JPH0444078Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「考案の目的」 「産業上の利用分野」 この考案は、各種芋・大根等の根菜類を洗滌す
る根菜洗滌機にあつて、根菜類へ直接に接触して
回転しながら根菜類の汚れを洗滌する根菜洗滌機
の回転盤に関するものである。

「従来の技術」 従来、各種芋・大根等の様な根菜類を洗滌する
には、これらの根菜類の形状が必ずしも均一では
ないことから、やむなく根菜類を一個宛手で洗滌
したり、また根菜洗滌機を用いる場合にあつて
も、従来の洗滌機はタンク内へ根菜類とともに水
を注入し、しかる後適当な回転体でこれを攪拌し
ていたものであるが、前記の様にこれらの根菜類
の形状や汚れ状態が必ずしも均一ではないことか
ら、根菜類の凹凸部分や汚れの強い部分等を適切
に洗滌することが出来なかつたものである。

「考案が解決しようとする問題点」 そこでこの考案になる根菜洗滌機の回転盤は、
根菜類を一個宛洗滌する洗滌機において用いるも
のではあるが、複雑な形状の根菜の凹凸部分をも
適切に洗滌し、しかも根菜の種類や汚れ状態に応
じて適切に回転盤を変化せしめてこれに該当せし
め得るものに関する。

「考案の構成」 「問題点を解決するための手段」 この考案は如上のような目的を達成するため、
次の様に構成した。

即ち、一方の面はやや粗目の弾性ある合成樹脂
発泡体による円盤状表シート１と他方の面はやや
細か目の弾性ある合成樹脂発泡体による円盤状裏
シート２とを互いに腹合せに接着して一体となし
且その中央に軸孔３を設けてこれを回転盤単体Ａ
となし、これと同様に一方の面はやや粗目の弾性
ある合成樹脂発泡体による円盤状表シート４と他
方の面はやや細か目の弾性ある合成樹脂発泡体に
よる円盤状裏シート５とを互いに腹合せに接着し
て一体となし且その中央に軸孔６を設けてこれを
回転盤単体Ｂとした両個の回転盤単体を設け、各
回転盤単体Ａ，Ｂの各円盤状表シート１，４を
夫々内側に向けるか又は外側に向けて配し、その
各軸孔３，６へ軸７を挿通して両個の各単体Ａ，
Ｂの各外側より夫々フランジ８，９をもつて挟み
付け、各単体Ａ，Ｂの各円盤状表シート１，４を
夫々内側に向けても又は外側に向けて配しても、
その各単体Ａ，Ｂがフランジ８，９の外方向へ捲
れ上がつて各単体Ａ，Ｂの接合周面に円周状の
略々Ｖ字状溝１１を形成し得るようにして根菜洗
滌機の回転盤を構成するのである。

「作用」 この考案になる根菜洗滌機の回転盤は次の様に
して用いる。

即ち、適当な回転数に調整されて回転する回転
軸７へ、例えば前記の様に構成した回転盤単体Ａ
の円盤状表シート１の面を軸方向の左方に向けて
その軸孔３をもつて挿通せしめるとともに、回転
盤単体Ｂは円盤状表シート４の面を軸方向の右方
に向けて各回転盤単体Ａ，Ｂの各円盤状表シート
１，４が対面するようにその軸孔６をもつて挿通
せしめ、各回転盤単体Ａ，Ｂの各外側より夫々フ
ランジ８，９をもつて各回転盤単体Ａ，Ｂを挟み
付ける様に配置してこれを前記軸７へ取り付ける
のである１０。

すると各回転盤単体Ａ，Ｂは、弾性ある合成樹
脂発泡体によつて構成されているため、各回転盤
単体Ａ，Ｂの中央部分を夫々各外側より夫々フラ
ンジ８，９をもつて挟み付けて押圧すると、押圧
された部分が内方へ引張り込まれるため、その部
分を除いた外周部分が、挟み付けの方向と反対方
向へ捲れ上がり、各回転盤単体Ａ，Ｂの各円盤状
表シート１，４を夫々内側に向けた場合、回転盤
単体Ａの円盤状表シート１と回転盤単体Ｂの円盤
状表シート４との接合部分は、あたかも円周状の
略々Ｖ字状溝１１を形成するのである。

そして一方では各回転盤単体Ａ，Ｂを以て構成
した根菜洗滌機の回転盤を回転させながらこれへ
適量の洗滌水を注ぎつゝ、他方では前記円周状の
略々Ｖ字状溝１１へ各種根菜を押付け、各種根菜
を奥方向と左右にてこれを洗滌するのである。

