JPH04502622A - エタンを塩素化する方法 - Google Patents

エタンを塩素化する方法

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JPH04502622A JP2502790A JP50279090A JPH04502622A JP H04502622 A JPH04502622 A JP H04502622A JP 2502790 A JP2502790 A JP 2502790A JP 50279090 A JP50279090 A JP 50279090A JP H04502622 A JPH04502622 A JP H04502622A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 エタンを塩素化する方法 関連出願の説明 この出願は、同時に継続中の出願第040.838号(1987年4月20日に 出願)の一部継続出願であり、該出願第040.838号は、その出願時に継続 中で、現在取下げられている出願第842.189号(1986年3月21日に 出願)の一部継続出願である。
発明の属する分野 この発明は、塩素化剤として、塩化水素、塩素、又はこの2種の試薬)1cI/ CI2を任意の割合で混合して使用し、エタンを塩素化する新規な方法に関する ものである。主な生成物は、塩化エチル(C2H5CI)及び炭素原子2個を有 する、不飽和塩素化炭化水素である。後者には、塩化ビニル(C112=CI( CI)、塩化ビニリデン(C)12=CCIz)、トリクロロエチレン([:H Cl=CCl 、)及びペルクロロエチレン([:CI□−CCI2)がある。
この方法を実施する条件を調整することにより、塩化ビニルの生成を最大にする ことができる。
前記化合物は、従来、炭化水素のかなり高価な原料から製造されてきた。今世紀 初頭より、塩化ビニル、トリクロロエチレン及びペルクロロエチレンの大規模生 産が、アセチレンを使用して開始された。大量の電気エネルギーを消費する、炭 化カルシウムからの生成物である、アセチレンは、比較的高価な原料であった。
1950年代にエチレンのオキシ塩素化法が開発され、アセチレンに代わり、塩 素化炭化水素の供給原料として、それほど高価でないエチレンが使用されるよう になった。今日では、実質的にすべての塩素化エタン/エチレン生成物は、エチ レンから誘導されている。
エチレンは、世界的な規模のプラントによって、大規模に生産されているが、そ のコストは、エチレンを選択的に生産するのに用いるエタンの値段よりも、必然 的に高い。エチレンのコストにかかわるのは、本来非能率で、複雑かつ高温のク ラッキング工程が必要なことである。したがって、塩素源として塩化水素と塩素 を使用する割合について、柔軟性が失われない限り、塩素化エタン/エチレンの 生産で、エチレンに代えてエタンを用いることは、重要な利点となる。特に、塩 化ビニルを生産する場合、生成物454g(1ボンド)当たり、エチレン約20 4g(約0.45ポンド)が必要なので、炭化水素未反応材料のコストの抑制は 、重要である。
従来技術の欠点をなくすために、コスト的に有効な手段により、エタンのオキシ 塩素化について多くの試みがなされている。例えば、オキシハロゲン化及び関連 技術を使用した方法が、次の米国特許に開示されている:米国特許第3.470 .260号、2.334.033号、2、498.546号、3.173.96 2号、3.345.422号、4.000.205号、4、020.117号、 4.284.833号、4.375.569号、4.386.228号、4、4 46.249号、4.461.919号及び4.467、127号である。
したがって、本発明の目的は、従来の方法の欠点を克服したエタンを塩素化する 方法を提供することである。
また、本発明の目的は、吸熱及び発熱反応、すなわち、全体的なエネルギー要求 をほとんど相殺することができるように連結して実施される、置換塩素化及び解 離を含む、前記と同種の方法を提供することである。
