JPH0444059A - 静電記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、プリンタやファクシミリ等に使用される静
電記録装置に関し、特に、現像剤担持体の表面に帯電し
た状態で担持された現像剤の薄層上に、画像情報に応じ
てイオン流を照射して静電潜像を形成することによって
画像の記録を行う静電記録装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、この種の静電記録装置としては、米国特許第３，
６８９，９３５号公報、特公昭５８−３３５５０号公報
、特開昭５９−１６４１５４号公報、特開昭５９−１９
０８５４号公報及び特開昭６１−２５１６６号公報等に
示すようなものがある。これは、第１１図に示すように
、現像剤１０１を収容したホッパー１００の一側面に設
けられた開口部１０２に、現像剤担持体１０３を回転可
能に配設し、この現像剤担持体１０３の表面に層形成部
材１０４によって現像剤１０１の薄層を均一に形成する
とともに、現像剤１０１を所定の極性に摩擦帯電する。

また、上記現像剤１０１の薄層を担持した現像剤担持体
１０３と対向する位置に、イオン流変調手段１０５を配
置する。このイオン流変調手段１０５は、現像剤担持体
１０３の近傍に配設されるイオン発生器１０６と、この
イオン発生器１０６に隣接して設けられる複数の制御電
極１０７．１０７・・・と、各制御電極１０７．１０７
・・・に画像情報に応じた電圧を印加する制御回路１０
８とで構成されている。

上記イオン発生器１０６は、放電ワイヤ１０９及びこれ
を取り囲むシールド１１０からなり、放電ワイヤ１０９
に高電圧を印加することによってコロナ放電を生起させ
るものである。そして、このコロナ放電によって発生し
たイオンを、シールド１１０の上部開口１１１から導入
される圧縮空気によって、シールド１１０の下部に開口
されたイオン流制御スリット１１２から、イオンの噴流
とし′Ｃ排出する。

その際、上記イオン流制御スリット１１２には、制御電
極１０７．１０７・・・が図面に垂直な方向に沿って所
定数の画素密度で多数配列されており、これらの制御電
極１０７．１０７・・・に制御回路１０８によって画像
情報に応じた電圧を印加する。

そして、上記制御電極１０７．１０７・・・とシールド
１１０との間に選択的に形成される電界によって、イオ
ン流の通過を画像情報に応じて阻止又は許容することに
より、現像剤担持体１０３の表面に担持された現像剤１
０１の薄層上に画像情報に応じた静電潜像を現像剤１０
１の帯電極性と逆極性のイオン流によって形成する。

すると、現像剤担持体１０３の表面に担持された現像剤
１０１の薄層は、画像情報に応じてイオン流が照射され
た部分のみ極性が反転し、この極性が反転された現像剤
１０１は、現像剤担持体１０３の下方を通過する記録用
紙１１７上に、転写電極１１３が形成する電界によって
転写され、その後定着処理を受けることによって画像の
記録が行われる。

ところで、上記記録用紙１１７としては、いわゆる長尺
な連続した記録用紙をロール状に巻いたロール紙が用い
られ、このロール紙からなる記録用紙１１７は、供給ロ
ール１１４から供給され、転写電極１１３上を通過して
搬送ロール１１５により搬送されて巻取ロール１１６に
巻き取られるようになっている。

〔発明が解決しようきする課題〕

しかし、上記従来技術の場合には、記録用紙１１７とし
てロール紙を使用することを前提としているため、記録
用紙１１７として所定のサイズに予めカットされた所謂
カット紙を用いた場合には、次のような問題点を生じる
。

すなわち、上記静電記録装置においてカット紙を使用す
る場合には、第１２図に示すように、カット紙を搬送す
るために現像剤担持体１０３と転写電極１１３との間の
転写部の前後に用紙搬送用のロール対１１８．１１８を
設ける。

この場合、記録用紙１１７の搬送開始時及び終了時には
、記録用紙１１７が用紙搬送用のロール対１１８．１１
８のどちらか一方にしが保持されていない状態、すなわ
ち記録用紙１１７の先端が転写部へ突入する際と、記録
用紙１１７の後端が転写部を通過する際には、用紙１１
７が搬送ロール対１１８、ｌｌ８１Ｊの一端側でしか支
持されない片持ち梁の状態となる。

そのため、記録用紙１１７の先端部または後端部の位置
が不安定となり、記録用紙１１７の先端部または後端部
が現像剤担持体１０３の表面に接触して、現像剤担持体
１０３の表面に担持された現像剤１０１によって記録用
紙１１７の印字面等が汚され、画質を低下させるという
問題点があった。

