JPH04364011A - ヘリカルコイル - Google Patents

ヘリカルコイル

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JPH04364011A
JPH04364011A JP3138129A JP13812991A JPH04364011A JP H04364011 A JPH04364011 A JP H04364011A JP 3138129 A JP3138129 A JP 3138129A JP 13812991 A JP13812991 A JP 13812991A JP H04364011 A JPH04364011 A JP H04364011A
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magnetic flux
unbalance
helical coil
wires
block
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Masayoshi Ito
伊藤 政芳
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、変圧器やリアクトル
などの比較的大電流、低電圧の巻線に多く使用される多
数の並列接続される電線束を転位しながら巻線するヘリ
カルコイルに関する。
【0002】
【従来の技術】図2は従来のヘリカルコイルの構成を示
す模式的な断面図である。電線10は銅又はアルミなど
の良導体からなる平角線に絶縁紙などで絶縁被覆された
もので図ではその断面形状を正方形にしてあるが、実際
には半径方向の寸法である厚みが小さく軸方向寸法であ
る幅が大きい長方形断面をしている。
【0003】ヘリカルコイル1は円筒状をしていて図の
左側が内径側であり、上下方向が軸方向、左から右に向
かう方向が半径方向である。ヘリカルコイル1は、軸方
向並べ数nz が2、半径方向重ね数nr が4で電線
束としての本数は8、転位本数mが2である。実際のヘ
リカルコイルでは重ね数nr は10乃至はそれ以上の
大きな数が普通であり、この図は図が複雑になるのを避
けるために単純化してある。
【0004】電線10にはそれぞれ1から8の番号を付
してある。4つのブロック11,12,13,14のそ
れぞれの中では図示のような電線配置となっており、隣
のブロックに渡る位置で図示しない転位が行われて各電
線の配置が変わる。各ブロック11,12,13,14
それぞれでの同じ電線番号は電気的に直列になっており
、実際の巻線作業時においては1本の電線が連続して巻
回されており、したがってこのヘリカルコイル1では8
本の電線10からなる電線束を同時に巻回し転位箇所で
転位しながら軸方向に重ねて順次巻回してゆくことによ
って形成されるものである。
【0005】転位を行うのはそれぞれの電線10の電流
をなるべく均一にするためである。それぞれの電線10
に流れる電流が不平衡になる理由は、巻線1、2に流れ
る負荷電流によって生ずる漏れ磁束の鎖交量がそれぞれ
の電線10によって異なることに起因するものである。 鎖交磁束量が電線10ごとで異なると誘起電圧に差が生
じこれを打ち消すように循環電流が流れるもので、この
循環電流は誘起電圧の差を電線10の抵抗で除した値に
なるが、電線10の抵抗値は非常に小さいので僅かの誘
起電圧の差に対しても無視できない循環電流が流れるの
である。
【0006】電線番号1の電線10を以下電線101と
称する。同じようにして電線番号2〜8の電線は102
〜108と称することにする。電線101に着目すると
、ブロック11ではこの電線101は上の段の最内径側
に位置している。ブロック11からブロック12に移る
過程で図示しない転位が行われ、電線101の位置は外
径側に2電線分移動する。この場合の転位は2本の電線
が同時に位置を移動する2本転位としている。したがっ
て、電線102の移動数も2となる。ブロック13で更
に移動して電線101は下の段の最外径側になる。ブロ
ック14では下の段の内径側から2つめに位置する。 もし、もう一度転位すればブロック11と同じ位置に戻
ることになる。このように電線101は上の段を右に移
動し下の段に移って左に移動するという回転するような
移動をする。他の電線も同様に回転移動する。
【0007】このような回転移動の結果、電線101は
ブロック11で最内径側の位置、ブロック14で内径側
から2つめ、ブロック12で3つめ、ブロック13で4
つめ、言い換えれば最外径側に位置することになり、4
つの異なる半径方向位置に全て位置している。他の電線
102〜108も同様であり、全ての電線10は半径方
向位置に関して平等の位置関係になる。漏れ磁束の鎖交
量は主に半径方向に応じて変化することからこのような
