JPH0439859B2 - - Google Patents

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JPH0439859B2
JPH0439859B2 JP61260332A JP26033286A JPH0439859B2 JP H0439859 B2 JPH0439859 B2 JP H0439859B2 JP 61260332 A JP61260332 A JP 61260332A JP 26033286 A JP26033286 A JP 26033286A JP H0439859 B2 JPH0439859 B2 JP H0439859B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は核磁気共鳴イメージング装置(以下核
磁気共鳴をNMRと略す)に関し、特に緩和時間
T1、T2およびプロトン密度ρの計算画像の表示
方法の改善に関するものである。
(従来の技術) この種のNMRイメージング装置において、測
定した2枚以上の画像から、医学上有用とされて
いる、縦緩和時間T1値に関する画像(T1像)、横
緩和時間T2値に関する(T2像)ないしプロトン
密度に関する画像(プロトン密度像)などの計算
画像を画像間演算により得ることができる。その
手法については周知であるが、一例を示せば次の
通りである。
T1像については、例えば、次のようにして
計算される。第4図に示すような反転回復法
(Inversion Recovery法:以下IR法と略す)と
スピンエコー法(Spin Echo法:以下SE法と
略す)とを併せて適用したIRSE法と、第5図
に示すような飽和回復法(Saturation
Recovery:以下SR法と略す)とSE法とを併
せて適用したSRSE法により、各1枚ずつの原
画像を得、この2枚の画像と、信号強度の近似
式を用いて計算する。
SRSE法は第5図に示すように90゜パルス印加
の後に180゜パルスを印加してエコー信号を得る
ようにしたパルスシーケンスで、90゜パルスか
らエコー信号の中心までの時間をTs、90゜パル
ス印加から次のビユーでの90゜パルス印加まで
の時間をTrとしている。
また、IRSE法は、第4図に示すように、第
5図のSRSE法の各90゜パルスの前にインバージ
ヨン・リカバリ用の180゜パルスを印加するよう
にしたパルスシーケンスで、インバージヨン・
リカバリ用の180゜パルスの印加から90゜パルス
の印加までの時間をTd、90゜パルスからエコー
信号の中心までの時間をTs、インバージヨ
ン・リカバリ用の180゜パルスの印加から次のビ
ユーでの180゜パルスの印加までの時間をTrと
している。
SRSE法での信号強度の理論式ISRは ISR=IO・exp(−Ts/T2){1−2・exp(−Tr/T1+T
s/2T1)+exp(−Tr/T1)} また、IRSE法での信号強度の理論式ISRは IIR=IO・exp(−Ts/T2){1−2・exp(−Td/T1
+2・exp(−Tr/T1+Ts/2T1)−exp(−Tr/
T1)} である。この理論式に対し、ここで、Tr≫T1
としてexp(−Tr/T1)=0とすれば、 ISR≒IO・exp(−Ts/T2) IIR=IO・exp(−Ts/T2){1−2・exp(−
Td/T1)} ゆえに、 IIR/ISR=1−2exp(−Td/T1) T1=Td/ln{2ISR/(ISR−IIR)} この式からT1値を求める。
T2像を求める場合は、例えば、刊行物「映
像情報(M)」1984年6月号(Vol、16 No、
11)の第570頁ないし第576頁に記載された
CPMG法により複数個のエコーデータからT1
ρを消去して最小2乗法によりT2値を求める
ようにしている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、撮像対象のT1、T2、プロトン
密度の値によつては、ノイズやアーテイフアクト
の影響が大きくなり、計算値が求まらず、あるい
はまた誤差の大きな値が求まつてしまうことがあ
る。
通常は、計算値が求まらない場合には零とし、
誤差の大きな値でも求まつた場合にはその値を表
示するようにしている。
しかしこの表示法では、撮像対象物がないこと
を表わす零なのか、計算値が求まらないために零
なのかが不明であること、また誤差の大きな値が
求まつているのかどうかが不明であるなどの問題
があつた。
本発明の目的は、このような点に鑑み、計算値
が求まらない場合、または誤差の大きな値が求ま
る場合には、そのことを明確に表示するNMRイ
メージング装置を提供することにある。
また本発明の他の目的は、計算値が求まらない
場合、または誤差の大きな値が求まる場合には、
計算に用いた原画像の撮像条件や周囲の計算値か
