JPH04363645A - 分光分析装置 - Google Patents

分光分析装置

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JPH04363645A
JPH04363645A JP40686190A JP40686190A JPH04363645A JP H04363645 A JPH04363645 A JP H04363645A JP 40686190 A JP40686190 A JP 40686190A JP 40686190 A JP40686190 A JP 40686190A JP H04363645 A JPH04363645 A JP H04363645A
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JP
Japan
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light
sample
prism
wafer
incident
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Application number
JP40686190A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Sasaki
秀幸 佐々木
Takashi Yoshida
孝 吉田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、試料の光吸収率を測定
することにより試料中の特定元素の定量分析を行う赤外
分光分析装置等の分光分析装置に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、この種の分光分析装置として、例
えば赤外分光分析装置が半導体分野等で用いられている
。すなわち、半導体ウェーハ中の添加元素または不純物
元素の定量を行う場合等に使用されている。この装置に
おける赤外分光分析の原理は、ウェーハ等の板形状の試
料に赤外光を照射し、その透過光を検出して試料中の特
定元素に固有の吸収ピークの吸光度αを測定し、この元
素の濃度量c(c=α/(k・d)、ただし、kは吸光
係数,dは試料の厚さを示す)を算出するものである。 しかし、入射光の一部は試料表面で反射し、試料内部で
多重反射を繰り返してから後に試料から出射するため、
高精度で分光分析を行うことは難しい。例えば、半導体
ウェーハの測定を行う場合には、理論的に完全平滑面ウ
ェーハでの多重反射の影響を考慮して測定値を補正した
上に、実際のウェーハの裏面が粗研摩面であるために生
じる理論式からの偏差を半経験的に補正した算出式を用
いて測定値を補正しているのが現状である。
【0004】しかしながら、実際のウェーハの粗研摩の
状態はウェーハメーカにより、異なる上に、ユーザによ
る洗浄,エッチング処理によりウェーハ面の状態はプロ
セス中でも変化してしまう、従って、ウェーハの正確な
定量分析を行うためには、メーカ毎,処理工程毎に上記
算出式を検討する必要があった。そのため手間がかかり
、またこのような経験的な補正により高精度な分析を行
うことは難しかった。このような光の多重反射による定
量値の誤差を根本的に解決する方法として、図5に示す
ように、ウェーハ100に対する反射面(この場合には
反射面はウェーハ100から反射する光の光路を含む平
面を示し、図5においては紙面を示す)に平行な偏光状
態(P偏光)の赤外光を、ウェーハ100に対して外反
射ブリュースター角θB で入射することにより、ウェ
ーハ100表面での反射率をほとんど0%とする方法が
知られている。このときウェーハ100内の入射光とウ
ェーハ100の光出射面とが成す角θP は内反射ブリ
ュースター角である。例えばSi から成るウェーハの
場合には、Si に対する光の入射角θと反射率rとの
関係は図6に示すようになるので、同図における外反射
ブリュースター角θB の入射角でP偏光の光をウェー
ハに入射させることにより、ウェーハにおける多重反射
がほとんど防止され、高精度な分光分析を行うことが可
能になる。
【0005】しかし、一般に汎用されているSiやGa
As等から成る半導体ウェーハの外反射ブリュースター
角θB は70〜80°であるため、このような大きな
入射角で赤外光をウェーハに入射させると、図5に示す
ように、ウェーハ100に対する赤外光の入射面積が大
きくなり、ウェーハ100の面内の元素分布測定におけ
る面分解能が非常に低下する。またこの方法では、小さ
な試料の場合には赤外光を試料表面からはみ出さないよ
うに試料に入射させることが難しくなるので、測定が非
