JPH0450693B2 - - Google Patents
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- JPH0450693B2 JPH0450693B2 JP9480985A JP9480985A JPH0450693B2 JP H0450693 B2 JPH0450693 B2 JP H0450693B2 JP 9480985 A JP9480985 A JP 9480985A JP 9480985 A JP9480985 A JP 9480985A JP H0450693 B2 JPH0450693 B2 JP H0450693B2
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- High-Tension Arc-Extinguishing Switches Without Spraying Means (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は、大電流しや断特性および耐電圧性
能に優れた真空しや断器用接点材料に関するもの
である。
能に優れた真空しや断器用接点材料に関するもの
である。
真空しや断器は、その無保守、無公害、優れた
しや断性能等の利点を持つため、適用範囲が急速
に拡大して来ている。また、それに伴い、より高
耐電圧化、しや断電流の大容量化の要求がきびし
くなつて来ている。一方、真空しや断器の性能は
真空容器内の接点材料によつて決定される要素が
きわめて大である。
しや断性能等の利点を持つため、適用範囲が急速
に拡大して来ている。また、それに伴い、より高
耐電圧化、しや断電流の大容量化の要求がきびし
くなつて来ている。一方、真空しや断器の性能は
真空容器内の接点材料によつて決定される要素が
きわめて大である。
真空しや断器用接点材料の満足すべき特性とし
て、(1)しや断容量が大きいこと、(2)耐電圧が高い
こと、(3)接触抵抗が小さいこと、(4)溶着力が小さ
いこと、(5)接点消耗量が小さいこと、(6)さい断電
流値が小さいこと、(7)加工性が良いこと、(8)十分
な機械的強度を有すること、等がある。
て、(1)しや断容量が大きいこと、(2)耐電圧が高い
こと、(3)接触抵抗が小さいこと、(4)溶着力が小さ
いこと、(5)接点消耗量が小さいこと、(6)さい断電
流値が小さいこと、(7)加工性が良いこと、(8)十分
な機械的強度を有すること、等がある。
実際の接点材料では、これらの特性を全て満足
させることは、かなり困難であつて、一般には用
途に応じて特に重要な特性を満足させ、他の特性
をある程度犠性にした材料を使用しているのが実
状である。例えば特開昭55−78429号公報に記載
の銅−タングステン接点材料は耐電圧性能が優れ
ているため、負荷開閉器や接触器等の用途によく
用いられている。但し、電流しや断性能が劣ると
いう欠点を持つている。
させることは、かなり困難であつて、一般には用
途に応じて特に重要な特性を満足させ、他の特性
をある程度犠性にした材料を使用しているのが実
状である。例えば特開昭55−78429号公報に記載
の銅−タングステン接点材料は耐電圧性能が優れ
ているため、負荷開閉器や接触器等の用途によく
用いられている。但し、電流しや断性能が劣ると
いう欠点を持つている。
一方、例えば特開昭54−71375号公報に記載の
銅−クロム接点材料は非常にしや断性能が優れて
いるため、しや断器等の用途によく用いられてい
るが、耐電圧性能では上記銅−タングステン接点
材料に劣つている。
銅−クロム接点材料は非常にしや断性能が優れて
いるため、しや断器等の用途によく用いられてい
るが、耐電圧性能では上記銅−タングステン接点
材料に劣つている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の真空しや断器用接点材料は以上のよう
に、各々の特性を活かして使用されてきたが、近
年、真空しや断器の大電流化、高電圧化への要求
が厳しくなり、従来の接点材料では要求性能を十
分満足させることが困難になつてきている。又、
真空しや断器の小形化に対しても、より優れた性
能をもつ接点材料が求められている。
に、各々の特性を活かして使用されてきたが、近
年、真空しや断器の大電流化、高電圧化への要求
が厳しくなり、従来の接点材料では要求性能を十
分満足させることが困難になつてきている。又、
真空しや断器の小形化に対しても、より優れた性
能をもつ接点材料が求められている。
