JPH044898A - 野生型p53遺伝子の欠失の検出 - Google Patents

野生型p53遺伝子の欠失の検出

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JPH044898A
JPH044898A JP2069526A JP6952690A JPH044898A JP H044898 A JPH044898 A JP H044898A JP 2069526 A JP2069526 A JP 2069526A JP 6952690 A JP6952690 A JP 6952690A JP H044898 A JPH044898 A JP H044898A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、癌診断の分野に関する。更に詳細には、本発
明は、腫瘍細胞からの野生型p53遺伝子の欠失又は変
異の検出に関する。
近年の研究により、結腸直腸癌の進行の際にいくつかの
遺伝子的変化が起きることが示され、その中で最もよく
生じるものは第17染色体の短腕(17p)の欠失であ
る。RAS遺伝子変異などのいくつかの遺伝子変異は結
腸直腸癌進行の比較的初期に起きることが分かっている
のに対して、染色体17pの欠失は良性(腺腫)から悪
性(癌腫)への転換と関連している後期の現象としてよ
く見られるものである。フォーゲルシュタイン(Vo(
clskein)他、New England Jou
rnat of Medicine、 Vol、319
. p52s、 1911g参照。
前駆体である腺腫が一様に治療可能なのに対して、癌腫
はしばしば致死なので、この転換を媒介する分子的現象
は非常に重要なものである。染色体17pの対立遺伝子
欠失現象は、結腸癌に加えて、乳癌、肺癌などを含む多
岐にわたっており、癌化過程において染色体17p上に
位置する遺伝子の重要性がさらに強調される。対立遺伝
子欠失は染色体17pの広範な領域に渡ることが報告さ
れているので、癌化進行の原因となる遺伝子領域を定義
することが、本分野では必要とされている。
本発明の目的は、ヒトの腫瘍組織の診断法を与えること
である。
本発明の別の目的は、野生型p5353遺伝子を、該遺
伝子機能を失った細胞に供給することである。
本発明のさらに別の目的は、ポリメラーゼ連鎖反応を用
いることにより、p53遺伝子のヌクレオチド配列を決
定するためのキットを与えることである。
本発明のさらに別の目的は、ヒトp53遺伝子における
変異の検出のための核酸プローブを与えることである。
本発明の上記の目的およびその他の目的は、後述の一つ
またはそれ以上の態様によって与えられる。本発明の一
つの態様においては、ヒトの腫瘍組織の診断法は:ヒト
から癌の疑いのある組織を単離すること;野生型p53
遺伝子またはその発現産物の該組織からの欠失を検出す
ることであって、該欠失が組織の癌性を示唆するもので
あること;を含むものとして与えられる。
本発明の別の態様では、p53遺伝子内の変異のために
該遺伝子機能が失なわれた細胞に野生型p5353遺伝
子を供給するための方法であって、野生型1)53遺伝
子を該遺伝子機能を失った細胞に、該野生型遺伝子が細
胞内で発現するように導入することからなる方法が与え
られる。
本発明のさらに別の態様では、ポリメラーゼ連鎖反応に
よってp53遺伝子のヌクレオチド配列の決定のための
キットが与えられる。キットは、−重鎖DNAプライマ
ーのペアのセットを含んでおり、該セットによりp53
遺伝子コード配列の全ヌクレオチドの合成が可能となる
ものである。
本発明のさらに別の態様では、ヒト野生型p53遺伝体
音列に相補的で、変異型p53遺伝子とはミスマツチを
形成することかできる核酸プローブが与えられ、それに
よって酵素的または化学的切断、あるいは電気泳動度シ
フトによってそれらの検出か可能となる。
本発明は、p53遺伝子が実際に、腫瘍形成過程と関連
する染色体17p上の欠失および点変異の双方の標的で
あるという情報を本分野に供給する。この情報により、
特定の腫瘍組織の腫瘍状態を評価するための、高度に特
異的なアッセイを行うことが可能になる。
染色体17p上のp53遺伝子内に、腫瘍形成と関連し
た突然変異現象か起きることは、本発明の発見である。
ある種の癌において、染色体17p上の対立遺伝子の欠
失が共通に見られることは既に知られていたが、その欠
失がp53遺伝子を含む共通の領域を共有していること
はこれまで知られていなかった。さらに、欠失を有する
姉妹染色体上の第二の変異現象もp53遺伝子内の変異
によって影響を受けることも知られてぃなかった。
姉妹染色体の変異は、欠失、挿入、あるいは逆位なとの
全体としての組み換えは含まず、p53遺伝子全体計わ
たる多様な位置における点変異を含んでいる。発明者ら
は以下の理論に捕られれることを望まないが、観察され
た結果を説明する可能なメカニスムとして次の理論か提
案される。点変異が最初に起こり、欠失現象が次に起き
、後者の現象が腺腫から癌腫状態への腫瘍状態の転換と
関連していると考えられる。
本発明の診断法により、野生型p53遺伝子の欠失か検
出される。欠失は、欠失現象および/または点変異のど
ちらかによるものと考えられる。
一方のp53対立遺伝子にのみ変異が生じた場合、初期
の腫瘍状態が示される。しかし、双方の対立遺伝子に変
異が生じた場合には、後期腫瘍過程が示される。欠失し
ていないp53対立遺伝子(すなわち、欠失を持つ染色
体の姉妹染色体の上に存在するもの)は、ミスセンス変
異、フレームシフト変異などの点変異に関してスクリー
ニングを行うことができる。これらのどちらの型の変異
によっても、機能しないp53遺伝子産物となる。さら
に、点変異現象は、p53遺伝子のプロモーター内なと
の制御領域に起きる可能性もあり、それによりp 53
mRNAの発現の欠失または減少が引き起こされる。
組織中の野生型p53遺伝子の欠失を検出するためには
、周辺の正常組織を含まない組織を単離することが有用
である。腫瘍細胞を豊富にする組織調製法は、本分野で
は既知である。例えば、パラフィンまたはクリオスタッ
ト切片から組織を単離することができる。フローサイト
メトリーによって癌細胞を正常細胞から分離することも
可能である。正常細胞から腫瘍細胞を分離するためのこ
れらの技術およびその他の技術は本分野ではよく知られ
ている。腫瘍組織に正常細胞が高度に混入している場合
には、変異の検出はより困難になる。
点変異の検出は、腫瘍組織内に存在するp53対立遺伝
