JPH04501656A - 立体化学的反応を触媒する方法 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
立体化学的反応を触媒する方法
本出願は同時出願中の米国特許連続第674,253号明細書(1984年11
月27日出願)と一部継続し、後者は米国特許連続第556.016号明細書(
1983年11月29日出願)の一部継続であり、これらの内容は参考として本
明細書中に取り入れている。
発明の背景
本発明は立体化学的反応を触媒するためのモノクローナル抗体の使用に関する。
モノクローナル抗体はハイブリドーマ細胞によりつくられる免疫グロブリンであ
る。
モノクローナル抗体は単一の抗原決定基と反応し、通常数のモノクローナル抗体
をスクリーニングすることにより、望む特異性、親和性およびイソタイプを存す
る個々の抗体を選ぶことができるようになる。ハイブリドーマ細胞系は化学的に
同一の抗体の一定した安価な給源を提供し、このような抗体の調製は容易に標準
化できる。モノクローナル抗体の調製法は当業者のよ(知るところである。例え
ば、Koprowski、 H,等、米国特許第4,196゜265号明細書、
1980年4月1日発行参照。
モノクローナル抗体による抗原認識は、免疫グロブリン(Ig)分子のN−末端
領域中の特異的結合部位に帰することができる。1g分子はあらゆるタフパフ質
−タクパク質相互作用に特徴的な同型の近距離力により抗原と反応すると考えら
れる。抗原−抗体相互作用はきわめて特異的であるが、それは抗体の結合部位お
よび対応する抗原の決定基あるいはエピトープの相補的三次元形状のためである
。このような相補的形状のため分子が互に密接に接近してかなりの表面積にわた
り相互作用できるようになる。抗体−抗原相互作用の特異性は抗原決定基の構造
変化が抗体に対する抗原の結合定数に著しい減少をもたらすという事実により証
明される。抗原に対する抗体の結合定数は一般に基質に対する酵素のそれよりは
るかに大である。
モノクローナル抗体の用途は公知である。一つのこのような用途は診断法にある
。例えば、David、 G、およびGreene、 H,米国特許第4,37
6.110号明細書、1983年3月8日発行参照。
モノクローナル抗体はまた免疫吸着クロマトグラフィーによる物質の回収にも使
用されて来た。例えば、Milstein、C,l 980+ 5cintif
ic American 243 +66.70参照。
しかし、モノクローナル抗体が化学反応を触媒するために使用できることは未だ
示唆されたことがない。事実、触媒反応の分野は免疫学分野とは無関係に発展し
て来ている。触媒として抗体を使用する唯一の報告された試みは、本出願者の知
る限り、望む反応の速度増加が無意味に終っている。G、P、Royer、 l
980 、 Advances in化学反応の進行中に、生成物に到達する
までに反応体は異なる状態を通過する一連の遷移を受ける。分子で表現すると、
中間状態を経るこれら遷移は結合距離、角度などの変化を反映している。反応体
から生成物への遷移は、中間体を生成しこれが分解して生成物を生ずると考える
ことができる。反応の全体の速度は反応体、中間体、および生成物の間の平衡を
特徴づける平衡定数として表わすことができる。
触媒反応は反応体の状態に関して中間体の安定化とみなしつる。触媒は反応速度
を増加させ、反応の終りに実質的に化学変化を受けずに回収される物質である。
触媒は消費されないが、触媒は反応にあずかるということが一般に意見の一致を
みている。
触媒反応は商業的に重要であるにも拘らず、簡単な化学的触媒反応および酵素触
媒反応両方に大きい制約が付随する。化学的に触媒される過程はしばしば望む生
成物を高収量で与えない。このような過程はしばしば副反応に由来する不純物を
生成する。更にまた、化学触媒は多くの重要な化学反応に対して知られていない
。他の制約として、触媒が比較的高価なこと、化学的活性化を必要とすること、
大気圧条件下であるいは少量の水の存在下で使えないこと、そして空気中の酸素
の存在で引火または爆発することがあげられる。酵素触媒反応は、個々の反応を
実行するために必要とする適当な特異性と触媒機能をもつ天然産酵素の現存と発
見に左右される。酵素は多くの化学反応に対し未知である。
本発明は触媒反応への新規アプローチを提供することによりこれら制約を克服す
るものである。本発明は触媒技術において以前には達成されていないある度合の
作用特異性および効率を有する便利で入手容易な、そして安価な触媒としてのモ
ノクローナル抗体の製造法と使用法を提供するものである。
発明の要旨
本発明は、少なくとも1種の反応体から少なくとも1種の生成物への変換を含む
化学反応の速度を増加させるため、モノクローナル抗体を使用する方法に関する
。
本発明の実施においては、モノクローナル抗体と反応体(複数のことがある)と
の間の複合体形成に適した条件下で反応体(複数のことがある)と適当なモノク
ローナル抗体とを接触させる。複合体を形成した反応体(複数のことがある)は
生成物(複数のことがある)に変換され、そして生成物(複数のことがある)は
複合体から遊離する。
一つの具体例において、本発明は、例えばオキシドレダクターゼ、トランスフェ
ラーゼ、ヒドロラーゼ、リアーゼ、イソメラーゼ、およびリガーゼといった酵素
によっても触媒される化学反応の速度の増大に役立つ。もう一つの具体例におい
て、本発明は触媒酵素が知られていない化学反応の速度を増加させるのに役立つ
。このような反応にはとりわけ酸化、還元、付加、縮合、脱離、置換、開裂、お
よび転位が含まれる。
本発明によれば、化学反応の速度を100倍以上、なるべくは10,000倍以
上増加させることができる。
抗体−反応体複合体形成に適した条件はプロトン性溶媒、なるべくは水を含み、
約6.0から約8.0.なるべくは約6.0から約7.5のpH値に保ち、そし
て約4°Cから約50°C1なるべくは約20”Cから45°Cの温度に保った
溶液相あるいは乳化反応系により与えられる。
イオン強度はμ=l/2ΣC,Z、!(式中、Cは濃度、Zはイオン性溶質の電
荷である)で表わされる。これは2.0モル/リットル、なるべくは約o、lか
ら1. 5モル/リットルの値に保つべきである。本発明方法は減圧または昇圧
下に実施できるが、なるべくは常圧で実施するのがよい。
本発明の実施に使用するのに適したモノクローナル抗体はK>1(ただし、K=
に、/に、 、ここでに、は反応体に対するモノクローナル抗体の親和定数であ
り、k、は生成物に対するモノクローナル抗体の親和定数である)により特徴づ
けられる。モノクローナル抗体は、r+>r++(ただし、rlは抗体と反応体
との間の複合体の形成速度であり、roはモノクローナル抗体欠如下での化学反
応の速度である) 、rz > ro (ただし、r、は複合体形成した反応体
から複合体形成した生成物への変換速度である)、およびrs>re(ただし、
r、は複合体からの生成物の解放速度である)によって更に特徴づけられる。
適当なモノクローナル抗体の製造法も開示されている。
−具体例を示すと、当業者にとり公知の方法の変法によりつくられたハイブリド
ーマ細胞を能力でスクリーニングして適当なモノクローナル抗体をつくる。
もう一つの具体例では、抗−イディオタイプ モノクローナル抗体を公知の酵素
−基質系に対し調製する。この抗−イディオタイプ モノクローナル抗体を用い
て基質から生成物への変換速度を増加でき、アロステリック支配を受けない。
発明の詳細な記述
上記の通り、本発明は少なくとも1種の反応体を少なくとも1種の生成物へ変換
する化学反応の速度を増加させる方法を提供するものである。本発明を実施する
際は、モノクローナル抗体と反応体(複数のこともある)との間で複合体を形成
させ、反応体(複数のことがある)を生成物(複数のことがある)へ変換し、複
合体から生成物(複数のことがある)を解放することのできる適当な条件下で、
反応体(複数のことがある)を少なくとも1種の適当なモノクローナル抗体と接
触させる。
本発明に役立つモノクローナル抗体は、Koprowski等か米国特許第4,
196.265号明細書、1980年4月1日発行に開示した技術の変法により
つくられる(前記特許明細書は、参考として本明細書にとり入れである)。この
方法の詳細は当業者のよく知るところである。本発明の一つの具体例をあげると
、反応に向けられた一連のモノクローナル抗体は適当な条件の下でつくられる。
これは先ずBALB/Cマウスを適当な抗原で免疫化するものである。その抗原
は望む反応体、ペプチドまたは他の担体分子に結合した望む反応体、反応中間体
または反応体の類縁体、生成物、または反応中間体のいずれでもよい。本明細書
中で用いた「類縁体」という用語は、異性体、同族体、または化学構造に関して