この発明は上記のような従来のものの問題点を
解消するためになされたもので、大電流しや断特
性および耐電圧性能に優れた真空しや断器用接点
材料を提供することを目的としている。
解消するためになされたもので、大電流しや断特
性および耐電圧性能に優れた真空しや断器用接点
材料を提供することを目的としている。
この発明の真空しや断器用接点材料は、銅、ク
ロム、及びタンタルの硼化物を含有するものであ
る。
ロム、及びタンタルの硼化物を含有するものであ
る。
この発明における銅、クロム、及びタンタルの
硼化物を含有する真空しや断器用接点材料は、タ
ンタルの硼化物が合金中に微細に分散して銅素地
の強化及びクロム粒子の強化に寄与して、接点表
面の部分的な溶着現象を抑制し、耐電圧性能低下
の原因となる突起の発生を防止するなどの作用に
より、優れたしや断性能や耐電圧性能が得られ
る。
硼化物を含有する真空しや断器用接点材料は、タ
ンタルの硼化物が合金中に微細に分散して銅素地
の強化及びクロム粒子の強化に寄与して、接点表
面の部分的な溶着現象を抑制し、耐電圧性能低下
の原因となる突起の発生を防止するなどの作用に
より、優れたしや断性能や耐電圧性能が得られ
る。
発明者らは、銅の種々の金属、合金、金属間化
合物を添加した材料を試作し、真空しや断器に組
込み、種々の実験を行つた。この結果、銅、クロ
ム、及びタンタルの硼化物を含有する接点材料は
優れたしや断性能と耐電圧性能を有していること
が判つた。
合物を添加した材料を試作し、真空しや断器に組
込み、種々の実験を行つた。この結果、銅、クロ
ム、及びタンタルの硼化物を含有する接点材料は
優れたしや断性能と耐電圧性能を有していること
が判つた。
以下、この発明の実施例について説明する。
(接点材料の作成)
接点材料の作成は、粉末治金法により、常圧焼
結法、ホツトプレス法、及び溶浸法の3通りで行
つた。
結法、ホツトプレス法、及び溶浸法の3通りで行
つた。
第1の常圧粉末焼結法による接点材料製造法は
粒径70μm以下のクロム粉末と粒径40μm以下の
TaB2粉末と粒径40μm以下の銅粉末を各々所定
の割合で秤量した後、2時間混合を行つた。続い
て、この混合粉を所定の形状の金型に充填しプレ
ス成形を行つた。次に、この成形体を水素雰囲気
中銅の融点直下で2時間焼結を行ない接点材料と
した。
粒径70μm以下のクロム粉末と粒径40μm以下の
TaB2粉末と粒径40μm以下の銅粉末を各々所定
の割合で秤量した後、2時間混合を行つた。続い
て、この混合粉を所定の形状の金型に充填しプレ
ス成形を行つた。次に、この成形体を水素雰囲気
中銅の融点直下で2時間焼結を行ない接点材料と
した。
第2のホツトプレス法による接点材料製造法は
粒径70μm以下のクロム粉末と粒径40μm以下の
TaB2粉末と粒径40μm以下の銅粉末を各々所定
の割合で秤量した後2時間混合を行つた。つづい
て、この混合粉をカーボン製のダイスに充填し、
真空中銅の融点直下で2時間加熱、この間に100
〜300Kg/cm2この例では200Kg/cm2の荷重を加え、
接点材料の塊を得た。
粒径70μm以下のクロム粉末と粒径40μm以下の
TaB2粉末と粒径40μm以下の銅粉末を各々所定
の割合で秤量した後2時間混合を行つた。つづい
て、この混合粉をカーボン製のダイスに充填し、
真空中銅の融点直下で2時間加熱、この間に100
〜300Kg/cm2この例では200Kg/cm2の荷重を加え、
接点材料の塊を得た。
第3の溶浸法による接点材料製造法は、粒径
70μm以下のクロム粉末と粒径40μm以下のTaB2
粉末と粒径40μm以下の銅粉末を各々所定の割合
で秤量した後、2時間混合を行つた。なお、ここ
で添加する銅粉末の量は少量である。続いて、こ
の混合粉を所定の形状の金型に充填し、プレス成
形を行つた。次に、この成形体を真空中銅の融点
直下で2時間焼結し仮焼結体を得た。この後、仮
焼結体に無酸素銅の塊をのせて水素雰囲気中銅の
融点以上で1時間保持し、無酸素銅を含浸させ接
点材料とした。混合粉の成形圧力を変えることに
よつて接点材料中の銅量を所望の量にすることが
できるが、この製法の特徴である気孔を含んだ成
形体を得て後に銅を含浸させるためには接点材料
中の銅の体積が接点材料全体の1/2以下であるこ
とが望ましい。
70μm以下のクロム粉末と粒径40μm以下のTaB2
粉末と粒径40μm以下の銅粉末を各々所定の割合
で秤量した後、2時間混合を行つた。なお、ここ
で添加する銅粉末の量は少量である。続いて、こ
の混合粉を所定の形状の金型に充填し、プレス成
