JPH04364121A - リポソーム製剤 - Google Patents

リポソーム製剤

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JPH04364121A
JPH04364121A JP18961291A JP18961291A JPH04364121A JP H04364121 A JPH04364121 A JP H04364121A JP 18961291 A JP18961291 A JP 18961291A JP 18961291 A JP18961291 A JP 18961291A JP H04364121 A JPH04364121 A JP H04364121A
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JP
Japan
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liposome
adriamycin
ene
cholest
cholesterol
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Application number
JP18961291A
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English (en)
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Yuji Tokunaga
徳永 雄二
Takao Yamamoto
隆雄 山本
Takehisa Hata
秦 武久
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はリポソーム製剤、さら
に詳しくは負電荷を有するコレステロール誘導体をリポ
ソーム膜構成成分として含有し、塩基性薬物を包埋した
リポソーム製剤に関するものであり、医療の分野で利用
される。
【0002】
【従来の技術】塩基性薬物、特にアドリアマイシンは抗
腫瘍薬として汎用されているが、生理的pHにおいて正
電荷を有しているために細胞やミトコンドリア等の膜構
成成分、殊に負に荷電しているリン脂質と結合し、これ
が一因となって蓄積的な心臓毒性を呈し、従ってその使
用量が制限され、またアドリアマイシンは生体組織との
親和性が高く、静脈内に投与しても血中から速やかに消
失するという問題点があった。
【0003】このような問題点を解決する手段として、
リポソーム膜構成成分の中に生理的pHにおいて負電荷
を有する酸性糖脂質であるサルファタイドや、硫酸基を
有する糖脂質、殊にサルファタイドを添加したアドリア
マイシン包埋リポソーム製剤が提案されている(特開昭
62−129221号,特開昭63−112512号)
。一方、アドリアマイシンのリポソーム製剤において、
硫酸コレステロールおよびコレステロールヘミスクシナ
ートのような負電荷を有するステロール類を、リポソー
ム膜構成成分として用いることが知られている(国際公
開番号:WO88/09168)。
【0004】
【発明が解決すべき課題】上記のサルファタイドをリポ
ソーム膜構成成分の中に添加したリポソーム製剤は、ア
ドリアマイシンの包含率が高く、アドリアマイシンを単
独で投与した場合に比べて血中濃度を長時間に亘って高
く維持し、かつ心臓への集積が少ないので心毒性を軽減
し得るという効果を奏する。しかしながら、サルファタ
イドは化学的な合成法が今だ確立されておらず、動物例
えばウシの脳から抽出・精製して得られるものである。 そのため純品が得られにくく、また抽出・精製に手間が
かかり、市販品を利用する場合にはきわめて高価であり
、これらの成分をリポソーム膜構成成分として含有する
リポソーム製剤を工業的に大量生産できないという問題
点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の発明者らは、
合成が容易で、安価なリポソーム膜構成成分を鋭意検討
した結果、一般式:R−CO−A1(式中、Rはコレス
テロールの残基、A1はアミノ酸の残基をそれぞれ意味
する)および一般式:R−A2(式中、Rはコレステロ
ールの残基、A2は脂肪酸の残基をそれぞれ意味する)
で示される負電荷を有するコレステロール誘導体がサル
ファタイドと同等の効果を有していることを見出した。
【0006】すなわち負電荷を有するこれらのコレステ
ロール誘導体をリポソーム膜構成成分として含有し、塩
基性薬物、殊にアドリアマイシンを包埋したリポソーム