〔課題を解決するための手段〕

そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、現像
剤担持体の表面に帯電した状態で担持された現像剤の薄
層上に、画像情報に応じてイオン流を照射して静電潜像
を形成することによって画像の記録を行う静電記録装置
において、記録用紙として所定サイズに予めカットされ
た所謂カット紙を使用した場合でも、記録用紙を安定し
て搬送することができ、記録用紙に汚れ等が発生して画
質を低下させることのない静電記録装置を提供すること
にある。

すなわち、この発明は、帯電された現像剤の薄層をその
表面に担持する現像剤担持体と、この現像剤担持体上に
担持された現像剤の薄層に対して画像情報に応じて変調
されたイオン流を照射するイオン流変調手段と、上記現
像剤担持体上に担持された現像剤を選択的に記録媒体上
に転写させる転写手段とを具備する静電記録装置におい
て、上記転写手段の近傍に記録媒体を吸着する吸着手段
を設けるように構成されている。

上記吸着手段としては、例えば記録媒体を静電的に吸着
する吸着電極からなるものが用いられるか、これに限定
されるものではなく、吸着手段としては、空気を吸引す
ることによって記録媒体を吸着するものなどを用いても
勿論よい。

また、上記吸着電極としては、例えば転写電極の両側に
絶縁性基板を介して積層され、ネジ等によって電極保持
部材に固定されたものが用いられる。しかし、吸着電極
としては、これに限定されるものではなく、転写電極の
両側に絶縁性基板を介して接着または合成樹脂の射出成
形時の電極の埋設等によって一体的に形成される。また
、吸着電極としては、ガラス基板やエポキシ基板、フレ
キシブルなフィルム、またはプラスチック成形品等の表
面に、直線状の電極パターンをエツチング、スパッタリ
ング、メツキ等による手段で、平面上又は曲面上に形成
したものなどを用いても良い。

〔作用〕

この発明においては、転写手段の近傍に記録媒体を吸着
する吸着手段を設けるように構成されているので、記録
媒体として予め所定のサイズにカットされた所謂カット
紙を使用した場合でも、記録媒体の前端部及び後端部を
転写手段の近傍に設けられた吸着手段によって吸着する
ことができるので、記録媒体の前端部及び後端部が転写
部を通過する際の記録媒体の位置を所定の位置に保持す
ることができ、記録媒体か現像剤の薄層を担持した現像
剤担持体に接触して汚れたりすることがない。

〔実施例〕

以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説明する。

第１図はこの発明に係る静電記録装置の一実施例を示す
ものである。図において、■は現像剤２を収容したホッ
パーを示しており、このホッパー１の一側面には、側方
に向けて開口した開口部３が設けられている。このホッ
パー１の開口部３には、現像剤担持体ロール４が回転可
能に配置されている。この現像剤担持体ロール４は、導
電性の円筒もしくは導電性円筒の表面に誘電体層を設け
て構成されている。上記現像剤担持体ロール４としては
、例えばアルミニウムの合金等からなる導電性円筒の表
面に、熱硬化性フェノール樹脂等からなる誘電体層を形
成したものが用いられる。また、この現像剤担持体ロー
ル４の導電性円筒には、イオン取り出し用電源５によっ
て所定の負極性の電圧が印加されている。さらに、上記
ホッパー１の内部には、現像剤２を攪拌するとともに、
現像剤担持体ロール４の表面に新たな現像剤２を供給す
るだめの補助ロール６が回転可能に配置されている。

また、上記ホッパー１の開口部３の上部には、現像剤担
持体ロール４の表面に現像剤２の薄層を均一に形成する
とともに、現像剤２を所定の極性（例えば、負極性）に
摩擦帯電する層形成部材７が設けられている。この層形
成部材７としては、例えばバネ性を有する金属板８の先
端にシリコンゴム等の弾性体９を貼着したものが用いら
れ、この弾性体９は、現像剤２と接触することによって
この現像剤２を摩擦帯電するものである。また、上記層
形成部材７は、弾性体９が現像剤担持体ロール４の表面
に所定の圧接力で接触するように取り付けられる。

上記ホッパー１内に収容される現像剤２としては、現像
剤担持体ロール４上に担持可能なものであれば、トナー
のみからなる一成分系の現像剤であっても、あるいはト
ナーとキャリアからなる二成分系の現像剤であっても良
い。また、この現像剤２は、磁性あるいは非磁性のいず
れのものであってもよい。

