
端湾曲曲率のソーチエーン案内板に対しても適用
することができる。

次に、第３図に示した別の実施例では、セラミ
ツク成形品１０がソーチエーン案内板１（第１
図）の先端湾曲部分２の周辺部分３と補合するよ
うに湾曲した形状にあらかじめ一体に成形されて
おり、このセラミツク成形品１０の内側面はソー
チエーン案内板１の先端湾曲部分２の周辺部分３
の波形溝４の個々の凹所と補合する複数個の三角
形状の斜面部分１１及び１２を形成している。こ
のように形成されたセラミツク成形品１０の三角
形状の斜面部分１１及び１２をソーチエーン案内
板１の先端湾曲部分２の周辺部分３の波形溝４の
三角形状の凹所にそれぞれ嵌合させかつ接着して
ソーチエーン案内板１の先端湾曲部分２の周辺部
分３に固着させる。

考案の効果 以上説明した本考案の構成により、本考案は、
耐摩耗性を必要とするソーチエーン案内板の周辺
部分に必要性に応じて波形溝を設け、この溝に耐
摩耗性にすぐれたセラミツク成形品を固着配設す
るので、セラミツク成形品の使用量が極力少な
く、ソーチエーン案内板及びセラミツク成形品の
間の接着接合面が波形状に形成されて接合面積を
増大させ、このためセラミツク成形品をソーチエ
ーン案内板に対して剥離することなく強固に固着
させることができ、かつセラミツク成形品を一連
の形で取着できるのでソーチエーン案内板の製作
が簡単で安価であり、更にはセラミツク成形品に
潤滑油を含浸させてチエーンソーの無給油運転を
可能にし得るなどの効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るチエーンソーのソーチエ
ーン案内板の一実施例を示す要部側面図、第２図
は第１図の実施例で使用されるセラミツク成形品
の一実施例を示す斜視図、そして第３図は第１図
の実施例で使用される別の実施例のセラミツク成
形品を示す斜視図である。 １……ソーチエーン案内板、２……先端湾曲部
分、３……周辺部分、４……波形溝、５，１０…
…セラミツク成形品。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. チエーンソーのソーチエーン案内板において、
   該ソーチエーン案内板１の少なくとも先端湾曲部
   分２の周辺部分３に周方向に複数個の同一形を連
   ねて波形溝４を形成し、該波形溝と補合する形状
   のあらかじめ一連に配列せしめたセラミツク成形
   品５，１０を固着させて配設したことを特徴とす
   るチエーンソーのソーチエーン案内板。