形を行つた。次に、この成形体を真空中銅の融点
直下で2時間焼結し仮焼結体を得た。この後、仮
焼結体に無酸素銅の塊をのせて水素雰囲気中銅の
融点以上で1時間保持し、無酸素銅を含浸させ接
点材料とした。混合粉の成形圧力を変えることに
よつて接点材料中の銅量を所望の量にすることが
できるが、この製法の特徴である気孔を含んだ成
形体を得て後に銅を含浸させるためには接点材料
中の銅の体積が接点材料全体の1/2以下であるこ
とが望ましい。
第1図はこの発明の一実施例のCu−Cr−TaB2
合金接点材料の倍率が100の金属組成の顕微鏡写
真を示す。これはクロム、TaB2及び銅粉末を
各々重量比で25:5:70の割合で秤量した後、前
記第1の常圧焼結法で得られたCu−Cr−TaB2合
金である。なお、雰囲気は高純度水素雰囲気で焼
結温度は1050〜1080℃であつた。第1図の合金は
Cu中にCr、TaB2が均一微細に分布していること
がわかる。
合金接点材料の倍率が100の金属組成の顕微鏡写
真を示す。これはクロム、TaB2及び銅粉末を
各々重量比で25:5:70の割合で秤量した後、前
記第1の常圧焼結法で得られたCu−Cr−TaB2合
金である。なお、雰囲気は高純度水素雰囲気で焼
結温度は1050〜1080℃であつた。第1図の合金は
Cu中にCr、TaB2が均一微細に分布していること
がわかる。
第4図は比較例として従来のCu−25重量%Cr
合金接点材料の倍率が100の金属組織の顕微鏡写
真を示す。これは粒径70μm以下のCr粉末と粒径
40μm以下のCu粉末を各々25:75の割合で秤量し
た後、前記第1の常圧粉末焼結法で得られたCu
−Cr合金である。なお、雰囲気は高純度水素雰
囲気で焼結温度は1050〜1080℃であつた。
合金接点材料の倍率が100の金属組織の顕微鏡写
真を示す。これは粒径70μm以下のCr粉末と粒径
40μm以下のCu粉末を各々25:75の割合で秤量し
た後、前記第1の常圧粉末焼結法で得られたCu
−Cr合金である。なお、雰囲気は高純度水素雰
囲気で焼結温度は1050〜1080℃であつた。
(接点材料の特性、実験)
上記各方法により製造された上記接点材料を直
径20mmφの電極に機械加工した後、真空しや断器
に組込み、電気特性を測定した。第2図はこの発
明の実施例の合金のしや断性能を示したものであ
り、従来のCu−25重量%Cr合金のしや断性能を
1(H)としたときのこの発明の実施例の接点材料の
しや断性能を表わしたものである。第2図は合金
中のCr量(重量%)を10(A)、15(B)、20(C)、25(D)、
30(E)、35(F)、40(G)に固定した場合のTaB2添加量
によるしや断性能の変化を示す。第2図に見られ
るように各Cr量に対してTaB2を少量添加するこ
とによつてしや断性能が従来のCu−25重量%Cr
品を上回る領域があり、しや断器用接点材料とし
て大電流用途に適するものが得られることがわか
る。しかし、Cr量によつてはTaB2の添加による
しや断性能の改良が見られない場合もあり、今回
の実験の範囲ではCr量が10〜40重量%の範囲が
非常に有効であり、特に25重量%が最も優れてい
る。また、TaB2の添加についても最適な範囲が
あり、10重量%以下が非常に有効であり、Cr量
が25、TaB2量が5の合金が従来品の1.25倍に達
し、最も優れていた。なお、今回の実験では従来
品のしや断性能を上回る合金について詳細に測定
したため、従来品を下回る合金のしや断性能につ
いては具体的な比率では示すことができないので
図中に破線で示してある。また、第2図中この発
明の実施例の合金及び従来品は、常圧焼結法、ホ
ツトプレス法の差がほとんど見られなかつたた
め、常圧焼結法で得られた合金の値で示した。
径20mmφの電極に機械加工した後、真空しや断器
に組込み、電気特性を測定した。第2図はこの発
明の実施例の合金のしや断性能を示したものであ
り、従来のCu−25重量%Cr合金のしや断性能を
1(H)としたときのこの発明の実施例の接点材料の
しや断性能を表わしたものである。第2図は合金
中のCr量(重量%)を10(A)、15(B)、20(C)、25(D)、
30(E)、35(F)、40(G)に固定した場合のTaB2添加量
によるしや断性能の変化を示す。第2図に見られ
るように各Cr量に対してTaB2を少量添加するこ
とによつてしや断性能が従来のCu−25重量%Cr
品を上回る領域があり、しや断器用接点材料とし
て大電流用途に適するものが得られることがわか
る。しかし、Cr量によつてはTaB2の添加による