製剤が、アドリアマイシンの包含率が高く、生体に投与
した際にアドリアマイシンの血中濃度を長時間に亘って
高く維持し、さらに心臓への分布も少なく全身毒性を軽
減できることを見出してこの発明を完成した。
【0007】この明細書において、コレステロール残基
とは、コレステロールの3位のヒドロキシ基から水素原
子を除いた基を、アミノ酸の残基とは、アミノ酸のアミ
ノ基部分から水素原子1個を除いた基を、脂肪酸の残基
とは脂肪酸の炭化水素部分から水素原子1個を除いた基
をそれぞれ意味する。
【0008】アミノ酸としては脂肪族アミノ酸が好まし
く、その中でもモノアミノモノカルボン酸(例えばグリ
シン、アラニンなど)およびモノアミノジカルボン酸(
例えばアスパラギン酸、グルタミン酸など)がさらに好
ましい。
【0009】脂肪酸としては炭素数2〜7の低級脂肪酸
(例えばプロピオン酸、酪酸など)が好ましい。
【0010】一般式:R−CO−A1(式中、Rおよび
A1はそれぞれ前と同じ意味)で示されるコレステロー
ル誘導体としては、例えばN−(コレスト−5−エン−
3β−オキシカルボニル)グリシン、N−(コレスト−
5−エン−3β−オキシカルボニル)グリシルグリシン
、N−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル
)グリシルグリシルグリシン、N−(コレスト−5−エ
ン−3β−オキシカルボニル)−β−アラニン、N−(
コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)−6−
アミノ−n−カプロン酸、N−(コレスト−5−エン−
3β−オキシカルボニル)−4−アミノメチル安息香酸
、N−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル
)−4−アミノフェニル酢酸、N−(コレスト−5−エ
ン−3β−オキシカルボニル)−β−アラニル−β−ア
ラニン、N−(コレスト−5−エン−3β−オキシカル
ボニル)−β−アラニル−β−アラニル−β−アラニン
、N−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル
)−β−アラニル−グリシン、N−(コレスト−5−エ
ン−3β−オキシカルボニル)フェニルアラニン、N−
(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)アス
パラギン酸などが挙げられる。
【0011】また一般式:R−A2(式中、RおよびA
2はそれぞれ前と同じ意味)で示されるコレステロール
誘導体としては、例えばコレスト−5−エン−3β−オ
キシ酢酸、コレスト−5−エン−3β−オキシプロピオ
ン酸、コレスト−5−エン−3β−オキシ酪酸などが挙
げられる。
【0012】これらのコレステロール誘導体のうち、一
般式:R−CO−A1(式中、RおよびA1はそれぞれ
前と同じ意味)で示されるコレステロール誘導体は、例
えばコレステロールの3位のヒドロキシ基における反応
性誘導体とアミノ酸化合物とを反応させることにより製
造することができる。
【0013】コレステロールの3位のヒドロキシ基にお
ける反応性誘導体としては、例えばヒドロキシ基がハロ
ホルミルオキシ(例えばクロロホルミルオキシなど)な
どの酸残基に変換された化合物を挙げることができる。 この反応は通常、メタノール、エタノール、アセトン、
ジオキサン、アセトニトリル、クロロホルム、塩化メチ
レン、塩化エチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル
、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジンのような慣
用の溶媒中で行なわれるが、反応に悪影響を及ぼさない
溶媒であれば、その他のいかなる溶媒中でも行なうこと
ができる。これらの慣用の溶媒は水と混合して使用して
もよい。この反応はまた、アルカリ金属炭酸水素塩(例
えば炭酸水素ナトリウムなど)、トリ(低級)アルキル
アミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン
等)、ピリジン、N−(低級)アルキルモルホリン、N
,N−ジ(低級)アルキルベンジルアミン等のような無
機塩基または有機塩基の存在下に行なってもよい。反応
温度は特に限定されず、通常は冷却下または常温で反応
が行なわれる。
【0014】また一般式:R−A2(式中、RおよびA
2はそれれ前と同じ意味)で示されるコレステロール誘