本発明のこれら及び他の目的、特徴及び利点は、次の記載及び添付図面により明 らかになるであろう。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の塩素化方法を実施するための好ましい手段の系統図であって、 リサイクル手段、及び塩素化生成物の回収及び分別手段を有する熱反応器に連結 しているシェル型管状触媒反応器を含むものである。
発明の概略 本発明の好ましい実施態様においては、2種の分離した反応工程が連結して実施 される。第1反応工程では、触媒の存在下でペルクロロエチレンを塩化水素、及 び空気又は酸素と反応させて、ヘキサクロロエタン及び水を生成する。第2反応 工程では、ヘキサクロロエタンを反応生成物から分離し、かつ蒸気相において、 エタンと反応させ、主として目的とする塩素化炭化水素と塩化水素を生成する。
後者を、第1反応工程にリサイクルするので、塩化水素は実質的に生成しない。
本発明の他の好ましい実施態様は、塩素源として塩化水素を使用し、エタンを塩 素化する方法に関するものである。この方法は、連結して実施される工程を有す るものであって、第1反応工程では、実質的にペルクロロエチレンからなる塩素 化エチレンを、オキシ塩素化触媒の存在下で塩化水素及び酸素を用いて、オキシ 塩素化し、実質的にヘキサクロロエタン及び水からなる反応生成物を生成し、第 2反応工程では、前記へキサクロロエタンを反応生成物から分離し、かつそれを 、蒸気相中でエタン供給原料と反応させ、塩素化エタン、ペルクロロエチレンを 含む塩素化エチレン、及び塩化水素を生成し、かつ第3反応工程では、第2反応 工程の前記生成物を分離し、分離したペルクロロエチレン及び塩化水素を出発材 料として使用して、第1反応工程を繰り返えすものである。こうして、再生され たヘキサクロロエタンを使用する塩素化が達成される。この方法は、塩化水素す べてを使用するように実施され、塩化水素の正味の生成が防止されている。
本発明の方法の反応を、塩化ビニルの製造に関する次の式により示す。
1、CCl2=CCIz +2HCI + 1/202 → CC]、CC1, + H2O2a、2CC]sCC]a + CAL −12CCI2=C[:1 2 + C2+−13CI + 3HCI前記式を整理すると、正味の反応は次 のようになる:3、CzH−+ 1(CI + 0□ → C,HsC] +  2)120塩素を第2反応工程に加える好ましい実施態様において、次の反応が 起こる: 2b、 2C12+ C2L →C2H,CI + 3)IC+CIクロロエチ レンをオキシ塩素化して、ヘキサクロロエタンにする第1反応工程は、十分な熱 除去を行うために、通常、溶融塩反応器、流動床反応器、又はシェル型管状反応 器で行われる。
その温度は、約200°〜約375℃の範囲に保つ。選択される触媒は、不活性 な支持体の上に配置された塩化銅である。これは、周知のディーコン(Deac on)触媒であって、実験的な方法で、塩化水素と空気から、塩素を生成するの に使用されているものである。
好ましい実施態様として、各種の塩を、塩化銅触媒に混合して、その有効性を増 進することができ、その塩は、例えば、塩化カリラム、塩化鉄(I[r)及び塩 化鉛である。
第2反応工程は、高温の蒸気相中で行い、その温度は、例えば、約400°〜約 700℃とする。望ましい温度は、反応時間と関連する。例えば、高温では、短 い保持時間にすることができる。所望のへキサクロロエタンを生成するのに、不 十分な塩化水素しかない場合、第2反応工程に塩素を供給することができる。し たがって、全体の工程をとおして、いかなる割合ででも、塩化水素及び塩素を使 用することができる。好ましい実施態様において、第2反応工程で生成した部分 的に塩素化したエタン又はエチレンを、さらに塩素化するために、第2反応工程 にリサイクルする。第2反応工程への好ましいエタン供給原料は、塩素化エタン 又は塩素化エタンの混合物である。
第2反応工程において、エタンを塩素化する機構は複雑であるが、その化学的機 構を明瞭にするのに、ある種の規則が役立つ。
実際、塩素化及び脱塩化水素化の両方が、共に起こる。したがって、本発明では 、置換塩素化により、エタンからジクロロエタンを生成し、この化合物を、順次 、脱塩化水素化して、塩化ビニルを生成することを意図している。その中間生成 物の塩化エチルは、相対的に熱安定性なので、目に見えるほど解離せず、エチレ ンを生成しな、い。