ら値を推定し表示するNMRイメージング装置を
提供することにある。
(問題点を解決するための手段) このような目的を達成するために本発明では、
装置のノイズやアーテイフアクトの大きさ、スキ
ヤンパラメータ等から求められる条件であつて、
前記T1、T2、ρの計算値の誤差が大きい可能性
があるような条件に対し、求めようとするT1
T2、ρの値がその条件に当てはまる場合または
T1、T2、ρの計算値が求まらない場合には、
T1、T2、ρの計算値を特定の値ないし表示方式
を変更して表示するようにしたことを特徴とす
る。
(実施例) 以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。第
1図は本発明に係るNMRイメージング装置の一
実施例を示す要部構成図である。図において、1
はマグネツトアセンブリで、内部には対象物を挿
入するための空間部分(孔)が設けられ、この空
間部分を取巻くようにして、対象物に一様磁場
Hpを印加する主磁場コイル2と、勾配磁場を発
生するための勾配磁場コイル3(個別に勾配磁場
を発生することができるように構成されたx勾配
磁場コイル、y勾配磁場コイル、z勾配磁場コイ
ルより構成される)と、対象物内の原子核のスピ
ンを励起するための高周波パルスを与えるRF送
信コイル4と、対象物からのNMR信号を検出す
る受信用コイル5等が配置されている。
主磁場コイルは静磁場制御回路15に、Gx、
Gy、Gz各勾配磁場コイルは勾配磁場制御回路1
4に、RF送信コイルは電力増幅器18に、そし
てNMR信号の受信用コイルはプリアンプ19
に、ぞれぞれ接続されている。
13はコントローラで、勾配磁場や高周波磁場
の発生シーケンスを制御すると共に得られた
NMR信号を波形メモリ21に取込むために必要
な制御を行う。
17はゲート変調回路、16は高周波信号を発
生する高周波発振器である。ゲート変調回路17
は、コントローラ13からの制御信号により高周
波発振器16が出力した高周波信号を適宜に変調
し、所定の位相の高周波パルスを生成する。この
高周波パルスはRF電力増幅器18を通してRF送
信コイル4に加えられる。
19は検出コイル5から得られるNMR信号を
増幅するプリアンプ、20は高周波発振器の出力
信号を参照してNMR信号を位相検波する位相検
波回路、21は位相検波されたプリアンプからの
波形信号を記憶する波形メモリで、ここにはA/
D変換器を含んいる。
11は波形メモリ21からの信号を受け、所定
の信号処理を施して断層像を得るコンピユータ、
12は得られた断層像を表示するテレビジヨンモ
ニタのような表示器である。
30は操作卓で、コンピユータ11と連結さ
れ、本装置に必要な各種の情報を入力するたの入
力手段である。
このような構成において、マグネツトアセンブ
リ1内の静磁場中に被検体を配置し、これに勾配
磁場コイルから勾配磁場を印加してRF送信コイ
ル4より高周波パルスを印加して被検体の磁化を
励起する。その後被検体より生ずるNMR信号を
プリアンプ19を介して位相検波回路20にて位
相検波し、波形メモリ21にデイジタルデータに
変換して取り込む。必要なデータが揃つたところ
でコンピユータ11により演算し、T1、T2、ρ
値を計算により求め(T1、T2、ρpの各計算画像
の内で求めたい計算画像に応じて必要なT1、T2
ρ値を求める。)、T1、T2、ρp計算画像を得るこ
とができる。
なお、このようにT1、T2、ρp計算画像を得る
動作自体は従来と同等な動作であり、また本構成
においては公知の各種のパルスシーケンスを適用
してT1、T2、ρp計算画像を得ることができる。
次に本発明の特徴とする動作について説明す
る。まずはじめに、T1値やT2値、ρ値について、
その値が求まらないか、または異常な値が求まる
という場合の原因を明らかにしておく。ここでは
マルチエコー法による2画像からT2値を計算す
る場合を例にとつて説明する。なお、マルチエコ
ー法は、第2図に示すように、あるワープ量に対
し180゜パルスを複数回印加し複数個のエコー信号
を得るようにした公知のパルスシーケンスであ
る。このようなマルチエコー法において、得られ
るエコー信号の信号強度は、第3図に示すよう
に、exp(−t/T2)で減少する。エコー間隔を
Te、信号強度をI1、I2とすれば、 I2=I1・exp(−Te/T2) が成立する。そこで、T2は次の式により計算で
求めることができる。
T2=−Te/ln(I2/I1) さて、値が求まらない、あるいは異常な値が求
まるという原因としては、 信号がノイズやアーテイフアクトに比べて小
さいか、または信号がない場合 T2≫Teのため、I1とI2の差がノイズやアー
テイフアクトに比べて小さい場合がある。
このように原因が明らかにされたが、いずれの
原因の場合も、計算値はノイズやアーテイフアク