導体は、オーストラリアン・ジャーナル・オブ・ケミス
トリー(Aust.J.Chem)24,143〜15
1(1971)に記載の方法に従って製造することがで
きる。
【0015】この発明のリポソーム製剤において、リポ
ソーム中に包埋される塩基性薬物としては、例えばアド
リアマイシン、ダウノルビシン、アクラルビシン、マイ
トマイシンC、シタラビン、硫酸ビンクリスチン、硫酸
ビンブラスチンなどの抗腫瘍薬物、塩酸リンコマイシン
、硫酸ゲンタマイシン、塩酸ドキシサイクリンなどの抗
生物質、塩酸エチレフリン、塩酸プロプラノロール、塩
酸リドカイン、塩酸ヒドララジンなどの循環器官用薬、
臭化プリフィニウム、臭化ブチルスコポラミンなどの鎮
けい薬などが挙げられる。
【0016】この発明のリポソーム製剤を製造する場合
に、上記コレステロール誘導体とともにリポソーム膜構
成成分として使用されるリン脂質には、ホスファチジル
コリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチ
ジルイノシトール、ホスファチジルセリン、スフィンゴ
ミエリン等の卵黄、大豆その他動物組織に由来するもの
、これらの混合物である卵黄レシチンまたは大豆レシチ
ンまたはジパルミトイルレシチン、ジステアロイルレシ
チン等の合成レシチン等が挙げられる。
【0017】この発明のリポソーム製剤を製造する場合
、コレステロール誘導体と塩基性薬物は等モル程度添加
することが望ましい。また、リポソーム膜構成成分中の
コレステロール誘導体とリン脂質の構成モル比は、包埋
される塩基性薬物の種類、含量などによって異なるが、
好ましくは1:1000〜1:1である。さらにコレス
テロール誘導体は2種類以上添加してもよい。
【0018】この発明のリポソーム製剤には、コレステ
ロール誘導体およびリン脂質のほかに通常の添加物、例
えばコレステロール、ジセチルホスフェートあるいはα
−トコフェロールなどを適宜添加してもよい。
【0019】この発明のリポソーム製剤は公知の方法に
より製造することができる。すなわち、アドリアマイシ
ンなどの塩基性薬物とコレステロール誘導体、リン脂質
、添加物などのリポソーム膜構成成分とをクロロホルム
、メタノール、エタノール等の適当な溶媒に溶解し、こ
れを適当な容器に入れ溶媒を減圧下に留去し、次に界面
活性剤(例えばコール酸ナトリウム等)および水溶液(
例えばリン酸緩衝生理食塩水等)を添加し、振盪、可溶
化した後、界面活性剤除去装置を用いてこの溶液から界
面活性剤を除去して製造することができる。また、上記
リポソーム膜構成成分をクロロホルム、エタノール等の
有機溶媒に溶解し、これを適当な容器に入れ、溶媒を減
圧下に留去し、薄膜を容器内面に形成させた後に、アド
リアマイシンなどの塩基性薬物の水溶液を入れ、振盪す
るかあるいは超音波処理して製造することもできる。 あるいは上記リポソーム膜構成成分及びアドリアマイシ
ンなどの塩基性薬物をクロロホルム、エタノール、メタ
ノール等の有機溶媒に溶解し、これを適当な容器に入れ
、溶媒を減圧下に留去し、薄膜を容器内面に形成させた
後にリン酸緩衝液を入れ、振盪するかあるいは超音波処
理をして製造することもできる。さらにエーテル注入法
などの慣用の方法によっても製造することができ、この
発明のリポソーム製剤の製造法は特に限定されない。
【0020】このようにして製造されたこの発明のリポ
ソーム製剤は、例えば注射投与(例えば静脈注射、筋肉
内注射、腫瘍内注射等)、経口投与、直腸投与等により
生体内に投与される。
【0021】
【効果】以下、この発明の効果を試験例により説明する
。 試験例1 試験法 後記実施例1−5および参考例1において、透析前と透
析後のリポソーム懸濁液をそれぞれエクノールで希釈し
、アドリアマイシン量を高速液体クロマトグラフィー(
UV254nm)により測定し、次式により包含率を算
出した。 試験結果 この発明のリポソーム製剤では、参考例1のリポソーム
製剤(コレステロール誘導体無添加)に比べて、アドリ
アマイシンの包含率が高いことがわかる。
【0022】試験例2 試験法 体重30〜35gの雄性ICRマウスを用い、アドリア
マイシン生理食塩水溶液(濃度:2mg/ml)および
後記実施例1で得られるリポソーム製剤を、それぞれア
ドリアマイシンとして20mg/kg、8mg/kgと
なるように尾静脈より投与して、一定時間後に心臓を摘
出した。心臓を生理食塩水で洗浄し、キャンサー・ケモ
セラピー・レポーツ(Cancer  Chemoth
er,Rep.)(1970),54(2),89−9
4に準じてアドリアマイシン分布量を測定した。試験結
