JPH0441148B2 - - Google Patents

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JPH0441148B2
JPH0441148B2 JP57157833A JP15783382A JPH0441148B2 JP H0441148 B2 JPH0441148 B2 JP H0441148B2 JP 57157833 A JP57157833 A JP 57157833A JP 15783382 A JP15783382 A JP 15783382A JP H0441148 B2 JPH0441148 B2 JP H0441148B2
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JP57157833A
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JPS5946282A (ja
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Masayoshi Minamii
Tadashi Katsura
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、一般式(I) (式中、Rはベンジル基を示す。) で示される光学活性ラクトンの改良された製造方
法に関する。 一般式(I)で示される光学活性ラクトンは
(+)ビオチン並びにその誘導体および関連化合
物の合成の際の重要な中間体であり、本発明の目
的はかかる光学活性ラクトンを安価にして、かつ
工業的に有利に製造する方法を提供することにあ
る。 従来、かかる一般式(I)で示される光学活性
ラクトンの合成法として、下記のような方法が知
られている(特公昭49−32551号公報)。 (上式中、Rはベンジル基であり、R3はコレ
ステリルまたはシクロヘキシル基である。) しかし、この方法は原料として用いるシスー
1.3−ジベンジル−ヘキサヒドロ−1H−フロ〔3.4
−d〕イミダゾール−2.4,6−トリオンの難溶
性、微細結晶性を考慮すると決して有利な方法と
言えず、しかも、置換基R3がシクロヘキシル基
の場合には分割剤として高価なエフエドリンを用
いなければならないこと、R3がコレステリル基
の場合には価格、回収法、取り扱い等を考えあわ
せると工業的に決して満足のゆくものではない。 このようなことから、本発明者らは上記従来法
の欠点を解消し、一般式(I)で示される光学活
性ラクトンを工業的有利に製造すべく検討の結
果、ハーフエステルの混合物の分割剤として本願
に特定する構造の光学活性アミンの使用が非常に
有効であり、また、その原料であるハーフエステ
ル混合物は合成容易なジカルボン酸をアルコール
でエステル化することにより容易に得られること
を見出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち本発明は、一般式() (式中、Rはベンジル基を示す。) で示されるジカルボン酸を一般式() R′OH () (式中、R′は低級アルキル基を示す。) で示されるアルコールと反応させて、一般式
() および()
【式】
【式】 (式中、RおよびR′は前記と同じ意味を有す
る。) で示されるハーフエステルの混合物を得、次いで
この混合物に一般式() (式中、R1,R2はそれぞれ水素原子、ハロゲ
ン原子または低級アルキル基を示す。) で示される光学活性アミンを作用させて上記一般
式()で示される光学活性ハーフエステルを分
離し、該ハーフエステルのエステルのみを選択的
に還元することを特徴とする前記一般式(I)で
示される光学活性ラクトンの製造法を提供するも
のである。 本発明において、一般式()で示されるジカ
ルボン酸と一般式()で示されるアルコールと
の反応は、通常、反応に不活性な溶媒の存在下、
触媒の存在もしくは非存在下に加熱することによ
り行われる。 この反応の原料であるジカルボン酸は、たとえ
ば次式で示されるようにフマール酸を原料として