子の分子的クローニング、および本分野で既知の技術を
用いてその対立遺伝子の塩基配列を決定することによっ
て行うことができる。あるいは、腫瘍組織由来のゲノム
DNA調製物から直接p53遺伝子配体音増幅するため
に、ポリメラーゼ連鎖反応を用いることも可能である。
引き続き、増幅された配列のDNA塩基配列を決定する
ことができる。ポリメラーゼ連鎖反応それ自体は本分野
ではよく知られている。サイキ(Saiki)他、5c
ience、 Vol、239. p、487.198
11;米国特許第4,683,203号明細書、米国特
許第4,683,195号明細書参照。p53遺伝子を
増幅するために用いられる特異的プライマーは以下で詳
細に述べる。
p53遺伝子の特異的欠失も検出可能である。
例えば、p53遺伝子あるいは周辺のマーカー遺伝子に
対する制限断片長条型性(restrictionfr
agment Ieng[h polymorphis
m ; RFLP)プローブを1]53対立遺伝子欠失
の評価に用いることが可能である。本分野で既知の、欠
失を検出するためのその他の技術も使用することができ
る。
野生型p53遺伝子の欠失は、p53遺伝子の野生型発
現産物の欠失に基づいて検出することも可能である。こ
のような発現産物としては、mRNAおよびp53タン
パク質産物自体の双方が含まれる。点変異は、m RN
 Aを直接、またはmRNAから作成したcDNAの分
子的クローニングを介して塩基配列決定を行うことによ
り検出される。クローニングされたcDNAの配列は、
本分野ではよく知られたDNA塩基配列決定法を用いて
決定することができる。cDNAは、以下で詳細に述べ
るポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって塩基配列決
定を行うことも可能である。
あるいは、p53遺伝子またはそのmRNA産物中の点
変異を検出するために、ミスマツチ検出を行うことも可
能である。この技術は塩基配列決定よりは感度が落ちる
が、多数の腫瘍に関して行う場合にはより簡便である。
ミスマツチ切断法の例は、RNアーゼ プロテクション
法であり、ウィンター(Winrer)他、Proc、
 Natl、 Acad、 Sci。
USA、Vol、82. p、7s75.19+15、
およびメイヤーズ(Meyers)他、5cience
、 Vol、230. p、1242.1985に詳細
に記載されている。本発明の実施の際には、ヒト野生型
p53遺伝子に対して相補的な、標識されたリボプロー
ブがこの方法において用いられる。リボプローブと、腫
瘍組織から単離されたmRNAまたはDNAのどちらか
とをアニール(ハイブリダイズ)させ、統いて、2量体
RNA構造中のいくつかのミスマツチを検出することが
できる酵素RNアーゼAで消化する。ミスマツチがRN
Nアーゼによって検出された場合には、ミスマツチ部位
で切断される。したがって、アニールさせたRNA調製
物を電気泳動ゲルマトリックス上で分離すると、ミスマ
ツチが検出されてRNNアーゼによって切断された場合
には、リボプローブとp53  mRNAとの2量体R
NA全長よりも短いRNA産物が検出されることになる
。リボプローブはp53  mRNAまたは遺伝子全長
である必要はなく、どちらかの断片でよい。リボプロー
ブがp53  mRNAまたは遺伝子の断片しか含んで
いない場合には、ミスマツチに関してm RNA配列全
体をスクリーニングするために、このようなプローブを
多数使用することが望ましい。
同様に、酵素的切断または化学的切断によりミスマツチ
を検出するために、DNAプローブを用いることも可能
である。コツトン(Cotton)他、Proc、 N
a11. Acad、 Sci、 USA、  Vol
、gS、 3297゜1988;およびシェンク(Sh
enk)他、Proc、 Natl。
Acad、 Sci、 USA、 Vol、72.98
9.1975参照。あるいは、マツチしている2量体と
比較した場合のミスマッチ2量体の電気泳動度のシフト
によってミスマツチを検出することも可能である。例え
ば、カリエロ(Cariello)、 H++n+an
 Genetics、 vol、42゜p、726.1
91111参照。リボプローブまたはDNAプローブの
どちらを用いても、変異を含む可能性のある細胞性mR
NAまたはDNAを、ノ\イブリダイゼーション前にP
CR(以下参照)によって増幅させることができる。
ポリメラーゼ連鎖反応の使用により増幅された、腫瘍組
織由来のp53遺伝子のDNA配列は、対立遺伝子特異
的なプローブを用いてスクリーニングすることもできる
。このようなプローブは核酸すりゴマ−であり、その各
々が既知の変異を有するp53遺伝子配体音領域を含ん
でいる。例えば、一つのオリゴマーは約30ヌクレオチ
ドの長さであり、p53遺伝子配体音一部に対応する。
p53遺伝子の175番目のコドンをコードする位置で
、このオリゴマーは、野生型のコドンのバリンではなく
、アラニンをコードしている。このような対立遺伝子特
異的プローブのセットを用いることにより、p53遺伝
子内の既に同定されている変異の存在を同定するための
、PCR増幅産物のスクリーニングを行うことができる
。対立遺伝子特異的プロニブと増幅されたp53遺伝子
配体音のハイブリダイゼーションは、例えばナイロンフ
ィルター上で実施することができる。ある特異的なプロ
ーブのハイブリダイゼーションは、その対立遺伝子特異
的プローブと同じ変異は腫瘍組織内に存在していること
を示唆する。
野生型p53遺伝子の欠失は、野生型p5353タンパ
ク質の欠失に関するスクリーニングを行うことによって
も検出可能である。p53タンパク質が間違いなく有す
るすべての機能はこれから解析されなければならないが
、少なくとも二つの特異的機能が既に知られている。タ
ンパク質p53はSV40ラージT抗原、およびアデノ
ウィルスE1B抗原に結合する。p53タンパク質がこ
れらの抗原の双方または一方に結合する能力を失うこと
は、遺伝子そのものの突然変異的変化を反映しているタ
ンパク質中の突然変異的変化を示唆する。あるいは、9
53機能に関与する各エピトープがモノクローナル抗体
によって示されるような、モノクローナル抗体のパネル
を用いることもできる。パネル中のモノクローナル抗体
の結合の欠失または減衰は、p53タンパク質の突然変
異的変化、したがってp53遺伝子自身の突然変異的変
化を示唆する。野生型p53遺伝子の欠失を検出するた
めには、変化したp53タンパク質を検出するあらゆる
