JPH0447063Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 産業上の利用分野 この考案は、包装装飾用基礎シート材であつ
て、特に、適宜ベースシート部材と、片段ボール
シート部材との組み合せでなる装飾変化性に富ん
だ段ボールシート材に関するものである。

(b) 従来の技術およびその問題点 周知のように段ボール資材は、包装用シート、
包装用ケース、包装用パツケージ、あるいは商品
等を陳列しておくためのデイスプレイユニツト等
の基礎資材として多用されている。従来の段ボー
ル資材は、いわゆる片段ボール、あるいは複層の
両面段ボールの構造体として、一般的には、それ
らの表層面に適宜装飾処理を施したものとして提
供されている。しかしながら、上記する表層面に
対する直接的な装飾処理を施こしてなる段ボール
材は、その装飾変化性に乏しく、高い装飾性が要
求されるこの種の基礎材としては、きわめて不十
分なものであつた。

(c) 本考案の技術的課題 そこで、この考案は、各構成要素の種々の組み
合せによつて、きわめて高い装飾変化性を得るこ
とができる斬新でかつきわめてユニークな包装装
飾用基礎資材としての段ボールシート材を提供す
ることにある。

(d) 本考案の技術的手段 この考案は、上記する目的を達成するにあたつ
て、具体的には、ベースシート部材と、 所定の方向に規則的に波付けされた波形シート
の一方の面に裏ライナを貼り合せた片段ボールシ
ート部材とからなり、 前記片段ボールシート部材に適宜抜き穴を設
け、前記片段ボールシート部材を、その裏ライナ
側を介して、前記ベースシート部材における一方
の貼り合せ両側に貼り合せてなる段ボールシート
材である。

(e) 本考案の実施例 以下、この考案になる段ボールシート材につい
て、図面に示す具体的な実施例にもとづいて詳細
に説明する。

第１図に、この考案になる段ボールシート材１
の基本構成を概略的に断面図で示す。前記段ボー
ルシート材１は、ベースシート部材２と、前記ベ
ースシート部材２の一方の面２ａに接着剤４を介
して貼り合される片段ボールシート部材３とから
なつている。この考案において、前記ベースシー
ト部材２は、紙シート、合成樹脂シート、不織布
シート、布帛シート、皮革シート、網状物あるい
はこれらに類するシート状部材によつて形成され
る。前記ベースシート部材２の上面２ａは、所望
の色に着色処理され、かつ所望の模様、絵、記号
あるいは文字、およびそれらの組み合されたもの
によつてデザインされる。一例において、前記ベ
ースシート部材２の裏面２ｂ側には、粘着シート
面５を設けることができる。この場合、前記粘着
シート面５を保護する目的において、離型シート
６を剥離可能に貼り合せておく。

一方、前記片段ボールシート部材３は、所定の
方向に規則的に波付けされた波形シート３Ａの一
方の面に裏ライナ３Ｂを貼り合せたものからなつ
ている。前記片段ボールシート部材３における波
形シート３Ａの表面側は、前記ベースシート部材
２の表面２ａに施こされる着色処理およびデザイ
ン処理との関係において、適宜色に着色され、所
望の模様、絵、記号あるいは文字、およびそれら
の組み合されたものによつてデザイン処理され
る。

この考案では、前記片段ボールシート部材３に
対して抜き穴(7)が適宜態様で形成される。前記抜
き穴７は、あらかじめデザインされたパターンに
従つて形成されるものであり、その態様は、幾何
学的形状の穴、適宜の図柄を直接的にあらわす図
柄穴、文字、記号等を具現する穴等のいずれのも
のであつてもよい。前記片段ボールシート部材３
に抜き穴７を設けておくことによつて、前記ベー
スシート部材２に形成される模様あるいは記号等
を視察することができるようになつている。前記
抜き穴７に設けた片段ボールシート部材３は、そ
の裏ライナ３Ｂを介して前記ベースシート部材２
の表面２ａ側に接着剤４によつて貼り合される。
前記接着剤は、両者が面接する部分において全面
的に湿布したものであつてもよいし、あるいは散
点的に、さらには線状的に塗布したものであつて
もよい。