果(n=3、平均±標準誤差)この発明のリポソーム製
剤を投与した場合には、水溶液投与の場合に比べて、ア
ドリアマイシンの心臓への分布が抑制されることがわか
る。
【0023】試験例3 試験法 体重290−320gの雄性SD系ラットを用い、アド
リアマイシン生理食塩水溶液(濃度:2mg/ml)お
よび後記実施例1〜4で得られるリポソーム製剤をそれ
ぞれアドリアマイシンとして1〜4mg/kgとなるよ
うに大腿静脈より投与して、各時点に鎖骨下静脈より採
血した。全血0.2mlを用い、キャンサー・ケモセラ
ピー・レポーツ(Cancer  Chemother
.Rep.)(1970)54(2),89−94に準
じてアドリアマイシン血中濃度を測定した。 (n=2−4、平均±標準誤差)この発明のリポソーム
製剤を投与した場合には、水溶液投与の場合に比べて、
アドリアマイシンの高い血中濃度が持続することがわか
る。
【0024】試験例4 試験法 体重30〜35gの雄性ICRマウスを用い、アドリア
マイシン生理食塩水溶液(濃度:2mg/ml)および
後記実施例1で得られるリポソーム製剤を、いずれもア
ドリアマイシンとして32mg/kgとなるように尾静
脈より投与し、14日目のマウスの生存率および体重変
化を観察し、アドリアマイシンを投与していないコント
ロールのマウスと比較した。 試験結果 アドリアマイシン水溶液投与後14日目でマウスの生存
率は30%(10例中3例)、体重は投与前の85.2
%に減少したのに対して、この発明のリポソーム製剤を
投与後14日目ではマウスの生存率は89%(9例中8
例)、体重は投与前の96.2%と減少の割合が少なく
、全身毒性が軽減されていることがわかる。
【0025】参考例1 アドリアマイシン37.5μmoleを含有するメタノ
ール溶液10.9mlをコルベンに分取し、エバポレー
ターにより有機溶媒を留去した。これに更に、卵黄レシ
チン225.2μmoleおよびコレステロール150
μmoleを含有するクロロホルム溶液14.4mlを
コルベンに加え、エバポレーターによりクロロホルムを
留去した。これに0.01Mリン酸緩衝生理食塩液10
mlを添加後振盪し、リポソーム懸濁液を得た。得られ
たリポソーム懸濁液をポリカーボネート・メンブラン(
3.0、1.0、0.8、0.6および0.4μm)に
より逐次濾過した後、リポソームに包埋されなかったア
ドリアマイシンを0.001Mリン酸緩衝生理食塩液中
で4℃で48〜72時間透析することにより除いて、ア
ドリアマイシン包埋リポソーム製剤を得る。
【0026】
【実施例】以下、製造例および実施例により、この発明
をさらに詳細に説明する。
【0027】製造例1 グリシン(1.50g)の水(100ml)懸濁液中に
トリエチルアミン(4.04g)を加える。得られる透
明な溶液にジオキサン(200ml)およびクロロ義酸
コレステロール(8.98g)を0℃で加え、その混合
物を3時間攪拌する。反応混合物を減圧下で濃縮し、残
渣に1N塩酸(23ml)およびクロロホルム(100
ml)を加える。有機層を分離し、水で洗浄し硫酸マグ
ネシウムで乾燥する。溶媒を留去し粗結晶を得、次いで
エタノールで洗浄したのち濾取して白色結晶のN−(コ
レスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)グリシン
(6.64g)を得る。 融点:175−177℃(分解) IR(ヌジョール):3320,1750,1665,
1570cm−1
【0028】製造例2 グリシルグリシン(0.15g)の水(20ml)懸濁
液中に、炭酸水素ナトリウム(0.168g)およびテ
トラヒドロフラン(20ml)を加える。得られる透明
な溶液にテトラヒドロフラン(20ml)およびクロロ
義酸コレステロール(0.898g)を0℃で加え、そ
の混合物を1時間攪拌する。反応混合物を減圧下で濃縮
し、残渣にメタノール(10ml)およびクロロホルム
(10ml)を加える。濾過により透明な溶液を得る。 溶媒を留去し粗結晶(0.98g)を得、次いでシリカ
ゲルクロマトグラフィーにより精製して白色粉末のN−
(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)グリ
シルグリシン(0.5g)を得る。 融点:223−225℃(分解)
【0029】製造例3 グリシルグリシン(0.15g)のかわりにグリシルグ
リシルグリシン(0.22g)を用いて、製造例2と同
様にして、N−(コレスト−5−エン−3β−オキシカ
ルボニル)グリシルグリシルグリシンの白色粉末(0.