しや断性能の改良が見られない場合もあり、今回
の実験の範囲ではCr量が10〜40重量%の範囲が
非常に有効であり、特に25重量%が最も優れてい
る。また、TaB2の添加についても最適な範囲が
あり、10重量%以下が非常に有効であり、Cr量
が25、TaB2量が5の合金が従来品の1.25倍に達
し、最も優れていた。なお、今回の実験では従来
品のしや断性能を上回る合金について詳細に測定
したため、従来品を下回る合金のしや断性能につ
いては具体的な比率では示すことができないので
図中に破線で示してある。また、第2図中この発
明の実施例の合金及び従来品は、常圧焼結法、ホ
ツトプレス法の差がほとんど見られなかつたた
め、常圧焼結法で得られた合金の値で示した。
第3図は合金中のCr量(重量%)を10(I)、25
(J)に固定した場合のTaB2添加量と耐電圧性能の
関係を示したものである。耐電圧性能は従来品
Cu−25重量%Cr品(K)の耐電圧性能を1とした場
合の比率で示した。第3図に見られるように、各
Cr量に対して、TaB2の添加による耐電圧性能の
著しい改善が有り、高電圧用途の接点材料として
この発明の実施例の合金が非常に優れていること
がわかる。耐電圧性能はTaB2添加量とともに上
昇するが、その上昇率はTaB2量が多くなるとゆ
るやかになり、CrとTaB2の合計が80重量%程度
で上昇は止まる。また、80重量%を超えると性能
が低下する場合も有り、使用目的によつては適切
なTaB2量を選ぶ必要がある。TaB2の添加によ
る耐電圧性能の改善について詳細なメカニズムは
まだ解明されていないが、TaB2が合金中に微細
に分散してCu素地の強化及びCr粒子の強化に寄
与して、接点表面の部分的な溶着現象を抑制し、
耐電圧性能低下の原因となる突起の発生を防止す
るなどの効果が有り、著しく合金の耐電圧性能を
向上させるものと考えられる。しかし、Cr量と
TaB2量が必要以上に増加してくると合金の製造
上も欠陥のない均一な合金が得られなくなること
も有り、また、加工性が悪くなることなどからも
接点表面の突起など耐電圧性能低下の原因が逆に
増加するため、TaB2の多い場合には添加量の割
に性能はある程度のレベルで止まつてしまう。実
験結果から見て合金中のCrとTaB2の合計が80重
量%以下が望ましい。なお、第3図中の合金で
Cr量とTaB2量の合計が50重量%以上の試料は溶
浸法で得られた合金の測定値を用いており、50重
量%未満のものについては常圧焼結法で得られた
合金の測定値を用いている。
(J)に固定した場合のTaB2添加量と耐電圧性能の
関係を示したものである。耐電圧性能は従来品
Cu−25重量%Cr品(K)の耐電圧性能を1とした場
合の比率で示した。第3図に見られるように、各
Cr量に対して、TaB2の添加による耐電圧性能の
著しい改善が有り、高電圧用途の接点材料として
この発明の実施例の合金が非常に優れていること
がわかる。耐電圧性能はTaB2添加量とともに上
昇するが、その上昇率はTaB2量が多くなるとゆ
るやかになり、CrとTaB2の合計が80重量%程度
で上昇は止まる。また、80重量%を超えると性能
が低下する場合も有り、使用目的によつては適切
なTaB2量を選ぶ必要がある。TaB2の添加によ
る耐電圧性能の改善について詳細なメカニズムは
まだ解明されていないが、TaB2が合金中に微細
に分散してCu素地の強化及びCr粒子の強化に寄
与して、接点表面の部分的な溶着現象を抑制し、
耐電圧性能低下の原因となる突起の発生を防止す
るなどの効果が有り、著しく合金の耐電圧性能を
向上させるものと考えられる。しかし、Cr量と
TaB2量が必要以上に増加してくると合金の製造
上も欠陥のない均一な合金が得られなくなること
も有り、また、加工性が悪くなることなどからも
接点表面の突起など耐電圧性能低下の原因が逆に
増加するため、TaB2の多い場合には添加量の割
に性能はある程度のレベルで止まつてしまう。実
験結果から見て合金中のCrとTaB2の合計が80重
量%以下が望ましい。なお、第3図中の合金で
Cr量とTaB2量の合計が50重量%以上の試料は溶
浸法で得られた合金の測定値を用いており、50重
量%未満のものについては常圧焼結法で得られた
合金の測定値を用いている。
なお、上記実施例ではTaの硼化物としてTaB2
を用いたものについて説明したが、TaBなど他
のTa硼化物を用いても同様の効果があつた。
を用いたものについて説明したが、TaBなど他
のTa硼化物を用いても同様の効果があつた。