転位によって電線101〜108それぞれの鎖交磁束量
がおおよそ平衡するようになる。また、全ての電線10
は半径方向位置の関係が平等であるということは電線1
01〜108の長さが同じになっているとも言える。ヘ
リカルコイルに限らず複数の並列電線からなる変圧器の
巻線は巻線の種類に応じた転位が行われるが、巻線の種
類に関係なく殆ど例外なしに並列接続される電線の長さ
が同じになるように転位されている。
【0008】実際には漏れ磁束の分布は後述するように
軸方向位置よって変化している。特に軸方向端部では漏
れ磁束が拡散するために電線の鎖交量が小さくなること
から、前述のように半径方向位置を平等にしてもそれぞ
れの電線の鎖交磁束が完全に平衡することはない。
【0009】図3は変圧器の巻線断面配置と漏れ磁束分
布を示す模式図である。この図において鉄心3に挿入さ
れる形で低圧巻線としてのヘリカルコイル1が設けられ
、その外径側に所定の間隔を隔てて高圧巻線2が配置さ
れている。実際の変圧器ではヘリカルコイル1と鉄心3
との間に三次巻線が配置された3巻線変圧器もある。 また、三次巻線がヘリカルコイルのこともある。
【0010】これらの巻線1,2に誘起される電圧の殆
どは鉄心3に流れる磁束によるものである。一方、巻線
1,2に負荷電流が流れると漏れ磁束が発生する。この
図での点線で示す磁束線3がおおよその漏れ磁束の分布
を示している。
【0011】A−A線で示す巻線1,2の軸方向中央部
では磁束線4は一様に軸方向に向いており、B−B線で
示す巻線1,2の端部近傍では左右に広がる分布となっ
ている。
【0012】図4は図3のA−A線、B−B線での漏れ
磁束の磁束密度の分布を示すグラフである。この図にお
いて、A−A線上の磁束密度分布Aは台形状をしており
、左側の右上がりの傾斜部はヘリカルコイル1の内部の
、右側の右下がりの傾斜部は高圧巻線2の磁束密度のそ
れぞれ分布であり、これらの間の平坦部は高圧巻線2と
ヘリカルコイル1との間の電流が流れない空間の分布で
ある。B−B線上の磁束密度分布Bは磁束密度分布Aに
比べて値が約2分の1になっている。これは2つの対向
する巻線の高さ位置が一致している場合に共通して成立
していることである。
【0013】図5はヘリカルコイル1の電線10の半径
方向位置の違いによる鎖交磁束量の違いを説明する説明
図である。この図において、上の図は図2の一部を取り
出した電線束の断面図、中央の図は図4の一部を取り出
した磁束密度分布図、下の図は鎖交磁束分布をそれぞれ
示すグラフである。この図の横軸はヘリカルコイル1の
内径を原点にした半径方向座標x、下の図の縦軸はx=
0を基準にしたx点での鎖交磁束Φである。
【0014】図示のように、最内径位置の電線の中心座
標をx1 、2つめをx2 、3つめをx3 、4つめ
をx4 とし、それぞれに対応する鎖交磁束Φの値をΦ
1 、Φ2 、Φ3 、Φ4 とする。
【0015】鎖交磁束Φは磁束密度Bをxで積分した値
である。ヘリカルコイル1内での磁束密度Bは実用上x
に比例するとしてよいので、これをxで積分して得られ
る鎖交磁束Φはxの二乗に比例する。したがって、次式
が成立する。kは比例係数である。 Φ1 =kx12、Φ2 =kx22、Φ2 =kx2
2、Φ3 =kx32、Φ4 =kx42      
                         
   ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(1)
【001
6】電線10の半径方向寸法をbとすると、x1 =(
1/2)b、x2 =(3/2)b、x3 =(5/2
)b、x4 =(7/2)b  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(2)であるか
ら、 Φ1 =(1/4)kb2 、Φ2 =(9/4)kb
2 、Φ3 =(25/4)kb2 、Φ4 =(49
/4)kb2   ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥(3)となる。
【0017】図6は漏れ磁束の強さの軸方向分布を示す
グラフである。この図において、横軸は図3のA−A線
の位置を原点とした軸方向寸法をヘリカルコイル1の軸
方向寸法である巻線高さを1とした比率で表しており、
縦軸はヘリカルコイル1の半径方向の中心部の軸方向磁
束密度を原点での値を1とした比率で表してある。鎖交
磁束Φはこの磁束密度に比例するとしてよいから、この
グラフは同時に鎖交磁束の強さの軸方向分布を表してい
ることになる。
【0018】図から明らかなように、磁束密度は原点か
ら離れて巻線端部に近づくと急激に減少し巻線端部であ
るx=0.5の点で約0.5になっている。
【0019】今、仮に図2のブロック12と13のそれ
ぞれの電線の鎖交磁束Φは(3)式に従い、ブロック1