一成分系の現像剤２を用いる場合には、第１図に示すよ
うに、現像剤担持体ロール４上に直接供給される現像剤
２に接触し、この現像剤２を摩擦帯電するとともに同時
に薄層形成する層形成部材７によって、現像剤２の薄層
を形成する。また、二成分系の現像剤２を用いる場合は
、公知の電子写真複写機用の二成分現像器を用い、この
現像器の現像ロールと現像剤担持体ロール４とを対向さ
せ、両者の間にバイアス電圧を印加することによって現
像剤２を現像剤担持体ロール４上に均一に現像させる手
段等により、現像剤２の薄層を形成する。

さらに、上記の如く現像剤２の薄層を担持した現像剤担
持体ロール４と対向する位置には、現像剤２の薄層に対
して画像情報に応じて変調されたイオン流を照射するイ
オン流変調手段１０が配置されている。

このイオン流変調手段１０は、現像剤担持体ロール４の
近傍に配設されるイオン発生器１１と、このイオン発生
器１１に隣接して設けられるイオン流制御スリット１２
の一側面に配設される複数の制御電極１３．１３・・・
と、各制御電極１３．１３・・・に画像情報に応じた電
圧を印加する制御回路１４とで構成されている。

上記イオン発生器１１は、放電ワイヤ１５及びこれを取
り囲むシールド１６とからなり、」１記シルト１６の上
部開口１７は、コンプレッサーＣから圧縮空気が導入さ
れる空気導入用スリットとして形成されるとともに、上
記シールド１６の側部開口１８は、発生イオンが排出さ
れるイオン排出スリットとして形成される。なお、上記
放電ワイヤ１５には、正極性の高電圧がイオン源用高圧
電源１９によって印加されている。

また、上記シールド１６の一側面には、絶縁性のスペー
サ２０を介してガラス等からなる絶縁性基板２１が離間
配設されており、上記シールド１６の側部、スペーサ２
０及び絶縁性基板２１で画成される部位が前記イオン流
制御スリット１２として現像剤担持体ロール４に向かっ
て形成されている。

そしてまた、上記制御電極１３．１３・・・は、所定の
解像度に応じたピッチで絶縁性基板２１上に貼着や蒸着
等の手段によって形成され、絶縁性基板２１をシールド
１６側へ組付ける際にイオン流制御スリット１２の一側
面に配置されるようになっている。

さらに、上記現像剤担持体ロール４の下部には、所定の
間隙（例えば、１００〜５００μｍ）を隔てて転写電極
２２が設けられている。この転写電極２２は、平板状の
電極によって形成されており、後述する吸着手段と一体
的に設けられている。また、この転写電極２２には、前
記イオン取り出し用電源５に直列に接続された転写用の
高圧電源２３が接続されている。

ところで、この実施例では、上記転写手段の近傍に記録
媒体を吸着する吸着手段を設けるように構成されている
。

すなわち、上記転写電極２２の両側には、絶縁性基板２
４．２４を介して吸着手段としての吸着電極２５．２５
が一体的に設けられている。これらの転写電極２２、絶
縁性基板２４．２４及び吸着電極２５．２５は、第２図
に示すように、細長い長方形状に形成された導電性の板
材及び絶縁性の板材からなり、転写電極２２の両側に絶
縁性基板２４．２４を介して２枚の吸着電極２５．２５
を積層するとともに、一方の吸着電極２５の表面に更に
絶縁性基板２４を積層した状態で、これらの部材を第３
図に示すように一体的に絶縁部材からなる電極支持部材
２６にボルト２７．２７・・・によって締着固定したも
のである。また、これらの積層された転写電極２２、絶
縁性基板２４．２４．２４、吸着電極２５．２５及び電
極支持部材２６は、その表面が平面状に形成されており
、記録用紙２８を表面に吸着させた状態で、記録用紙２
８の搬送がスムーズに行えるようになっている。さらに
、上記吸着電極２５．２５には、前記イオン取り出し用
電源５に直列に接続された吸着用の高圧電源２９が接続
されている。なお、上記記録用紙２８としては、予め所
定のサイズにカットされた所謂カット紙が用いられる。

また、上記現像剤担持体ロール４と転写電極２２との間
の転写部の前後には、第１図に示すように、所定の間隔
をおいて記録用紙２８を搬送するための紙送りロール対
３０．３１がそれぞれ配置されている。この紙送りロー
ル対３０．３１は、小径のロール３０ａ、３］、ａと大
径のロール３０ｂ、３１ｂとを互いに圧接して構成され
ている。