製造することができる。 また、もう一方の原料であるアルコールとして
は、たとえばメタノール、エタノール、n−プロ
ピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−
ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−
ブチルアルコール、n−ペンチルアルコール、イ
ソペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコール
などが挙げられる。 この反応におけるアルコールの使用量は、ジカ
ルボン酸に対して1当量以上必要であり、好まし
くは2当量以上である。 この反応で使用する溶媒としては反応に不活性
であれば特に制限なく用いることができ、たとえ
ばトルエン、ベンゼン、キシレン、クロルベンゼ
ン、ジクロベンゼン、テトラヒドロフラン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙
げられる。 また、上記の原料アルコールを溶媒として用い
ることもできる。 かかる溶媒の使用量については特に制限はな
い。 この反応において触媒の使用は必ずしも必要で
ないが、反応速度の向上等のために触媒を使用し
てもよい。かかる触媒としては、たとえばギ酸、
酢酸、プロピオン酸、吉草酸等の有機カルボン
酸、カリウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、カルシ
ウム、マンガン、コバルト等のリン酸塩、硫酸
塩、塩化物、酸化物、有機脂肪酸塩、有機スルホ
ン酸塩等の金属塩、テトラブチルアンモニウムブ
ロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリ
ド、トリカプリルメチルアンモニウムクロリド、
ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、カプ
リルベンジルジメチルアンモニウムクロリド等の
有機第4級アンモニウム塩、高級脂肪酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルフエノールエーテル、高
級脂肪族アルコール等の界面活性剤が例示され
る。これらは単独あるいは2種以上の混合物とし
て使用される。 触媒を用いる場合、その使用量は特に制限され
ないが、通常ジカルボン酸に対して1/200〜同重
量の範囲である。 反応温度は50〜200℃、好ましくは70〜180℃の
範囲である。反応温度が溶媒の沸点以上の時には
オートクレーブを用いて反応することができる。 反応時間については特に制限されない。 かかる反応によつて、ジカルボン酸とアルコー
ルから一般式()および()で示されるハー
フエステルの混合物が容易にかつ好収率で得ら
れ、これらは通常の分離手段たとえば濃縮、結晶
化等によつて反応液から容易に混合物として単離
され、次の分割処理に供される。また、場合によ
つてはこれらの混合物を含む反応液のまま次の分
割処理に供してもよい。 かくして、たとえばアルコールとしてメタノー
ルを使用した場合には(4S,5R)−1.3−ジベン
ジル−4−カルボキシ−5−メトキシカルボニル
イミダゾリジン−2−オンおよび(4S,5R)−
1.3−ジベンジル−5−カルボキシ−4−メトキ
シカルボニルイミダゾリジン−2−オンの混合物
が得られ、以下同様に使用したアルコールに対応
して一般式()および()で示される(4S,
5R)−1.3−ジベンジル−4−カルボキシ−5−
アルコキシカルボニルイミダゾリジン−2−オン
および(4S,5R)−1.3−ジベンジル−5−カル
ボキシ−4−アルコキシカルボニルイミダゾリジ
ン−2−オンの混合物が得られる。 ここで、アルコキシ基としてはエトキシ、n−
プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イ
ソブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキ
シ、イソペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシな
どが例示される。 このような一般式()および()で示され
るハーフエステルの混合物に、一般式()で示
される光学活性アミンを分割剤として作用させる
ことによつて一般式()で示される光学活性な
ハーフエステルを分離することができる。 より具体的には、上記ハーフエステルの混合物
を一般式()で示される光学活性アミンで処理
して、一般式()で示される光学活性ハーフエ
ステルと光学活性アミンとのジアステレオマー塩
を析出結晶として得、これを酸分解することによ
つて一般式()で示される光学活性ハーフエス
テルを得ることができる。 あるいは、一般式()で示される光学活性ハ
ーフエステルと一般式()で示される光学活性
アミンとのジアステレオマー塩を析出結晶として
別し、その液に酸を加えて酸分解処理して一
般式()で示される光学活性ハーフエステルが
過剰のハーフエステル混合物を得、これを優先晶
析することにより一般式()で示される光学活
性ハーフエステルを得ることができる。 ここで分解剤として用いられる一般式()で
示される光学活性アミンとしては、たとえばα−
フエニル−β−フエニルエチルアミン,α−フエ
ニル−β−(P−トリル)エチルアミン,α−(P
−トリル)−β−フエニルエチルアミン,α−フ
エニルーβ−(P−クロロフエニル)エチルアミ
ン,α−(P−クロロフエニル)−β−フエニルエ
チルアミン,α−(P−トリル)−β−(P−トリ
ル)−エチルアミン,α−(P−クロロフエニル)
−β−(P−クロロフエニル)−β−エチルアミン
などの光学活性体が例示される。 使用される分割剤の量は、一般式()および
()で示されるハーフエステルの混合物に対し
て約0.7〜1.2モル倍、好ましくは0.8モル〜1.1モ
ル倍である。 この分割処理に際しては通常溶媒が使用される
が、溶媒としてはメタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、アセトンなどの水可溶性有
機溶媒と水との混合溶媒、またはベンゼン、トル
エン、クロロホルム、酢酸エチル、メチルイソブ
チルケトン、ヘキサン、石油エーテル等の単独も
しくは混合物が例示される。 溶媒の使用量は生成したジアステレオマー塩を
その溶解液から分別晶析させるに適当な量であ
る。 反応温度については−20℃〜使用溶媒の沸点の
範囲内で任意であるが、生成した塩が析出する温
度以上が好ましい。 かくして、光学活性ハーフエステルと光学活性
アミンとのジアステレオマー塩を生成せしめ、こ
れに必要ならばあらかじめ作成した一般式()
で示される光学活性ハーフエステルと一般式
()で示される光学活性アミンとのジアステレ
オマー塩の結晶を種晶として接種し、冷却等の手
段により()−()ジアステレオマー塩を析出
させ、これを分離したのち塩酸、硫酸、リン酸等
の酸を用いて分解し、遊離した一般式()で示
される光学活性ハーフエステルをトルエン、メチ
ルイソブチルケトン、クロロホルム、エーテル、
酢酸エチル等の単独もしくはこれらの混合溶媒で
抽出処理することによつて単離することができ
る。 あるいは、一般式()および()で示され
る光学活性ハーフエステルと一般式()で示さ
れる光学活性アミンとのジアステレオマー塩から
()−()ジアステレオマー塩を析出結晶とし
て取したのちの液に(必要ならば濃縮したの
ちの濃縮残渣に)上述の如き酸を加えて分解処理
し、分解液を溶媒にて抽出、さらに濃縮して一般
式()で示される光学活性ハーフエステルが過
剰のハーフエスエル混合物を得、これを適当な溶
媒を用いて結晶化することにより、一般式()
で示される光学活性なハーフエスエルを優先的に
晶析させ、これを単離することができる。 ここで、上記の優先晶析に適した溶媒として
は、たとえばエタノール、n−ブタノール、エチ
ルエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、メ
チルイソブチルケトン、クロロホルム、アセトニ