1,14はこれらの2分の1、すなわち(3)式の比例
係数kに対して(1/2)kであるとする。すなわち、
ブロック12,13の4本の電線の鎖交磁束を内径側か
らΦA1,ΦA2,ΦA3,ΦA4、ブロック11,1
4の4本の電線の鎖交磁束を内径側からΦB1,ΦB2
,ΦB3,ΦB4とすると、 ΦA1=(1/4)kb、ΦA2=(9/4)kb、Φ
A3=(25/4)kb、ΦA4=(49/4)kb、
ΦB1=(1/8)kb、ΦB2=(9/8)kb、Φ
B3=(25/8)kb、ΦB4=(49/8)kb 
 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(4)である。
【0020】電線101〜108のそれぞれの鎖交磁束
の和を以上の関係式から求めると次表になる。ただし、
(kb/8)の記載を省略し分数の分子だけで表示して
ある。                          
         表1    ━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    
  フ゛ロック番号                
電線番号                     
                     1   
 2    3    4    5    6   
 7    8      ────────────
───────────────────      
  11     1     9    25   
 49    49    25     9    
 1          12    50    9
8    98    50    18     2
     2    18          13 
   98    50    18     2  
   2    18    50    98   
       14     9     1    
 1     9    25    49    4
9    25      ────────────
───────────────────      
合計     158   158   142   
110    94    94   110   1
42        ━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━
【0021】この表
から明らかなように電線間に鎖交磁束の差が出ているの
が分かる。その原因はブロック11,14がブロック1
2,13に比べて小さいからである。この表で鎖交磁束
が最も大きいのは電線101、102であり、これらは
鎖交磁束が大きなブロック12,13で外径側に位置す
るために鎖交磁束が大きくなり、電線105,106は
ブロック11,14で鎖交磁束の小さな外径側に位置す
るために鎖交磁束が小さくなったものである。
【0022】実際のヘリカルコイル1は前述のように電
線10の重ね数は10かそれ以上が普通である。したが
って、それぞれのブロックごとの鎖交磁束の大きさは図
6のようにブロックごとに異なるのであるが、巻線端部
のブロックの鎖交磁束が中央部のブロックに比べて小さ
いという点は共通であり、その結果電線10ごとに鎖交
磁束が異なるという現象が生ずる点も同様である。
【0023】このような電線10ごとの鎖交磁束の差が
生ずるために電線10間に循環電流が流れて電流の分担
が不平衡になり、この不平衡度が大きくなると負荷損の
増大、電線の温度上昇の過大など重大な問題が生ずる。
【0024】図2に示す転位はヘリカルコイル1全体で
電線位置が1回転することから1回転位と呼ばれている
。このような1回転位の場合に鎖交磁束の差が大きくて
電流の不平衡の程度が過大になる場合には電線位置の移
動を2回転させる2回転位が採用される。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、1回転
位では電流の不平衡が過大になるために2回転位を採用
すると、1回転位の場合に比べて転位箇所が約2倍にな
る。例えば、重ね数nR が10、並べ数nZ が2、
転位本数mが2の場合、1回転位では転位箇所が9に対
して2回転位の場合は19になる。
【0026】転位は電線10を延びたS字状に折り曲げ
ることによって軸方向位置を変えることによって構成さ
れるが、このような転位部の形成にかなりの加工工数を
要すること、電線10を折り曲げることによる絶縁耐力
や、機械的強度などの低下の要因となることなどから、
転位箇所はなるべく少ないのが望ましい。したがって、
電流の不平衡の程度と転位箇所の増大とを勘案して適切
な転位回数が決定される。
【0027】前述のように1回転位では電流の不平衡が
過大になってしまう場合には2回転位が採用されること
になるが、転位箇所が約倍になるために前述のように加