手段が使用可能である。
変異型p53遺伝子または遺伝子産物は、血清、糞便な
どの人体試料、または尿、喀痰などのその他の体液中で
検出可能である。組織中の変異型p53遺伝子または遺
伝子産物の検出のための上述の同し技術が、その他の人
体試料に適用される。
このような人体試料のスクリーニングを行うことにより
、多数の型の癌に対して簡便な初期診断を行うことかで
きる。さらに、化学療法や放射線療法の進行も、変異型
p53遺伝子または遺伝子産物j口開してこのような人
体試料を試験することにより、より簡便に追跡すること
が可能である。
腫瘍組織の診断に関する本発明の方法は、広範な腫瘍に
わたって適用可能である。これらには、肺癌、乳癌、脳
腫瘍、結腸直腸癌、膀胱癌、前立腺癌、肝臓癌、および
胃癌が含まれる。さらに、本方法は、白血病および骨髄
腫にも使用可能である。以上のように、p53遺伝子は
広い範囲の腫瘍の進行において役割を果たしていること
が示される。本発明の診断法は、p53が腫瘍形成に役
割を果たしているあらゆる腫瘍に対して適用可能である
。本発明の診断法は、臨床医が適当な処置法を決定でき
るようにするために有用なものである。例えば、双方の
p53対立遺伝子の欠失が示された腫瘍では、一方の1
)53対立遺伝子の欠失が示された腫瘍よりも積極的な
治療法が薦められる。
本発明のキットは、ポリメラーゼ連鎖反応を用いたp5
3遺伝子のヌクレオチド配列の決定に有用である。キッ
トは、p53遺伝子自体の増幅DNA合成を開始させる
ために、p53遺伝子内、または周辺の配列にアニール
することができる一本鎖DNAのペアのセットを含んで
いる。完全なセットにより、p53遺伝子コード配列の
全ヌクレオチドの合成が可能となる。プライマーのセッ
トにより、イントロンとエクソン双方の配列の合成が可
能な場合も、可能でない場合もある。しかし、全てのエ
クソン配列の合成が可能であるべきである。
増幅された配列の、それに続くクローニングを容易にす
るために、プライマーの5′末端に制限酵素切断部位を
付加させることができる。したがって、プライマーの全
ヌクレオチドは、制限酵素切断部位を形成させるのに必
要な数ヌクレオチドを除いては、p53配列由来である
が、またハ、p53に隣接した配列由来である。このよ
うな酵素と部位は本分野ではよく知られている。プライ
マー自体は、本分野で既知の技術により合成することが
できる。一般に、プライマーは、市販の合成機を用いて
作製される。
望ましい態様においては、プライマーのペアのセットは
、いかに示す5つのプライマーのペアを含む。プライマ
ーペア1 : S’−GGAATTCCACGACGG
TGACACG−3’およびS’ −GGAATTCG
GTGTAGGAGCTGCTGG−3’:ペア2:5
″−GGAATTCCCAGAATGCCAGAGGC
−3″およびS’−GGAATTCATGTGCTGT
GACTGCTTG−3°:ペア3:5′GGAATT
CCACACCCCCGCCCG−3’および5 ’ 
−GGAATTCATGCCGCCCATGCAG−3
’ 、ペア4:5″−GGAATTCTGACTGTA
CCACCATCC−3’および5’−GGAATTC
TCCATCCAGTGGTTTC−3゜;ペア5 :
 5’−GGAATTCCCAACAACACCAGC
TCC−3’および5’−GGAATTCAAAATG
GCAGGGGAGGG−3’。
本発明で与えられる核酸プローブは、上述の、点変異を
検出するためのRNアーゼプロテクション法に有用であ
る。これらは、その他の技術を用いてp53遺伝子また
はmRNAとのミスマッチの検出にも使用されうる。ミ
スマ・ノチは、他の酵素(例工ばS1ヌクレアーゼ)、
化学物質(例えば、ヒドロキシルアミン、あるいはオス
ミウムテトロキシド、およびピペリジン)、あるしXは
完全にマツチしている/1イブリ・ンドと比較した場合
のミスマツチしている7%イブリッドの電気泳動度の変
化を用いて検出することも可能である。これらの技術は
本分野では既知のものである。コ・ントン(前出)、シ
エンク(前出)、マイヤーズ(前出)、ウィンター(前
出)、およびノヴアソク(Nov*ck)他、Proc
、 Nxtl、 Ac5d、 Sci、 USA、 v
ol、83. p、H6、1986参照。mRNAとの
ミスマ・ノチの検出にリボプローブを用いる場合には、
リボプローブ1まヒト野生型953遺伝子のm RN 
Aと相補的である。したがって、センス鎖と逆の極性で
あるIこめ、p53タンパク質をコードしていなし1と
l、%う点で、リボプローブはアンチセンスプローブで
ある。
般に、リボプローブは本分野で知られてしする方法のい
ずれかを用いて、放射性標識が施される。IJボブロー
ブをDNAとのミスマ・ンチの検出に使用する場合には
、リポプローブはセンスまたはアンチセンスのどちらの
極性でもよい。同様に、DNAプローブもミスマツチの
検出に使用可能である。
プローブはp53遺伝子の変異型対立遺伝子に相補的で
もよい。これらは、ミスマツチよりも、ハイブリダイゼ
ーションに基づいて、他の患者における同様の変異を検
出するのに有用である。これらに関しては上で既に述べ
てあり、対立遺伝子特異的プローブと呼んでいる。
本発明によって、変異型p53対立遺伝子を有する細胞
に、野生型p53の機能を供給する方法も与えられる。
野生型p53遺伝子またはその一部を、遺伝子が染色体
外で維持されるようなベクターにつなぎ、細胞に導入す
ることができる。このような状況で、染色体外で、その
細胞が野生型p53遺伝子を発現するようになる。細胞
内に存在する変異型p53遺伝子が発現されている場合
には、野生型p53遺伝子または該遺伝子の一部は変異
型一部はよりも高レベルで発現されなければならない。
これは、変異型タンパク質が野生型タンパク質と多量体
を形成すると考えられているためである。(エリャフ(
Eliyabu)他、0ncoBne。
Voli、 L313.198g。)変異型p53対立
遺伝子を有する細胞に遺伝子の一部が導入され、発現さ
れる場合には、遺伝子部分は細胞の非腫瘍性増殖に必要
なp5353タンパク質をコードしていなければならな
い。より望ましい状況は、野生型p53遺伝子またはそ
の一部が、細胞内に存在する内在性変異型p53遺伝子
と組み換えを起こすように変異型細胞に導入されること
である。p53遺伝子変異を訂正することになる、この
ような組み換えは二重の組み換え現象が必要である。組
み換え、および、染色体外維持の双方をを目的とする、
遺伝子導入用ベクターは本分野では既知であり、適当な