トリル、酢酸エチル等の単独もしくはこれらの混
合溶媒、あるいは上記溶媒とヘキサン、石油エー
テル、石油ベンジンとの混合溶媒があげられ、そ
の使用量は特に制限されないがハーフエステル混
合物に対して通常2倍重量〜30倍重量である。 なお、この優先晶析処理においては、()−
()ジアステレオマー塩を取した後の液中
に含まれる一般式()で示される光学活性ハー
フエステルの光学過剰率以上の収率で該光学活性
ハーフエステルが析出、分離される。 このようにして単離された一般式()の光学
活性ハーフエステルは、必要ならば再結晶などに
よる精製を行い、次の還元反応に供せられる。 かかる光学分割処理により、ハーフエスエル混
合物から一般式()の光学活性ハーフエステル
が分離されるが、ここで使用した分割剤としての
一般式()の光学活性アミンは、塩基性下に溶
媒抽出により高回収率で回収され、このことは工
業的に実施するうえでの大きな利点である。 かくして分離された一般式()の光学活性ハ
ーフエステルは、通常のエステルを還元し得る還
元剤を使用し、反応に不活性な溶媒の存在下に、
該ハーフエスエルのエステルのみを選択的に還元
することにより、目的とする一般式(I)の光学
活性ラクトンとすることができる この反応において使用される好ましい還元剤と
しては、たとえば水素化ホウ素ナトリウム、水素
化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、水素
化ホウ素カルシウム、リチウムモノシアノホウ素
水素化物、ナトリウムトリメトキシホウ素水素化
物、テトラメチルアンモニウムホウ素水素化物等
の水素化ホウ素塩が例示される。 還元剤の使用量は原料である一般式()の光
学活性ハーフエステルに対して通常0.5〜6倍モ
ル、好ましくは1〜5倍モルの範囲である。 溶媒としては、たとえば水、メタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノー
ル、t−ブタノール、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテルなどの
単独もしくはこれらの混合溶媒が例示される。 反応温度は通常−10℃〜100℃、好ましくは0
〜80℃である。 反応時間については特に制限されない。 反応終了後、未反応の還元剤は水または塩酸、
硫酸、リン酸、酢酸等の酸水溶液を用いて分解、
除去される。 尚、先のハーフエステルの混合物の光学分割に
おいて、一般式()で示される光学活性ハーフ
エステルも一般式()の光学活性ハーフエスエ
ルの場合と同様に分離することができ、この一般
式()の光学活性ハーフエステルは上述したと
別の還元方法、たとえばジボランの如きエステル
に不活性でカルボン酸を選択的に還元し得る還元
剤を用いて還元することにより、目的とする一般
式(I)で示される光学活性ラクトンを得ること
ができる。 かくして、本発明の方法によれば一般式(I)
で示される光学活性ラクトンが容易にかる、好収
率で得られ、これらは通常の分離手段、たとえ
ば、中和、抽出、分液、濃縮結晶化等の一般的な
操作により、反応混合物から容易に単離すること
ができる。 以下に実施例により、本発明を説明する。 実施例 1 攪拌装置、温度計を装着した四ツ口フラスコに
シス−1.3−ジベンジル−2−オキソイミダゾリ
ジン−4.5−ジカルボン酸17.7g、イソプロピルア
ルコール7gおよびトルエン150mlを仕込み、7時
間加熱還流する。反応終了後、反応液を減圧下に
反応液量約80mlにまで濃縮する。これにヘキサン
50mlを加えて結晶化させ、結晶を別して(4S,
5R)−1.3−ジベンジル−5−カルボキシ−4−
イソプロポキシカルボニルイミダゾリジン−2−
オン(−1)および(4S,5R)−1.3−ジベン
ジル−4−カルボキシ−5−イソプロポキシカル
ボニルイミダゾリジン−2−オン(V−1)の混
合物19.2g(収率97.1%、融点109〜111℃)を得
た。 この混合物13.2gにイソプロピルアルコール80
mlおよび水80mlを加えて50℃に加熱する。 これにd−α−フエニル−β−(P−トリル)