また、供給側の紙送りロール対３０の記録用紙移動方向
における下流側には、この紙送りロール対３０によって
搬送される記録用紙２８を案内するためのペーパーシュ
ート３２がほぼ水平方向に配置されているとともに、こ
のペーパーシュート３２の先端には、記録用紙２８を電
極支持部材２６に押圧させるためのマイラーフィルム３
３か下向きに取り付けられている。

さらに、前記ホッパー１の背後には、記録用紙２８上に
転写された現像剤２の像を熱及び圧力等によって定着す
るための定着器３４か設けられている。

以上の構成において、この実施例に係る静電記録装置で
は、次のようにして記録用紙の搬送及びそれに伴う画像
の記録か行われる。すなわち、現像剤担持体ロール４は
、第１図に示すように、所定のタイミンクで矢印方向に
回転を開始し、現像剤担持体ロール４の表面には、層形
成部材７によって負極性に帯電された現像剤２の薄層が
均一に形成される。

この現像剤担持体ロール４の表面に形成された現像剤２
の薄層は、現像剤担持体ロール４の回転に伴って移動す
るが、その間にイオン流変調手段ＩＯによって画像情報
に応じたイオン流の照射を受け、現像剤２の薄層には、
画像情報に応じた静電潜像像が形成される。

すなわち、イオン流変調手段１０の放電ワイヤ１５に、
高圧電源１９によって高電圧を印加することによりコロ
ナ放電を生起させ、このコロナ放電によって発生したイ
オンを、シールド１６の上部開口１７から導入されるコ
ンプレッサーＣの圧縮空気によって、シールド１６の側
部開口１８を介してイオン流制御スリット１２から、イ
オンの噴流として排出する。

その際、上記イオン流制御スリット１２には、制御電極
１３．１３・・・が所定数の画素密度で多数配列されて
おり、これらの制御電極１３．１３・・・に制御回路１
４によって画像情報に応したパルス電圧が印加される。

そのため、上記制御電極１３．１３・・・とシールド１
６との間に選択的に形成される電界によって、イオン流
の通過が画像情報に応じて削正又は許容され、現像剤担
持体ロール４の表面に担持された現像剤２の薄層上に画
像情報に応じた静電潜像が、現像剤２の帯電極性と逆極
性のイオン流によって形成される。

そして、この現像剤担持体ロール４の表面に担持された
現像剤２の薄層は、画像情報に応じてイオン流が照射さ
れた部分のみ極性が反転して正極性となり、この正極性
となった現像剤２は、現像剤担持体ロール４の下方を通
過する記録用紙２８上に、負極性の電圧が印加される転
写電極２２が形成する電界によって転写される。

ところで、上記現像剤２の像か転写される記録用紙２８
としては、予め所定のサイズにカットされた所謂カット
紙が用いられている。このカット紙からなる記録用紙２
８は、図示しない給紙カセットに収容されており、画像
の記録動作に同期して給紙カセットから供給される。そ
して、この記録用紙２８は、第１図に示すように、紙送
りロル対３０によって挟持された状態で搬送され、その
先端部がペーパーシュート３２によって案内されるとと
もに、マイラーフィルム３３によって押圧され、電極支
持部材２６の表面に接触した状態で搬送される。

上記の如く記録用紙２８が搬送されてその先端部が、記
録用紙２８の移動方向上流側の吸着電極２５に接触する
タイミングは、現像剤担持体ロール４上に形成された静
電潜像が、転写電極２２の直上に位置する０、１〜０．
５ｓｅｃ程度前に設定される。これと同期して、転写電
極２２及び吸着電極２５．２５には、転写用の高圧電源
２３及び吸着用の高圧電源２９によって、前記イオン取
り出し用電源５の電圧−１，ＯＫＶが重畳された２、０
１（Ｖ、−１，４ＫＶが印加される。そして、この転写
電極２２と吸着電極２５．２５との電位差によって、記
録用紙２８は、吸着電極２５．２５上に静電的に吸着さ
れるとともに、現像剤担持体ロール４上の現像剤像は、
転写電極２２の直上に位置した時点で記録用紙２８上に
転写される。

