JPH044551A - 放射線検出器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、原子炉などの放射線場の測定に利用する放
射線検出器に関するものである。

〔従来の技術〕

第３図は例えば特公昭６０−１０６５０３号公報に示さ
れた従来の電離ガス充填型の放射線検出器を一部破断し
て示す断面図であり、同図において、１は円筒状の外部
電極、２はこの外部電極１の中心部に絶縁体３を介して
設けられた内部電極。

４は外部電極１および内部電極２間の空間に充填された
電離ガス、５は外部電極１の端部を塞ぐ端板、６はこの
端板５に対し、外部電極１端のリング状切欠部を嵌め合
わせて電気溶接した溶接部である。上記外部電極１およ
び内部電極２の電極材料には、例えばステンレス、イン
コネル、アルミニウム、チタンなどの金属が用いられ、
絶縁体３にはアルミナなどの磁気材が用いられる。また
、電離ガスにはアルゴンなどの不活性ガスが単独で、あ
るいは２種類以上混合された混合ガスとして用いられる
。

なお、この図では図示していないが、測定する放射線の
種類が中性子の場合は外部電極１の内面およびこの面と
対向する内部電極２の外面のいずれか一方または双方に
、中性子測定用変換物質が付着されている。この物質は
例えばボロン−１０゜ウラン−２３５等である。測定放
射線がＸ線またはガンマ線の場合は、各電極１，２を構
成する金属自体が放射線測定用変換物質を兼ねる。

次に動作について説明する。この検出器による放射線測
定では、金属製の外部電極１および内部電極２またはこ
れらに付着された放射線測定用変換物質が、まず放射線
と反応を起こし、これにより生成された荷電粒子が電離
ガス４を電離する。

また、この電離した電子およびイオンは、予め電圧を印
加しである上記外部電極１および内部電極２にそれぞれ
収集され、これらが信号電流としてとり出される。従っ
て、この信号電流を測定することで、放射線の有無やレ
ベルを検出することができる。

ところで、このような放射線検出器は原子炉等の放射線
場の測定に利用されるが、近年開発が進められている新
型の原子炉では、放射線検出器を放射線線量の低い原子
炉容器の外に設置する方法が検討されている。この様な
場所で使用する放射線検出器は、高い放射線感度を持た
せる必要があるので、従来の放射線検出器に較べ形状が
大形化する。放射線検出器の大形化で最も問題となる点
の一つは、円筒状の外部電極１を棒材から削り出して作
るのが困難なため、金属管から加工することになるが、
素材とする金属管が持つ歪みにより、仕上り精度が棒材
からの削り出しで作られた場合に較べて、大変低くなる
ことである。例えばＪＩＳ−Ｈ−４６３０によれば、Φ
８ｏの配管用チタン管の場合は外径の許容差が溶接管で
±２％、冷間引き抜き管で±１％とされている。また、
肉厚と偏肉の許容差はそれぞれ最大で±１２．５％と２
０％とされている。このため、従来の放射線検出器の組
み立てで用いられる方法の一例である第２図の外部電極
ｌの内径の一部を削り、端板５と嵌め合わせて、溶接部
６で気密溶接する上記構造が採用される。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の電離ガス充填型の放射線検出器は以上のように構
成されているので、外部電極１の加工精度の低さによる
仕上がり寸法のばらつきに合わせて、端板５の嵌め合い
部分を小さめに作る必要が生じ、これにより外部電極１
と端板５との間の隙間を生じ、しかもこの隙間が不均一
になると、溶接部６での気密の不良が発生しやすくなり
、このことが放射線検出器を大形にして高感度化するこ
との一つのネックになるなどの課題があった。

この発明は上記のような課題を解消するためになされた
もので、金属管から加工した仕上がり精度の低い円筒状
の外部電極を用いても、従来と変わらない高い気密性を
持った溶接部を形成できる放射線検出器を得ることを目
的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係る放射線検出器は、外部電極の開口端面に
衝き当てられて気密溶接が行われるつば部を、上記端板
の外周に突設したものである。

〔作用〕

この発明における端板外周のつば部は、その側面を高精
度に平坦化するのは容易であり、一方。

金属管からなる外部電極も肉厚の違いや偏肉があっても
、その端面の仕上り精度を十分に高めることが可能であ
る。従って、その端面をつば部に衝き当てたとき両者は
密接し、これらの接合部に気密溶接を施すことによって
、十分な気密性が容易に得られ、放射線検出器の大形化
並びに高感度化を容易に達成できるようにする。

〔発明の実施例〕

以下、この発明の一実施例を図について説明する。第１
図において、１は円筒状の外部電極、２はこの外部電極
１内に設置された内部電極、３はこれらの各電極１，２
間に入れた絶縁体、４は電離ガスで、こわらば第３図に
示すものと同一である。５Ａはこの発明の円板状の端板
であり、これの外周には均一面を有するつば部７が突設
されている。また、このつば部７の片面には外部電極１
の開口端面が衝き当てられて、溶接部６Ａにて気密溶接
されている。

次に動作について説明する。

外部電極として金属管を加工して利用する場合には、既
述のように肉厚や偏肉等の点で、つまり径方向の仕上り
精度を一定以上に確保することが困難であるが、端面形
状である軸方向の仕上り精度は比較的容易に確保できる
。従って、この発明では、端板５Ａの外周に平滑面を持
ったつば部７を形成し、このつば部７の平滑な片面に上
記仕上り精度の良好な外部電極１の端面を衝き当てるこ
とにより、これらの衝き当て部は隙間のない密な接合構
造となる。そこで、この接合部に対して外方から従来と
同様の気密溶接を施すことにより、上記溶接部６Ａを形
成でき、この溶接部６Ａにおける気密性が確実となる。

なお、上記実施例では放射線検出器の外部電極１と端板
５の溶接例について説明したが、このようにして形成し
た放射線検出器りを外部環境から保護するために、上記
同様の気密構造を採用することができる。すなわち、第
２図に示すように、放射線検出器りを外部環境から保護
するための気密外周器８と端板９とを溶接部１０で気密
溶接すれば、上記同様の気密性を確保でき、これにより
放射線検出器りの外部環境からの安全を確保できる。こ
こで、１１は放射線検出器りと端板９および気密外周器
８を分＊Ｓａする絶縁体である。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によれば端板の外周に対して、
筒状の外周電極の開口端面に衝き当てられ、かつ気密溶
接が行われるつば部を突設するように構成したので、上
記外部電極と端板との気密溶接部における気密性が確実
に得られ、その溶接作業を容易化できるほか、上記外部
電極として金属管を使用可能にし、大形で、高感度の放
射線検出器を安価に形成できるものが得られる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による放射線検出器を示す
要部の断面図、第２図は第１図の放射線検出器の気密外
周器に対する端板の取付構造を示す一部の断面図、第３
図は従来の放射線検出器を示す一部の断面図である。 １は外部電極、２は内部電極、３は絶縁体、４は電離ガ
ス、５Ａは端板、７はつば部。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　内部に電離ガスが充填され、かつ中心部に絶縁体を介
   して内部電極を配置した筒状の外部電極と、この外部電
   極の開口端に接合され、この接合部で気密溶接された端
   板とを備えた放射線検出器において、上記端板の外周に
   は、上記外部電極の開口端面に衝き当てられて、上記気
   密溶接が行われるつば部を突設したことを特徴とする放
   射線検出器。