JPH0450811Y2

JPH0450811Y2 -

Info

Publication number: JPH0450811Y2
Application number: JP1988160625U
Authority: JP
Priority date: 1988-12-09
Filing date: 1988-12-09
Publication date: 1992-12-01
Also published as: JPH0279810U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、野球、サツカー、ラグビー、ゴルフ
等の運動靴の爪先部分に被冠して爪先甲皮の保護
のために使用する運動靴用爪先保護カバーに関す
るものである。

（従来の技術）野球、サツカー、ラグビー、ゴルフ等の運動靴
は、グランドとの摺擦により特に靴先端部分から
爪先甲皮部分（以下単に爪先部分という）にかけ
ての損耗が激しく、靴本体部分よりも早期に破れ
るものである。

このため、第５図、第６図に示すように、強
度、耐摩耗性に優れた皮革、ポリウレタン等の合
成樹脂を用い、運動靴Ｓの爪先部分を覆う形態で
あつて、運動靴Ｓの爪先部分を挿入するための挿
入口１と、運動靴Ｓの爪先部分の底周縁に固定す
るための固定縁２を形成すると共に、前記挿入口
１の上部周縁の一部に開設した紐孔３に靴紐Ｒを
通すとともに、固定縁２部分に釘を打つことによ
り運動靴Ｓに固定するようにした運動靴用爪先保
護カバーＣが提案され、靴爪先部分の保護を図る
とともに、運動靴用爪先保護カバーＣの交換によ
り、運動靴の長期使用を可能としている。

ところが、上記の運動靴用爪先保護カバーＣ
は、靴紐Ｒを運動靴Ｓの紐孔に通す前に運動靴Ｓ
の爪先部分に被冠して、運動靴Ｓの紐孔と運動靴
用爪先保護カバーＣの紐孔３を合致させた後、靴
紐Ｒを通して運動靴用爪先保護カバーＣの上縁部
を運動靴Ｓに固定するとともに、爪先部分の底周
縁に固定縁２を重ねてこれを釘を用いて靴底に固
定することにより装着しなければならない。

また、運動靴用爪先保護カバーＣが摩耗した場
合には、釘を抜くとともに靴紐Ｒを解いて新しい
運動靴用爪先保護カバーＣと交換する必要がある
が、このような運動靴用爪先保護カバーＣの装
着、交換において実施する釘を打つたり抜いたり
する作業は、熟練を要するものであつて素人には
困難であり実施できないため、運動靴用爪先保護
カバーの運動靴への装着、交換の都度、交換作業
について熟練を有する専門業者に依頼しなければ
ならならず、また、運動靴用爪先保護カバーを交
換する度に靴の爪先部分の底周縁に釘による損傷
を与えるため、運動靴の耐久性が悪くなるだけで
なく、運動靴用爪先保護カバーの固定が悪くな
り、プレイ中に運動靴用爪先保護カバーが外れる
といつた不都合を生じることから、スパイクシユ
ーズの爪先を覆う保護カバーにおいて、保護カバ
ー本体の下部の両後端が、弾性を有する係止バン
ドを介して連結したものに改良され、実公昭56−
51764号公報により公知となつている。

（考案が解決しようとする課題）ところが、上記改良された運動靴用爪先保護カ
バーは、保護カバー本体主体の開口部の締付け
が、専ら係止バンドの弾性に委ねられるものであ
るため、十分な締付けができず、係止バンドで止
めていても不用意に離脱することがあり、特に皮
革製のカバー主体が、水分を含んだり疲労した場
合の締付けが弱く、長期にわたつて運動靴爪先へ
の密着状態を確保することは困難であつた。

本考案は、運動靴用爪先保護カバーと運動靴爪
先との密着が長期にわたつて維持され、不用意に
離脱することのない運動靴用爪先カバーを提供す
ることを目的としている。

（課題を解決するための手段）本考案の運動靴用爪先保護カバーは、前記目的
を達成するために、運動靴の爪先部分を覆う形態
にした強度、耐摩耗性に優れた材質からなるカバ
ー主体の下部開口周縁に、強度、耐摩耗性に優れ
た取付縁を接着し、該取付縁の両端部相互をバン
ドで連結した運動靴爪先保護カバーにおいて、前
記取付縁の爪先部分の面積を広くして、該部分
の、靴爪先部分のスパイク用突起の数とこれに対
応する位置に、穴を穿設するとともに、前記取付
縁の両端部相互を連結するバンドを、一端を取付
縁に固定した伸縮弾性の無い一対のバンド片で、
係合長さが調節できるように構成したのである。

（実施例）次に本考案の運動靴用爪先保護カバーの実施例
を図面に基づいて詳説すると以下の通りである。

第１図は本考案に係る運動靴用爪先保護カバー
の第１実施例を爪先方向を図面上方として示した
底面図、第２図は第１図におけるＡ−Ａ線断面図
であつて、運動靴の爪先部分を覆う形態にして、
運動靴Ｓの爪先部分を挿入するための挿入口１を
開口させると共に、下部周縁を内方へ曲げて運動
靴の爪先部分の底に沿わせるための周縁４を形成
した天然皮革製のカバー主体５と、前記周縁４に
接着した天然皮革製の取付縁６と、該取付縁６の
爪先側の面積を広くして靴爪先部分のスパイク用
突起Ｐに対応する位置に穴７を穿設した爪先カバ
ー底８と、底開口面の挿入口１側に、一端がそれ
ぞれ挿入口１において対向する取付縁６に固定さ
れ、他端相互が長さ調節自在に結合される一対の
バンド片からなる装着バンド９とから構成されて
いる。