41g)を得る。 融点:235−239℃(分解)
【0030】製造例4 P−アミノメチル安息香酸(303mg)のテトラヒド
ロフラン(5ml)および水(20ml)混液中に炭酸
水素ナトリウム(168mg)を加える。テトラヒドロ
フラン(20ml)とクロロ義酸コレステロール(89
8mg)をその溶液に0℃で加え、混合物を3時間攪拌
する。反応性混合物を減圧下に濃縮し、残渣に1N塩酸
(30ml)およびクロロホルム(30ml)を加える
。有機層を分離し、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥す
る。溶媒を留去して粗結晶を得、それをエタノールで洗
浄し、濾取してN−(コレスト−5−エン−3β−オキ
シカルボニル)−4−アミノメチル安息香酸(500m
g)を白色固体として得る 融点:175〜177℃(分解)
【0031】製造例5 P−アミノメチル安息香酸のかわりにP−アミノフェニ
ル酢酸を用いて、製造例4と同様にして以下の化合物を
得る。 N−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)
−4−アミノフェニル酢酸(907mg)融点:170
〜172℃(分解)
【0032】製造例6 β−アラニン(56mg)および炭酸水素ナトリウム(
84mg)の水(10ml)溶液にテトラヒドロフラン
(20ml)およびクロロ義酸コレステロール(449
mg)を0℃で加え混合物を1時間攪拌する。反応混合
物を減圧下で濃縮し、残渣に0.1N塩酸(10ml)
およびクロロホルム(40ml)を加える。有機層を分
離し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥する。 溶媒を留去して粗生成物を得、これをクロロホルムに溶
解し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(40g)
に付す。クロロホルムおよびメタノールの混合液で溶出
して白色粉末のN−(コレスト−5−エン−3β−オキ
シカルボニル)−β−アラニン(187mg)を得る。 融点:127−130℃ IR(クロロホルム):3450,1705cm−1

0033】製造例7 6−アミノ−n−カプロン酸(131mg)および炭酸
水素ナトリウム(84mg)のテトラヒドロフラン(1
0ml)と水(10ml)の混液にテトラヒドロフラン
(10ml)とクロロ義酸コレステロール(449mg
)を0℃で加え、以下製造例6と同様にして、白色粉末
のN−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル
)−6−アミノ−n−カプロン酸(126mg)を得る
。 IR(クロロホルム):3440,1700cm−1

0034】 製造例8オーストラリアン・ジャーナル・オブ・ケミス
トリー(Aust.J.Chem)24,143−15
1(1971)に記載の方法に従って、コレスト−5−
エン−3β−オキシ酢酸(667mg)を得る融点:1
60℃
【0035】実施例1 アドリアマイシン37.5μmoleを含有するメタノ
ール溶液10.9mlおよびN−(コレスト−5−エン
−3β−オキシカルボニル)グリシン37.5μmol
eを含有するクロロホルム/メタノール溶液25.9m
lをコルベンに分取し、エバポレーターにより有機溶媒
を留去した。これに更に卵黄レシチン225.2μmo
leおよびコレステロール150μmoleを含有する
クロロホルム溶液14.4mlをコルベンに加え、エバ
ポレーターによりクロロホルムを留去した。次いで、0
.01Mリン酸緩衝生理食塩液10mlを添加後振盪し
、リポソーム懸濁液を得た。得られたリポソーム懸濁液
をポリカーボネート・メンブラン(3.0、1.0、0
.8、0.6および0.4μm)により逐次濾過した後
、リポソームに包埋されなかったアドリアマイシンを0
.001Mリン酸緩衝生理食塩液中4℃で48−72時
間透析することにより除いて、アドリアマイシン包埋リ
ポソーム製剤を得る。
【0036】実施例2 実施例1のN−(コレスト−5−エン−3β−オキシカ
ルボニル)グリシン37.5μmoleのかわりにN−
(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)グリ
シルグリシン37.5μmoleを用いて、実施例1と
同様にしてアドリアマイシン包埋リポソーム製剤を得る
【0037】実施例3 実施例1のN−(コレスト−5−エン−3β−オキシカ
ルボニル)グリシン37.5μmoleのかわりに、N