工工数の増大、信頼性低下の要因の増大という問題があ
る。
【0028】この発明の目的は、このような問題を解決
し、転位回数を増大することなしに電流の不平衡を効果
的に低減することのできるヘリカルコイルを提供するこ
とにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明によれば、絶縁被覆された平角導体からな
る電線を軸方向に複数本並べ、これを半径方向に複数本
重ねて構成された電線束を、所定の位置で前記電線束の
それぞれの電線の相対位置が回転するように変わる転位
を行いながら巻回し、軸方向に積層して円筒状に成形し
前記電線束を電気的に並列接続してなるヘリカルコイル
において、軸方向並べ数をnz 、半径方向重ね数をn
r 、転位を同時に行う電線の本数である転位本数をm
としたとき、転位箇所の数nt が(nz ×nr /
m)の整数倍であるものとする。
【0030】
【作用】この発明の構成において、ヘリカルコイルが転
位箇所によって区分けされた部分をブロックと称し、ヘ
リカルコイルの軸方向の両端のブロックが漏れ磁束を鎖
交する量は中央部のブロックよりも小さいために、電線
間の鎖交磁束の不平衡とこれに伴う電流の不平衡が生ず
るが、転位箇所の数nt を従来よりも1増やして、(
nz ×nr /m)の整数倍にすることにより、巻始
めの最初のブロックと最後のブロックとの電線の配置が
同じになるので、鎖交磁束の不平衡を補償することにな
って鎖交磁束の不平衡の程度が小さくなる。
【0031】
【実施例】以下この発明を実施例に基づいて説明する。 図1はこの発明の実施例のヘリカルコイルの構成を示す
模式的な断面図であり、軸方向並べ数nz 、半径方向
重ね数nr 、転位本数をmは図2のヘリカルコイル1
と共通である。この図の図2との違いはブロックの数が
11Aから15Aの5つであることであり、ブロック1
1Aからブロック14Aまでの電線の配置は図2と同様
である。図1のヘリカルコイル1Aは更にもう一度転位
してブロック15Aを形成したもので、このブロック1
5Aの電線の配置はブロック11Aと同じである。すな
わち、両端のブロック11A,15Aは同じ電線配置と
なっている。ブロック数が図2に対して1つ多いので巻
数が同じであるとするとブロック11A〜15Aのそれ
ぞれの巻数はブロック11〜14のそれの5分の4にな
っている。
【0032】前述の表1と同様に両端のブロック11A
,15Aが他のブロックに対して2分の1と仮定したと
きの各電線1〜8の鎖交磁束の和は次表となる。                          
         表2    ━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    
  フ゛ロック番号                
電線番号                     
                     1   
 2    3    4    5    6   
 7    8      ────────────
───────────────────      
11A     1     9    25    
49    49    25     9     
1        12A    50    98 
   98    50    18     2  
   2    18        13A    
98    50    18     2     
2    18    50    98      
  14A    18     2     2  
  18    50    98    98   
 50        15A     1     
9    25    49    49    25
     9     1      ───────
──────────────────────── 
     合計     168   168   1
68   168   168   168   16
8   168        ━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【003
3】この表から明らかなように全ての電線が同じ鎖交磁
束の和になっている。ただこの結果は、両端のブロック
11A,15Aだけが他のブロック12A〜14Aに対
して鎖交磁束が2分の1であるという仮定から出たもの
であって、この値を0.6にすると電線番号4,5の電
線10の鎖交磁束の和が最大、電線番号1,8の電線1
0が最小になり、0.8にすると、ブロック15Aを設
けたことによって逆に不平衡の程度が大きくなってしま
うという結果になる。
【0034】実際のヘリカルコイル1は前述のように電
線10の本数はもっと多くしたがってブロックの数も多
