JPH0441309Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は例えば光パワー測定器に用いられる
光プローブに関する。

「光パワー測定器の概要」 光パワー測定器は例えばレーザ光等の光強度を
測定する測定器で、光センサを収納したプローブ
と、測定器本体とによつて構成される。プローブ
と測定器本体はケーブルによつて接続されプロー
ブに設けた光センサに被測定光を入射させ、その
光強度を電気信号に変換し、電気信号を測定器本
体に送る。測定器本体では電気信号を所定倍に増
幅し、光の強度を表示器に表示する。

「従来の技術」 第２図に従来の光プローブの構造を示す。図中
１は筒状のハウジングを示す。ハウジング１の一
端側に開口部２を有し、この開口部２の周縁に円
筒部３を突設する。開口部２と対向してハウジン
グ１の内部に光センサ４を装着する。

円筒部３の外周面には雄ネジ部５を形成し、こ
の雄ネジ部５に遮光キヤツプ６を螺合させるか又
は光フアイバ用キヤツプ７を螺合させる。

遮光キヤツプ６は光プローブを使用しない状態
及び光センサ４の受光量をゼロにし、その状態で
測定器本体のゼロ調整等を行なう場合に円筒部３
に被せる。

また光フアイバ用キヤツプ７は光フアイバ８を
通じて到来した光を光センサ４に照射させる場合
に用いるものでキヤツプ７の雌ネジ部９を円筒部
３の雄ネジ部５に螺合させ、キヤツプ７をハウジ
ング１に結合すると共に、キヤツプ７の中心部に
設けた中心孔１１に光フアイバ８の端部を挿入
し、ナツト１２を締付けることにより光フアイバ
８の端部を中心孔１１内に支持させる。

光フアイバ用キヤツプ７を取外すことにより空
間を伝播して来る光１０を光センサ４に入射させ
ることができる。

ところで被測定光の強度が大きく異なる場合は
光センサ４の前面にフイルタ１３を掛け、フイル
タ１３によつて光を適当な強度に減衰させるよう
にしている。このため円筒部３の内周面に雌ネジ
１４を形成し、雌ネジ１４にフイルタ１３を螺合
させる構造としている。

「考案が解決しようとする問題点」 上述した従来の光プローブの構造によれば雌ネ
ジ部１４に１個のフイルタしか装着することがで
きない。このため光学フイルタ１３の減衰量は１
枚のフイルタによつて最適値を決めなければなら
ない。この結果測定に最も適した強度の光を光セ
ンサ４に入射させるには減衰量が異なる光学フイ
ルタ１３を多数用意しておかなければならない。

従つて従来は光学フイルタ１３の種類が多くな
りその管理が面倒である。また多くの種類の光学
フイルタを用意しなければならないため経済的な
負担が大きい。

この考案の目的は光学フイルタの数を少なくす
ることができる光プローブの構造を提供するもの
である。

「問題点を解決するための手段」 この考案では円筒部の外周に形成した雄ネジ部
にリング状のアダプタ又は光フアイバ用キヤツプ
を螺合させることができる構造にすると共に、ア
ダプタの他端側に円筒部に形成した雄ネジ部と同
一形状の雄ネジ部を形成する。

このような構造のアダプタを用いることにより
アダプタにはその上に他のアダプタを螺合させる
ことができる。つまり複数のアダプタを積み重ね
ることができる。

この結果アダプタに光学フイルタを装着し、そ
の光学フイルタの減衰量を各種のものを用意して
おけば、アダプタを複数積み重ねることによつ
て、任意に所望の減衰量を得ることができる。

よつてこの考案によれば光学フイルタを複数枚
組合せることによつて光学フイルタの減衰量を任
意に選択することができる。またキヤツプの上に
他のキヤツプを被せることができるから少ない種
類の光学フイルタを組合せて多くの種類の減衰量
を得ることができる。

「実施例」 第１図にこの考案の一実施例を示す。第１図に
おいて１はハウジング、２はこのハウジング１の
一端側に形成した開口部、３はこの開口部２の周
縁に突設した円筒部、４は開口部２と対向して装
着した光センサ、５は円筒部３の外周面に形成し
た雄ネジ部を指す点は従来の構造と同じである。

この考案においては円筒部３の外周面に形成し
た雄ネジ部５に螺合させるアダプタ２０に雄ネジ
部２１を設ける。この雄ネジ部２１は円筒部３に
形成した雄ネジ部５と同じ形状に選定する。

このようにアダプタ２０の雄ネジ部２１をハウ
ジング側の雄ネジ部５と同一の形状とすることに
よりアダプタ２０の雌ネジ部２２はハウジング１
の雄ネジ部５にも、また他のアダプタ２０の雄ね
じ部２１にも螺合させることができる。よつてア
ダプタ２０を順次光軸方向に複数積み重ねること
ができる。

アダプタ２０には光学フイルタ２３を嵌着する
各アダプタ２０に嵌着する光学フイルタ２３はそ
れぞれ異なる濃度のものとし、光の減衰量を異な
らせる。例えば減衰量に１，２，４，８のように
重み付けされた４種類の光学フイルタ２３を嵌着
した４個のアダプタを用意することにより、これ
ら４個のアダプタを適宜組合せることにより減衰
量を０〜15の16段階に設定することができる。

アダプタ２０をハウジング１に装着した状態に
おいてその上に光フアイバ用キヤツプ７を装着す
ることができる。よつて光フアイバ８を伝播して
来た光を光フイルタ２３を通じて光センサ４に入
射させることができる。また光フアイバ用キヤツ
プ７を取外せば空間に伝播して来る光１０を光セ
ンサ４に入射させることができる。更に遮光した
い場合は遮光キヤツプ６をアダプタ２０の上に被
せるか又は円筒部３の上に直接被せればよい。

「考案の作用効果」 上述したようにこの考案によればアダプタ２０
の雄ネジ部２１をハウジング１に形成した雄ネジ
部５と同一形状としたからアダプタ２０はハウジ
ング１の雄ネジ部５に螺合させることができる他
に、他のアダプタ２０の雄ネジ部２１にも螺合さ
せることができる。

よつてハウジング１の開口部２には複数のアダ
プタ２０を積み重ねて取付けることができる。こ
の結果減衰量が異なる光フイルタ２３を嵌着した
複数のアダプタを用意することにより、その組合
せによつて各種の減衰量を設定することができ
る。減衰量を例えば１，２，４，８のように重み
付けしたものを用意することにより、０〜15の16
段階の減衰量を設定することができる。

このようにこの考案によれば少ない数のアダプ
タにより多くの種類の減衰量を設定することがで
きるため安価に然も使い勝手のよい光アダプタを
提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す分解断面
図、第２図は従来技術の説明するための分解断面
図である。 １……ハウジング、２……開口部、３……円筒
部、４……光センサ、５……雄ネジ部、２０……
アダプタ、２１……アダプタの雄ネジ部、２２…
…アダプタの雌ネジ部、２３……光フイルタ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 Ａ 筒状のハウジングに収納された光センサと、 Ｂ この筒状ハウジングの一端部に設けられ上記
   光センサに光を投射する開口部を有し、この開
   口部の周縁に突設された円筒部と、 Ｃ この円筒部の外周面に形成した雄ネジ部と、 Ｄ リング状体によつて構成されリング状体の一
   端側に上記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部と他端
   側に上記雌ネジ部と同一形状の雄ネジ部とを具
   備し中心孔に光フイルタを嵌着したアダプタ
   と、を具備して成る光プローブ。