トの影響を大きく受け、異常な値が求まる可能性
がある。例えばノイズの影響でI2>I1となればT2
値が負の値となり、誤つた情報を与える。
ただし、上記の場合には、T2≫Teという情
報は得られるので、原因ととを区別して表示
する。
次に動作について説明する。
スキヤンパラメータの異なる3枚以上の画像か
ら最小2乗法によりT1、T2、ρの像を得る場合
を例にとつて説明する。
(1) ノイズやアーテイフアクト量(予め求められ
ているとする)から、計算をする最小の信号強
度(SIGLIM)を決める。
(2) ノイズやアーテイフアクト量とスキヤンパラ
メータから普通に表示するT1、T2値の最大値
T1MAX、T2MAXを決める。
(3) 原画像の信号強度が前記最小の信号強度
(SIGLIM)より小さい場合は、 T1=0、T2=0、ρ=0 として、動作を停止する。この場合が上記原因
に該当する。
(4) 原画像の信号強度が前記最小の信号強度
(SIGLIM)以上の場合には、T1、T2、ρ値を
計算する。
(5) 計算不能、T1>T1MAX、T2>T2MAXの
内の少なくともいずれか一つに該当するなら
ば、 T1=∞、T2=∞、ρ=∞ として、動作を停止する。この場合が上記原因
に該当する。ただし、コンピユータでは∞と
いう値は使用できないので、例えば使用可能な
最大値を用いる。
以上のようにして、原因ととを区別して表
示することができる。
なお、その表示方法は前記実施例に限定される
ものではなく、次のような表示方式とすることも
できる。
(1) 原因ならば、周囲の平均値を表示する。ま
たは周囲の値から内挿し、表示する。あるい
は、T1MAX、T2MAXなど所定の値を表示す
る。
(2) カラー表示を用い、原因とをそれぞれ特
別な色で表示する。
また、計算においては、 (1) 信号強度差が小さいなどと計算前に原因と
分るような場合には、計算を行わない。
(2) T1値またはT2値が小さい場合にも正確な値
が求まらないが、T1およびT2値の最小値とし
てT1MINおよびT2MINを決め、計算値がこの
値よりも小さい場合には、そのこのとを表わす
特別な表示を行う。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、T1
T2、ρの計算に異常があつた場合、その原因を
区別して表示することができ、計算できない場合
でも情報が得られる。
また、ノイズやアーテイフアクトにより誤差の
大きな値が求まつている可能性がある場合は、そ
の値を表示しないこととしたため、誤つた情報を
与えないという長所がある
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のNMRイメージング装置の位
置実施例を示す構成図、第2図はマルチエコー法
のパルスシーケンスの一例を示す図、第3図はマ
ルチエコー法において得られるエコー信号の信号
強度を示す図、第4図はIRSE法のパルスシーケ
ンスを示す図、第5図はSRSE法のパルスシーケ
ンスを示す図、第6図はCPMG法のパルスシー
ケンスを示す図である。 1……マグネツトアセンブリ、2……主磁場コ
イル、3……勾配磁場コイル、4……RF送信コ
イル、5……受信用コイル、11……コンピユー
タ、12……表示器、13……コントローラ、1
4……勾配磁場制御回路、15……静磁場制御回
路、16……高周波発振器、17……ゲート変調
回路、18……電力増幅器、19……プリアン
プ、20……位相検波回路、21……波形メモ
リ、30……操作卓。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 対象物に高周波パルスおよび磁場を印加して
    核磁気共鳴信号を発生させ、この信号を用いて対
    象物の組成に関するT1、T2、ρに関する計算画
    像を求めることができ、その画像やその他の必要
    な情報を表示装置に表示することができるように
    した核磁気共鳴イメージング装置において、 装置のノイズやアーテイフアクトの大きさ、ス
    キヤンパラメータ等から求められる条件であつ
    て、前記T1、T2、ρの計算値の誤差が大きい可
    能性があるような条件に対し、求めようとする
    T1、T2、ρの値がその条件に当てはまる場合ま
    たはT1、T2、ρの計算値が求まらない場合には、
    T1、T2、ρの計算値を特定の値ないし表示方式
    を変更して表示するようにしたことを特徴とする
    核磁気共鳴イメージング装置。
JP61260332A 1986-10-31 1986-10-31 核磁気共鳴イメ−ジング装置 Granted JPS63115549A (ja)

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