第2反応工程を実施する程度の高温では、2重結合に対する付加的な塩素化は、 ごく僅かである。さらに、不飽和化合物の置換塩素化は、飽和化合物の塩素化よ りも遅いことが知られている。
したがって、本発明では、エタン及び塩化エチルが、塩化ビニルに代わって、優 先的に塩素化され、かつ後者は、一旦形成されると、比較的安定である。
好ましい実施態様において、第2反応工程を実施する条件を変更することにより 、生成物の割合を調整することができる。したがって、好ましくは、大過剰のエ タンを使用し、反応器に塩化エチルをリサイクルし、かつ反応器において塩化ビ ニルの逆混合(back−mixing)を防止することにより、塩化ビニルの 生成を最大にすることができる。それに反し、さらに高次の塩素化生成物、例え ば、トリクロロエチレンを目的とする場合、さらに激しい条件で行うことができ る。後者の条件下の場合、ヘキサクロロエタンをさらに高い割合で反応器に供給 し、かつ前記範囲内でさらに高い蒸気相温度にすることが好ましい。
第2反応工程の温度制御は、塩素化と脱塩化水素化反応を同時に行うことにより 、促進することができる。この利点は、米国特許第2.547.139号で指摘 されている。置換塩素化、例えば、エタンからの塩化エチルの生成は、発熱、す なわち熱を発生する。ジクロロエタンから塩化ビニルを生成するときに起こるよ うな脱塩化水素化は、吸熱、すなわち熱を吸収する。この塩素化及び脱塩化水素 化反応を厳密に行うことにより、熱的要求をほとんど相殺することができる。
好ましい実施態様の詳細な説明 図面について述べると、図1は、本発明の方法の好ましい実施態様の実施の略図 である。空気、塩化水素及びベルクロロエチレンを、塩化銅触媒を含むシェル型 管状反応器10に供給する。オキシ塩素化反応は、反応器10で起こり、排出液 を冷却器20で冷却し、液体を凝縮する。分離器30において、水を塩素化有機 物からデカントする間に、不活性ガスを排気する。
ヘキサクロロエタン(未反応のペルクロロエチレンに溶けているヘキサクロロエ タンを含む。)を、熱反応器40にポンプで送る。
この反応器における、エタン供給原料の供給に続く蒸気相反応において、ヘキサ クロロエタンはエタンの塩素化に役立つ。
熱反応器40から発生する熱蒸気を冷却しく例えば、冷ペルクロロエチレンの流 れにより)、重質成分(heavy−ends)及びタールの生成を最小にする のが好ましい。未反応のエタン及び塩化水素を、塩素化された有機物から分離し 、塩素化された有機物は、生成物として分別するために蒸留カラム50にポンプ で送る。吸収装置60において、希塩酸に吸収させることにより、塩化水素を未 反応のエタンから分離し、ストリッパー70に供給する。好ましい実施態様にお いて、抽出した塩化水素を、触媒反応器10にリサイクルする。また、底部にあ るベルクロロエチレンを、オキシ塩素化工程の触媒反応器に戻す。他のカラム( 図示せず。)でさらに分別した後、塩化エチル及び、所望ならば、他の軽量成分 を、未反応のエタンとともに、熱反応器40にリサイクルしてもよい。蒸留によ って得られる主な生成物は、塩化エチル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、トリク ロロエチレン及びベルクロロエチレンである。
前記の方法は、かなり簡単なようであるが、成功するように実施するには、次の 規則に厳格に従わなければならない:1、 オキシ塩素化を経て製造されたヘキ サクロロエタンは、熱反応器に供給する前に、反応生成物から分離しなければな らない。
ベルクロロエチレンを除去するとともに、副生物の生成を避けるために、いかな る不純物もヘキサクロロエタンから分離しなければならないが、その分離は難し く、塩化水素の有効性を低下させる。熱反応器は、無水状態又は露点に維持し、 激しい腐食の問題を防止しなければならない。全酸素を熱反応器から除去し、燃 焼を防止するとともに、水の生成を防止しなければならない。
2、塩化水素を、オキシ塩素化反応器にリサイクルする前に、すべての炭化水素 を除去し、燃焼反応を防止するとともに、排気ガス中に炭化水素が放出されるこ とによって生じる、汚染問題を防止する。