常に困難になる。例えば、図5においてウェーハ100
に入射する前の光の幅をW,ウェーハ100表面におけ
る入射光の幅をW′とすると、ウェーハ100に対する
光の入射面積はウェーハ100に垂直に光を入射させる
場合に比べてW′/W=1/cos θB =3倍以上
となり、ウェーハ100に対する面分解能が大幅に低下
する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
技術の場合は、測定上の面分解能を低下させることなく
、簡単に高精度で試料の分光分析を行うことが難しいと
いう問題があった。
【0007】本発明はこのような従来技術の課題を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
測定上の面分解能を低下させることなく、簡単に、高精
度で試料の分光分析を行うことができる分光分析装置を
提供することにある。
【0008】[発明の構成]
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、板形状の試料に光を照射し、そ
の透過光を検出して該試料の光吸収率を測定する分光分
析装置において、試料と同じ屈折率を有する材質から成
り、かつ該試料の内反射ブリュースター角と等しい頂角
を有するプリズムが該試料の光入射面側に設けられ、試
料に対する反射面に平行な偏光状態の光が前記プリズム
を透過した後に試料に入射するようにされたことを特徴
とする。
【0010】上記装置において、光を偏光状態にするた
めの手段としては、例えば試料に照射される光の光路中
に偏光素子を設けてもよいし、上記プリズムの光入射面
にワイヤグリッド方式の偏光素子をプリズムと一体的に
設けてもよい。
【0011】
【作用】上記構成を有する本発明の分光分析装置におい
ては、上記プリズムの光出射面の法線方向とプリズムへ
の入射光とが成す角がプリズムの内反射ブリュースター
角と等しくなるように、光をプリズムの光入射面に垂直
に入射させることができる。このとき、光はプリズム内
でほとんど反射することなくプリズムから出射する。そ
して、試料の光入射面とプリズムの光出射面との間に間
隙が設けられる場合には、試料の光入射面とプリズムの
光出射面とを平行に配置することにより、プリズムから
外反射ブリュースター角で出射した光を外反射ブリュー
スター角で試料に入射させることができる。すなわち、
この場合には、P偏光の光が試料に対して外反射ブリュ
ースター角で入射,出射するので、光が試料表面で反射
することはほとんどなく、試料内部での光の多重反射が
防止される。一方、試料の光入射面とプリズムの光出射
面とが密着する場合には、試料とプリズムの屈折率が等
しいのでプリズムから出射した光はそのまま試料に入射
して直進し、試料の光出射面の法線方向と入射光とが成
す角は試料の内反射ブリュースター角と等しくなり、光
は外反射ブリュースター角で試料から出射する。すなわ
ち、この場合にも上記の場合と同様に、試料表面で光が
反射することはほとんどなく、試料内部での光の多重反
射が防止される。
【0012】従って、本発明装置を用いれば、従来のよ
うに測定値の補正に手間をかけることなく簡単に、高精
度で試料の分光分析を行うことができる。また、本発明
装置の場合には、上記プリズムにおける出射光の幅、す
なわち試料の光入射面における入射光の幅は試料に垂直
に光を入射させる場合に比べて1/cos θP (た
だしθP はプリズム及び試料の内反射ブリュースター
角を示す)倍となる。一方、プリズムを設けずに直接光
を外反射ブリュースター角θB で試料に入射させる場
合には、試料の光入射面における入射光の幅は垂直入射
の場合に比べて1/cos θB 倍となる。通常1/
cos θP <1/cos θB なので、本発明に
おいては試料に対する光の入射面積の拡大が抑制され、
測定上の面分解能の低下を防止することが可能となる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図を用いて
説明する。まず、本発明の原理について図1を用いて説
明する。
【0014】本発明の分光分析装置では、例えば図1に
示すように、板形状の試料1の光入射面1a側にプリズ
ム2が設けられている。このプリズム2は試料1と同じ
屈折率を有する材質からなり、かつ、プリズム2の頂角
2Aは試料1の内反射ブリュースター角θP と等しく
されている。このプリズム2は、頂角2Aを挟む面2a
,2bのいずれかが試料の光入射面1a側に位置し、か
つこの面が試料の光入射面1aと平行になるように配置
されている。ただし、このプリズムの面と試料の光入射
面1aとは、間に間隙を設けてもよいし、あるいは密着
させてもよい。そして、プリズム2においてこの面に対