その際、記録用紙２８が吸着電極２５．２５上に静電的
に吸着される原理は、次の通りである。

すなわち、第４図に示すように、物体４０．４０・・・
の集合体に電流ｉを流すと、物体４０．４０・・・の接
触点をはさんで大きな電位差を生じ、これによって接触
点の両側に位置する物体４０．４０・・・によって形成
される物体コンデンサ間に電荷が現れ、大きな吸引力を
生じる。これは、ジョセフソン−ラーベック効果として
知られている。

これと同様に、転写電極２２に−２，ＯＫＶ。

吸着電極２５．２５に−１，４ＫＶの高電圧を印加する
と、第５図に示すように、転写電極２２と吸着電極２５
．２５との電位差により、記録用紙２８を通して吸着電
極２５．２５から転写電極２２へと電流ｊが流れる。す
ると、転写電極２２及び吸着電極２５．２５と記録用紙
２８とによって形成される物体コンデンサ間に電荷が現
れ、大きな吸引力を生じ、記録用紙２８が吸着電極２５
．２５に吸着される。この場合に用いられる記録用紙２
８は、抵抗値が１０１０Ω程度の普通紙でよい。

転写が終了し、記録用紙２８の後端が記録用紙２８の移
動方向下流側の吸着電極２５にさしかかった所で、電源
を全てＯＦＦしたところ、記録用紙２８の先端部及び後
端部には、現像剤担持体ロール４への接触による汚れは
発生しなかった。

このように、転写電極２２の近傍に記録用紙２８を吸着
する吸着電極２５．２５を設けるように構成されている
ので、記録用紙２８として予め所定のサイズにカットさ
れた所謂カット紙を使用した場合でも、記録用紙２８の
前端部及び後端部を転写電極２２の近傍に設けられた吸
着電極２５．２５によって吸着することができるので、
記録用紙２８の前端部及び後端部が転写部を通過する際
の記録用紙２８の位置を所定の位置に保持することがで
き、記録用紙２８が現像剤２の薄層を担持した現像剤担
持体ロール４に接触して汚れたりすることがない。

第二実施例 第６図はこの発明の第二実施例を示すものであり、前記
第一実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明す
ると、この実施例では、転写電極２２及び吸着電極２５
．２５が所定のタイミングで現像剤担持体ロール４から
接離するように構成されている。すなわち、上記転写電
極２２及び吸着電極２５．２５が一体的に設けられた電
極支持部材２６は、ガイドピン５０によって上下動可能
に保持されているとともに、ガイドピン５０の外周に嵌
挿されたコイルスプリング５■によって上方に付勢され
ている。また、電極支持部材２６の下部には、側方へ向
けて腕部５２が突設されており、この腕部５２の上面に
は、偏心カム５３が当接している。さらに、電極支持部
材２６の端部には、第７図（ａ）に示すように、現像剤
担持体ロール４と当接して、両者の間隔を所定の値に設
定するトラッキングロール５４が設けられている。

なお、上記トラッキングロール５４は、第７図（ｂ）に
示すように、現像剤担持体ロール４側に設けるようにし
ても良く、この場合トラッキングロール５４は、電極支
持部材２６の当接面２６ａに当接して、現像剤担持体ロ
ール４と電極支持部材２６との間隔を所定の値に設定す
るようになっている。

この実施例では、記録用紙２８が転写部に突入する際に
は、第８図に示すように、転写電極２２及び吸着電極２
５．２５からなる電極部が現像剤担持体ロール４から離
間した高さＢに位置し、この状態で転写電極２２及び吸
着電極２５．２５にそれぞれ電圧が印加される。この場
合には、転写電極２２及び吸着電極２５．２５の位置が
転写時の所定位置よりも離れた位置にあるため、現像剤
２の転写は行われず、記録用紙２８に対する静電吸着力
のみが作用し、記録用紙２８の先端部が吸着電極２５．
２５に吸着される。そして、記録用紙２８がさらに搬送
され、吸着電極２５．２５が完全に覆われた後、電極部
は、現像剤担持体ロール４に近接した位置Ａに移動し、
現像剤２の転写が開始される。その後、画像の転写が終
了した時点で、再び電極部はＢの位置に移動し、記録用
紙２８の後端を転写領域より排出する。

こうすることによって、前記第一実施例では、転写電極
２２か現像剤２によって汚損されるのを防止するために
、転写電極２２の電圧印加のＯＮ。

ＯＦＦのタイミングを微妙に調整する必要が生じる場合
がある。これに対して、第二実施例では電極の位置を上
下動させることにより、記録用紙２８の先端部及び後端
部の接触を回避することができると同時に、現像剤２の
飛翔をも回避することができるので、転写電極２２の電
圧印加のＯＮ。