、類縁体に対して立たされた抗体が反応体との免疫学的反応にあずかることはで
きるが、必ずしも類縁体の反応を触媒する必要はないという具合に十分反応体と
似ている他の化合物を包含する。例えば、もし触媒しようとする反応が、0−ニ
トロフェニル−β−D−ガラクトシドの開裂であるとすると、その抗原は、類縁
体の担体に結合したジニトロフェノール(例えば、キーホール リムペットヘモ
シアニンでよく、あるいは抗原は反応体の0−ニトロフェニル−β−D−ガラク
トシドでもよい。
もう一つの例として、もし触媒しようとする反応が、2分子のアミルプリン酸を
縮合してポルホビリノゲンをつくるものであれば:
その抗原は類縁体の3−グリシル−4−ヒドロキシ−4−メチル−1,5−ヘブ
タンニ酸でよい:H
次に抗体産生リンパ球を免疫化マウスの膵臓から取り出し、骨髄腫細胞、例えば
5P210細胞で雑種形成を行なってハイブリドーマ細胞をつくる。次にこれら
ハイブリドーマ細胞をマイクロタイタープレートのウェルに塗布する。ハイブリ
ドーマ細胞によりつくられるモノクローナル抗体の系列を適当な条件下でスクリ
ーニングして、適当な条件下で望む反応を触媒するモノクローナル抗体を同定す
る。スクリーニングは、マイクロタイターウェルから採った培地の一部で反応体
の標準化溶液を処理し、通常の測定機器法によって望む生成物の存在を測定する
ことにより行なうのが便利である。この測定は、例えば分光光度法によりあるい
は気−液または高圧液体クロマトグラフィーにより容易に行なわれる。望む生成
物または反応体の標準化した試料との比較により反応速度を測定できる。この方
法で、触媒となるモノクローナル抗体を産生ずるハイブリドーマ細胞を含むウェ
ルが同定される。選ばれたハイブリドーマ細胞を次に培養してコロニーを得る。
これらコロニーを容器内または生体内系で更に増殖させる。後者の場合、同系B
A L B/Cマウスのようなマウスを選ばれたハイブリドーマ細胞で腹腔内
接種すると、一般に2週あるいは3週間以内に腫瘍を生ずる。これら腫瘍は腹水
の生成を伴ない、この腹水が望むモノクローナル抗体を含んでいる。次にこのモ
ノクローナル抗体を、常法により、例えば限外濾過、超遠心、透析、およびイム
ノアフィニティー りロマトグラフイーにより腹水から別々に採取する。
本発明に係るモノクローナル抗体は、次式:%式%
により特徴づけられる。式(1)中には反応体に対するモノクローナル抗体の親
和定数、kr、対生成物に対するモノクローナル抗体の親和定数、k、、の比と
して定義される。この式は、モノクローナル抗体が生成物に対してもつよりも強
い結合親和力を反応体に対してもっているという事実を反映している。従って、
反応体から生成物を生ずる化学変化の結果として、複合体形成した分子に対する
モノクローナル抗体の結合親和力は減少し、そして分子、即ち生成物が複合体か
ら解放され、これにより遊離モノクローナル抗体触媒を再生する。なるべくKは
10’より大であるのがよい。
式(2)、(3)、および(4)は本発明に役立つモノクローナル抗体の動力学
的特性を述べている。
式(2)は、rl (抗体と反応体との間の複合体形成速度として定義される)
がre (ただし、roはモノクローナル抗体欠如下の化学反応速度である)よ
り大でなければならないことを述べている。式(3)は、r2(複合体形成した
反応から複合体形成した生成物への変換速度として定義される)がroより大で
なければならないことを述べている。式(4)は、rs (複合体からの生成物
の解放速度として定義される)がroより大でなければならないことを述べてい
る。当業者は速度r0、r + 、r tおよびr、を、公知の方法により直接
あるいは間接的に都合よく測定できることを認識するであろう。
本発明に係るモノクローナル抗体は、これら特性を有する結果として、化学反応
をなるべくはファクター10”より多く、そして更に好ましくはファクター10
4より多く速度を促進できるのである。
本発明によると、別々に採取されたモノクローナル抗体を、モノクローナル抗体
と反応体との間に複合体を形成しつる適当な条件下で反応体と接触させる。当業
者は複合体形成に適した条件が、考慮中の個々の反応体およびモノクローナル抗
体によって変化しうろことをよく認識しているであろう。従って、本発明方法は
、モノクローナル抗体が反応体(複数のことがある)との複合体形成を妨げられ
たり、あるいは他の仕方で不活性化されることがない限り、種々な反応条件下で
実施できる。更に詳しく言えば、複合体形成に適した条件は、プロトン性溶媒、
なるべくは水を含み、約6.0から約8.0、なるべくは約6.0から約7.5
のpH値に保たれ、そして約4℃から約50°C1なるべくは約20°Cから約
45°Cの温度に保たれた溶液相および乳化反応系である。イオン強度μ=1/
2ΣC,Z、”(式中、Cは濃度であり、Zはイオン性溶質の電荷である)は約
2.0モル/リットル以下の値、なるべくは0.1から1.5モル/リットルに
保つべきである。本発明方法は減圧または昇圧で実施できるが、なるべくは常圧
で行なうのがよい。溶液相および乳化反応系のほかに、適当な条件はモノクロー
ナル抗体を付けた支持体材料を使用することである。このような支持体材料は当
業者のよく知るところであり、これら材料にモノクローナル抗体を付ける方法も
知られている。
本発明方法は化学反応の速度を増加させるのに広く役立つ。この方法は、例えば
−反応体から一生酸物への変換を含む化学反応に適用できる。このような反応と
してα−アミノ酸の変換があり、インドールピルビン酸からし一トリプトファン
への変換を例としてあげることができる。もう一つの例は、環状ポリヌクレオチ
ドから線状ポリヌクレオチドへの変換をあげることができる。本明細書中で「ポ
リヌクレオチド」という用語はポリ−およびオリゴヌクレオチドの両方を含むよ
うに使用している。
本発明方法はもっと複雑な化学量論の化学反応にも適用できる。例えば、二つの
反応体から一つの生成物への変換を含む反応速度も、本発明方法により増加させ
ることができる。このような反応の一例は、アミル−プリン酸2分子からポルホ
ビリノゲン1分子への変換である。
本発明方法はまた一つの反応体から二つの生成物への変換を含む反応にも有用で
ある。このような反応の例として、β−D−ガラクトシドからD−ガラクトース
および第二の生成物への変換、ならびにポリヌクレオチド、ポリペプチドあるい
は多糖類がそれぞれこれらから誘導される二つのフラグメントに開裂する反応が
あげられる。
本明細書で用いた「ポリペプチド」および「多糖類」という用語は、それぞれポ
リ−およびオリゴペプチドならびに多糖類およびオリゴ糖を包含する。
拳法は一つの反応体から多数の反応体への変換を含む化学反応の速度を増加させ
る際も利用できる。このような反応には、就中、ポリヌクレオチド、ポリペプチ
ドおよび多糖類から、それぞれこれらから誘導されるフラグメントへの変換が含
まれる。
本発明のもう一つの具体例においては、反応体を、各各が反応体上の異なる決定
基に向けられる1種より多いモノクローナル抗体と接触させる。従って、反応体
がポリヌクレオチドで、モノクローナル抗体がポリヌクレオチド内の異なるヌク
レオチド配列に向けられる場合には、特定のポリヌクレオチドフラグメントが反
応体から開裂しつる。
拳法はまた二つの反応体から二つの生成物への変換を含む反応の速度を増加させ
る際にも役立つ。このような反応には一つの反応体と第二の反応体との間で官能
基が交換して二つ新しい生成物を生ずる反応、例えばエステル交換が含まれる。
化学量論について、上記に列挙したが、これらだけに限るという意味ではなくむ
しろ本発明の広範囲の利用性を示すものであり、実際に拳法は考慮中の反応の化
学量論によって制限を受けない。
上記説明および例示から明らかなように、本発明方法は酸化、還元、付加、縮合
、脱離、置換、開裂、および転位を特に含めて多種多様な化学反応にわたって有
用である。
これら例はまた本発明の高度の触媒特異性をも説明している。例えば、本発明の
実施においては、特異的なヌクレオチド順序のところでのみポリヌクレオチドと
相互作用するか、あるいは特異的なアミノ酸配列のところでのみペプチドと相互
作用するモノクローナル抗体をつくることができる。
本発明方法は、酵素によっても触媒されうる反応の速度を増加させるためにも使
用できる。例えば、酵素はオキシドレダクターゼ、例えばアルコールデヒドロゲ
ナーゼ、グルコースオキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ、ジヒドロウラシル
デヒドロゲナーゼ、あるいはL−アミノ酸オキシダーゼ、トランスフェラーゼ、
例えばグアニジノアセテートメチルトランスフェラーゼ、セリンヒドロキシメチ
