JPH0442492Y2 - - Google Patents

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JPH0442492Y2
JPH0442492Y2 JP1986128646U JP12864686U JPH0442492Y2 JP H0442492 Y2 JPH0442492 Y2 JP H0442492Y2 JP 1986128646 U JP1986128646 U JP 1986128646U JP 12864686 U JP12864686 U JP 12864686U JP H0442492 Y2 JPH0442492 Y2 JP H0442492Y2
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muffler
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exhaust
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、例えば、排気管とテールパイプと
の間に介設して排気爆音を消音するような内燃機
関用消音器に関する。
(従来の技術) 従来、上述例の内燃機関用消音器としては、例
えば、実開昭60−128920号公報に記載のように、
消音器の各部材つまり外筒、導入管、短絡管、尾
管および壁板をアルミメツキ鋼で構成したマフラ
がある。
このようなアルミニウム成分を有する材料で構
成された消音器を備えた内燃機関に有鉛燃料を用
いると、消音器の早期腐食が発生する問題点があ
つた。
以下、この点について更に詳述する。
上述の有鉛燃料の使用により、エンジン燃焼生
成物としてのハロゲン化鉛PbCl2が消音器内に推
積する。
そして、特に寒冷時には消音器内に凝縮水が形
成され、この凝縮水にハロゲン化鉛PbCl2が溶解
し、さらに排気加熱により上述のハロゲン化鉛が
解離して、塩素Clが形成され、この塩素Clにより
消音器の構成材料としてのアルミメツキ鋼(アル
ミニウムAlと、鉄Fe)が溶解される。さらに化
学反応の進展により塩酸HClが生成され、この塩
酸HClにより腐食生成物が溶解促進する。
以上の説明を化学反応式で表すと次の通りであ
る。
3PbCl2+2Al →3Pb2++6Cl-+2Al →2AlCl3+3Pb AlCl3→Al(OH)3+3HCl このように従来の内燃機関用消音器においては
有鉛燃料の使用に際して消音器が早期腐食する問
題点を有していた。
(考案の目的) この考案は、たとえ有鉛燃料を使用しても消音
器の早期腐食を確実に防止することができ、かつ
安価な内燃機関用消音器の提供を目的とする。
(考案の構成) この考案は、消音器の各部材をアルミニウム成
分を有する材料で構成すると共に、排気熱が鉛の
融点未満となる上記消音器の内部下域のみに鉛コ
ーテイング層を形成した内燃機関用消音器である
ことを特徴とする。
(考案の効果) この考案によれば、排気熱が鉛の融点未満とな
る消音器の内部下域のみに上述の鉛コーテイング
層を形成しているので、有鉛燃料を使用しても上
述の鉛コーテイング層は溶解しない。
これはアルミニウムAlに対して鉛Pbのイオン
化傾向(金属が電子を放出してイオンとなり、溶
液に溶けこもうとする傾向のことで、イオン化列
ともいう)が小さいことによる。
この結果、消音器の早期腐食を確実に防止する
ことができる効果がある。
なお、鉛Pbの融点は比較的低く327.4℃であり、
排気熱による鉛の耐久性が懸念されるが、測定結
果によると消音器の上部温度は400℃前後、下部
温度は200〜250℃前後で、この下部温度域にのみ
鉛コーテイング層を形成するので、排気熱によつ
て鉛が溶融することはない。
(実施例) この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述
する。
図面は内燃機関用消音器を示し、第1図、第2
図において、この消音器1は外筒2内に適宜間隔
を隔てて3枚の壁板3…を張架して複数の膨張室
4,5,6,7を形成している。
また、排気管(図示せず)からのエンジン排気
を膨張室5に導入する狭路としての導入管8を設
ける一方、消音処理後のエンジン排気を膨張室4
からテールパイプ(図示せず)に導出する狭路と
しての尾管9を設けている。
さらに前述の膨張室5,6間を短絡する短寸の
短絡管10と、前述の膨張室6,7間を短絡する
短寸の短絡管11と、前後両端の膨張室4,7間
を短絡する比較的長尺の短絡管12とを設け、上
述の各管8,10,11,12,9の排気抵抗に
よる音エネルギの減衰、各膨張室4,5,6,7
での音波の反射および干渉その他の消音作用によ
り排気爆音を消音すべく構成している。
ここで、上述の各要素2,3,8〜12として
はアルミメツキ鋼を用いている。
しかも、排気熱が鉛の融点未満となる上述の外
筒2における内部下域のみは壁板3…の下部一部
分を含めた状態で鉛メツキし、この内部下域のみ
に鉛メツキ層13を形成している。
このように、寒冷時において凝縮水が溜りやす
く、かつ温度が鉛Pbの融点327.4℃未満の内部下
域のみに上述の鉛メツキ層13を形成したので、
有鉛燃料を用いても消音器の早期腐食を確実に防
止することができる効果がある。
つまり、ハロゲン化鉛に対し、鉛Pbの溶解が
ないので、消音器の構成材料として用いるアルミ
メツキ鋼も溶解せず、消音器の早期腐食を確実に
防止することができるのである。このPbの非溶
解はイオン化傾向Al>Pbの相違による。
因に各元素のイオン化傾向を列記すると次の通
りである。
Li>K>Ba>Ca>Na>Mg>Al>Zn>Cr>
Fe>Co>Ni>Sn>Pb>H>Cu>Ag ここで、イオン化傾向がPb以下の元素ならば
使用可能であるがCu(銅)は硫黄化合物に弱く、
他の元素はコスト高で実用的ではない。
以上要するに、排気熱が鉛の融点未満となる消
音器の内部下域のみに鉛メツキ層13を形成する
ことで、消音器の早期腐食防止構造を安価に構成
することができる効果がある。
この考案の構成と、上述の実施例との対応にお
いて、 この考案のアルミニウム成分を有する材料は、
実施例のアルミメツキ鋼に対応し、 以下同様に、 鉛コーテイング層は、鉛メツキ層13に対応す
るも、 この考案は、上述の実施例の構成のみに限定さ
れるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案の一実施例を示し、第1図は内
燃機関用消音器の断面図、第2図は第1図の−
線矢視断面図である。 1……消音器、13……鉛メツキ層。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 消音器1の各部材をアルミニウム成分を有する
    材料で構成すると共に、排気熱が鉛の融点未満と
    なる上記消音器1の内部下域のみに鉛コーテイン
    グ層13を形成した内燃機関用消音器。
JP1986128646U 1986-08-22 1986-08-22 Expired JPH0442492Y2 (ja)

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JP1986128646U JPH0442492Y2 (ja) 1986-08-22 1986-08-22

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JPS6334321U JPS6334321U (ja) 1988-03-05
JPH0442492Y2 true JPH0442492Y2 (ja) 1992-10-07

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57137615A (en) * 1981-01-16 1982-08-25 Alcan Int Ltd Exhaust gas muffler apparatus for and method of combustion engine

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JPS54147945U (ja) * 1978-04-04 1979-10-15

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS57137615A (en) * 1981-01-16 1982-08-25 Alcan Int Ltd Exhaust gas muffler apparatus for and method of combustion engine

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JPS6334321U (ja) 1988-03-05

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