ベクターは全て使用可能である。
p53活性を有するポリペプチドまたはその他の分子は
、変異型p53対立遺伝子を有する細胞に供給すること
ができる。活性分子は例えば、マイクロインジェクショ
ン、またはリポソームによって細胞に導入可能である。
あるいは、このような活性分子のあるものは、細胞によ
って活発に、または拡散によって取り込まれる。4のよ
うな活性分子の供給は、初期腫瘍過程に効果があるであ
ろう。 癌に対する素因は、ヒトの正常組織を試験する
ことによって確認し得る。例えば、p53変異型生殖系
列を受は継いだ人は、癌にかかりやすい傾向がある。こ
れは、人体のいかなる組織由来のDNAを試験すること
によっても決定可能である。もっとも簡便には、血液を
採取し、血液細胞からDNAを抽出することができる。
点変異、または欠失のいずれかによる野生型953対立
遺伝子の欠失は、上述のいずれの方法によっても検出可
能である。DNAはこの目的のために、胎児組織から抽
出し、試験することもできる。
以下に述べるものは、例示のみを目的とするものであり
、上述のように広い意味での本発明の範囲を制限するこ
とを意図したものではない。
実施例1 本実施例は、ヒトの結腸直腸癌の染色体17p上の欠失
が17p12と17p13.3のバンドの間の共通の領
域を含んでいることを示すものである。
染色体17p上の制限断片長条を性(RF L P)を
検出する20のDNAプローブを、結腸直腸癌中の対立
遺伝子欠失パターンの試験に使用した。
これらのプローブは、染色体17pの一部を含むヒト−
1歯類体細胞ハイブリッドとのノ\イブリダイゼーショ
ンに基づいて、17pの7つの分離した領域にマツピン
グされている[P、ヴアン・チュイネン(vsn Tu
inen)、 D、C,リッチ(Rich)、 K、M
、サマーズ(Sa+*mcrs)、 D、■、レドベタ
ー(Ledbetjer)。
Genetics l、 3フ4 (1987);P、
ヴアン・チュイネン他、^rbj、 [lum、Gen
、 43.07 (191111); P、R,7フィ
ン(Fain)他、Genomics 1,340(1
9g?)HD、tl、レドベターとり、F、バーカー(
Bsrker)の未発表データ]。
DNAを58の癌試料から調製し、隣接した正常結腸粘
膜由来の口N八と比較した。正常細胞内に存在する二つ
の対立遺伝子のうちのどちらかが、腫瘍細胞由来DNA
で失われていた場合に、対立遺伝子欠失として数えた。
はとんどの固体腫瘍はかなりの数の非腫瘍性間質細胞お
よび炎症細胞を含んでいるため、腫瘍全体から調製した
DNAにおいて対立遺伝子欠失を検出することは困難で
ある。そのため、腫瘍細胞を高率で含んでいる腫瘍領域
を組織病理学的に同定してから単離し、既に報告されて
いるように、これらの領域のラジオスタット切片からD
NAを調製した[S、ゴルノ(Goelz)、 S、R
,ハミルトン(Hsmilton)、 B、フォゲルシ
ュタイン(Volelstein)、Biochiem
、Biophys。
Res、 Con+mun、 Ho、  11g (1
911s); E、R,フィーロン(Fearon)、
 A、7 フィンバーブ(Feinberg)、 S、
R。
ハミルトン、B、7オーゲルシユタイン、Nature
 318、377(1915)]。腫瘍に隣接している
、はとんどが正常な結腸粘膜を各患者から得、コントロ
ールDNAの調製に使用した。
各患者の正常粘膜において、20のRFLPマーカーの
うち少なくとも5種で、2つの親の対立遺伝子を区別す
ることができた(各場合に関して“含情報″マーカー)
。腫瘍の77%で、少なくとも3種のマーカーの対立遺
伝子欠失が示された。
染色体17p上の幾つかの、しかし全てではないマーカ
ーに関してヘテロ接合性を保持する8個のMgKの研究
により、欠失の共通領域の決定が可能となった。
第1図は二人の患者から採取したデータの試料を示して
いる。患者551と5103の正常(N)および癌(C
)組織由来のDNAを制限エンドヌクレアーゼで消化し
、断片を電気泳動で分離した。
ナイロンフィルターへのトランス77−後、DNAを放
射性標識プローブとハイズリダイズさせた。
DNA精製、制限エンドヌクレアーゼ消化、電気泳動、
トランスファー、およびハイブリダイゼーションで用い
られた技術は、以前に報告されているように実施した[
B、フォーゲルシュタイン他、N、 EBI J、 o
r MCd、 319.525 (198g); ゲル
ツ(前出):フイーロン(前出)]。パネルA、B、C
およびFではTxql消化を行い、パネルDではBal
1al。
/< 4 )しEではMsplを用いt二。つオツンユ
しtこフィルターのオートラジオグラフを示している。
“1”および“2″で表されている対立遺伝子は、正常
DNA試料に存在する、それぞれ大きい多型性対立遺伝
子および小さい多型性対立遺伝子を示している。
使用したプローブは、A : MC丁3S、2. B 
: EW301;C: YN[1371,D : YN
2211; E : MCT3S、1. F : EW
505であった。パネルAおよびEで、対立遺伝子lの
欠失が見られる; パネルBおよびDでは対立遺伝子2
の欠失が見られる。
患者351由来の腫瘍は、17pの末端側由来の3つの
マーカーの親の対立遺伝子を二つとも保持していたが、
情報を含んでいる、より連結部に近い全てのプローブは
、一つの対立遺伝子が欠失していた(第1図、A−C)
。これにより、この腫瘍における対立遺伝子欠失の標的
は、3種の保持されたマーカーよりも連結部に近いこと
が示唆された。マーカー欠失パターンの解析を第2図に
示す。患者3103由来の腫瘍は、EWSO5よりも連
結部に近い全ての含情報座位で双方の対立遺伝子を保持
していたが、いくつかのより末端側のマーカーの対立遺
伝子欠失が見られた(第1図、D−F)。第2図で示さ
れデータを統合すると、欠失の最も小さい共通領域は、
17p12のバンド内のマーカーと、17p13.3の
バンド内のマーカーとの間にわたることが示唆された。
この位置は、全ての腫瘍において欠失の標的が同一の1
7p座位であるという過程に基づいたものである。
実施例2 本実施例は、p53の欠失をもつ結腸直腸癌において、
欠失していないp53対立遺伝子が組み換えを起こして
いないことを示すものである。
まず、20,000塩基対以上にわたるエクソンを検出
するp53  cDNAプローブ(全てのタンパク質を
コードするエクソンを含む)[P、ラム(La+*b)
L、V、クロ7オード(Cravford)、Mo1.
