JPH043956B2 - - Google Patents

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JPH043956B2
JPH043956B2 JP57222893A JP22289382A JPH043956B2 JP H043956 B2 JPH043956 B2 JP H043956B2 JP 57222893 A JP57222893 A JP 57222893A JP 22289382 A JP22289382 A JP 22289382A JP H043956 B2 JPH043956 B2 JP H043956B2
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JP57222893A
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、発酵法による炭素数3〜4の脂肪族
アルコール又は脂肪族アルデヒドからのモノカル
ボン酸の製造法に関する。
モノカルボン酸は各種有機化学製品の原料及び
中間体として広範囲に利用されている有用物質で
ある。従来、微生物を用いたモノカルボン酸の製
造方法としては、酢酸菌によるエタノールからの
酢酸製造及び酪酸菌による糖質からのn−酪酸の
製造がよく知られている。しかしこれらの方法は
長い培養日数を要し、副生成物が多く、倍養液と
菌体との分離に手間がかかる等の欠点があつて、
必ずしも効率の良い方法とはいえない。その他の
モノカルボン酸の製造方法は試験研究の域を出な
い。
本発明者らは脂肪族一級アルコールの酸化能を
有する培養液と菌体との分離が容易な酵母菌を広
く自然界より検索した結果、キヤンデイダ属に属
する酵母菌が、副生成物がなく、しかも効率よく
モノカルボン酸を生成すること、また脂肪族アル
デヒドでも同様な酸化能を有することを見い出し
て本発明を完成した。
本発明は、炭素数3〜4の脂肪族一級アルコー
ル又は脂肪族アルデヒドを含有する培地に下記の
菌学的性質を有するキヤンデイダ・バリダ菌もし
くはその変異株を培養し、培養液から上記アルコ
ール又は脂肪族アルデヒドの炭素数に対応するモ
ノカルボン酸を採取することを特徴とする、微生
物によるモノカルボン酸の製造法である。
本発明に用いられる代表的な菌はキヤンデイ
ダ・バリダMR−1013(Candida valida MR−
1013、微工研菌寄6714号)である。この菌の菌学
的性質は下記のとおりである。
(a) 培地上の生育状態 (1) MY液体培地:25℃で3日間の培養におい
て、栄養細胞の大きさは(2〜4)μm×
(4〜7)μm。その形状は円形ないし楕円
形であり、増殖法は多極出芽法である。リン
グ状に皮膜を形勢する。
(2) MY寒天培地:25℃で3日間〜7日間の培
養において、コロニー表面は平滑状乳白色、
光沢なし。円錘状で周縁は波状となる。
(b) 子のう胞子の形成:認められない。
(c) 射出胞子の形成:認められない。
(d) 生理的性質 (1) 最適生育条件:温度25〜30℃、PH6.0 (2) 生育の範囲:温度15〜37℃、PH2.0〜9.0 (3) 硝酸塩の同化:なし (4) ゼラチン液化性:なし (5) カロチノイドの生成:なし (6) デンプン様物質の生成:なし (7) 生酸性:なし (8) エステルの生成:なし (9) ビタミン要求生:なし (10) 耐NaCl性:9%(W/V) (e) 糖類の発酵性:なし (f) 各種炭素源の資化性 グルコース+ D−ソルビトール− ガラクトース− イノシトール− L−ソルボース− メレジトース− サツカロース− 可溶性デンプン− マルトース− D−キシロース+ セルビオース− L−アラビノース− トレハロース− D−アラビノース− ラクトース− D−リボース− メリビオース− L−ラムノース− ラフイノース− エタノール+ フラクトース+ エリスリトール− D−マンノース+ α−メチル−D−グルコシ
ド− デキストリン− クエン酸− D−マンニトール− コハク酸+(弱い) 本酵母は上記のごとく子のう胞子及び射出胞子
を形成せず、栄養細胞は円形ないし楕円形であ
り、仮性菌子を形成すること、多極出芽で増殖す
ること及びカロチノイドを生成しないことから、
ロダ−著ザ・イースト・ア・タクソノミツク・ス
タデイ(The Yeasts A Taxonomic
Study1970)によつてキヤンデイダ属に属すると
認められる。
更に本酵母の生理的性質について、ロダーの著
書の記載内容を対比すると、硝酸塩を同化せず、
グルコースを資化するがサツカロース、マルトー
ス、乳糖、D−ガラクトース、エリスリトール、
D−マンニトール及びD−ソルビトールを資化し
ないこと、グルコース等の糖の発酵性がないこと
等において、キヤンデイダ・バリダ(Candida
valida)の生理的性質と一致する。
その他、生育温度、耐塩化ナトリユーム生育濃
度、ビタミン要求性等もきわめて類似している。
しかしD−キシロース及びコハク酸の資化性にお
いて、ロダーの著書のキヤンデイダ・バリダと異
なることから、本菌はキヤンデイダ・バリダの変
異株と考えられる。
本発明において炭素数3〜4の脂肪族一級アル
コール又は脂肪族アルデヒドを含有する培地と
は、一般に使用されうる酵母菌の栄養源と炭素数
3〜4の脂肪族一級アルコール又は脂肪族アルデ
ヒドを含有する培地である。脂肪族一級アルコー
ル及び脂肪族アルデヒドとしてn−プロピルアル
コール、n−プロピルアルデヒド、n−ブチルア
ルコール、n−ブチルアルデヒド等を使用する場
合に、特に良好な結果が得られる。これらは通常
は培地に対して0.5〜10%程度添加される。添加