して頂角2Aを挟むもう一方の面がプリズム2の光入射
面とされる。
【0015】例えば図1に示すように、プリズムの面2
aと試料の光入射面1aとを、間に間隙を設けて対向配
置させた場合について説明する。まず、赤外光IRを、
不図示の偏光素子により試料1に対する反射面(図1に
おける紙面)に平行な偏光状態(P偏光)として、プリ
ズム2の光入射面2bに垂直に(入射角度0°で)入射
させる。上記偏光素子はプリズム2とは別に光路上に設
けてもよいし、あるいはブリズム2として、その光入射
面にワイヤグリッド方式の偏光素子を形成したプリズム
状偏光素子を用いてもよい。後者の場合にはプリズムと
偏光素子が一体化されているので、前者の場合に比べて
、偏光素子及びプリズムへの光入射時の光損失を1/2
に低減し、測定上の感度を高めることができる。プリズ
ム2に入射した光とプリズムの光出射面2aの法線方向
とが成す角は上記内反射ブリュースター角θP と等し
くなり、光は外反射ブリュースター角θB でプリズム
の面2aから出射する。プリズムの面2bを光出射面と
する場合にも、光をプリズムの斜面2aに垂直に入射さ
せることにより、光を外反射ブリュースター角θB で
プリズム2から出射させることができる。
【0016】プリズム2から外反射ブリュースター角θ
B で出射した光は、この光出射面と平行な試料の光入
射面1aに外反射ブリュースター角θB で入射し、試
料の光出射面1bから外反射ブリュースター角θBで出
射する。このとき試料1内の入射光と試料の光出射面1
bの法線方向とが成す角は、内反射ブリュースター角θ
P となる。プリズム2と試料1とを密着させる場合に
は、プリズム2と試料1の屈折率が等しいので、プリズ
ム2に入射した光はそのまま直進して試料1内を進み、
内反射ブリュースター角θP の角度で試料の光出射面
1bに到達するので、上記間隙を設ける場合と同様に、
光は外反射ブリュースター角θB で試料1から出射す
る。
【0017】従って、光がプリズム2及び試料1を通過
する際には、プリズム2への垂直入射時に反射が生じる
のみで、プリズム2及び試料1の表面での光の内反射,
外反射はほとんど生じす、すなわち光の多重反射現象は
生じない。そのため、従来のような測定値の補正式を作
成する必要がなく、簡単に、高精度で試料1の分光分析
を行うことができる。
【0018】また、この場合には、プリズム2の光出射
面2aにおける出射光の幅、すなわち試料の光入射面1
aにおける入射光の幅は、試料に光を垂直入射させる場
合に比べて1/cos θP 倍となる。一方、プリズ
ム2を介さずに直接光を外反射ブリュースター角θB 
で試料1に入射させる場合には、光入射面1aにおける
入射光の幅は垂直入射時の1/cos θB 倍となる
。通常1/cos θP <1/cosθB であり、
特に角θP が20°より小さい汎用の半導体ウェーハ
の場合には、1/cos θB は3〜5.5となるが
、1/cos θP は1.1未満となるので、ウェー
ハに対する光の入射面積の拡大が大幅に抑制されること
になる。従って、測定上の面分解能の低下を防止するこ
とか可能となる。
【0019】また、試料1の光出射側にプリズムやミラ
ーを設けることにより、試料1からの出射光の光路をほ
ぼ元の光路の延長線上に修正することができる。例えば
図1の場合には、試料1の光出射側にプリズム2と同様
な材質,形状のプリズム4が設けられている。このプリ
ズム4も、プリズム2と同様に、斜面4aが試料の光出
射面1bに対して所定の間隙を介して平行に対向配置さ
れ、かつ、内反射ブリュースター角θP と等しい頂角
4Aを挟むもう一方の面4bが、ブリズム4の光出射面
となるように配置されている。すなわち、試料1から出
射した光は、プリズム4の光入射面4aに外反射ブリュ
ースター角θBで入射した後、プリズム4の光出射面4
bから垂直に出射して検出器に向かう。従って、プリズ
ム4からの出射光の光路が、プリズム2に入射する前の
元の光路のほぼ延長線上にあるように、光路が軌道修正
されることになる。
【0020】次に、本発明の実施例の分光分析装置につ
いて図2を用いて説明する。同図において、10は本発
明の一実施例の分光分析装置としての赤外分光分析装置
を示しており、概略赤外光を発生する光源11が設けら
れた光源部12と、光源部12から送られる光を測光す
るための干渉計13と、板形状の試料が配置されるサン
プル室14と、サンプル室14から送られる光を検出す
る検出器15とから成る。試料の分光分析を行う際には
、光源11から発生した赤外光が、光源部12に設けら
れたミラー16,17、スリット18、ミラー19,2
0,21を介して干渉計13に送られ、干渉計13によ
り測光が行われる。
【0021】干渉計13を経て、さらにミラー22,2