 Ce11. Biol。
6、  N79 (1916); R,ザクートーホウ
リ (2zkut。
Houri)、 B、ビエンツータドモア(lienz
−Tadmor)、D。
ギポル(Givol)、 M、オレン(Orsn)、 
EMBOJ、i、 1251 (1985); N、ハ
リス(Harris)、 E、プリル(Brill)。
0.7+ハト(Shshat)、 M、プロコシマー(
Prokocimer)、 T、E、アトマス(Adm
xs)、Mo1. Ce11. Biol、。
6、4650 (1986)、 G、マドラシュースキ
ー(Mailishevsk i)他、Mo1. Ce
11. Biol、 7.961 (19g7); V
L、バックマン(Bachman)他、GtncTo、
 US (190)]を、]サザンブロッティング実で
82の結腸直腸癌(50の一次標本と32の細胞系)の
DNAを試験するために使用した。
EcoRIまたはBamt[I消化によって、p53遺
伝子の組み換えは見いだされず、双方の対立遺伝子の欠
失も見られなかった。p53の発現は、p53コード配
列から遠くに離れた、全体としての遺伝子変化によって
影響を受けている可能性があるため、p5353遺伝子
の大きな制限断片を調べるために、パルスフィールド電
気泳動を用いた。制限エンドヌクレアーゼEeoRV、
 PacR71,Notl、および5JIIによる切断
によって、正常細胞のDNAから45−350kbのp
53遺伝子を含む断片が生成された。これらの4種の各
酵素で調べた21の結腸直腸癌細胞系由来のどのDNA
にも、変化は検出されなかった。
実施例3 本実施例は、p53欠失を含む結腸直腸癌において欠失
していないp53対立遺伝子が正常なサイズで、はとん
どの場合正常な量のmRNAを発現することを示すもの
である。
22の結腸直腸癌(6の一次腫瘍と16の細胞系)由来
のRNAに関してノザンプロット分析を行った。p53
の発現は細胞増殖および/またはトランスフォーメーシ
ョンと関連しているので、同様に発現が制御されている
その他の遺伝子をコントロールとして用いた(c−my
c、 ヒストン[13゜および、ホスホグリセレートキ
ナーゼ)。
RNAはほとんどが正常である結腸粘膜、−沈痛標本、
または腫瘍細胞系から精製し、電気泳動で分離した。細
胞系は一般に、D、およびM、ブラテイン(Bra口5
in)から供与されたものが、あるいはアメリカン・タ
イプ・カルチャー・コレクション(米国メリーランド州
ロックビル)から入手したものである。全細胞性RNA
は、酸−グアニジウム抽出法によって単離した[P、コ
ムチンスキー(Chose2ynski)、 N、サッ
チ(Sacchi)、 All!1. Bioche+
e、 162、156 (1987)]。5マイクログ
ラムを1.5% 2(N−モルホリノ)エタン硫酸−ホ
ルムアルデヒド アガロースゲルを用いて電気泳動によ
って分離し、ナイロンフィルターに電気泳動的にトラン
スファーした。RNAはナイロンフィルターにトランス
ファーされ、放射性標識を施したp53遺伝子プローブ
とハイブリダイズさせた。プローブの標識、ハイブリダ
イゼーション、洗浄、および、オートラジオグラフィー
は、既に報告されているように行った[フィーロン(F
exron)他、5cis++cs。
Vol、23g、 p、I931987; フォーゲル
シュタイン他、N、 EBl、 J、 of Med、
、 Vol、319. p、5N、 190;およびゴ
ルフ(前出);およびフィーロン、N1ture。
(前出)]。オートラジオグラフは1g−24時間感光
させた。
p53プローブは、D、ギポル(Givol)が寛大に
も提供してくれた、p53  cDNAクローンの1.
8kb Xbxl断片を用いた[EMBOJ、 Vol
、4. p、N51 (1985)]。c−ayeのプ
ローブは、e−ayeの第2エクソンを含む1.6kb
 5sLIゲノム断片を用いた[K。
アリタロ(Alij*lo)他、Proc、 Natl
、 Ac5d、 Sci。
USA 80.1707 (19g3)]。シグナルを
フィルターから除去し、c−IIlye遺伝子プローブ
をプロットに再ハイブリダイズさせた。ハイブリダイズ
させたフィルターのオートラジオグラフを第3図に示す
検出されたp53  mRNAのサイズは2.8kbで
あり、C−lFcのmRNAは2.5kbであった。
レーン1−6およびレーン12のRNAは、ヒト組織[
正常結腸粘膜(N)または癌生検(C)1から調製した
。レーン7−11および13のRNAは、結腸直腸癌細
胞系から調製した。レーン1.2:患者5345.それ
ぞれNおよびC0レーン3.4:患者5353.それぞ
れN8よびC0レーン5.6:患者5369.それぞれ
NおよびC0レーン7:5W837.  レーン8:5
W480゜レーン9 : LoVo、  レーン10:
5W948゜レーン11:5W1417.レーン12:
患者5115、C,レーン13 : RKO0p53 
 mRNAのサイズは、22の全ての腫瘍で正常(2,
8kb)であった。さらに、p53遺伝子のmRNAの
相対量は常に、少なくとも結腸直腸癌細胞程度で、正常
結腸粘膜と同程度であり、カラブレツタ(Calabr
elfa)他の結果を確認するものであッl二(Car
eer Re5eirch、 Vol、46. p、7
3B(1986))。しかし、4つの腫瘍では(レーン
1013)、他の腫瘍と比較して、比較的p53のm 
RN Aの発現が少ないことが観察された。この953
の低レベルの発現は特異的なものであり、同じ4つの腫
瘍でc−myc、ヒストン■3、およびホスホグリセレ
ートキナーゼのmRNAは他の結腸直腸癌と同様のレベ
ルで発現されており、少なくとも非m瘍性結腸粘膜と同
程度に発現されていた。
実施例4 本実施例は、−次腫瘍中の欠失していないp53対立遺
伝子がコドン143に点変異を有することを示すもので
ある。
染色体17pの対立遺伝子欠失を有するが、かなりの量
のp53  mRNAが発現されている腫瘍を選択した
。残存しているp53対立遺伝子由来のcDNAクロー
ンを単離し、遺伝子産物が異常であるかどうかを、塩基
配列を調べることにより決定した。
実際的な理由から、この試験には、ヌードマウス異種移
植片(Cx3)の−次腫瘍を選択した。−次腫瘍はp5
3  mRNAに寄与しうる非腫瘍性細胞を含んでいる
が、異種移植片では(マウス由来の)非腫瘍性細胞はヒ
トp53  cDNAクローン源とはなり得ない。75
%以上の結腸直腸癌と同様に、 Cx3は染色体17上
のいくつかのRFLP(制限断片長条型性)マーカーの
対立遺伝子欠失を有しており、かなりの量のp53  
mRNAを発現した。
通常の技術を用いて、Cx3  mRNAからほぼ全長
のp53cDNAをクローニングした。U、ガブラー(
Gubler)とB、J、ホフマン(Hoflmam)
、 Gene25、263 (19g3)に記述されて
いる様に、二本鎖のcDNAを合成し、ラムダgt 1
0ベクターにクローニングした。cDNAインサートを
ブルースクリプトKS(ストツタジーン・クローニング
・システム、米国カリフォルニア州うホラ)にサブクロ
ーニングし、エクソヌクレアーゼI11によって重なり
合った欠失を作製した(S、へ不コフ(He++eko
ll)、 Gene 2J 351 (1984))。
S、ティパー(Tabor)とC,C,リチャードソン
