JPH0442050Y2 - - Google Patents

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JPH0442050Y2
JPH0442050Y2 JP12424287U JP12424287U JPH0442050Y2 JP H0442050 Y2 JPH0442050 Y2 JP H0442050Y2 JP 12424287 U JP12424287 U JP 12424287U JP 12424287 U JP12424287 U JP 12424287U JP H0442050 Y2 JPH0442050 Y2 JP H0442050Y2
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nozzle
hot water
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supply nozzle
inlet
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、連続鋳造用給湯ノズルの改良に関す
るものである。
(従来の技術) 連続鋳造に使用されている給湯ノズルの内周面
におけるAl2O3の付着の要因の一つは、タンデイ
ツシユと給湯ノズルの間で空気の巻込みが起こ
り、溶鋼中のAlが二次酸化されてAl2O3が生成
し、給湯ノズル内の溶鋼の流れが緩いとこのAl2
O3が給湯ノズルの内周面に付着するためである
と考えられている。そして、給湯ノズルの内周面
にこのAl2O3が付着するとノズルが閉塞して片流
れが起こり、鋳片に対して良好な結果が得られな
い。
そこで、給湯ノズルの内周面に付着したAl2O3
や地金が溶鋼の給湯を阻害しないようにするため
の手段として、 溶鋼介在物の形態制御、 給湯ノズル耐火物中のSiO2,Al2O3を減少さ
せる、 給湯ノズルの内断面積を大きくして付着から
閉塞までの時間を長くする、 給湯ノズルの外周面に断熱材を巻付けて給湯
ノズルからの抜熱を緩和する、 等が採られていた。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら上記した〜の方法では以下に
述べるような問題がある。
溶鋼介在物の形態制御 この方法は、溶鋼中のAl2O3クラスターにCaイ
ンジエクシヨンを行うことによつて、低融点化合
物と成すと共に、介在物形状を球状にするもので
ある。そして、かかる如くすることにより、給湯
ノズルの内周面に付着する介在物を付着しにくく
するものである。
この方法は介在物を無害化することに対しては
有効であるが、処理コストが高いため、高級鋼へ
の適用に対しては問題はないが、通常の40K,50K
低合金鋼への適用に対しては品質上オーバーグレ
ードになつて採算が合わない。
給湯ノズル耐火物中のSiO2,Al2O3を減少さ
せる 耐火物中のAl2O3やSiO2は、下記式に示す如く
溶鋼に接することによつて鋼中又は耐火物中のC
と反応して〔O〕の供給源となる。この事により
再び溶鋼中のAlと反応してAl2O3の生成を促進
し、溶鋼中の介在物を捕捉する。
SiO2+C→SiO+CO↑SiO→Si+O 30+2Al→Al2O3 Al2O3+2C→Al2O+2CO↑Al2O→2Al+O 30+2Al→Al2O3 よつて、耐火物中のSiO2又はAl2O3を減少させ
ることにより前記反応を行わないようにする手段
が有効である。
しかしながら、耐火物中のSiO2又はAl2O3を皆
無にすることは現在のノズル製造技術では困難で
あり、又Al2O3を減少させることは耐スポール性
等のハード的な問題が残つているために難しい。
給湯ノズルの内断面積を大きくする これは給湯ノズルの内断面積を大きくすること
によつて、Al2O3が内周面に付着しても溶鋼が通
過する時間、すなわち付着したAl2O3が給湯ノズ
ル内周面を閉塞するまでの時間を稼ぐ方法であ
る。しかし、この方法は根本的な付着防止手段で
はなく、更にAl2O3が付着することによつて発生
する片流れ等は全く防止できない。
給湯ノズルの外周面に断熱材を巻付ける この方法では良好な効果が得られない。すなわ
ち、以上述べたように従来の方法ではAl2O3−C
材において給湯ノズル内周面へのAl2O3や地金の
付着防止は困難であり、限界がある 本考案は、かかる従来の問題点に鑑みてなされ
たものであり、Al2O3のノズル内周面への付着を
可及的に防止できる給湯ノズルを提供せんとする
ものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上端に設けた内断面が円形の流入口
と、下端部側壁に設けた複数個の吐出孔をノズル