エチルアミン7gを1時間かかつて滴下する。同
温度にて1時間保温する。その後徐冷して31〜32
℃で別途調製した(4S,5R)−1.3−ジベンジル
−4−カルボキシ−5−イソプロポキシカルボニ
ルイミダゾリジン−2−オンとd−α−フエニル
−β−(P−トリル)エチルアミンとの塩の結晶
を種晶として少量加え、10℃までさらに徐冷し、
10℃で2時間保温したのち、析出して結晶を取
する。結晶を乾燥させたのち水30mlおよび濃塩酸
1.7gを加えて酸分解したのち酢酸エチル50mlを加
え、抽出処理する、抽出液を水20mlで2回洗浄し
たのち酢酸エチルを留去し、(4S,5R)−1.3−ジ
ベンジル4−カルボキシ−5−イソプロポキシカ
ルボニルイミダゾリジン−2−オン(V−1)
5.97g(収率45.2%)を得た。 α〕20 365−26.9°(C=1,DMF) 融点 140〜142℃ 次に、ここで得た(V−1)3.96gをテトラヒ
ドロフラン15mlに溶解し、15〜20℃にて水素化ホ
ウ素リチウム0.7gとテトラヒドロフラン40mlの溶
液に1時間にて滴下する。滴下終了後、エチルア
ルコール2mlを加え、20〜30℃にて3時間、40〜
60℃にて4時間加熱する。 反応終了後、4%塩酸30mlを加え酢酸エチル50
mlにて2回抽出する。有機層は水20mlにて2回洗
浄したのち酢酸エチルを留去する。濃縮剤渣をエ
ーテル30mlから結晶化して(3S,4R)−(1.3−ジ
ベンジル−2−ケト−イミダゾリド)−2−ケト
−テトラヒドロフラン2.74g(収率85%)を得た。 融点 120°〜121.5℃ α〕20 D63.1°(C=1,CHCl3) 実施例 2 実施例1で用いたと同様のフラスコにシス−
1.3−ジベンジル−2−オキソイミダゾリジン−
4.5−ジカルボン酸17.7g、メタノール10g,トル
エン180mlおよび酢酸0.2mlを仕込み、10時間加熱
還流する。反応終了後、反応液を減圧下に濃縮
し、濃縮液約80mlを得る。 これにヘキサン30mlを加えて結晶化させ、結晶
を別して(4S,5R)−1.3−ジベンジル−5−
カルボキシ−4−メトキシカルボニルイミダゾリ
ジン−2−オン(−2)および(4S,5R)−
1.3−ジベンジル−4−カルボキシ−5−メトキ
シカルボニルイミダゾリジン−2−オン(V−
2)の混合物17.9g(収率97.5%、融点130〜131
℃)を得た。この混合物12.3gにイソプロパノー
ル50mlおよび水50mlを加えて50℃に加熱する。こ
れにl−α−フエニル−β−フエニルエチルアミ
ン6.6gを滴下する。同温度にて1時間保温する。
その後徐冷して30℃で別途調製した(4S,5R)−
1.3−ジベンジル−4−カルボキシ−5−メトキ
シカルボニルイミダゾリジン−2−オンとl−α
−フエニル−β−フエニルエチルアミンとの塩の
結晶を種晶として少量加え、20℃までさらに徐冷
し、20℃で2時間保温したのち、析出した結晶を
別する。別乾燥した結晶に水30mlおよび濃塩
酸16gを加えて酸分解したのちメチルイソブチル
ケトン50c.c.を加え、抽出処理する。抽出液を水20
mlで2回洗浄したのち、メチルイソブチルケトン
を留去し、(4S,5R)−1.3−ジベンジル−4−カ
ルボキシ−5−メトキシカルボニルイミダゾリジ
ン−2−オン(V−2)5.2g(収率42%)を得た。 α〕20 365−27.7°(C=1,DMF) 融点 148〜149.5℃ 次にここで得た(V−2)3.68gをテトラヒド
ロフラン50mlに溶解し、これに10〜20℃にて水素
化ホウ素リチウム0.7gを加える。後、エチルアル
コール2mlを1時間かかつて滴下し、20〜30℃に
て4時間、40〜60℃にてさらに4時間加熱する。
反応終了後、4%塩酸30mlを加え、メチルイソブ
チルケトン50mlにて2回抽出する。 有機層は水30mlにて2回洗浄したのちメチルイ
ソブチルケトンを留去する。濃縮残渣をトルエン
−酢酸エチル(混合比5:2)混合液にてカラム
クロマト精製して(3S,4R)−(1.3−ジベンジル