方法としては、菌の生育に著しい阻害を及ぼさな
い限り一度に添加してもさしつかえないが、阻害
を及ぼす場合は適当な濃度になるように調整しな
がら、その消費に従つて遂次添加することが望ま
しい。
なお、エタノール及びアセトアルデヒドを除い
て、脂肪族一級アルコール及び脂肪族アルデヒド
自体は炭素源として利用されない。したがつて炭
素源としてエタノールおよびアセトアルデヒドを
除くアルコール又はアルデヒドのみを含有する場
合には、菌の生育は起こらずに該アルコール又は
該アルデヒドの酸化のみが起こり、モノカルボン
酸の生成が見られる。しかし収率よくモノカルボ
ン酸を生成蓄積させるには、該アルコール又は該
アルデヒドと他の栄養源すなわち炭素源、窒素
源、無機塩栄養源等の共存状態で菌を増殖培養さ
せることが好ましい。
菌の生育に要する炭素源としてはグルコース、
フラクトース、酵母エキス、マルトエキス等があ
げられるが、炭素源として利用できるものであれ
ばその種類に制約はない。窒素源については、硝
酸塩を除く有機又は無機のものを広く利用でき
る。無機塩栄養源としては通常はリン酸カリウ
ム、硫酸マグネシウム等が用いられる。培養温度
は20〜37℃、好ましくは25〜30℃であり、PHは2
〜9好ましくは5〜7である。培養PHを調整する
ため炭酸カルシウムを培地中に添加してもよい。
通気撹拌培養、振盪培養等の好気的条件が用いら
れる。
以上の培養条件下で、培養液中にモノカルボン
酸を生成蓄積せしめることができる。培養液から
モノカルボン酸を採取する方法としては、モノカ
ルボン酸水溶液からモノカルボン酸を分離するた
めに用いられる任意の手段を用いることができ
る。例えば培養液を硫酸酸性にしてモノカルボン
酸を遊離化し、遠心分離又は過により菌体、不
溶性無機塩等を分離除去し、母液を酢酸エチル、
エチルエーテル等の溶剤を用いて抽出し、抽出液
より溶剤を除去してモノカルボン酸を得る。ある
いは培養液から菌体、不溶性無機塩等を分離した
のち、陰イオン交換樹脂に通液してモノカルボン
酸を吸着させ、これを塩酸等で溶出し、溶出液を
濃縮すればモノカルボン酸が得られる。
実施例 1 グルコース1.0%、ペプトン0.1%、マルトエキ
ス0.1%、(NH42SO40.15%、CaCl2・2H2O0.01
%、MgSO4・7H2O0.1%、FeSO4・7H2O0.005
%、NaCl0.05%、KH2PO40.15%、NaHPO40.06
%、CaCO32%、PH6.5の組成を有する培地100ml
に、予め同組成の斜面培地で30℃で3日間培養し
て得られたキヤンデイダ・バリダMR−1013を、
種菌として一白金耳接種すると共にn−ブチルア
ルコール1mlを添加し、500ml容の肩付フラスコ
中で30℃で3日間振盪培養を行つた。培養終了
後、遠心分離により菌体、余剰の炭酸カルシウム
等を除去し、母液を硫酸でPH2に調整してガスク
ロマトグラフイーで分析したところ、0.93g/dl
のn−酪酸が検出され、その他のカルボン酸は認
められなかつた。このPH調整母液をエーテル抽出
し、抽出液から容媒を留去することによつて、培
養液1当り9gのn−酪酸を得た。
実施例 2 実施例1と同組成の培地100mlに、実施例1と
同一の菌を一白金耳接種すると共にn−ブチルア
ルデヒドを0.5ml添加し、500ml容の肩付フラスコ
中で30℃で2日間振盪培養を行い、次いでさらに
0.5mlのn−ブチルアルデヒドを添加して1日間
振盪培養を行つた。培養終了後、実施例1と同様
な操作により培養液1当り8.5gのn−酪酸を
得た。
実施例 3 実施例1と同組成の培地100mlに、実施例1と
同一の菌を一白金耳接種すると共にn−プロピル
アルコールを1ml添加し、実施例1と同条件で培
養した。培養終了後、実施例1と同様な操作によ
り培養液1当り9.4gのn−プロピオン酸を得
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 炭素数3〜4の脂肪族一級アルコール又は脂
    肪族アルデヒドを含有する培地にキヤンデイダ・
    バリダ菌もしくはその変異株を培養し、培養液か
    ら上記アルコール又は脂肪族アルデヒドの炭素数
    に対応するモノカルボン酸を採取することを特徴
    とする、微生物によるモノカルボン酸の製造法。 2 脂肪族一級アルコールがn−ブチルアルコー
    ルであることを特徴とする、特許請求の範囲第1
    項に記載の方法。 3 脂肪族アルデヒドがn−ブチルアルデヒドで
    あることを特徴とする、特許請求の範囲第1項に
    記載の方法。
JP22289382A 1982-12-21 1982-12-21 モノカルボン酸の製造法 Granted JPS59113891A (ja)

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JP22289382A JPS59113891A (ja) 1982-12-21 1982-12-21 モノカルボン酸の製造法

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JPS59113891A JPS59113891A (ja) 1984-06-30
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JPS57796A (en) * 1980-02-11 1982-01-05 United Technologies Corp Optical signal encoder

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