く、それぞれのブロックの鎖交磁束の大きさもブロック
ごとに異なるので、鎖交磁束の和を求めるのは前述のよ
うに簡単ではない。また、転位箇所を1箇所増やしたこ
とによる電線10間の電流不平衡の改善の程度は異なる
。実際の鎖交磁束や電流はコンピュータを使用しての計
算される。
【0035】種々の仕様の変圧器のヘリカルコイルにつ
いて電流不平衡を求めた結果によると、転位箇所を1つ
増やすことによって殆どの場合電流不平衡は改善され、
1回転位では電流不平衡が過大になる場合に特に改善の
程度が大きく2回転位の場合よりも電流不平衡率が低下
する場合もある。一方、1回転位でも電流不平衡率が小
さい場合には改善の程度は小さく、場合によってはかえ
って電流不平衡率が大きくなる場合もある。このような
場合には転位箇所を増やす必要がない場合である。
【0036】前述の実施例では1回転位の場合であるが
、2回転位の場合でも転位箇所を1つ増やすことによっ
て電流不平衡率が改善する。したがって、1回転位のヘ
リカルコイルでこの発明を適用して転位箇所を1つ増や
すことによっても電流不平衡が過大な場合に2回転位を
採用してしかも転位箇所を1つ増やす構成を採用するこ
とができる。
【0037】従来のヘリカルコイルの転位箇所の数nt
 は、1回転位の場合、(nz ×nr /m)−1、
2回転位の場合、2×(nz ×nr /m)−1であ
る。したがって、この発明における転位箇所の数nt 
はこれらの値に+1して、1回転位の場合、(nz ×
nr /m)、2回転位の場合、2×(nz ×nr 
/m)となる。なお、転位箇所の数を更に1つ増やして
従来のヘリカルコイルに対して2つ増やすと電流不平衡
が改善される場合があるが、1つだけ増やす場合に比べ
てその効果は少ないので、実用的には1つ増やすだけで
充分である。
【0038】
【発明の効果】この発明は前述のように、転位箇所の数
nt を、(nz ×nr /m)の整数倍にすること
により、巻始めの最初のブロックと最後のブロックとの
電線の配置が同じになるので、両端部のブロックの鎖交
磁束が中央部のブロックよりも小さいことによって生ず
る電線間の鎖交磁束の不平衡を補償することになって鎖
交磁束の不平衡の程度が小さくなる。その結果、電線間
の循環電流が減少し電流不平衡率が小さくなって循環電
流による損失の低下による負荷損の低下、効率の向上と
いう効果が得られる。更に、電線の温度上昇は流れる電
流の約二乗に比例するが、電流の不平衡率の低下によっ
て電流最大の電線の電流が低下しこれに伴って温度上昇
値が低下し温度上昇の過大による絶縁被覆の劣化が促進
されるということがなくなり信頼性が向上するという効
果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例のヘリカルコイルの模式的な
断面図
【図2】従来のヘリカルコイルの模式的な断面図
【図3
】変圧器の巻線断面配置と漏れ磁束分布を示す模式図
【図4】図3のA−A線、B−B線での漏れ磁束の分布
を示すグラフ
【図5】半径方向位置の違いによる鎖交磁束量の違いを
説明する説明図
【図6】漏れ磁束の強さの軸方向分布を示すグラフ
【符号の説明】
1    ヘリカルコイル 1A  ヘリカルコイル 10    電線 11    ブロック 12    ブロック 13    ブロック 14    ブロック 11A  ブロック 12A  ブロック 13A  ブロック 14A  ブロック 15A  ブロック 2    高圧巻線 3    鉄心

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁被覆された平角導体からなる電線を軸
    方向に複数本並べ、これを半径方向に複数本重ねて構成
    された電線束を、所定の位置で前記電線束のそれぞれの
    電線の相対位置が回転するように変わる転位を行いなが
    ら巻回し、軸方向に積層して円筒状に成形し前記電線束
    を電気的に並列接続してなるヘリカルコイルにおいて、
    軸方向並べ数をnz 、半径方向重ね数をnr 、転位
    を同時に行う電線の本数である転位本数をmとしたとき
    、転位箇所の数nt が(nz ×nr /m)の整数
    倍であることを特徴とするヘリカルコイル。
JP3138129A 1991-06-11 1991-06-11 ヘリカルコイル Expired - Lifetime JP3013506B2 (ja)

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JP3138129A JP3013506B2 (ja) 1991-06-11 1991-06-11 ヘリカルコイル

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