孔で連通した連続鋳造用給湯ノズルであつて、前
記ノズル孔における流入口側には、0.17〜0.25の
テーパが設けられ、該テーパ部より吐出孔側のノ
ズル孔の内断面は前記流入口内断面積に対して50
〜60%となる長円形部と成されていると共に、前
記吐出孔の総面積は前記長円形部の内断面積より
大きく、かつ該吐出孔は水平方向より下向きに傾
斜して形成され、さらにノズル本体の内周部は
ZrO2−C材で成されると共に、ノズル本体と内
周部との間にスリツトが設けられていることを要
旨とする連続鋳造用給湯ノズルである。
本考案において、ノズル孔の流入口側に設ける
テーパを0.17〜0.25の範囲としたのは、次の理由
による。すなわち、前記テーパは連続鋳造機の形
状によつて異なるものの、本考案者らの研究・実
験によればテーパが0.25より大きくなると給湯ノ
ズル内に乱流が生じ、一方0.17より小さくなると
給湯ノズル本体の長さが長くなりすぎてメニスカ
ス上部が長くなり、抜熱によるAl2O3の析出を引
き起こすからである。また、タンデイツシユと鋳
型間の距離が予め決まつている場合にはテーパが
小さいと当初期待している整流化及び給湯ノズル
内の高流速化が得られないからでもある。
また本考案において、長円形部の断面積を流入
口面積の50〜60%としたのは、操業条件よりスラ
イデイングノズルプレートの開度を見た場合に
は、流入口面積の20〜25%程度で操業が行われて
いるのが常である為、前記長円形部の断面積はそ
の2〜3倍で十分だからである。
更に本考案において複数個の吐出孔の総面積を
前記長円形部の面積より大きくしたのは吐出孔か
らの出口流速を給湯ノズル本体内を流れる流速よ
りも遅くしてメニスカスを安定させるためであ
る。
また更に、本考案においてノズル本体の内周部
をZrO2−C材と成すのは、濡れ性を悪くして析
出したAl2O3を付着しにくくするためである。
また更に、本考案においてノズル本体と内周部
の間にスリツトを設けるのは、メニスカス上部及
び下部からの抜熱を小さくして、給湯ノズル内の
温度を高温に保ち、地金の付着を防止せんとする
ためである。
(作用) 本考案に係る給湯ノズルは、上端に設けた内断
面が円形の流入口と、下端部側壁に設けた複数個
の吐出孔をノズル孔で連通した連続鋳造用給湯ノ
ズルであつて、前記ノズル孔における流入口側に
は、0.17〜0.25のテーパが設けられ、該テーパ部
より吐出孔側のノズル孔の内断面は前記流入口内
断面積に対して50〜60%となる長円形部と成され
ていると共に、前記吐出孔の総面積は前記長円形
部の内断面積より大きく、かつ該吐出孔は水平方
向より下向きに傾斜して形成され、さらにノズル
本体の内周部はZrO2−C材で成されると共に、
ノズル本体と内周部との間にスリツトが設けられ
ている構成である為、給湯ノズル内を流れる溶湯
の流速が速くなり、一方吐出孔からの出側流速は
遅くなる。また、給湯ノズル内の温度を高温に保
てる。
(実施例) 以下、本考案を添付図面に示す一実施例に基づ
いて説明する。
第1図は本考案に係る連続鋳造用給湯ノズルの
一実施例を示す図面であり、イは正面図中央縦断
面図、ロは側面図中央縦断面図面、ハはイのハ−
ハ断面図である。
第1図において、1はノズル本体であり、上端
に内断面が円形の流入口2を、下端部側壁に吐出
孔3を設けその間をノズル孔で連通していると共
に、その内周部には例えばZrO2−C材4が貼設
されている。また、本考案では、このノズル本体
1と内周部との間に所要のスリツト5を設けてい
る。更に本考案にあつては、第1図ハに示すよう
にノズル本体1の内断面を従来の給湯ノズルより
小面積の長円形となしているのである。そして、
この長円形部の面積は前記流入口2の面積の50〜
60%の範囲内となるように形成され、この長円形
部と流入口2間は0.17〜0.25の範囲内のテーパで
連続するように成されている。加えて本考案は、
前記吐出孔3の面積を前記長円形部の面積より大
面積と成し、かつこれを例えば水平方向より10〜
30°の範囲下向きに傾斜して形成している。
すなわち、本考案に係る給湯ノズルは内断面積
を従来の給湯ノズルの内断面積より小さくするこ
とにより、ノズル内面に乱流が生じることなく淀
みもなくなつて溶湯差圧がそのまま作用し、管内
流速が速くなつて析出したAl2O3をノズル内面に
付着させることなく流下させてノズル閉塞を防止
せんとしているのである。
しかし、内断面積を単に小さくするだけでは析
出したAl2O3の付着に起因するノズル閉塞は防止
できても溶湯流量が少なすぎる為、高速鋳造は無
理である。
そこで本考案では内断面を長円形とすることに
よつて220mm以下の厚さの鋳片を高速で連続鋳造
するのに十分な給湯量が得られるようにしている
のである。
一方、ノズル内の流速は可及的速い方がよいの
であるが、吐出孔3からの出口流速は遅い方がメ
ニスカスが安定するために好ましい。そこで本発
明では吐出孔3全体の面積を前記長円形部の面積
よりも大きくしかつ吐出孔3を下向きに形成して
いるのである。
加えて本考案に係る給湯ノズルはその内周部を
従来のAl2O3−C材に代えてZrO2−C材4とする
ことによつて濡れ性を悪くして析出してAl2O3
付着しにくくし、更にノズル本体と内周部との間
にスリツト5を設けて内面温度を高温に保つて地
金の付着を防止せんとしているのである。
次に本考案に係る給湯ノズルの一例を下記の条
件で製作して実験した結果について説明する。
ノズルの構造:第1図に示す通り ノズル本体上部のテーパ:0.21 流入口断面積に対する下部の長円形部の開口
面積比:60% スリツト:幅1mmのものを円周方向全域に設
けた。
長さは、 (イ) ノズル長辺側では首部から吐出孔下端迄 (ロ) ノズル短辺側では首部から吐出孔上端迄 ノズルの材質組成 ノズル内周部及びノズル底部:ZrO2−C材
(ZrO2:72重量%、C:24重量%、CaO:3
重量%) ノズル本体:Al2O3−C材(Al2O3:45重量%、
C:37重量%、SiO2:18重量%) 上記した本考案の給湯ノズルと、従来の給湯ノ
ズルを使用した場合のAl2O3の付着状況を示した
のが第2図である。また、第3図は本考案ノズル
の温度分布を、第4図は従来ノズルの温度分布を
示したものである。なお、この第3図及び第4図
の内面温度は、給湯ノズルの外面温度を測定し、
これを基に有限要素法による伝熱計算を実施して
算出した。
第2図より明らかな如く、本考案品においては
10チヤージ/タンデイツシユにおいて15mm以下の
付着量であり、従来品の3倍以上の操業量を確保
できた。また地金とAl2O3の比率は、地金は従来
の1/5以下、Al2O3は1/3以下に減少した。
また第3図及び第4図より明らかな如く、本考
案品においては内面温度は従来品より約100℃高
くなつており、鋳込中の温度降下はほとんどな
く、良好な結果が得られた。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案に係る給湯ノズル
は、上端に設けた内断面が円形の流入口と、下端
部側壁に設けた複数個の吐出孔をノズル孔で連通
した連続鋳造用給湯ノズルであつて、前記ノズル
孔における流入口側には、0.17〜0.25のテーパが
設けられ、該テーパ部より吐出孔側のノズル孔の
内断面は前記流入口内断面積に対して50〜60%と
なる長円形部と成されていると共に、前記吐出孔
の総面積は前記長円形部の内断面積より大きく、
かつ該吐出孔は水平方向より下向きに傾斜して形
成され、さらにノズル本体の内周部はZrO2−C
材で成されると共に、ノズル本体と内周部との間
にスリツトを施した構成である為、給湯ノズル内
を流れる溶湯の流速が速くなり、又濡れ性が悪い
ので析出したAl2O3の付着が可及的に防止でき
る。又、スリツトの作用によりノズル内が高温に
保たれるので地金の付着を防止できる。更に、本
考案によれば吐出孔からの出側流速が遅くなつ
て、メニスカスが安定する。
【図面の簡単な説明】
第1図イ〜ハは本考案の一実施例を示す図面、
第2図〜第4図は本考案と従来の実験結果を示す
図面である。 1はノズル本体、2は流入口、3は吐出孔、4
はZrO2−C材、5はスリツト。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 上端に設けた内断面が円形の流入口と、下端部
    側壁に設けた複数個の吐出孔をノズル孔で連通し
    た連続鋳造用給湯ノズルであつて、前記ノズル孔
    における流入口側には、0.17〜0.25のテーパが設
    けられ、該テーパ部より吐出孔側のノズル孔の内
    断面は前記流入口内断面積に対して50〜60%とな
    る長円形部と成されていると共に、前記吐出孔の
    総面積は前記長円形部の内断面積より大きく、か
    つ該吐出孔は水平方向より下向きに傾斜して形成
    され、さらにノズル本体の内周部はZrO2−C材
    で成されると共に、ノズル本体と内周部との間に
    スリツトが設けられていることを特徴とする連続
    鋳造用給湯ノズル。
JP12424287U 1987-08-12 1987-08-12 Expired JPH0442050Y2 (ja)

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JPS6433337U JPS6433337U (ja) 1989-03-01
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