−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)グ
リシルグリシルグリシン37.5μmoleを用いて、
実施例1と同様にしてアドリアマイシン包埋リポソーム
製剤を得る。
【0038】実施例4 実施例1のN−(コレスト−5−エン−3β−オキシカ
ルボニル)グリシン37.5μmoleのかわりに、N
−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)−
4−アミノメチル安息香酸37.5μmoleを用いて
、実施例1と同様にしてアドリアマイシン包埋リポソー
ム製剤を得る。
【0039】実施例5 実施例1のN−(コレスト−5−エン−3β−オキシカ
ルボニル)グリシン37.5μmoleのかわりに、N
−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)−
4−アミノフェニル酢酸37.5μmoleを用いて、
実施例1と同様にしてアドリアマイシン包埋リポソーム
製剤を得る。
【0040】実施例6 実施例1のアドリアマイシン37.5μmoleおよび
N−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)
グリシン37.5μmoleのかわりに、塩酸リンコマ
イシン50μmoleおよびN−(コレスト−5−エン
−3β−オキシカルボニル)−β−アラニン50μmo
leをそれぞれ用いて、実施例1と同様にして塩酸リン
コマイシン包埋リポソーム製剤を得る。
【0041】実施例7 実施例1のアドリアマイシン37.5μmoleおよび
N−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)
グリシン37.5μmoleのかわりに、塩酸リドカイ
ン10μmoleおよびN−(コレスト−5−エン−3
βーオキシカルボニル)−6−アミノ−n−カプロン酸
10μmoleをそれぞれ用いて、実施例1と同様にし
て塩酸リドカイン包埋リポソーム製剤を得る。
【0042】実施例8 実施例1のアドリアマイシン37.5μmoleおよび
N−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)
グリシン37.5μmoleのかわりに、臭化プリフィ
ニウム10μmoleおよびコレスト−5−エン−3β
−オキシ酢酸10μmoleをそれぞれ用いて、実施例
1と同様にして臭化プリフィニウム包埋リポソーム製剤
を得る。
【0043】実施例9 実施例1のN−(コレスト−5−エン−3β−オキシカ
ルボニル)グリシン37.5μmoleのかわりに、N
−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)−
β−アラニン37.5μmoleを用いて、実施例1と
同様にしてアドリアマイシン包埋リポソーム製剤を得る
【0044】実施例10 実施例1のN−(コレスト−5−エン−3β−オキシカ
ルボニル)グリシン37.5μmoleのかわりに、N
−(コレスト−5−エン−3β−オキシカルボニル)−
6−アミノ−n−カプロン酸37.5μmoleを用い
て、実施例1と同様にしてアドリアマイシン包埋リポソ
ーム製剤を得る。
【0045】実施例11 実施例1のN−(コレスト−5−エン−3β−オキシカ
ルボニル)グリシン37.5μmoleのかわりに、コ
レスト−5−エン−3β−オキシ酢酸37.5μmol
eを用いて、実施例1と同様にしてアドリアマイシン包
埋リポソーム製剤を得る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式 R−CO−A1 [式中、Rはコレステロールの残基、A1はアミノ酸の
    残基をそれぞれ意味する]で示される負電荷を有するコ
    レステロール誘導体をリポソーム膜構成成分として含有
    し、塩基性薬物を包埋することを特徴とするリポソーム
    製剤。
  2. 【請求項2】  −般式 R−A2 [式中、Rはコレステロールの残基、A2は脂肪酸の残
    基をそれぞれ意味する]で示される負電荷を有するコレ
    ステロール誘導体をリポソーム膜構成成分として含有し
    、塩基性薬物を包埋することを特徴とするリポソーム製
    剤。
  3. 【請求項3】  塩基性薬物が塩基性抗腫瘍薬物である
    請求項1または2に記載のリポソーム製剤。
  4. 【請求項4】  塩基性抗腫瘍薬物がアドリアマイシン
    である請求項3に記載のリポソーム製剤。
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