ルトランスフェラーゼ、あるいはアスパルテートアミノトランスフェラーゼ、ヒ
ドロラーゼ、例えばアセチルコレステラーゼ、グルコース−6−ホスファターゼ
、あるいはホスホジェステラーゼ、リアーゼ、例えばピルベートデカルボキシラ
ーゼ、アルドラーゼまたはヒスチジンアンモニア−リアーゼ、イソメラーゼ、例
えばリブロースホスフェートエピメラーゼ、あるいはりガーゼ、例えばチロシル
−tRNAシンターゼまたはアセチルCoAカルボキシラーゼでよい。
上記の通り、拳法はアミル−プリン酸2分子からポルホビリノゲン1分子への変
換、即ち天然には酵素、アミルプリン酸デヒドラターゼにより触媒される反応の
速度を増加させるために:環状ポリヌクレオチドから線状ポリヌクレオチドへの
変換または線状ポリヌクレオチドからその2種以上のフラグメントへの変換、即
ち天然にはホスホジェステラーゼ(制限)酵素により触媒されるポリヌクレオチ
ド中の特定のホスホジエステル結合の開裂を含む反応の速度を増加させるために
:α−ケト酸、例えばインドールピルビン酸からα−アミノ酸、例えばL−)リ
ブトファンへの変換、即ち天然にはトランスアミナーゼ酵素により触媒される反
応体から生成物へのアミノ基の転移を含む反応の速度を増加させるため;そして
β−D−ガラクトシドからD−ガラクトースおよび第二の生成物への変換、即ち
β−D−ガラクトシダーゼの開裂を含む反応の速度を増加させるために使用でき
る。
本発明のもう一つの具体例においては、酵素に対する既知基質である抗原へ向け
られたモノクローナル抗体を調製し、その基質から生成物への変換速度を増加さ
せるために使用する。この方法は、例えば酵素β−D−ガラクトシダーゼに対す
る公知の基質である0−ニトロフェニル−β−D−ガラクトシドから0−ニトロ
フェノールとD−ガラクトースへの変換速度の増大に役立つ。この方法において
は、BALB/Cマウスを酵素で接種し、前記の一般技術に従って処理を進める
ことによりその酵素に対する一連のモノクローナル抗体をつくる。このようにし
てつくられた抗体系列を適当な条件下でスクリーニングして、酵素の活性部位と
結合する第一のモノクロ゛ −ナル抗体を同定する。このようなモノクローナル
抗体は、適当な条件下で酵素への抗原(基質)の結合を阻害する抗体に対してス
クリーニングすることにより同定しつる。このスクリーニング法は、酵素結合性
を測定する従来の方法、例えばラジオイムノアッセイ(RI A)により便利に
実施できる。このようにして同定されたこの第一のモノクローナル抗体を一般的
技術に従って別々に採取し、新しいBALB/Cマウスの接種に用いる。この一
般的技術に従うことにより、最初のモノクローナル抗体に対し一連のモノクロー
ナル抗体がつくられる。このようにしてつくられた抗体は「抗−イディオタイプ
」モノクローナル抗体と呼ばれる。この抗−イディオタイプモノクローナル抗体
の系列を次に一般的方法に従ってスクリーニングし、適当な条件下で抗原(基質
)に結合しかつそれを生成物に変える抗−イディオタイプモノクローナル抗体を
同定する。[適当な条件Jとは抗体−反応体複合体形成に対して前述した可変因
子内の条件を意味する。このようにしてつくられた別々に採取された抗−イディ
オタイプモノクローナル抗体を本発明に従って使用することにより基質から生成
物への変換速度を増加させることができる。
本発明のこの具体例において、酵素の代りにこのようなモノクローナル抗体を使
用すると、その酵素がアロステリックである場合に特に遊離である。アロステリ
ック酵素はモジュレータ−分子により刺激され、あるいは阻害される酵素であり
、この分子は基質のことも、生成物のことも、あるいは何か他の分子であること
もある。結果として、アロステリック酵素の動力学的挙動は、モジュレータ−(
複数のことがある)の濃度変化により著しく変化する。アロステリック挙動の比
較的簡単な例は、フィードバック阻害を受けやすい酵素で例示される。このよう
な場合、酵素の触媒効率は直接の、あるいは後に続く生成物の濃度が増加するに
つれて減少する。多くの応用面におけるこのような酵素の使用はかくして制限さ
れ、生成物を絶えず除去する必要がある。本発明に従い、アロステリック阻害を
受けにくい適当な抗−イディオタイプモノクローナル抗体を酵素の代りに使用す
ると、アロステリズムの問題と制約を克服できる。
本発明方法は、非タンパク質有機分子(以後、補因子と呼ぶ)、例えばピリドキ
サールホスフェート、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、ニコチンアミド
アデニン ジヌクレオチド ホスフェート、フラビン アデニン ジヌクレオ
チド、アデノシントリホスフェート、チアミン ピロホスフェート、フラビン
モノヌクレオチド、ビオチン、テトラヒドロ葉酸、補酵素ILtおよび補酵素A
によっても触媒されつる反応の速度を増加させるために使用できるということも
企図されている。例えば、ピリドキサールホスフェートにより触媒することので
きる反応にはα−ケト酸とα−アミノ酸の相互変換が含まれる。補因子だけによ
り触媒されるこの反応や他の反応は比較的遅く、そして非選択的である。補因子
だけの使用で出会う諸問題を克服するために、補因子単独の比較的非能率的な触
媒能力とモノクローナル抗体の高度に特異的で能率的な利点とを併せもつモノク
ローナル抗体を本発明方法に従って調製できる。このようなモノクローナル抗体
をつくるには、反応体に、または反応体か生成物の類縁体に結合させた補因子で
マウスを接種し、前記Koprowskiの一般的技術に従う。次に一般的方法
に従って一連のハイブリドーマ細胞をつくり、スクリーニングを行なって、遊離
補因子および反応体と複合体を形成し、化学反応の速度を増加させ、生成物を解
放することのできるモノクローナル抗体を調製する。例えば、インドールピルビ
ン酸−ピリドキサミンホスフェートイミンに対して向けられたこのようなモノク
ローナル抗体は、インドールピルビン酸からアミノ酸トリプトファンへの変換速
度を選択的に増加させる。本発明のこの具体例の実施においては、反応混合物へ
適当な補因子を、なるべくはモノクローナル抗体の量と少なくとも等モル量で加
える。
更にまた、高い特異性と代謝回転数とを有する工業触媒を合理的に設計する能力
が著しく探求され続け、現在モノクローナル抗体触媒の到来によってここに実現
できた。これらのモノクローナル抗体触媒はバックグランドより数百万倍の化学
反応促進を発揮する。これらモノクローナル抗体触媒の合理的な設計と単離は、
望む反応に適した化合物、例えば反応体、反応体の類縁体あるいは反応体の異性
体、あるいは遷移状態に似た類縁体、あるいは遷移状態類縁体の立体異性体でマ
ウスを免疫化し、続いてモノクローナル抗体製造の日常的技術を行なうことによ
り達成される。
下記の例は本発明の特定の具体例を説明するために述べたものである。
材料および方法
下記側中、化学試薬および生物学的試薬は次のように商業的給源より得た。O−
ニトロフェニル−β−D−ガラクトシダーゼおよび緩衝剤はsigma Che
n+1cal Co、セントルイス、ミズーリ州から得た。ジニトロフェノール
(DNP)およびジニトロベンゼンスルホネートは)iast+oan Kod
ak Co、ロチニスター、ニューヨーク州から得た。ホースラディツシュペル
オキシドで標識したヤギ抗−マウス免疫グロブリンおよび2,2′ −アジノー
ジ(3−エチルベンゾチアプリンスルホン酸)(ABTS)はKPL Labo
ratories、 Inc、ゲイサースブルグ、マリーランド州より得た。マ
イクロタイターブレー)(Immulon II ”)はDynatech、ア
レキサンドリア、バージニア州より得た。カッマイシンはGIBCOLabor
atories、グランドイスランド、ニューヨーク州より得た。胎児牛血清お
よびキーホール リムペット ヘモシアニンおよび他のタンパク質はCalbi
ochem−Behring。
サンジエゴ、カリホルニア州より得ることができる。細胞発育培地および付属物
はM、 A、 Bioproducts、ウォーカーズビル、マリーランド州か
ら得られる。5p20骨髄腫細胞(ATCCcRL 15 a 1)はAmer
ican TipeCulture Co11ection、ロックビル、マリ
ーランド州から得り。他の試薬、例えば9−ニトロフェニル−β−D−ガラクト
シド、5−アミルプリン酸、過酸化水素、フェノール、硫酸マグネシウム、重炭
酸ナトリウム、インドール−3−ピルビン酸、ピリドキサール 5−ホスフェー
ト、モレキュラーシーブおよびモルホ CDIはAtdrich Chemic
al Co、セントルイス、ミズーリ州から得られる。BALB/CvウスはN
ational CancerInstitute、Frederick Re
5erch Facility、フレデリック、マリーランド州から得た。アジ
ュバントはSigmaから得た。マウス乳腫瘍ウィルスRNAは常法により市販
マウス乳腫瘍ウィルス、例えばMTV ATCCVR−731(Amerjca
n Type Cu1ture Co11ection)から抽出できる。類縁
体3−グリシル−4−ヒドロキシ−4−メチル−1,5−へブタンニ酸は通常の
合成法により、例えばアミルプリン酸およびレブリン酸(Aldrich)の適
当に保護された分子の塩基触媒縮合、それに続く脱保護およびHP L C精製
により、調製できる。
例1
7週令の雌BALB/Cマウスの1群(表1中のグループ1)を0−ニトロフェ
ニル−β−D−ガラクトシド(ONPG)10mgで静脈内接種、そして0日日
にONPC12mgで腹腔内に接種した。0NPCはpH7,3のO,IM リ
ン酸塩緩衝液中に25mg/mlの濃度で溶かし、37°Cに加温した。33日
目にマウスを不完全フロインドアジュバント中12.5mgの0NPGで腹腔内
接種した。0NPGリン酸塩緩衝液を同体積の不完全フロインドアジュバントと
混合し、接種に先立ち乳化した。54日目に各マウスから血液試料を得た。この
血液試料から遠心によって血清を分離し、4°Cで貯蔵した。
例2
例1のように接種したマウスを、91日目にキーホールリムペットヘモシアニン
(KLH)と結合させ不完全フロインドアジュバント中で乳化したジニトロフェ
ノール(DNP)で腹腔内に接種した。この接種材は10mgのタフパフ質を含
むが、これはBradford、1976 。
Anal、Biochem、72 : 248の方法により測定される。
このジニトロフェノールをLittleとEisen、 1967 。
Meth、 Immunol、 Immunochem、 1 : 12の方法
によりKLHに結合させた。DNP−KLH接種を10101日目り返す。接種
材を91日目に用いた接種材に対して述べたように調製した。血液試料を各マウ
スから10505日目り、血清を遠心により分離し4°Cて貯蔵した。
例3
BALB/Cマウス(表1中のグループ2)をO8目に完全フロインドアジュバ
ント中に乳化したONP050mgまたは100mgで腹腔内接種し、30日目
に0.1Mリン酸塩緩衝液(pH7,3)中ONP010mgで静脈内接種し、
63日目に不完全フロインドアジュバント中0NPG12.5mg(25mg/
ml)で腹腔内接種した。9日後マウスから採血し、血清を遠心により分離し、
4°Cで貯蔵した。
例4
例3のように接種したマウスを、次に121日および13131日目完全フロイ
ンドアジュバント中で乳化したDNP−KLHl 0mgで腹腔内接種し、13
535日目血した。血清を遠心により分離し、4°Cで貯蔵した。
例5
マウス血清の評価
A、 マイクロタイタープレートウェルの調製炭酸塩緩衝液中に0NPGを含む
溶液(1mg/ml) 50マイクロリツトルをポリスチレンマイクロタイター
プレートの各ウェルに加えた。4°Cて18時間後、溶液を除き、0.0,5%
Tween−2(PBS −Twe en)を含むリン酸塩緩衝食塩水でウェル
を4回洗浄した。次に、この0NPG被覆ウエルを、1%牛血清アルブミン(B
SA)を含むPBS−Tweenと共にウェルを37℃で120分接種すること
により封鎖した。
B、 0NPC−結合アッセイ
例1および例3で集めた血清および免疫化しなかったマウスから得た血清をB5
Al%含有PBS−Tweenで種々な度合で希釈した。このようにして調製さ
れた溶液の一部分を前記のように調製した0NPG−被覆ウェルに加え、37°
Cで120分インキュベーションした。次に溶液を除き、ウェルをPBS−Tw
eenで4回洗浄した。0NPGに結合している血清抗体の存在は、ホースラデ
ィツシュペルオキシダーゼで抱合した抗マウスヤギ免疫グロブリンを用いて、E
ngvallおよびPerlman、 1971 、Immunochem、8
: 871の方法により検出した。未結合抗マウス抗体を洗浄によりウェルか
ら除去後、2,2′−アジノージ(3−エチルベンゾチアゾリンスルホン酸)(
ABTS)および過酸化水素を各ウェルに加え、ウェルと15から20分接触さ
せておいた。0NPGで免疫化したマウスから採取した血清のに10から1+3
20希釈液と接触させたウェルで着色生成物を検出した。例3で集めた血清のう
ち、最初100mgの0NPGで接種したマウスから得たものは、l:320よ
り大きいタイターをもち、これは最初50mgの0NPCで接種したマウスから
得た血清のタイターより少なくとも2倍大であった。0NPGで免疫化しなかっ
たマウスから得た血清はこの検定で着色生成物を生じなかった。これらの結果は
、DNPGで免疫化したマウスから得た血清が0NPCと結合した抗体を含むこ
とを実証した。
C,0NPGの開裂を触媒する活性の検定0NPGと反応する抗体の触媒活性を
下記の方法で測定した。前記のように例1と例3で得た希釈マウス血清50マイ
クロリツトルを、B5A1%含有PBS−Tween緩衝液中で0NPC50マ
イクロリツトルと23℃で18時間接触させた。同様にPBS−Tween−B
SA緩衝液50マイクロリットル中酵素β−D−ガラクトシダーゼ50mgを0
NPC溶液と接触させた。黄色を呈する0−ニトロフェニルとβ−D−ガラクト
ースを形成する触媒活性はこの血清試料のいずれについても検出されなかった。
予期する通り、酵素β−D−ガラクトシダーゼは触媒活性を示した。次にKLH
に結合したDNPでの追加接種を受けたマウスから例2および例4で集めた血清
を検定した。この血清を上記方法により0NPGを結合する抗体の存在について
試験した。免疫化されたマウスからの血清は抗−〇NPC抗体を含むことが示さ
れた。血清はl:5.120の希釈で抗−〇NPC抗体の存在に対し陽性反応を
与えた。このことはKLHに結合した類縁体で更に免疫化すると血清中の抗−0
NPC抗体の濃度増加を起こすことを実証している。免疫化されなかったマウス
から得た血清を用いても反応が見られなかった。
例2および例4で集めた血清中の血清抗体の触媒活性を前記のように試験した。
その結果を表1に示す。これは免疫化マウスから得た血清試料中に触媒活性が検
出されたことを実証している。
表 1
ONPG抗血清
1 : 10 .019 .023 .0041 : 20 .005 .00
3 .0001 : 40 .008 .010 .002グループ24
ONPG抗血清
1 : 10 .006 .031 .0251 : 20 .004 .04
2 .0381 : 40 .006 .009 .003正常マウス血清
1 : 10 .003 .009 .0061 : 20 .000 .00
0 .0001 : 40 .005 .007 .002β−D−ガラクトシ
ダーゼ
50、 0 n g 、229 .362 .1335、 0ng 、029
.496 .4670、 5ng 、 、000 .112 .1121 血清
の吸光度に対して補正。
210分および18時での値の差。
3 例2で得た血清。
4 例4で得た血清。
例6
0−ニトロフェニル−β−D−ガラクトシドでの免疫化による融合(雑種形成)
のための膵臓細胞の調製例4におけるように免疫化し、例5のようにして検定し
た抗体産生マウスを殺し、その膵臓を取り出す。10匹のマウスの膵臓をおだや
かに細かく切り、細かいナイロン網を通過させてリンパ球(膵臓細胞)浮遊液を
得る。
この浮遊液を血清を含まないRPMI−1640中で3回洗浄する。
例7
融合(雑種形成)から得られる骨髄腫細胞の調製5P210系列から誘導された
骨髄腫細胞を2%の胎児牛血清、ペニシリン、およびストレプトマイシンで補充
したHBIOI(完全HBIOI)中で培養する。
5P210細胞を細胞融合に使用する前に毎日3日間継代培養し、lOs細胞/
mlを越えない密度で接種する。
この5P210細胞を融合前にRPMI−1640で1回洗浄する。
例8
ハイブリドーマ細胞の調製
例6のように調製したリンパ球浮遊液を、例7に従1て調製したS P 210
骨髄腫細胞の浮遊液と4:lの比モ混合する。
細胞をベレット化し、次にこの細胞ペレットへ、ポリエチレングリコール(P
EG) 1450 (Eastman−Kodak、 ロチェスター、ニューヨ
ーク)溶液(RPM I −1640)中50%PEG25/volを含有)を
、PEG1m1対リンパ球1.6X10’の比で滴加する。
このPEG溶液での細胞融合後、細胞浮遊液を5分間200×gで遠心し、上澄
を除き、細胞を完全HBIOI中に最終濃度107細胞/mlでおだやかに浮遊
させる。
この最終細胞浮遊液を96−ウェル マイクロタイタープレートのウェル中に1
00μm体積ずつ分注し、37°Cで培養する。24時間後、各ウェルへHAT
培地(ヒボキサンチンI X l O−’M、アミノプテリン4.0×10−7
M、およびチミジン1.6XlO−’Mを補充した完全HBIOI)100μl
を加える。各ウェルがら培地約100μmを吸引し、新鮮HAT培地100μl
を添加することにより(2から3日毎に)細胞を発育させる。
HAT培地中での培養第1週の間に親骨髄腫細胞およびリンパ球が相当に死んだ
ことが観察される。
インキュベーションの10から15日後、HAT培地中に順調な雑種形成の指標
となる細胞発育が見られた。
例9
触媒となるモノクローナル抗体を産生ずるハイブリドーマ細胞のスクリーニング
0−ニトロフェニル−β−D−ガラクトシドを。−二トロフェノールとD−ガラ
クトースに開裂する反応を触媒しうる抗体を生ずる、例8に従ってつくられたハ
イブリドーマ細胞を含有するマイクロタイターウェルを次のようにして検定する
。各ウェル中に0−ニトロフェニル−β−D−ガラクトシドの0.05M溶液を
含む第二の96−ウェルマイクロタイタープレート(検定プレート)を調製し、
37℃に保つ。第一のプレート(ハイブリドーマプレート)の各ハイプリドーマ
含有ウェルの内容物100μm部分を抜き取り、対応する検定プレートのウェル
に移す。0−ニトロフェノールの存在は分光光度法で測定するのがよい。別法と
して、内容物を移してから5分後に、検定プレートウェルの50μm部分を、生
成物の一方あるいは両方の存在についてHPLCにより分析する。0−ニトロフ
ェノールおよびD−ガラクトースを含むことが分かった各検定プレートウェルを
同定し、対応するハイブリドーマプレートウェルに印をつける。
例1O
ハイブリドーマ細胞の培養
例9で同定された各触媒ハイブリドーマ細胞浮遊液の一部分を、新しいマイクロ
タイタープレートの各ウェルに接種する。雑種細胞の塗布効率は50%(即ち、
接種細胞の50%が増殖してコロニーを形成する)である。
この手順を用いると、ウェルの80〜100%が2週間以内に雑種細胞のコロニ
ーを生ずる。これらハイブリドーマ細胞を再び例9記載の方法により触媒抗体産
生について試験する。触媒抗体を産生し続けるハイブリドーマ細胞を、ウェル3
個当り雑種細胞1個の密度で、胸腺細胞の支持細胞を用いて再びクローン化する
。特定のセットからのクローンの90%未満が抗体をつくるときは常にこの手順
を繰り返す。
例9に従って選ばれた雑種細胞10@個を同系BALB/Cマウスに腹腔内接種
し、接種マウスの90%より多くに2から3週間以内に触診できる腫瘍を誘発さ
せる。
これら腫瘍は腹水生成(0,5から3.0ml/マウス)を伴う。ハイブリドー
マをもつマウスの腹水および血清中の免疫グロブリン濃度を放射状免疫拡散法に
より測定する。個々のマウスの血清および腹水中のモノクローナル抗体濃度は大
体等しく、各々抗体5から50mg/mlを含有する。次に0−ニトロフェニル
−β−D−ガラクトシドの開裂を触媒することのできるモノクローナル抗体を、
血清または腹水から常法により、例えばゲル濾過または限外濾過により採取する
。
例12
0−ニトロフェニル−β−D−ガラクトシドの開裂を触媒するためのモノクロー
ナル抗体の使用0.5Mリン酸塩緩衝液でpH6,8に緩衝し37°Cに保った
蒸留水10100O中にO−ニトロフェニル−β−D−ガラクトシド30.12
g(100ミリモル)を含む溶液へ、例6に従いつくられたモノクローナル抗体
10mgを加える。反応混合物をおだやかに2.0時間かきまぜる。次にモノク
ローナル抗体を限外濾過により反応混合物から回収する。次に濾液を10℃に冷
却し、9.2g(110ミリモル)の重炭酸ナトリウムで処理する。D−ガラク
トースは濾液を100m1ずつのジエチルエーテルで3回抽出することにより回
収する。このエーテル部分を合わせ、1.08重炭酸ナトリウムで一回洗浄し、
硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮してD−ガラクトースを得
る。次に水相部分を重炭酸ナトリウム洗液と合わせ、5N塩酸の添加によりpH
3まで酸性にする。次に酸性にした水性部分をエーテルで3回抽出する。エーテ
ル抽出液を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧で濃縮して0−
ニトロフェノールを得る。この0−二トロフェノールおよびD−ガラクトースは
HPLCにより、あるいは再結晶により更に精製しつる。
例13
ポルホビリノゲン(PBC)生成のための触媒モノクローナル抗体の調製
例6の方法に従い、ただしBALB/Cマウスを3−グリシル−4−ヒドロキシ
−4−メチル−1,5−へブタンニ酸で免疫化することにより雑種形成用膵臓細
胞を調製する。例7に従い骨髄腫細胞を調製する。次に牌臓細胞および骨髄腫細
胞を、例8の方法に従い融合することによりハイブリドーマ細胞を得る。次にこ
のハイブリドーマ細胞を例9の方法の変法によりスクリーニングするが、この場
合検定基質はアミルプリン酸(0,05M)であり、検定はPBGに相当するH
PLCビークの出現について試験する。このように同定されたハイブリドーマ細
胞を例10の方法に従い培養し、例11の方法に従いマウスから得る。
0.5Mリン酸塩緩衝液でpH6,8に緩衝し、37°Cに保った蒸留水101
00O中に13.1g(100ミリモル)のアミルプリン酸を含む溶液へ、例1
3に従って調製したモノクローナル抗体30mgを加える。反応混合物をおだや
かに2.0時間かきまぜる。次にモノクローナル抗体を反応混合物から限外濾過
により回収する。
反応混合物を凍結乾燥し、残留物をクロマトグラフィーにかけて精製PBGを得
る。
例15
L−1−リブトファン製造のための触媒モノクローナル抗体の調製
乾燥メタノール中窒素下でインドール−3−ピルビン酸2.03g(10ミリモ
ル)、ピリドキサミンホスフェート2.65g(10ミリモル)、および乾燥4
人モレキュラーシーブ3gを混合することによりシッフ塩基をつくる。反応混合
物をおだやかに一晩かきまぜ、濾過し、減圧下に濃縮してシッフ塩基を得る。例
6の方法により膵臓細胞を調製するが、ただしBALB/Cマウスをこのシッフ
塩基で免疫化する。このようにして得た膵臓細胞を例7の方法に従い調製された
骨髄腫細胞と融合させる。このハイブリドーマ細胞を次に例9の方法の変法によ
りスクリーニングするが、この場合基質はインドール−3−ピルビン酸(0,0
5M)とピリドキサミン−5−ホスフェ−) (0,05M)との混合物であり
、またこの検定ではL−)リブトファンに相当するHPLCピークの出現につい
て試験する。このように同定されたハイブリドーマ細胞を例10の方法に従って
培養し、例11の方法によりマウスから得る。
例16
L−)リプトファン生成を触媒するためのモノクローナル抗体の使用
0.5Mリン酸塩緩衝液でpH6,5に緩衝し37°Cに保った蒸留水1010
0O中にインドール−3−ピルビン酸20.3g(100ミリモル)とピリドキ
サミン−5−ホスフェ−)26.5g(100ミリモル)とを含有する溶液へ、
例15に従って調製したモノクローナル抗体50mgを加える。反応混合物をお
だやかに2時間かきまぜる。次にモノクローナル抗体を限外濾過により回収する
。反応混合物を透析し、続いて凍結乾燥すると生成物り一トリプトファンが得ら
れる。
例17
特定のヌクレオチド配列のところでRNAを開裂しうる触媒モノクローナル抗体
の調製
A、 抗原の調製
冷水(8ml)に溶解しO,IN水酸化ナトリウムでpH6,5に滴定した牛血
清アルブミン(BSA)(50mg)の溶液へ、1−シクロへキシル−3−(2
−モルホリノエチル)カルボジイミド メト−p−)ルエンスルホネート(モル
ホ(DI)を加え、続いて直ぐにマウス乳腫瘍ウィルス35S RNA(50m
g)を加える。反応混合物を室温まで加温し、周期的におだやかにかきまぜなが
ら18時間保存する。次に反応混合物を0.05M重炭酸アンモニウム(4回交
換)続いて水(4回交換)に対し透析する。次にRNA−タンパク質(BSA)
抱合体を凍結乾燥し、−77°Cで窒素下で貯蔵するためびんに秤り込む。別法
として、BSAの代りに、キーホールリムペット ヘモシアニン(KLH)、オ
バルブミン(OA)および家兎血清アルブミン(RA)を使用てきる。これらタ
ンパク質のすべてはCalbiochemから得られる。
B、 モノクローナル抗体の調製
雑種形成のための膵臓細胞を例6の方法に従って調製するが、ただしBALB/
Cマウスを上記Aで調製したBSA−結合35S RNAで免疫化する。例7に
従い骨髄腫細胞を調製する。次にこれら膵臓および骨髄腫細胞を例8の方法に従
い融合してハイブリドーマ細胞を得る。
このようにして得られたハイブリドーマ細胞を、0.9%のNaC1を含む0.
5Mリン酸塩緩衝液(pi46.1)中でミクロタイターウェル内容物の一部を
35S RNAと37℃で種々な時間インキュベーションすることによりスクリ
ーニングする。次にRNAをフェノール抽出により精製する。抗体開裂により発
生するフラグメント数を二次元ポリアクリルアミドゲル電気泳動により決定し、
各開裂部位におけるヌクレオチド順序を決定する。再決定ともSchwarty
z等、1983、Ce1132 : 853〜869により述べられた方法に従
って行なう。各ミクロタイターウェルの内容物により誘発されたRNA開裂から
得られるフラグメントをEc。
R1−誘発フラグメントと比較することにより、Ec。
R1開裂部位でのみRNA開裂を触媒しうるモノクローナル抗体を産生ずるハイ
ブリドーマ細胞を選ぶ。このようにして同定されたハイブリドーマ細胞を例1O
の方法に従って培養し、例11の方法によりマウスから得る。
例18
Eco R1部位でのRNA開裂を触媒するためのモノクローナル抗体の使用
0.9%のNaClを含む0.5Mリン酸塩緩衝液でp)16.1に緩衝し37
°Cに保った蒸留水100m1へマウス乳腫瘍ウィルス35S RNA(50m
g)を加える。
例17に従って調製したモノクローナル抗体(5mg)を反応混合物に加え、次
にこれをおだやかにかきまぜながら30分インキュベーションする。次にRNA
をフェノール抽出により精製し、フラグメントをポリアクリルアミドゲル電気泳
動により精製する。
例19
β−D−ガラクトシダーゼに対する抗−イディオタイプモノクローナル抗体
A、 酵素活性部位に対するモノクローナル抗体の調製例6の方法に従い雑種形
成のための膵臓細胞を調製するが、ただしBALB/Cマウスを酵素β−D−ガ
ラクトシダーゼで免疫化する。例7に従い骨髄腫細胞を調製する。次にこれら膵
臓細胞および骨髄腫細胞を例8の方法に従い融合させハイブリドーマ細胞を得る
。このようにして得たハイブリドーマ細胞を、酵素の活性部位に結合するモノク
ローナル抗体調製のためスクリーニングする。スクリーニングはβ−D−ガラク
トシダーゼおよび放射性標識した0−ニトロフェニル−β−D−ガラクトシドに
対するミクロタイターウェルの内容物の競合的阻害のRIA検定により便利に行
なわれる。このようにして選ばれたハイブリドーマ細胞を次に例10の方法に従
い培養し、例11の方法に従いマウスから大量に得られる。
B、 抗−イディオタイプモノクローナル抗体の製造雑種形成のための膵臓細胞
を例6の方法に従い調製するが、ただしBALB/Cマウスを例7に従い調製し
選ばれたモノクローナル抗体で免疫化する。膵臓細胞および骨髄腫細胞を例8の
方法に従い融合させハイブリドーマ細胞を得る。このようにして得たハイブリド
ーマ細胞を先ず例9の方法に従いスクリーニングする。予備スクリーニングに基
づき選ばれたハイブリドーマ細胞を次にアロステリズムに対してスクリーニング
する。これは例9に従い、しかし周期的時間間隔で生成物の一つの存在を測定す
ることにより達成される。このようにして得られたデータから反応速度を計算で
きる。種々な量の反応体の存在下で、またこの場合にも種々な量の生成物を測定
せずに、検定を繰り返すことにより、抗体の動力学的挙動の変化を検出できる。
この方法で、アロステリック制御を示す抗−イディオタイプモノクローナル抗体
を除去できる。非アロステリック抗−イデイオタイプモノクローナル抗体を産生
ずるハイブリドーマ細胞を例1Oの方法に従い培養し、例11の方法に従いマウ
スで増殖させることにより得る。
C0抗−イディオタイプモノクローナル抗体の使用Bで得た抗−イディオタイプ
モノクローナル抗体を例12の方法に従い使用できる。
例20
エステラーゼ活性をもつモノクローナル抗体触媒による立体異性体の分割
下記の例は化合物Aのラセミ混合物の分割法の概要を示す(構造式2)。この方
法によると、Aのフェノール性ヒドロキシル基をアシル化し、続いて触媒抗体に
よる単一鏡像体の脱アシルにより立体異性体を分離する。この方法は抗体触媒に
よるエステルの加水分解に関する広汎な文献の先例を利用するもので、溶媒抽出
技術においてフェノールエステルとヒドロキシル基の異なる性質を利用して立体
異性体の迅速な分離を可能にするであろう。
アキラルな基質I(構造式1)を対称的な環境で対称的試薬で還元すると(アキ
ラルな反応)、生成物の二つの鏡像形、2− (S)と2−(R)の50150
混合物を生ずる。その立体化学的状況を構造式lに示す。
対称的構造I(構造式l)の右面と左面はキラルな試薬に対し区別できるので、
この二つの攻撃様式から異なる量の生成物を生ずる。この差は本質的にゼロから
100%まで変化しうる。Aの単一鏡像体は化合物Aのフェノール性ヒドロキシ
ルの選択的な脱エステル化によりラセミ混合物から単離される(構造式2)。
誘導されないR−鏡像体の加水分解に対する遷移状態と類似するハブテン■lに
対する触媒抗体を単離し、これをIIIのR−鏡像体からフェノール[Vへ選択
的に加水分解するために用いる。望ましいS−鏡像体の残りのエステルは安定で
あり、従って、二つの鏡像体の分離はエステル■からフェノール[Vの単離を必
要とする。この分離は通常の分離技術、例えばクロマトグラフィー、抽出などを
用いて容易になされる。分離後、望む鏡像体Vを塩基によって化学的に加水分解
しそのフェノールとする。
ハイブリドーマスクリーニング
触媒抗体をスクリーニングするため、基質Xを使用できる。基質X(構造式3)
を各抗体産生細胞系試料に加え、触媒活性の存在を、発生する7−ヒドロキシ−
4−メチルクマリンの蛍光により測定する。超時間の強い蛍光は、触媒抗体を産
生するハイブリドーマ細胞系列が同定されたことを示す。スクリーニングにXを
用いる結果、VlのR1基は免疫源およびスクリーニング分子が互いに似るため
にXIとなるであろう。XI中のカルボキシル基を用いて構造V]を担体タンパ
ク質に結合させ、免疫化に用いる。
構造式1
構造式2
〔v1〕
〔×〕
構造式3
立体選択的反応を触媒しうる抗体を導き出すように設計〔1〕
この免疫原はキラルなニトロフェニルエステル基質(2):
〔2つ
の立体選択的開裂を触媒して分光光度法で測定できるp−ニトロフェノールを遊
離させる。
キラルなエステルの立体選択的開裂は光学的に純粋な医薬品、例えばプロプラノ
ロールの合成に重要である。
例22
立体選択的環化反応を触媒するように設計された免疫原〔3〕
これはキラルな基質(4):
の環化を触媒してラクトン(5):
を生ずる抗体を誘発するであろう。
例23
例20と同様の免疫原、ただし純粋な鏡像体を用いる代りにラセミ混合物(6)
を免疫原:
として使用し、またキラルな基質(7)および(8)を用いて立体選択的触媒抗
体をスクリーニングする。
〔7〕
例24
エステル基質の立体選択的加水分解のための生物発光スR基をもつキラル中心の
ところで、RまたはS異性体に特異的な鏡像体抗体触媒により触媒されるエステ
ル結合の加水分解は、D−ルシフェリンを遊離させ、このものはホタルのルシフ
ェラーゼおよびATPにより分析され、ハイブリドーマ細胞の上澄中のキラルな
基質に対して特異的な触媒抗体を検出する鋭敏な非放射性の手段が提供される。
例25
抗体により触媒される立体特異的環化
ホスホネートエステル2−[2−フェノキシ−2−オキソ−6−(アミノエチル
)−1,2−オキソホスホリンのアミド誘導体を下記のようにしてつくった二式
中、Ph=フェニルおよび1Pr−イソプロピルカルビノール原子のところにキ
ラリティーを有する対応したエステルlは、〇−保護トリメチルシリル誘導体:
式中、Ph=フェニル、Me=メチル、Ac=アセチルとしてつくった。
中間体2の合成は立体特異的であり、唯一つのジアステレオマーを生じた。免疫
原抱合体はホスホネート4と担体タンパク質(キーホールリムベット ヘモシア
ニン)との反応によりつくった。
〔4〕
標準実験計画によりタンパク質担体に結合させた4で免疫化したマウスから得た
リンパ球を用いてモノクローナル抗体を得た。高性能液体クロマトグラフィーに
より基質の消耗を監視することにより、抗体を加水分解活性(ホスフェート25
ミリ、pH7,0,25℃)についてスクリーニングした。触媒抗体1の存在下
でエステル1からのフェノールの遊離速度を分光光度法で測定した。
基質濃度の関数としての初速度はMichaelis−Newton速度論に従
った。この濃度範囲にわたり見掛は上の基質阻害はなかった。触媒抗体lで観察
されたk cat / k wmca+は167倍まで速度を加速した。この触
媒活性はモノクローナル抗体の特性である。それは(1)lに相当する加水分解
的に一層不安定なりマリンエステルもまた重要なアセトアミドメチル認識元素を
標識するフェニル−t−ヒドロキシペンタノエートも基質でなく、(2)4に結
合した第二のモノクローナル抗体が1からのフェノールの遊離を触媒せず、そし
て(3)モノクローナル抗体lの反応が遷移状態類縁体、2−N−アセチル誘導
体の添加により直線的に競合阻害されるからである。
モノクローナル抗体1による1の環化は、最初のエステル濃度の約50%で停止
した。最初の反応溶液へより多くの基質溶液を加えると、追加した基質の約50
%の消耗が次に観察された。
1から5:
への立体特異的環化はNMRを調べることにより確認された。
手続補正書(自発)
平成3年 3 月29日
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.少なくとも1種の反応体を少なくとも1種の生成物へ変換する化学反応の速 度を増加させる方法において、反応体とその反応体に対する少なくとも1種の適 当なモノクローナル抗体を、該モノクローナル抗体と反応体との間に複合体を形 成しうる適当な条件下で接触させ、該反応体を生成物へ変換し、そして生成物を 複合体から解放することからなり、前記モノクローナル抗体はK>1(ただし、 K=kr/kp、ここでkrは反応体に対するモノクローナル抗体の親和定数で あり、kpは生成物に対するモノクローナル抗体の親和定数である)、r1>r 0(ただし、r1は抗体と反応体との間での複合体生成速度であり、r0はモノ クローナル抗体欠如下の化学反応の速度である)、r2>r0(ただし、r2は 複合体形成した反応体から複合体形成した生成物への変換速度である)、および r2>r0(ただし、r3は複合体から生成物への解放速度である)により特徴 づけられる上記方法。 2.少なくとも1種の反応体を少なくとも1種の生成物へ変換する立体化学的反 応を触媒する方法において、前記立体化学的反応における反応体から生成物への 変換速度を接触的に増加しうる少なくとも1種のモノクローナル抗体と反応体と を接触させる工程を含み、前記接触は、前記モノクローナル抗体と前記反応体と の間で複合体が形成され、前記反応体が前記生成物へ接触的に変換され、そして 前記生成物が前記複合体から解放される条件下で行う上記方法。 3.一つの反応体が1種以上の生成物へ変換される、請求項第2項記載の方法。 4.反応体は多糖類であり、生成物はそれから誘導された糖類である、請求項第 3項記載の方法。 5.反応体はポリヌクレオチドであり、生成物はそれから誘導されたヌクレオチ ドである、請求項第3項記載の方法。 6.反応体はβ−ガラクトシドであり、二つの生成物のうち少なくとも一つはガ ラクトースである、請求項第3項記載の方法。 7.二つの反応体を1種以上の生成物へ変換する、請求項第2項記載の方法。 8.反応は非タンパク性有機分子により触媒される反応である、請求項第2項記 載の方法。 9.非タンパク性有機分子は補因子であり、前記補因子の有効量が反応中に存在 する、請求項第8項記載の方法。 10.補因子はピリドキサールホスフェートである、請求項第9項記載の方法 11.反応は酵素でも触媒されうる反応である、請求項第2項記載の方法。 12.有効量の酵素が反応中に存在する、請求項第11項記載の方法。 13.反応はポリリボヌクレオチド中のホスホジエステル結合の開裂を含み、酵 素は制限酵素である、請求項第12項記載の方法。 14.反応はポリリボヌクレオチド中のホスホジエステル結合の開裂を含み、酵 素は制限酵素である、請求項第12項記載の方法。 15.反応はガラクトシル結合の開裂を含み、酵素はβ−ガラクトシダーゼであ る、請求項第12項記載の方法。 16.反応体は現状ポリヌクレオチドであり、生成物は線状ポリヌクレオチドで ある、請求項第12項記載の方法。 17.反応体を一つより多くのモノクローナル抗体と複合体形成させ、その各々 を反応体上の異なる決定基へ向ける、請求項第2項記載の方法。 18.反応体はポリヌクレオチドであり、モノクローナル抗体をポリヌクレオチ ド中の異なるヌクレオチド配列へ向ける、請求項第17項記載の方法。 19.モノクローナル抗体存在下の反応速度は、モノクローナル抗体欠如下の速 度の100倍より大である、請求項第2項記載の方法。 20.反応を6.0から8.0のpHの水溶液中、常圧で、4℃から50℃の温 度で、2.0モル/リットル未満のイオン強度で行なう、請求項第2項記載の方 法。 21.少なくとも1種の反応体を少なくとも1種の生成物へ変換する立体化学的 反応を触媒する方法において、前記立体化学的反応における反応体から生成物へ の変換速度を接触的に増加しうる少なくとも1種のモノクローナル抗体と反応体 とを接触させる工程を含み、前記接触は前記モノクローナル抗体と前記反応体と の間に複合体が形成され、前記反応体が前記生成物へ接触的に変換され、そして 前記生成物が前記複合体から解放される条件下で行なわれ、前記モノクローナル 抗体はK>1(ただし、K=kr/kp、ここでkrは反応体に対するモノクロ ーナル抗体の親和定数であり)、kpは生成物に対するモノクローナル抗体の親 和定数である)、r1>r0(ただし、r1は抗体と反応体との間での複合体形 成速度であり、r0はモノクローナル抗体欠如下の化学反応の速度である)、r 2>r0(ただし、r2は複合体形成した反応体から複合体形成した生成物への 変換速度である)、およびr3>r0(ただし、r3は複合体から生成物への解 放速度である)により特徴づけられる、上記方法。 22.立体化学的反応は補因子または酵素によって触媒されることも可能な反応 であり、そして補因子または酵素が前記反応中に存在する、請求項第21項記載 の方法。 23.少なくとも1種の反応体を少なくとも1種の生成物へ変換する立体化学的 反応を触媒する方法において、前記立体化学的反応における反応体から生成物へ の変換速度を接触的に増加しうる少なくとも1種のモノクローナル抗体と反応体 とを接触させる工程を含み、前記接触は前記モノクローナル抗体と前記反応体と の間で複合体が形成され、前記反応体が前記生成物へ接触的に変換され、そして 前記生成物が前記複合体から解放される条件下で行なわれ、前記モノクローナル 抗体はK>1(ただし、K=kr/kp、ここでkrは反応体に対するモノクロ ーナル抗体の親和定数であり、kpは生成物に対するモノクローナル抗体の親和 定数である)、r1>r0(ただし、r1は抗体と反応体との間の複合体形成速 度であり、r0はモノクローナル抗体欠如下の化学反応の速度である)、r2> r0(ただし、r2は複合体を形成した反応体から複合体形成した生成物への変 換速度である)、およびr2>r0(ただし、r3は複合体から生成物への解放 速度である)により特徴づけられる、上記方法。 22.立体化学的反応は補因子または酵素によって触媒されることも可能な反応 であり、そして補因子または酵素が前記反応中に存在する、請求項第21項記載 の方法。 23.少なくとも1種の反応体を少なくとも1種の生成物へ変換する立体化学的 反応を触媒する方法において、前記立体化学的反応における反応体から生成物へ の変換速度を接触的に増加しうる少なくとも1種のモノクローナル抗体と反応体 とを接触させる工程を含み、前記接触は前記モノクローナル抗体と前記反応体と の間で複合体が生成され、前記反応体が前記生成物へ接触的に変換され、そして 前記生成物が前記複合体から解放される条件下で行なわれ、そして前記モノクロ ーナル抗体は次の諸工程: (イ)(i)反応体、 (ii)担体分子に結合した反応体、 (iii)反応中間体、 (iv)反応中間体の類縁体、 (v)反応体の類縁体、および (vi)反応生成物 の立体異性体からなる群から選ばれる抗原に対し多数のモノクローナル抗体を発 生させ、(ロ)前記多数のモノクローナル抗体をスクリーニングして望む反応を 触媒するモノクローナル抗体を同定し、そして (ハ)工程(ロ)からのこのように同定されたモノクローナル抗体を触媒として 使用する からなる方法により製造されたものである上記方法。 24.抗原は反応体の類縁体である、請求項第23項記載の方法。 25.立体化学的反応は補因子または酵素により触媒されることも可能な反応で あり、そして前記反応中に補因子または酵素が存在する、請求項第23項記載の 方法。 26.工程(ロ)で同定されたモノクローナル抗体は、各々が前記モノクローナ ル抗体を生産する多数のハイプリドーマ細胞の培養により大量に製造される、請 求項第23項記載の方法。 27.少なくとも1種の反応体を少なくとも1種の生成物へ変換する立体化学的 反応を触媒する方法において、前記立体化学的反応における反応体から生成物へ の変換速度を接触的に増加させることのできる少なくとも1種のモノクローナル 抗体と反応体とを接触させる工程を含み、前記接触は前記モノクローナル抗体と 前記反応体との間の複合体が形成され、前記反応体が前記生成物へ接触的に変換 され、そして前記生成物が前記複合体から解放される条件下で行なわれ、前記モ ノクローナル抗体は次の諸工程: (イ)動物を反応体の立体異性体類縁体で免疫化することにより前記動物に抗体 産生リンパ球を発生させ、 (ロ)前記抗体産生リンパ球を前記動物から取り出し、(ハ)前記抗体産生リン パ球を骨髄腫細胞と融合することにより各々がモノクローナル抗体を産生する多 数のハイブリドーマ細胞をつくり、(ニ)前記多数のモノクローナル抗体をスク リーニングして望む反応を触媒するモノクローナル抗体を同定し、そして (ホ)各々が前記モノクローナル抗体を産生する多数のハイブリドーマ細胞を培 養することによって、工程(ニ)で同定されたモノクローナル抗体を大量に製造 する からなる方法により製造されたものである上記方法。 28.酵素により触媒されることがわかっていて、少なくとも1種の反応体を少 なくとも1種の生成物へ変換する立体化学的反応を触媒する方法において、前記 立体化学的反応における反応体から生成物への変換速度を接触的に増加させるこ とのできる少なくとも1種のモノクローナル抗体と反応体とを接触させる工程を 含み、前記接触は、前記モノクローナル抗体と前記反応体との間に複合体が形成 され、前記反応体が前記生成物へ接触的に変換され、そして前記生成物が前記複 合体から解放される条件下で行ない、前記モノクローナル抗体は次の諸工程: (イ)前記酵素に対する多数のモノクローナル抗体を発生させ、 (ロ)前記多数のモノクローナル抗体をスクリーニングして反応体が酵素に結合 するのを抑制する第一のモノクローナル抗体を同定し、 (ハ)前記第一のモノクローナル抗体を回収し、(ニ)工程(ハ)で回収された 前記第一の抗体に対する多数の抗−イデイオタイプモノクローナル抗体を発生さ せ、 (ホ)工程(ニ)で発生させた多数の抗−イデイオタイプモノクローナル抗体を スクリーニングして、反応体と結合し望む立体化学的反応を触媒する第二のモノ クローナル抗体を同定し、そして(へ)各々が前記のモノクローナル抗体を産生 する多数のハイプリドーマ細胞を培養することにより工程(ホ)で同定されたモ ノクローナル抗体を大量に生産する からなる方法によりつくられたものである上記方法。 29.立体異性体の混合物中に含まれる立体異性体を一生成物へ変換する立体化 学的反応を触媒する方法において、前記立体化学的反応における反応体から立体 異性体への変換速度を接触的に増加させうる少なくとも1種のモノクローナル抗 体とを接触させる工程を含み、前記接触は前記モノクローナル抗体と前記立体異 性体との間に複合体が形成され、前記立体異性体が前記生成物へ接触的に変換さ れ、そして前記生成物が前記複合体から解放される条件下で行なう上記方法。 30.少なくとも1種の反応体を少なくとも1種の生成物へ変換する立体化学的 反応を触媒する方法において、前記立体化学的反応における反応体から生成物へ の変換速度を接触的に増加しうる少なくとも1種のモノクローナル抗体と反応体 とを接触させる工程を含み、前記接触は前記モノクローナル抗体と前記反応体と の間に複合体が形成され、前記反応体が前記生成物へ接触的に変換され、そして 前記生成物が前記複合体から解放される条件下で行なわれ、そして前記モノクロ ーナル抗体は次の諸工程: (イ)立体異性体混合物である抗原に対する多数のモノクローナル抗体を発生さ せ、前記混合物は、(i)反応体、 (ii)担体分子に結合した反応体、 (iii)反応中間体、 (iv)反応中間体の類縁体、 (v)反応体の類縁体、および (vi)反応生成物 の立体異性体からなる群から選ばれる種を含むものであり、 (ロ)前記多数のモノクローナル抗体をスクリーニングして望む立体化学的反応 を触媒するモノクローナル抗体を同定し、そして (ハ)工程(ロ)からのこのように同定されたモノクローナル抗体を触媒として 使用する からなる方法により製造される上記方法。 31.立体化学的反応に供される触媒的モノクローナル抗体の製造法において、 次の諸工程:(イ)立体異性体混合物である抗原に対する多数のモノクローナル 抗体を発生させ、前記混合物は、(i)反応体、 (ii)担体分子に結合した反応体、 (iii)反応中間体、 (iv)反応中間体の類縁体、 (v)反応体の類縁体、および (vi)反応生成物 の立体異性体からなる群から選ばれる種を含むものであり、 (ロ)前記多数のモノクローナル抗体をスクリーニングして望む立体化学的反応 を触媒するモノクローナル抗体を同定し、そして (ハ)工程(ロ)からのこのように同定されたモノクローナル抗体を触媒として 使用する からなる上記方法。
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