(Ricbxrdson)、 Proc。
Na11.^cxd、 Sci、 USA 84.47
67 (+987)、およびR。
クラフト(Kraf+)、 J、ターディフ(Tard
百p、 K、S。
クララター(Jrauter)、および1.A、レイン
ワンド(Leinvand)、 BioLechniq
ues 6.544 (191111)によって報告さ
れているように、修飾されたT7ポリメラーゼを用いて
、二本鎖鋳型から塩基配列を決定し tこ 。
クローンは、翻訳開始部位に関連のある刊98の位置か
らポリアデノシンテイルまで、2567ヌクレオチドに
渡った。クローンはジデオキシ法によって塩基配列を決
定し、報告されているp53cDNA配列[ラム(前出
);ザクートーホウリ(前出);ハリス(前出);マド
ラシュースキー(前出);およびバックマン(前出)参
照]と比較した結果、つのヌクレオチドの相違が同定さ
れた。コドン■3内でTからCへの変換が起こっており
(GTGからGCG)、コードするアミノ酸がバリンか
らアラニンに変わる。
配列の変化がcDNAクローニングの人工物ではないこ
とを確認するために、CI3のゲノムDNAの推定され
る変異の周辺Ill塩基対(bp)を増幅するために、
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR。
[サイキ(Saiki)他、5cience Vol、
 239. p、487゜19118)]  を用いた
Taqポリメラーゼの存在下でDNAを、コドン143
の68塩基対上流と43塩基対下流の配列に相補的なプ
ライマーオリゴマーとともにインキュベートした。用い
た上流のプライマーは5’−TTCCTCTTCCTG
CAGTACTCC−3’であった;このプライマーの
6ヌクレオチドを除いてはバックマン他(前出)によっ
て決定されたp53の第4イントロン由来の配列である
。下流のプライマーは、5’−GACGC[、GGTG
CCGGGCGG−3°であった。変性(1分、90℃
)、アニーリング(2分、55°C)、および伸長(2
分、70 ”C)を35サイクル行い、l1lbpの増
幅されたDNA断片が形成された。続いて電気泳動によ
り、1llbpの増幅された断片をポリアクリルアミド
ゲルから溶出し、フェノールとクロロポルム抽出によっ
て精製し/二。
PCR産物の解析は、予測される変異が新しく1lha
l部位(ntH7−430のGCGC)を形成すること
を観察することにより、容易になった。精製した各DN
A断片のアリフートをHhxl”’C消化し、非変性ポ
リアクリルアミドゲル上での電気泳動によって分離し、
ナイロンフィルターに電気泳動的にトランスファーした
。断片を、D、ギポルがら供与されたp53  cDN
Aクローンの1.8kb Xbal断片(ザコートーハ
ウリ、前出)から作成した放射活性p53プローブとハ
イブリダイズさせた。
腫瘍Cx3由来の1llbp PCR産物をl1lha
lで切断し、予想された68と43bpのサブ断片が生
成された(第4図、レーン5.6)。Cx3を供与した
患者の正常細胞のDNA由来(7)Illbp  P 
CR産物ハ1lhilで切断されず(レーン7.8)、
他の患者の正常組織、−次結腸直腸癌、または異種移植
片から調製した37の他のDNA試料のPCR産物も切
断されなかった(例えば第4図、レーン1−4)。した
がって、この腫瘍中に存在するバリンからアラニンへの
置換は、患者の生殖系列には存在しない特異的な点変位
の結果であった。
はとんどの溶出物に、少量の73塩基対PCR産物が混
入していた;しかじ、混入物はtlbxlでは切断され
ず、分析を阻害することはなかった。
実施例5 本実施例は、別の患者の第二の腫瘍が、p53遺伝子の
コドン175に点変異を含んでいたことを記述するもの
である。
結腸直腸癌異種移植片CXIは、Cx3と同様に、染色
体17p上の幾つかのマーカーが対立遺伝子欠失を起こ
しているが、正常なサイズの953mRNAをかなりの
量発現していた。cDNAの第一の鎖は、逆転写酵素の
存在下でランダムなヘキサマーを用いてC!I  RN
Aから調製した[E。
ヌーナン(Noonxn)と1.B、ロニンソン(Ro
nins++on)、Noclcic Ac1ds R
es、 !6.111366 (no)コ。このcDN
Aを5つの独立のPCR反応に使用し、ヌクレオチド−
59から246(プライマーペア1)、+19かう50
g()5 イ?−ヘア2)、443カラ740(7’ 
5 イ?−ペア3)、679がら979(プライマーペ
ア4)、および925から12411(プライマーペア
5)に対応する断片が生成された。これらの断片は、I
)53遺伝子の全てのコード領域を含んでいた。 プラ
イマーペアI: 5’−GGAATTCCACGACG
GTGACACG−3’および5’−GGAATTCG
GTGTAGGAGCTGCTGG−3’ ;ペア2:
 5’−GGAATTCCCAGAATGCCAGAG
GC−3°オヨび5 ’ −GGAATTCATGTG
CTGTGACTGCTTG−3’ ;ペア3: 5’
−GGAATTCCACACCCCCGCCCG−3’
オ、iび5’ −GGAATTCATGCCGCCCA
TGCAG−3’ iペア4: 5’−GGAATTC
TGACTにTACCACCATCC−3’オヨヒ5’
−GGAATTCTCCATCCAGTGGTTTC−
3’ 、ペア5: 5’−GGAATTCCCAACA
ACACCAGCTCC−3’および5 ’ −GGA
ATTCAAAATGにCAGGGGAGGG−3’。
全てのプライマーは、クローニングを容易にするために
5°末端にEcoRI切断部位を含む外来性ヌクレオチ
ドを含んでいた。PCR産物はブルースクリプトSKの
EcoR1部位にクローニングし、実施例4で述べたよ
うに塩基配列決定を行った。ただl塩基対の変化が同定
され(CGCがらCACへの変化)、コドン175にお
けるこの変化は、二つの独立のクローンで見いだされた
塩基配列の変化が、多型性ではなく変異を表すものであ
ることを確認するために、腫瘍Cxlと正常細胞のゲノ
ムDNA由来のコドン175を含む断片をPCRで増幅
した。PCRは、第5イントロンとその周辺のエクソン
配列を含む319塩基対断片の増幅に使用した。上流の
プライマーはプライマーペア3で使用されたものと同一
で、下流のプライマーは、S ’ −CGGAATTC
AGGCGGCTCATAGGGC−3’を用いた。P
CRは実施例4と同様に行った。2%アガロースゲルで
の電気泳動に続き、グラスビーズへの結合によって31
9bp断片を精製した[フォーゲルシュタイン他、Pr
oc、 Ns口、 Ac1d、 Sci。
USASVol、76、 p、615. (1979)
] 、 DNA断片を5lylを用いてnt477で切
断し、DNAポリメラーゼ1のクレノー断片と32P−
dCTPを用し)て、フィルインによって末端を標識し
た。非変性ポリアク1ノルアミドゲルによる反応混合液
の電気泳動jこ統し\て、末端が標識されておりコドン
175を含んでし蔦る2Bbp 5lyl断片(n14
77−758)を溶出し、フェノールとクロロホルムで
抽出して精製した。溶出したDNAの一部をRh!!で
切断し、断片を6%の塩基配列決定用ゲル上の電気泳動
によって分離した。
推測される変異は、通常コドン175(Il1522か
ら525のGCGC)に存在するHhx1部位を失った
。したがって、CXIを供与する患者の正常細胞のDN
A由来のPCR産物(第5図、レーン3.4)のBha
+切断、または他の患者の腫瘍由来のPCR産物(レー
ン5.6)は、コドン175が野生型であると期待され
た場合の411bpの産物しか産生じなかった。
それに対して、腫瘍Cxl由来のPCR産物はot52
4(コドン175に対応する)で切断されず、nL54
2の正常な下流のHhx1部位での切断による、より大
きな66bp断片しか見られなかった。パラフィン固定
した一次腫瘍、および肝臓転移試料由来のPCR産物の
解析でも、変異の存在を示唆する、特徴的な66bp 
Hhal断片が示された。
実施例6 本実施例は、RNアーゼプロテクション法で試験した2
1の癌のうち5つが、野生型p53  RNA配列に対
する、検出可能な配列のミスマツチを含むmRNA分子
を産生したことを示すものである。
p53アンチセンスRNAプローブと953mRNAと
のハイブリッドは、配列のミスマツチの部分でのみ、R
NアーゼAによって切断される筈である。この方法は決
定的なものではなく、塩基配列決定はど感度もよくない
が、多数の腫瘍の迅速なスクリーニングが可能となる。
21の結腸直腸癌(6の一次腫瘍および15の細胞系)
を、p53コード領域のほとんどを含むプローブで試験
した。
IOμgの細胞性RNAを放射性標識したアンチセンス
p53  RNAプローブとハイブリダイズさせ、 ハ
イブリッドをRNアーゼAで消化した。
32pで標識したRNAプローブは、ブルースクリプト
(ストツタジーン・クローニング・システムズ、 米国
カリフォルニア州うホラ)にサブクロニングしたp53
  cDNAからin vitroで作製した。プロー
ブはp53  mRNAコード配列の56In+ (翻
訳開始部位に対してn1473−1034)およびベク
ター由来の60nLを含んでいた。
プロテクトされた断片を、変性ポリアクリルアミドゲル
で電気泳動して分離した;ゲルのオートラジオグラフを
第6図に示す。RNAの由来は、レーンl : 511
5.癌生検;レーン2: 5W1417; レーン3:
 SW94g、  レーン4: RKO;  レーンS
: 5W480;レーン6: fcA、  レーン7:
 GEO,レーン8: FET; レーン9:異種移植
片Cx3; レーン10:正常結腸粘膜;レーン11:
酵母rRNA; レーン12: プローブのみ(RNア
ーゼAで消化していない);レーン13:5WI417
(長い感光時間のもの)である。レーン5.6および1
3で矢印で示した断片は、他の試料には存在しない。レ
ーン13のオートラジオグラフの感光時間は72時間で
あり、新しい断片を適切に可視化させた:他の全てのレ
ーンの感光時間は10時間であった。
5つの癌由来のRNAが、正常細胞由来のRNAで見ら
れるものと異なるサイズの断片をプロテクトした。二つ
の場合には、新しい断片は検出される主要な断片であっ
た(第6図、レーン6.13、矢印)。その他の場合に
は、新しい断片は、完全にプロテクトされた断片と比較
して弱い強度を示した(例えば、レーン5の5W480
)。コノヨうな部分的切断は予期されなかったものであ
る;Cx3とCXIにおける変異は、RNアーゼプロテ
クション法によっては検出されず(データは示していな
い)、多くのRNA配列のミスマツチは、RNアーゼA
に対して部分的に、あるいは完全に耐性であることが示
されている。
同様の技術を用いて、さらに5つの結腸直腸癌、2つの
乳癌、および一つの肺癌に関してp53遺伝子変異につ
いて調べた。全ての場合に、p53遺伝子の点変異が観
察された。
【図面の簡単な説明】
第1図は二人の患者、S51および5103のヒト組織
中の染色体17p上の対立遺伝子欠失解析を示している
。 第2図は、結腸直腸癌における染色体17p上の共通な
欠失領域のマツプを示している。染色体17p由米の2
0の制限断片長条型性(RF L P)マーカーの、染
色体上の位置が示されている。これらのマーカーは、す
でに7つのサブ染色体領域(AからFで示されている)
にマツピングされている。8つの腫瘍に対する結果が右
側に示されており、患者の同定番号が下に示されている
。閉じた円は、腫瘍中の一つの親の対立遺伝子における
欠失を示唆している;斜線の円は双方の親対立遺伝子の
保持を示唆している;開いた円は、マーカーが含情報的
ではない、すなわち患者の正常組織がそのマーカーに関
してヘテロではないことを示している。合成したパター
ンの前提は、17p上には単一の標的遺伝子があるとい
うことである。 、したがって、8個の腫瘍のすべてでヘテロ接合性が保
持されたマーカー(すなわち、斜線の円)は、標的座位
の外側に存在すると考えられる。 第3図は、結腸直腸癌中のp53  mRNAのノザン
プロット分析を示している。レーンlから6、および1
2のRNAは、ヒト組織(正常結腸粘膜(N)または癌
生検(C))から調製されたものである。レーン7から
11、および13のRNAは、結腸直腸癌細胞系から調
製されたものである。 第4図は、p53遺伝子コドン143の周辺のIIIb
p断片のポリメラーゼ連鎖反応の増幅産物の解析を示し
ている。レーンl、2:結腸直腸癌異種移植片CXI;
 レーン3.4: CXIを供与した患者由来の正常繊
維芽細胞;レーン5.6:結腸直腸癌異種移植片CX3
 ; レーン1、B: Cx3を供与した患者由来の正
常繊維芽細胞。 第5図は、p53コドン175のポリメラーゼ連鎖反応
分析を示している。レーン112:結腸直腸癌異種移植
片CXI; レーン3.4: Cxlを供与した患者由
来の正常繊維芽細胞;レーン5.6:結腸直腸癌異種移
植片CX3゜偶数番号のレーンの試料のみがHhxlで
消化されている。 第6図は、p53  mRNAのRNNアーゼプロチク
93フ析を示している。細胞性RNAを放射性標識した
アンチセンスp53  RNAプローブとハイブリダイ
ズさせ、ハイブリッドをRNアーゼAで消化した。RN
Aの由来は、レーンl:s!15.癌生検; 1.−−
ン2: 5WI417; レーン3: 5W948; 
 レーア4: RKO;  レーア5: 5W480;
  レーア6: RCA: レーン7: GEO,レー
ン8: FET、 レーン9:異種移植片Cx3 ; 
レーンIo:正常結腸粘膜;レーン11:酵母fRNA
; レーン12: プローブのみ(RNアーゼAで消化
していない);レーン13: sw目17(長時間感光
)である。レーン5.6、および13で矢印で示した断
片は、他の試料には存在しない。 FIG、 3 p53−−m− 一一瞼 %2図 f′!体  7−ワーCr マーV− イ立j1−□ マーカ 欠失ハ9り〜: 複合バ?−〉 FIG、4 一―−−嘲−1−・ 嘲―嘲― Hha ト + + + + FIG、 6

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ヒトから腫瘍の疑いがある組織を単離し;該組織か
    ら、野生型p53遺伝子の欠失、またはその発現産物の
    欠失を検出する;こと からなるヒトの腫瘍組織を診断する方法であって、該欠
    失が組織の腫瘍性を示唆するものである前記方法。 2、発現産物がmRNA分子である、特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 3、発現産物がタンパク質分子である、特許請求の範囲