また、回転盤単体Ａの円盤状表シート１の面を
軸方向の左外側に向けてその軸孔３をもつて挿通
せしめるとともに、回転盤単体Ｂの円盤状表シー
ト４の面も軸方向の右外側に向けて各回転盤単体
Ａ，Ｂの各円盤状裏シート２，５が内方で対面す
るようにその軸孔６をもつて挿通せしめ、各回転
盤単体Ａ，Ｂの各外側より夫々フランジ８，９を
もつて各回転盤単体Ａ，Ｂを挟み付けて押圧する
と、前記した場合と同様に押圧された部分が内方
へ引張り込まれるため、その部分を除いた外周部
分が、挟み付けの方向と反対方向へ捲れ上がつて
各単体Ａ，Ｂの接合周面に円周状のやや細か目の
合成樹脂発泡体による略々Ｖ字状溝１１を形成す
ることができ、これを前記軸７へ取り付けると、
各種根菜の種類や汚れの状況に適合せしめること
が可能となる。

一方の面はやや粗目の弾性ある合成樹脂発泡体
による円盤状表シート１と他方の面はやや細か目
の弾性ある合成樹脂発泡体による円盤状裏シート
２とを互いに腹合せに接着して一体とするのは、
シートの向きを変えることにより根菜の種類や汚
れに適応できることの外に、表裏シートを接着す
ることによる接着層の介在が、回転盤単体の強度
を高めることにもなるのである。

「実施例」 実施例においては、回転盤単体Ａ，Ｂの円盤状
表シート１，４に用いるやや粗目の合成樹脂発泡
体はブリジストンタイヤ製の「スコツト13番」
を、やや細か目のの合成樹脂発泡体は同じく「ス
コツト30番」を用いたが、各種根菜の種類や汚れ
の状況に適合した洗滌ができ、良好であつた。

また、根菜洗滌機の回転盤を取り付けた軸の回
転数は、概ね一分間に110乃至115回転程度に減速
すると、根菜洗滌機の回転盤へ注がれる洗滌水も
飛散することがなく良好であつた。

「考案の効果」 以上のとおりこの考案になる根菜洗滌機の回転
盤は、複雑な形状の根菜の凹凸部分をも適切に洗
滌し、しかも根菜の種類や汚れ状態に応じて適切
に回転盤を変化せしめてこれに該当せしめ得、こ
れらを適切に洗滌し得るものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すものであり、第
１図は回転盤単体Ａ，Ｂの斜視図、第２図は各回
転盤単体Ａ，Ｂのやや粗目の弾性ある合成樹脂発
泡体による円盤状表シート１，４を夫々内側に向
けて配し、各単体Ａ，Ｂを軸に取り付けた断面
図、第３図は各回転盤単体Ａ，Ｂのやや細か目の
弾性ある合成樹脂発泡体による円盤状裏シート
２，５を夫々内側に向けて配し、各単体Ａ，Ｂを
軸に取り付けた断面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方の面はやや粗目の弾性ある合成樹脂発泡体
   による円盤状表シート１と他方の面はやや細か目
   の弾性ある合成樹脂発泡体による円盤状裏シート
   ２とを互いに腹合せに接着して一体となし、且そ
   の中央に軸孔３を設けてこれを回転盤単体Ａとな
   し、これと同様に、一方の面はやや粗目の弾性あ
   る合成樹脂発泡体による円盤状表シート４と他方
   の面はやや細か目の弾性ある合成樹脂発泡体によ
   る円盤状裏シート５とを互いに腹合せに接着して
   一体となし、且その中央に軸孔６を設けてこれを
   回転盤単体Ｂとした、両個の回転盤単体を設け、
   各回転盤単体Ａ，Ｂの各円盤状表シート１，４を
   夫々内側に向けるか又は外側に向けて配し、その
   各軸孔３，６へ軸７を挿通して両個の各単体Ａ，
   Ｂの各外側より夫々フランジ８，９をもつて挟み
   付け、各単体Ａ，Ｂの各円盤状表シート１，４を
   夫々内側に向けても又は外側に向けて配しても、
   その各単体Ａ，Ｂがフランジ８，９の外方向へ捲
   れ上がつて各単体Ａ，Ｂの接合周面に円周状の
   略々Ｖ字状溝１１を形成し得るように構成した根
   菜洗滌機の回転盤。