ＯＦＦのタイミングが容易に設定できる。

なお、電極部の上下動には、偏心カム５３とガイドピン
５０、コイルスプリンク５１により直線運動を可能とし
、しかもＡの位置規制をトラッキングロール５４によっ
て行うので、現像剤担持体ロール４の偏心に伴う振れに
も追従することができる。

第三実施例 第９図はこの発明の第三実施例を示すものであり、前記
第二実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明す
ると、この実施例では、転写電極２２、吸着電極２５及
び電極支持部材２６の形状か前記第二実施例と異なって
おり、これらの転写電極２２、吸着電極２５及び電極支
持部材２６か所定のタイミンクで現像剤担持体ロール４
から接離するように構成されている点は、前記第二実施
例と同じである。

すなわち、上記転写電極２２は、第１０図にボすように
、金属製の丸い棒状体によって形成されており、この転
写電極２２の片側には、合成樹脂製の平板状の電極支持
部材２６がボルト６０によって取り付けられている。ま
た、電極支持部材２６の表面には、薄い平板状の吸着電
極２５が１つのみ取り付けられているとともに、この吸
着電極２５の記録用紙２８の移動方向上流側は、下向き
に傾斜するように形成されており、記録用紙２８の搬送
がスムーズに行えるようになっている。さらに、転写電
極２２の両端には、トラッキング用のスイングアーム６
１．６１が取り付けられており、このトラッキング用の
スイングアーム６１．６１は、その先端の位置決めピン
６２．６２を介して揺動可能に取り付けられている。そ
の結果、転写電極２２、吸着電極２５及び電極支持部材
２６は、現像剤担持体ロール４から接離する方向に揺動
可能となっている。また、上記転写電極２２等は、電極
支持部材２６の下方に設けられたスプリング６３によっ
て上方に付勢されているとともに、現像剤担持体ロール
４と転写電極２２との間隔は、現像剤担持体ロール４と
電極支持部材２６とに当接するトラッキングロール５４
によって、所定の値に保持されるようになっている。

こうした場合には、転写電極２２が薄い金属板ではなく
、金属製の丸い棒状体によって形成されているので、転
写電極２２に大きな剛性を持たせることができ、転写電
極２２の真直度を向上させて転写不良等が発生するのを
防止することができる。

〔発明の効果〕

この発明は以上の構成及び作用よりなるもので、現像剤
担持体の表面に帯電した状態で担持された現像剤の薄層
上に、画像情報に応してイオン流を照射して静電潜像を
形成することによって画像の記録を行う静電記録装置に
おいて、記録用紙として所定サイズに予めカットされた
所謂カット紙を使用した場合でも、記録用紙を安定して
搬送することができ、記録用紙に汚れ等が発生して画質
を低下させることのない静電記録装置を提供することか
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係る静電記録装置の一実施例を示す
断面構成図、第２図は同装置の転写部における部材を示
す分解斜視図、第３図は同転写部の側面図、第４図及び
第５図は吸着電極の作用を示す説明図、第６図はこの発
明の他の実施例を示す断面構成図、第７図（ａ）（ｂ）
は現像剤担持体ロールと転写電極との関係をそれぞれ示
す正面図、第８図は同実施例の作用を示す断面構成図、
第９図はこの発明のさらに他の実施例を示す断面構成図
、第１０図（ａ）は転写部の部材を示す平面図、第１０
図（ｂ）は同側面図、第１０図（Ｃ）及び（ｄ）は第１
０図（ａ）のＡ−Ａ線及び１３−Ｂ線断面図、第１１図
及び第１２図は従来の静電記録装置をそれぞれ示す断面
構成図である。 〔符号の説明〕 ■・・・ホッパー ２・・・現像剤 ４・・・現像剤担持体 １０・・・イオン流変調手段 ２２・・・転写電極 ２５・・・吸着電極 ２８・・・記録用紙

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）帯電された現像剤の薄層をその表面に担持する現
   像剤担持体と、この現像剤担持体上に担持された現像剤
   の薄層に対して画像情報に応じて変調されたイオン流を
   照射するイオン流変調手段と、上記現像剤担持体上に担
   持された現像剤を選択的に記録媒体上に転写させる転写
   手段とを具備する静電記録装置において、上記転写手段
   の近傍に記録媒体を吸着する吸着手段を設けたことを特
   徴とする静電記録装置。
2. （２）上記吸着手段が吸着用の電極により形成されるこ
   とを特徴とする請求項第１項記載の静電記録装置。