    第1項記載の方法。 4、野生型p53遺伝子の欠失を、ポリメラーゼ連鎖反
    応を用いてp53遺伝子の全部または一部の塩基配列を
    決定することによって検出する、特許請求の範囲第1項
    記載の方法。 5、(i)該組織におけるp53遺伝子またはp53m
    RNA、と(ii)ヒト野生型p53遺伝子に相補的な
    核酸プローブとが2量体を形成するようにハイブリダイ
    ズさせた場合の分子(i)と分子(ii)との間のミス
    マッチを同定することによって、野生型p53遺伝子の
    欠失を検出するものである、特許請求の範囲第1項記載
    の方法。 6、核酸プローブがリボプローブである、特許請求の範
    囲第5項記載の方法。 7、核酸プローブがDNAプローブである、特許請求の
    範囲第5項記載の方法。 8、ミスマッチが酵素的切断によって検出されるもので
    ある、特許請求の範囲第5項記載の方法。 9、ミスマッチが化学的切断によって検出されるもので
    ある、特許請求の範囲第5項記載の方法。 10、酵素的切断が、RNアーゼAおよびS1ヌクレア
    ーゼからなる群から選択されるものである、特許請求の
    範囲第8項記載の方法。 11、分子(ii)が野生型p53遺伝子またはp53
    mRNAにハイブリダイズする際に形成される2量体の
    電気泳動的移動度と比較した場合の2量体の移動度の変
    化を観察することによってミスマッチを同定するもので
    ある、特許請求の範囲第S項記載の方法。 12、p53遺伝子配列の増幅と、増幅されたp53配
    列の、変異型p53対立遺伝子と相補的な核酸プローブ
    へのハイブリダイゼーションとによって野生型p53遺
    伝子の欠失を検出するものである、特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 13、p53遺伝子の分子的クローニングおよび、その
    全体、または一部の塩基配列を決定することによって野
    生型p53遺伝子の欠失を検出するものである、特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 14、SV−40ラージT抗原およびアデノウィルスE
    1B抗原からなる群から選択された抗原と複合体を形成
    する能力の損失によって、野生型p53タンパク質分子
    の欠失を検出するものである、特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 15、野生型p53遺伝子の欠失の検出が、点変異のス
    クリーニングを含むものである、特許請求の範囲第1項
    記載の方法。 16、点変異がミスセンス変異である、特許請求の範囲
    第15項記載の方法。 17、野生型p53遺伝子の欠失の検出が、フレームシ
    フト変異のスクリーニングを含むものである、特許請求
    の範囲第1項記載の方法。 18、野生型p53遺伝子の欠失の検出が、欠失変異の
    スクリーニングを含むものである、特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 19、野生型p53遺伝子の欠失の検出が、点変異のス
    クリーニング、および欠失変異のスクリーニングを含む
    ものである、特許請求の範囲第1項記載の方法。 20、肺癌、乳癌、脳腫瘍、結腸直腸癌、膀胱癌、前立
    腺癌、肝臓癌、および胃癌からなる群から腫瘍組織が選
    択されるものである、特許請求の範囲第1項記載の方法
    。 21、肺癌、乳癌、および結腸直腸癌からなる群から腫
    瘍組織が選択されるものである、特許請求の範囲第20
    項記載の方法。 22、腫瘍組織が結腸直腸癌である、特許請求の範囲第
    21項記載の方法。 23、p53遺伝子内の変異により野生型p53遺伝子
    の機能を失っている細胞に対して野生型p53遺伝子機
    能を供給する方法であって、野生型p53遺伝子を該遺
    伝子機能を失った細胞に該遺伝子が細胞内で発現される
    ように導入することからなる前記方法。 24、該野生型p53遺伝子が、細胞内に存在するいか
    なる変異型p53遺伝子よりも高レベルで発現するもの
    である、特許請求の範囲第23項記載の方法。 25、導入された野生型p53遺伝子が二重組み換え現
    象によって細胞内に存在する内在性変異型p53遺伝子
    と組み換えをおこし、p53遺伝子変異を修正するもの
    である、特許請求の範囲第23項記載の方法。 26、p53遺伝子内の変異によって野生型p53遺伝
    子機能を失った細胞に、野生型p53遺伝子機能を供給
    する方法であって、該方法は野生型p53遺伝子の一部
    を該部分が細胞内で発現されるように、該遺伝子機能が
    失われた細胞に導入することからなり、該遺伝子の一部
    が該細胞の非腫瘍性増殖に必要なp53タンパク質の一
    部をコードしているものである前記方法。 27、ポリメラーゼ連鎖反応によってp53遺伝子のヌ
    クレオチド配列を決定するためのキットであって、該キ
    ットは一本鎖DNAプライマーのペアのセットを含んで
    おり、該セットはp53遺伝子コード配列のすべてのヌ
    クレオチドの合成を可能にするものであるキット。 28、各プライマーの5′末端に制限酵素切断部位が存
    在する、特許請求の範囲第27項記載のキット。 29、プライマーのペアのセットが、プライマーペア1
    :5′−【遺伝子配列があります】−3′および5′−
    【遺伝子配列があります】−3′;ペア2:5′−G【
    遺伝子配列があります】−3′および5′−【遺伝子配
    列があります】【遺伝子配列があります】−3′;ペア
    3;5′−【遺伝子配列があります】【遺伝子配列があ
    ります】−3′および5′−【遺伝子配列があります】
    −3′;ペア4:5′−【遺伝子配列があります】−3
    ′および5′−【遺伝子配列があります】−3′;ペア
    5:5′−【遺伝子配列があります】−3′および5′
    −【遺伝子配列があります】【遺伝子配列があります】
    −3′;を含む物である、特許請求の範囲第27項記載
    のキット。 30、ヒト変異型p53遺伝子と相補的な核酸プローブ
    。 31、リボプローブである、特許請求の範囲第30項記
    載のプローブ。 32、DNAプローブである、特許請求の範囲第30項
    記載のプローブ。 33、人体から試料を単離し; 該試料中の変異体p53遺伝子またはその発現産物を検
    出する;こと からなる、ヒトの腫瘍組織の存在を検出する方法。 34、該人体試料が、血清、糞便、尿、および喀痰から
    選択されるものである、特許請求の範囲第33項記載の
    方法。 35、血液および胎児組織からなる群から選択される人
    体試料を単離し; 該試料からDNAを抽出し; 該DNAから野生型p53遺伝子の欠失を検出する;こ
    と からなる、ヒトの癌に対する遺伝的素因を検出する方法
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