3、熱反応器中で再生成されたベルクロロエチレンを、オキシ塩素化反応器にリ サイクルする前に、生成物の流れから分離しなければならない。オキシ塩素化反 応器に供給されるいかなる飽和炭化水素も、燃焼することになる。ペルクロロエ チレン以外の不飽和炭化水素は、オキシ塩素化反応器中で塩素化され、最終的に 望ましくない副生物になる。揮発性の不純物は、排気ガス中に逃げることになる 。
リサイクルの流れに必要とされる分離は、無視することはできない。例えば、ヘ キサクロロエタンは、水に極めて僅かしか溶けないので、それを完全に乾燥させ ることが可能である。共沸蒸留の原理を用いて、塩化水素を分離する。最後に、 生成物の流れからベルクロロエチレンを分離する場合、沸点の相違が、その分別 の容易さを決める。
本発明によって製造される製品は、価値のある商品である。塩化ビニルモノマー は、プラスチック材料の生産に極めて大量に消費されている。塩化ビニリデンは 、サラン(商品名)として一般に知られている特性フィルムを製造するのに使用 される、他の重要なモノマーである。トリクロロエチレンは、航空機、自動車及 びその他の金属二次加工工業で使用されている、有効な脱脂溶剤である。その相 対的な安全性及び難燃性から、ベルクロロエチレンは、ウール製衣料品及び他の 衣服に使用する一般的なドライクリーニング溶剤である。
ここまでに記載した本発明において、出願人が排他的な特権及び所有権としての 請求の範囲に記載することを望む内容は、次の通りである。
国際調査報告

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.塩素源として塩化水素を使用し、塩化水素の実質的な生成を防止した、エタ ンを塩素化する方法であって、第1反応工程;実質的にベルクロロエチレンから なる塩素化エチレンを、オキシ塩素化触媒の存在下で、塩化水素及び酸素によっ て、オキシ塩素化し、実質的にヘキサクロロエタン及び水からなる反応生成物を 生成する工程、 第2反応工程;第1反応工程の反応生成物から前記ヘキサクロロエタンを分離し 、それを蒸気相中で、エタン供給原料と反応させ、塩素化エタン、ベルクロロエ チレンを含む塩素化エチレン及び塩化水素を生成する工程、及び 第3反応工程;第2反応工程の炭化水素生成物から、ベルクロロエチレン及び塩 化水素を分離し、分離された塩化水素及びベルクロロエチレンを第1反応工程に リサイクルして、再生されたヘキサクロロエタンを使用して塩素化を行う工程が 、連結して実施され、 塩化水素がすべて利用され、塩化水素の正味の生成がない前記方法。
  2. 2.塩素(元素)を第2反応工程に加える、請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 3.第2反応工程で生成した部分的に塩素化されたエタン/エチレンを、さらに 塩素化するために第2反応工程にリサイクルする、請求の範囲第1項記載の方法 。
  4. 4.第2反応工程に対するエタン供給原料が、塩素化エタン又は塩素化エタンの 混合物である、請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 5.第1反応工程で使用される触媒が、不活性な支持体の上に配置された塩化銅 である、請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 6.触媒が、塩化銅、及び塩化カリウム、塩化鉄(III)及び塩化鉛からなる 群より選ばれる塩との混合物である、請求の範囲第5項記載の方法。
  7. 7.第1反応工程におけるオキシ塩素化反応が、約200°〜約375℃の範囲 の温度で実施される、請求の範囲第1項記載の方法。
  8. 8.蒸気相エタン塩素化反応が、約400°〜約700℃の範囲の温度で実施さ れる、請求の範囲第1項記載の方法。
  9. 9.請求の範囲第1項記載の方法によって製造された、塩化ビニル。
  10. 10.請求の範囲第1項記載の方法によって製造された、塩化ビニリデン。
  11. 11.請求の範囲第1項記載の方法によって製造された、トリクロロエチレン。
  12. 12.請求の範囲第1項記載の方法によって製造された、ベルクロロエチレン。
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