JPH0439643Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、リードリレーに係り、特にコイルの
側面にヨークを配備したリードリレーに関する。

（考案の概要） 本考案は、磁気高率が良く、動作特性の安定し
たリードリレーを得るために、コイルの側面にヨ
ークを配設し、該ヨークを折曲して前記リードス
イツチの端子の一端を前記ヨークに当接させると
ともに、他端に該ヨークに当接させるための弾性
部材を配設したものである。

（従来の技術） 従来、この種のリードリレーは、ケース１内に
リードスイツチ２とコイル４を巻回したボビン３
が配備され、コイル１の通電によつて開閉するよ
うに構成したものであり、そのケース１は、一般
的に金属で形成されたものであつた。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、ケース１の形状、加工、絶縁性
の面から樹脂の方が好ましいとされていた。

しかし、金属のケース１の場合に比較して樹脂
ケースは、磁気効率が低いため、リードスイツチ
２を動作させるのに与える磁界の量、、即ち感動
値を大きくする必要があり、従つて、小形化、低
消費電力化が困難であつた。

本案は、これらの従来技術の欠点を改善し、小
形で低消費電力化、それに動作特性のばらつきの
少ないリードリレーを提供することを目的として
いる。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記問題点を解決するために、絶縁
性の樹脂で形成したケース１２内にコイル１１を
巻回したボビン１０とリードスイツチ９を配備
し、コイル１１の通電によつて開閉するようにし
たリードリレーにおいて、前記コイル１１の側面
に位置するようにヨーク１４を配設し、該ヨーク
１４の一端を折曲して前記リードスイツチ９の端
子の一端を直接又は、スペーサを介して当接さ
せ、他端の端子に前記ヨーク１４が平行に位置す
るように折曲部１４−１を設けるとともに、この
端子とケース内面間に弾性部材１３を配設したも
のである。

（作用） 本考案は、リードスイツチ９の周囲に配設した
ボビン１０に巻回したコイル１１の通電によつて
磁界が得られ、リードスイツチ９の開閉を行う。

コイル１１の側面に配設したヨーク１４によ
り、漏れ磁束が減少し磁気効率を高めることがで
きる。

更に、ヨーク１４を折曲してリードスイツチ９
の端子の一端を当接し、他端をヨーク１４に当接
させるための弾性部材１３を配設したことによ
り、コイル１１とリードスイツチ９それにヨーク
との位置決めがなされるので、動作特性のばらつ
きが少なくできる。

（実施例） 以下、本考案の実施例について、図面を参照し
ながら詳細に説明する。

第１図は本考案のリードリレーの正面断面図、
第２図は本考案のリードリレーの平面断面図、第
３図は本考案のリードリレーの分解斜視図であ
る。

これらの図において、７はベースであり、この
ベース７には端子８がベース７を貫通して固定さ
れている。このベース７の上面の略中央部には一
対の支柱７−１が設けられ、その中央にスリツト
を形成し、後述するボビン１０の端面に設けた凸
起と凸凹関係により嵌着される。

絶縁性の樹脂で形成したケース１２内に、コイ
ル１１を巻回したボビン１０とリードスイツチ９
がコイル１１の中心とリードスイツチ９の接点中
心を、一致させて配設される。

これらはボビン１０の端面に凸起を形成し、ベ
ース７に設けられた支柱７−１のスリツトに嵌着
し、位置決めされる。

ケース１２の内側面にはコイルの側面に位置す
るようにヨーク１４を配設し、その一端を略Ｌ字
状に折曲して、リードスイツチ９の端子の一端
が、前記ヨーク１４に当接される。そして、この
リードスイツチ９の反対側の端子側には弾性板で
形成した弾性部材１３がケース１２内面に設けら
れた溝１２−１に挿着される。この弾性部材１３
により、リードスイツチ９の端子の端面を押圧し
常にリードスイツチ９の反対側の端子をヨーク１
４に当接させて、リードスイツチ９、コイル１
１、ヨーク１４との寸法関係を一定に保つことに
なる。

端子８の上端とコイル１１及びリードスイツチ
９の両端は接続電線１５により配線される。

弾性部材１３を配設した側のリードスイツチ９
の端子と適当な距離をもつて平行に配備されるよ
うヨーク１４に折曲部１４−１を形成すると、前
記リードスイツチ９の端子と平行に配設されるヨ
ーク１４に設けた平坦部の対向面積を増し、磁気
効率をより良くする効果があり、これにより感動
値の調整が可能である。

更に、ヨーク１４とリードスイツチ９の端子の
端面と当接間に絶縁性のテープ等のスペーサ（図
示せず）を介してもよい。

なお、本考案は上記の実施例に限定されるもの
ではなく本考案の趣旨に基づいて種々の変形が可
能であり、それらを本考案の範囲から排除するも
のではない。

（考案の効果） 以上、詳細に説明したように、本考案によれ
ば、次のような効果を奏することができる。

(1) コイルの側面に折曲したヨークを配備し、該
ヨークに前記リードスイツチの端子の一端を当
接させたので、ケースを絶縁性の樹脂で形成し
たにも拘わらず、磁気効率が良く、リードスイ
ツチの接点部に対する磁気作用力を同一とする
ならばコイルに発生させる起磁力は小さくてよ
く、従つて低消費電力化のリードリレーが得ら
れるとともに、漏れ磁束が減少されるので隣接
して取付けた場合でも磁気の影響を受けず、従
つて、高密度実装が可能なリードリレーが得ら
れる特徴がある。

(2) コイルの側面に配備したヨークに前記リード
スイツチの端子の一端を当接させるとともに、
他端に該ヨークに当接させるための弾性部材を
配設したので、リードスイツチとヨークとのギ
ヤツプが不安定にばらつくことがなく、よつて
動作特性の感動値や開放値の安定したリードリ
レーを提供でき、しかも振動、衝撃に対しても
リードスイツチとヨークとのギヤツプが不安定
にばらつくことがなく、振動、衝撃の多い環境
化でも動作特性の安定したリードリレーを提供
できる特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のリードリレーの正面断面図、
第２図は本考案のリードリレーの平面断面図、第
３図は本考案のリードリレーの分解斜視図、第４
図は従来のリードリレーの平面断面図である。 ７……ベース、７−１……支柱、７−２……凸
起、８……端子、９……リードスイツチ、１０…
…ボビン、１１……コイル、１２……ケース、１
２−１……溝、１２−２……凹所、１３……弾性
部材、１４……ヨーク、１４−１……折曲部、１
５……接続電線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絶縁性の樹脂で形成したケース内にコイルを巻
   回したボビンとリードスイツチを配備し、コイル
   の通電によつて開閉するように構成したリードリ
   レーにおいて、前記コイルの側面に位置するよう
   にヨークを配設し、該ヨークの一端を折曲して前
   記リードスイツチの端子の一端と直接又はスペー
   サを介して前記ヨークに当接させ、他端の端子に
   前記ヨークが平行に位置するように折曲部を設け
   るとともに、この端子とケース内面間に弾性部材
   を配設したことを特徴とするリードリレー。