なお、前記カバー主体５には、従来と同様、前
記挿入口１の舌状縁１０の一部に、靴紐Ｒを通し
て運動靴Ｓに固定するための紐孔３が設けられて
いる。

また装着バンド９を構成するバンド片は、相互
に密着結合される面フアスナー９ａ，９ｂで構成
されており、その連結長さは任意に変更できるよ
うになつている。

上記構成した運動靴用爪先保護カバーは、所定
の厚みを有する天然皮革シートを、カバー主体５
の展開形状に裁断する裁断加工をした後、つり込
み金型に入れて挿入口１と周縁４を具備する靴の
爪先形状に成形し、スパイク用突起Ｐに対応する
位置に対応する穴７を穿設した爪先カバー底８と
一体に打抜き形成された取付縁６を、前記周縁４
に接着するとともに、面フアスナーバンド片９
ａ，９ｂからなる装着バンド９のそれぞれの一端
を、取付縁６と周縁４との間に挟着固定すること
により製作する。

そして上記運動靴用爪先保護カバーは、第２図
に示すように、運動靴Ｓの爪先部分に被冠して、
スパイク用突起Ｐを爪先カバー底８の穴７から突
出させた後、面フアスナー９ａ，９ｂからなるバ
ンド片の連結により靴の爪先部分に締付け状態に
装着するのである。

第３図に示した実施例は、取付縁６と爪先カバ
ー底８を、強度、耐摩耗性に優れたポリウレタン
等の合成樹脂製のカバー主体５と同一部材で一体
に形成し、該爪先カバー底８には二個のスパイク
突起用の穴７を穿設し、装着バンド９には、一方
のバンド片９ｃに一個の雌ホツク１１ａを、他方
のバンド片９ｄに等間隔で雄ホツク１１ｂを取付
けた運動靴用爪先保護カバーである。

第４図に示した実施例は、挿入口１の上部周縁
を除く他の部分を三層構造（図示省略）とすると
ともに、爪先カバー底８には、スパイク金具用の
スリツト７ａを開設し、装着バンド９を面フアス
ナー９ａ，９ｂと尾錠金具１２を併用した一対の
バンド片で構成した運動靴用爪先保護カバーであ
る。

図示省略した運動靴用爪先保護カバーの三層構
造部分は、直径２〜４mm程度の細孔の多数が穿設
された表層と無孔の裏層との間に接着層が介在し
たものであり、皮革の層に沿つて表層と裏層とに
分離して、その表層に直径２〜４mm程度の細孔の
多数を平均的に分散させて穿設し、裏層の剥離面
にウレタンプレポリマーからなる接着剤を塗布し
て、前記表層と裏層とを、接着剤の一部を細孔内
に進入させた状態で接着した構成とする。

これら第３図、第４図に示した実施例に係る運
動靴用爪先保護カバーの製作及び使用は、第１図
に示した実施例に係る運動靴用爪先保護カバーと
略同様であるからその説明は省略する。

尚、上記実施例においてはいずれも、靴紐Ｒを
通すための紐孔３を開設したものを図示したが、
この紐孔３は必ずしも必要なものではない。

（考案の作用効果）以上説明した本考案の運動靴用爪先保護カバー
は、運動靴の爪先部分を覆う形態にした強度、耐
摩耗性に優れた材質からなるカバー主体の下部開
口周縁に、強度、耐摩耗性に優れた取付縁を接着
し、該取付縁の両端部相互をバンドで連結した運
動靴爪先保護カバーにおいて、前記取付縁の爪先
部分の面積を広くして、該部分の、靴爪先部分の
スパイク用突起の数とこれに対応する位置に、穴
を穿設するとともに、前記取付縁の両端部相互を
連結するバンドを、一端を取付縁に固定した伸縮
弾性の無い一対のバンド片で、結合長さが調節で
きるように構成したから、運動靴の爪先部分にカ
バー主体を被冠して、スパイク用突起を、強度的
に優れた爪先カバー底の穴から突出させ、一対の
バンド片からなる長さ調節可能な装着バンドを連
結すれば、スパイク突起の穴への引掛りと装着バ
ンドの連結により、確実かつ密着状態で運動靴の
爪先部分に装着することができ、プレイ中等にお
いて不用意に爪先部分から運動靴用爪先保護カバ
ーが外れたり緩むことがない。

またカバー主体が吸水や疲労で密着状態が低下
した場合には、装着バンドを締付ければ、良好な
密着状態とすることができ、緩みによる違和感を
解消することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る運動靴用爪先保護カバー
の第１実施例を爪先方向を図面上方として示した
底面図、第２図は第１図におけるＡ−Ａ線断面
図、第３図、第４図は他の実施例に係る運動靴用
爪先保護カバーの底面図、第５図は運動靴用爪先
保護カバーを装着した運動靴の部分平面図、第６
図は従来の運動靴用爪先保護カバーの底面図を示
している。１……挿入口、３……紐孔、４……周縁、５…
…カバー主体、６……取付縁、７……穴、８……
爪先カバー底、９……取付バンド、Ｓ……運動
靴、Ｒ……靴紐。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

運動靴の爪先部分を覆う形態にした強度、耐摩
耗性に優れた材質からなるカバー主体の下部開口
周縁に、強度、耐摩耗性に優れた取付縁を接着
し、該取付縁の両端部相互をバンドで連結した運
動靴爪先保護カバーにおいて、前記取付縁の爪先
部分の面積を広くして、該部分の、靴爪先部分の
スパイク用突起の数とこれに対応する位置に、穴
を穿設するとともに、前記取付縁の両端部相互を
連結するバンドを、一端を取付縁に固定した伸縮
弾性の無い一対のバンド片で、結合長さが調節で
きるように構成したことを特徴とする運動靴用爪
先保護カバー。