以上のように、この発明は銅、クロム、及びタ
ンタルの硼化物を含有するものを用いることによ
り、しや断性能および耐電圧性能に優れた真空し
や断器用接点材料が得られる効果がある。
ンタルの硼化物を含有するものを用いることによ
り、しや断性能および耐電圧性能に優れた真空し
や断器用接点材料が得られる効果がある。
第1図は水素雰囲気の常圧粉末焼結法により製
造されたこの発明の一実施例のCu−25重量%Cr
−5重量%TaB2合金接点材料の倍率が100倍の
金属組織の顕微鏡写真を示す図、第2図はこの発
明の実施例の接点材料におけるTaB2添加量(重
量%)としや断性能の関係を示す特性図、第3図
はこの発明の実施例の接点材料におけるTaB2添
加量と耐電圧性能の関係を示す特性図、第4図は
従来のCu−25重量%Cr合金接点材料の倍率が100
倍の金属組織の顕微鏡写真を示す図である。
造されたこの発明の一実施例のCu−25重量%Cr
−5重量%TaB2合金接点材料の倍率が100倍の
金属組織の顕微鏡写真を示す図、第2図はこの発
明の実施例の接点材料におけるTaB2添加量(重
量%)としや断性能の関係を示す特性図、第3図
はこの発明の実施例の接点材料におけるTaB2添
加量と耐電圧性能の関係を示す特性図、第4図は
従来のCu−25重量%Cr合金接点材料の倍率が100
倍の金属組織の顕微鏡写真を示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 銅、クロム、及びタンタルの硼化物を含有す
る真空しや断器用接点材料。 2 クロム、及びタンタルの硼化物の合計を80重
量%以下の範囲含有する特許請求の範囲第1項記
載の真空しや断器用接点材料。 3 クロムを10〜40重量%の範囲含有する特許請
求の範囲第1項又は第2項記載の真空しや断器用
接点材料。 4 タンタルの硼化物を10重量%以下の範囲含有
する特許請求の範囲第1項又は第3項記載の真空
しや断器用接点材料。 5 タンタルの硼化物がTaBおよびTaB2のうち
の少なくとも1種である特許請求の範囲第1項な
いし第4項のいずれかに記載の真空しや断器用接
点材料。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9480985A JPS61253730A (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | 真空しや断器用接点材料 |
US06/857,190 US4784829A (en) | 1985-04-30 | 1986-04-29 | Contact material for vacuum circuit breaker |
DE19863614642 DE3614642A1 (de) | 1985-04-30 | 1986-04-30 | Kontaktwerkstoff fuer einen vakuumschalter |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9480985A JPS61253730A (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | 真空しや断器用接点材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61253730A JPS61253730A (ja) | 1986-11-11 |
JPH0450693B2 true JPH0450693B2 (ja) | 1992-08-17 |
Family
ID=14120383
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9480985A Granted JPS61253730A (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | 真空しや断器用接点材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61253730A (ja) |
-
1985
- 1985-04-30 JP JP9480985A patent/JPS61253730A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61253730A (ja) | 1986-11-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |