JPH0440292Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、車載用と携帯用を兼用する可搬型無
線装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 第１図は車載無線機をダツシユボード等から引
抜いて可搬型無線機として使用する場合の従来例
を示している。第１図において、１００はポータ
ブル型のケースであり、所定の内容物を収納す
る。ケース１００は、一般的にはレザーでできて
いる。１０１は開閉可能なカバー蓋である。第２
図には、ケース１００に収納される内容物の構成
を示す。ここで、１０２は車載無線機、１０４は
電源回路図、１０３は車載無線機１０２と電源回
路部１０４を固定する金属製のフレーム、１０５
は接続ケーブルである。

上記構成では、フレーム１０３は強度上どうし
ても重厚な金属製保持具が必要となり、不必要に
重くなる欠点があつた。また車載無線機１０２は
ネジ１０７でフレームに固定するため着脱が非常
にめんどうである等の欠点があつた。更に通話操
作を行うにはカバー１０１を一々開かねばならな
い不便があつた。

考案の目的 本考案は、上記従来例の欠点を除去し、車載無
線機を簡単に携帯用無線機に転用可能とする構成
を提供することを目的とする。

考案の構成 本考案は上記目的を達成するために、車載無線
機を電池等と共に可搬型ケースに収納すると共に
前記無線機の操作部が可搬型ケースから露出する
ように構成することによつて、運搬しながらも容
易に無線機の操作が行えるように構成したもので
ある。

実施例の説明 以下に本考案の一実施例の構成について、図面
と共に説明する。第３図および第４図は可搬ケー
スに車載無線機を装着した実装状態を示す図で、
３は車載無線機、４は操作部で、３Ａ〜３Ｄ等の
操作に必要な部品が搭載されている。ここで、３
Ａは電源スイツチ、音量調整器、スケルチ制御機
能を有する調整用のツマミ、３Ｂはダイヤルおよ
び機能ボタン、３Ｃはスピーカ、３Ｄは表示部で
ある。また７はアンテナ、５は送話器、５Ａは送
話器コネクター、５Ｂはカールコード、６Ａは表
示ランプ、６Ｂはメータである。１はABS樹脂
等を用いた可搬ケースで、３，１Ａは後部ケース
であり、前記の車載無線機３が収納保持されてい
る。また１Ｂは前部ケースで、電池２等の電源部
を収納保持している。８は可搬型無線装置を持ち
運ぶためのハンドルで回転自在に取付けられてい
る。上下にスライドすることにより前、後部ケー
ス１Ａ，１Ｂを結合および結合の解除を行うため
のものである。１０は送話器ホルダであり、開庫
した状態において送話器５が矢印の方向から挿入
される。１１はアンテナ支持具であり、後部ケー
ス１Ａに後付けされている。１２および１３は可
搬ケース１の蝶番機構であり、蝶番１４は前部ケ
ース１Ｂに、蝶番１３は後部ケース１Ａに設けら
れ、蝶番結合ロツト１Ｅにより回転自在に結合さ
れている。３Ｄは車載無線機３と電池２との間を
接続する電源コネクタである。１Ｆ，１Ｇは電池
２の抜出しを押えるフツクバネであり、これは前
部ケース１Ｂと一体に成形されている。

次に、車載無線機３を収納する後部ケース１Ａ
の内部構造を第５図および第６図を用いて説明す
る。先ず、車載無線機３の両側面には、車載無線
機３を車載等にダツシユボード等に搭載するため
に前部のロツクボス１４と、後部に向け保持溝１
５とが設けてある。一方後部ケース１Ａの両内面
には、前記ロツクボス１４に対応する位置に挿入
溝１６が上下方向に、また前記保持溝１５に対応
する位置にフツク１７がそれぞれ設けられてい
る。フツク１７は弾性を有し、後部ケース１Ａと
一体に形成された弾性板１８とその上部先端部に
設けられ、保持溝１５と嵌合する位置に設けた爪
部１９とからなる。また、後部ケース１Ａの側壁
および底部にそれぞれ複数組のリブ２０，２１が
設けてある。

上記構成において、第７図に示すように車載無
線機３を後部ケース１Ａの開放状態で上部より装
着すれば、ロツクボス１４は挿入溝１６に上方よ
り円滑に挿入され、側面で保持溝１５がフツク１
７により互に嵌合してロツク状態になり、さらに
リブ２０，２１により側面および底面で安定に保
持される。一方で、電池２がフツクバネ１Ｆ、１
Ｇにより前部ケース１Ｂ内に安定に固定される。
車載無線機３にアンテナ７および送話器５、その
他各種ケーブル・コード類を接続後、可搬型ケー
ス１を閉じ、バインダ９をスライドさせて蓋が開
かないように固定すれば、第２図に示したよう
に、車載無線機３の操作部４が可搬型ケース１の
外に現われ、可搬型無線装置として無線通信を行
うこともでき、或いはハンドル８をもつてポータ
ブル無線機として容易に運搬することもできる。
なお、第５図において、挿入溝１６の底部にもリ
ブ２２を設けて、左右の揺れ、ロツクボス１４の
奥行方向の位置決めに利用しても良い。

考案の効果 本考案は上記のような構成であり、車載無線機
を車体より外して、屋外（車外）等で携帯用とし
て使用するに際して、電源電池、アンテナと組合
せ可搬型ケース内に収納して容易に運搬できると
共に、完全な無線装置として作動させることがで
き、またこの場合一々ケースの蓋を開かなくても
無線操作が行える利点を有する。

特に、本考案によれば可搬型ケースを下端にお
いて互に蝶番等で回動可能に連結された前部ケー
スと後部ケースで構成し、これらのケースにそれ
ぞれ携帯無線機、電池等を収納し、蝶番等を中心
に上記両ケースを互に突合わせ、１つの可搬型ケ
ースとした状態でも携帯用無線機の操作部が前部
ケースの上端より露出しているように構成してお
り、携帯無線機や電池等の収納に際しては前部ケ
ースと後部ケースを互に開き、この状態で上記無
線機や電池等を容易に収納することができ、両者
の電気的な接続もそのままの状態で容易に行え、
両ケースを閉じれば、それで一つの携帯型ケース
となり操作部は前部ケースの上端より露出し、ま
た携帯無線機がケース内に安定に固定されること
になり、その操作も携帯時に何の支障もなく行う
ことができ、実用上、きわめて有利であるという
利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の可搬型無線装置の斜視図、第２
図は同装置の内部構成を説明するための斜視図、
第３図は本考案の一実施例における可搬型無線装
置の斜視図、第４図は同装置の可搬型ケースを開
いた状態を示す分解斜視図、第５図は同装置の携
帯無線機の収納機構を示す上面図、第６図は第５
図のAA方向の矢示断面図、第７図は第５図の要
部拡大斜視図である。 １……可搬ケース、２……電池、３……車載無
線機、４……操作部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下端部において互いに連結されその連結部を中
   心に互いに回動可能な前部ケースと後部ケースで
   １つの可搬型収納ケースを構成すると共に、上記
   可搬型収納ケースの前部ケースに無線機を挿入
   し、その操作部が上記前部ケースの上端より露出
   するように成し、一方上記後部ケースには上記無
   線機の電源部として使用される電池を収納し、上
   記無線機を上記前部ケース、後部ケースを上記連
   結部を中心に回動させ互いに突合わせ閉じた状態
   においては可搬型として使用し、上記無線機を上
   記前部ケース、後部ケースを開いた状態では上記
   可搬型収納ケースより取り出し、車両に搭載して
   車載用としても使用できるようにした可搬型無線
   装置。