−2−ケト−イミダゾリド)−2−ケト−テトラ
ヒドロフラン2.64g(収率82%)を得た。 融点 121〜122℃ α〕20 D63.0° (C=1,CHCl3) 実施例 3 実施例1で用いたと同様のフラスコにシス−
1.3−ジベンジル−2−オキソイミダゾリジン−
4.5−ジカルオン酸17.7g,エタノール9gおよびト
ルエン180mlを仕込み、10時間加熱還流する。反
応終了後、反応液量が約80mlになるまで濃縮す
る。これにヘキサン40mlを加えて結晶化させ、結
晶を別して(4S,5R)−1.3−ジベンジル−5
−カルボキシ−4−エトキシカルボニルイミダゾ
リジン−2−オン(−3)および(4S,5R)−
1.3−ジベンジル−4−カルボキシ−5−エトキ
シカルボニルイミダゾリジン−2−オン(V−
3)の混合物18.5g(収率96.8%、融点94〜95℃)
を得た。 この混合物12.7gにエタノール50mlおよび水50
mlを加えて50℃に加熱する。これにd−α−フエ
ニル−β−(P−トリル)エチルアミン7.0gを滴
下する。その後徐冷して30〜31℃で別途調製した
(4S,5R)−1.3−ジベンジル−4−カルボキシ−
5−エトキシカルボニルイミダゾリジン−2−オ
ンとd−α−フエニル−β−(P−トリル)エチ
ルアミンとの塩の結晶を種晶として少量加え、10
℃までさらに徐冷し、10℃で2時間保温したの
ち、析出した結晶を取する。別乾燥した結晶
に水30mlおよび濃塩酸1.6gを加えて酸分解したの
ち酢酸エチル50mlを加え抽出分離する。抽出液を
水20mlで2回洗浄したのち酢酸エチルを留去し、
(4S,5R)−1.3−ジベンジル−4−カルボキシ−
5−エトキシカルボニルイミダゾリジン−2−オ
ン5.5g(収率43.3%)を得た。 α〕20 365−18.9°(C=1,DMF) 融点 113.5〜115℃ 次にここで得た(V−3)3.82gをテトラヒド
ロフラン15mlに溶解し、15〜20℃にて水素化ホウ
素ナトリウム1.1gとテトラヒドロフラン40mlの
溶液に1時間にて滴下する。滴下終了後、同温度
で2時間保温を続け、次にエタノール3mlを加え
て20〜30℃にて3時間、40〜60℃にて4時間加熱
する。反応終了後、4%塩酸30mlを加え、酢酸エ
チル50mlにて2回抽出する。有機層は水20mlにて
2回洗浄したのち酢酸エチルを留去する。濃縮残
渣をトルエン−酢酸エチル(混合比5:21)混合
液にてカラムクロマト精製する。(3S,4R)−
(1.3−ジベンジル−2−ケト−イミダゾリド)−
2−ケト−テトラヒドロフラン2.67g(収率83%)
を得た。 融点 121〜122.5℃ α〕20 D63.5°(C=1,CHCl3) 実施例 4 実施例1の方法に準じて得た(−1)および
(V−1)の混合物13.2g、メタノール70mlおよび
水60mlをフラスコに仕込み、55℃に加温する。こ
れにl−α−フエニル−β−(P−トリル)エチ
ルアミン7gを滴下する。その後徐冷して35〜36
℃で別途調製した(4S,5R)−1.3−ジベンジル
−5−カルボキシ−4−イソプロポキシカルボニ
ルイミダゾリジン−2−オンとl−α−フエニル
−β−(P−トリル)エチルアミンとの塩の結晶
を種晶として少量加え、15℃またさらに徐冷し、
15℃で2時間保温したのち、析出した結晶を別
して液を得る。液は濃縮し、得られた濃縮残
渣に水30mlおよび塩酸2.2gを加えて酸分解したの
ち、酢酸エチル50mlを加えて(4S,5R)−1.3−
ジベンジル−4−カルボキシ−5−イソプロポキ
シカルボニルイミダゾリジン−2−オンが過剰に
含まれる(4S,5R)−1.3−ジベンジル−4−カ
ルボキシ−5−イソプロポキシカルボニルイミダ
ゾリジン−2−オンおよび(4S,5R)−1.3−ジ
ベンジル−5−カルボキシ−4−イソプロポキシ
カルボニルイミダゾリジン−2−オンの混合物を
抽出分離する。抽出液を水20mlで2回洗浄したの
ち、酢酸エチルを留去する。得られた固体をトル
エン70ml−ヘキサン20mlに加熱溶解させる。その
後徐冷して(4S,5R)−1.3−ジベンジル−4−