この考案になる段ボールシート材は、包装用あ
るいは装飾用の基礎シート資材として利用される
ものであり、特に、第３図および第４図に示すよ
うに包装用ケース、包装用パツケージを直接形成
し、あるいは、あらかじめ形成されたケース、パ
ツケージ、陳列台あるいはその他室内外の装置品
の外表面に貼り合せて用いることができる。この
考案において、前記段ボールシート材は、特に、
第３図に示すように、ベースシート部材に対し
て、片段ボールシート部分を部分的に貼り合せて
おき、片段ボールシート部材を貼り合せていない
部分について、前記ベースシート部材の表面を装
飾面とする態様のもとに使用することもできる。

(f) 本考案の効果 以上の構成になるこの考案の段ボールシート材
は、上記する各構成要素の適宜組み合せによつ
て、装飾変化性の高い包装用ならびに装飾用基礎
資材を提供する。すなわち、この考案において、
装飾変化性を高める要素は、ベースシート部材の
選択、ベースシート部材の表面および段ボールシ
ート部材における波形シートの表面に対する着
色、柄付け等の選択、片段ボールシート部材に形
成される抜き穴の形態ならびにそれらの形態の組
み合せによる選択等によつてなされるものであ
り、その組み合せは多岐にたわり、それらが相俟
つて従来にない斬新で、かつユニークな包装用な
らびに装飾用の基礎シート材として提供されるも
のである。

この考案になる段ボールシート材は、包装用の
箱の形成あるいはその表装、陳列台等の形成ある
いはその表装、さらには、室内装置品あるいは小
物商品等の表装材等としてきわめて多岐にわたつ
て適用することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案になる段ボールシート材の
基本構成を示す概略的断面図、第２図は、ベース
シート部材の裏面側に粘着シートおよび離型紙を
設けた構成例を示す概略的断面図、第３図は、当
該段ボールシート材の適用例を示す概略的斜視
図、第４図は、他の使用例を示す概略的斜視図で
ある。 １……段ボールシート材、２……ベースシート
部材、３……片段ボールシート部材、４……接着
剤、５……粘着シート、６……離型紙、７……抜
き穴。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ベースシート部材と、 所定方向に規則的に波付けされた波形シート
   の一方の面に裏ライナを貼り合せた片段ボール
   シート部材とからなり、 前記片段ボールシート部材に適宜抜き穴を設
   け、前記片段ボールシート部材を、その裏ライ
   ナ側を介して、前記ベースシート部材における
   一方の貼り合せ両側に貼り合せてなることを特
   徴とする段ボールシート材。 (2) 前記ベースシート部材が、紙シート、合成樹
   脂シート、不織布シート、布シート、網、皮革
   シートあるいはこれらに類するシート部材から
   なることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第(1)項に記載の段ボールシート材。 (3) 前記ベースシート部材の裏面側に接着剤層を
   設け、前記接着剤層を介して離型紙シートを貼
   り合せてなることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第(1)項に記載の段ボールシート材。 (4) 前記片段ボールシート部材に設けた抜き穴
   が、任意の幾何学的形状穴あるいは図柄穴であ
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   (1)項〜第(3)項のいずれかに記載の段ボールシー
   ト材。 (5) 前記片段ボールシート部材に設けた抜き穴
   が、任意の文字、記号等を具現する穴であるこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項
   〜第(4)項のいずれかに記載の段ボールシート
   材。 (6) 前記ベースシート部材の貼り合せ両側に、適
   宜模様あるいは記号等をあらわしておき、前記
   片段ボールシート部材に設けた抜き穴を介して
   前記模様あるいは記号等を視察可能になしたこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項
   〜第(5)項のいずれかに記載の段ボールシート
   材。 (7) 前記ベースシート部材の貼り合せ面および前
   記片段ボールシート部材における少なくとも波
   形シートの外表面を適宜着色し、および／また
   は適宜模様、記号等をあらわしてなることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項〜第(6)
   項のいずれかに記載の段ボールシート材。 (8) 前記ベースシート部材に対して、前記片段ボ
   ールシート部材を部分的に貼り合せてなること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項〜
   第(7)項のいずれかに記載の段ボールシート材。