カルボキシ−5−イソプロポキシカルボニルイミ
ダゾリジン−2−オンの結晶を種晶として接種し
たのち15℃まで徐冷する。15℃で2時間保温した
のち、析出結晶を別する。別結晶を乾燥して
(4S,5R)−1.3−ジベンジル−4−カルボキシ−
5−イソプロポキシカルボニルイミダゾリジン−
2−オン(V−1)6.2g(47.0%)を得た。 α〕20 365−26.7°(C=1,DMF) 融点 139.5〜141℃ 尚、最初に取した(4S,5R)−1.3−ジベン
ジル−5−カルボキシ−4−イソプロポキシカル
ボニルイミダゾリジン−2−オンとl−α−フエ
ニル−β−(P−トリル)エチルアミンとの塩の
結晶は8.3g収率41.5%であつた。 次にここで得た(V−1)3.96gとt−ブタノ
ール60mlの溶液に、15〜20℃にて水素化ホウ素リ
チウム1gを加え、さらに同温度にてメタノール
6mlを加えて同温度にて1時間、さらに30〜40℃
で3時間、70〜90℃で3時間攪拌を続ける。反応
終了後4%塩酸30mlを加え、酢酸エチル50mlにて
抽出する。有機層は水40mlにて2回洗浄したの
ち、溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトにて精
製し、(3S,4R)−(1.3−ジベンジル−2−ケト
−イミダゾリド)−2−ケト−テトラヒドロフラ
ン2.58g(収率80%)を得た。 α〕20 D63.2°(C=1,CHCl3) 融点 120〜121℃

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式()および(V) 【式】 【式】 (式中、Rはベンジル基を、R′は低級アルキ
    ル基を示す。) で示されるハーフエステルの混合物に、一般式
    () (式中、R1,R2はそれぞれ水素原子、ハロゲ
    ン原子または低級アルキル基を示す。)で示され
    る光学活性アミンを作用させて上記一般式(V)
    で示される光学活性ハーフエステルを分離し、該
    ハーフエステルのエステルのみを水素化ホウ素塩
    で還元することを特徴とする一般式(I) (式中、Rは前記と同じ意味を有する。)で示
    される光学活性ラクトンの製造法。 2 一般式() (式中、Rはベンジル基を示す。)で示される
    ジカルボン酸を一般式() (式中、R′は低級アルキル基を示す。)で示さ
    れるアルコールと反応させて、一般式()およ
    び() 【式】 【式】 (式中、RおよびR′は前記と同じ意味を有す
    る。) で示されるハーフエステルの混合物を得、次いで
    この混合物に一般式() (式中、R1,R2はそれぞれ水素原子、ハロゲ
    ン原子または低級アルキル基を示す。)で示され
    る光学活性アミンを作用させて上記一般式()
    で示される光学活性ハーフエステルを分離し、該
    ハーフエステルのエステルのみを水素化ホウ素塩
    で還元することを特徴とする一般式(I) (式中、Rは前記と同じ意味を有する。)で示
    される光学活性ラクトンの製造法。
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DE3575717D1 (de) * 1984-08-25 1990-03-08 Merck Patent Gmbh Verfahren zur herstellung von (3a5,6ar)-und/oder(3ar,6a5)-1,3-dibenzyl-hexahydro-1h-furo(3,4-d)imidazol-2,4-dion.

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5541236A (en) * 1978-09-18 1980-03-24 Tokyo Electric Co Ltd Photoelectric typewriter

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