3,24を介してサンプル室14に送られた赤外光は、
サンプル室14内に設けられる不図示の偏光素子により
、試料の反射面に平行な偏光状態のP偏光とされた後に
、サンプル室14内に配置される試料を透過する。この
透過光がミラー25,26,27を介して検出器15に
送られ、検出器15によりこの光を検出して上記試料の
光吸収率を測定し、試料中の特定元素の定量分析を行う
【0022】ここで、本実施例の分光分析装置10のサ
ンプル室14においては、前述したように、試料と同じ
屈折率を有する材質から成り、かつ試料の内反射ブリュ
ースター角と等しい頂角を有するプリズムが、少なくと
も試料の光入射面側に設けられている。次に、この分光
分析装置10のプリズム部分の構成を具体的に示した例
について詳しく説明する。
【0023】実施例1 上記サンプル室14内に、図3に示すように、板形状の
試料としてのウェーハ30と、三角柱形状のプリズム3
1,32をそれぞれ保持する2板の基板33,34とを
、互いに所定の間隙を介して平行に配置した。プリズム
31,32は同一形状であり、ウェーハ30と同じ屈折
率の材質から成り、それぞれウェーハ30の内反射ブリ
ュースター角θP と等しい頂角31A,32Aを有す
る。これらのプリズム31,32は、それぞれの斜面3
1a,32aが基板33,34の表面に平行になるよう
に各基板内に固定され、斜面31a,32aがそれぞれ
ウェーハ30の光入射面30a,光出射面30bに対向
配置されるように、基板33,34及びウェーハ30を
配置した。
【0024】ウェーハ30及び基板33,34を配置す
る際には、まず、赤外光IRがプリズム31の光入射面
31bに垂直に入射するように、基板33,34の表面
を赤外光IRの光路に対して上記内反射ブリュースター
角θP だけ傾斜させ、かつ2板の基板33,34の間
にウェーハ30の厚さより数百μm厚く間隙を設けて、
基板33,34を光路上に互いに平行に配置させる。次
に、ウェーハ30を基板33,34の間隙に挿入して、
ウェーハ30が基板33,34に対して平行になるよう
に固定させる。このときウェーハ30と基板33,34
との間隙dがほぼ数百μmとなるようにする。
【0025】基板33,34には多数個の孔35が形成
されており、ウェーハ30の測定時には、この孔35を
通してN2 やAr等の不活性ガスGをウェーハ30に
吹き付けることにより、ウェーハ30が基板33,34
と接触しないいようにする。これは基板33,34との
接触によるウェーハ30の表面汚染を防止するためであ
る。さらに、このガス吹付には、光を吸収する空気中の
ガス(CO2 ,H2 O等)を排除して、測定精度を
高める効果もある。
【0026】また、サンプル室14内には不図示の偏光
素子が設けられており、サンプル室14に送られた赤外
光がウェーハ30に対する反射面に平行な偏光状態(P
偏光)とされた後、このP偏光の赤外光IRがプリズム
31に入射するようになっている。プリズム31に垂直
に入射した赤外光は図3に示すように、プリズム31の
光出射面31aの法線方向に対して上記内反射ブリュー
スター角θP を成しながら、外反射ブリュースター角
θB で光出射面31aから出射する。そして、この出
射光がウェーハ30に外反射ブリュースター角θB で
入射した後、外反射ブリュースター角θB でウェーハ
30から出射し、さらに、外反射ブリュースター角θB
 でプリズム32に入射した後、このプリズムの光出射
面32bから垂直に出射する。この光が前記検出器15
に送られ検出される。
【0027】図1を用いて前述したように、この場合に
は赤外光IRがプリズム31に垂直入射するとき及びプ
リズム32から垂直出射するときにのみ反射が生じるだ
けで、これ以外にはプリズム31,32やウェーハ30
の表面で反射が生じることはほとんどない。従って、光
の多重反射が防止されて、高精度でウェーハ30の分光
分析を行うことができる。しかも、ウェーハの光入射面
30aにおける入射光のビームの広がりは垂直入射時に
比較すると1/cos θP となり、プリズム31を
介さずに直接赤外光IRを角θB でウェーハ30に入
射させる場合のビームの広がり1/cos θB に比
べて、ウェーハ30に対する光の入射面積の拡大が抑制
され、測定上の面分解能の低下が防止される。また、ウ
ェーハ30からの出射光は、ブリズム32を透過するこ
とにより元の赤外光IRの光路のほぼ延長線上に戻るの
で、ウェーハ30の透過光の検出に支障を来したり構成
を複雑化することはない。
【0028】実際に、この装置を用いてウェーハ30と
してSi から成るウェーハの分光分析を行った。ここ
で、Si の場合の屈折率は3.4であり、外反射ブリ
ュースター角θB =tan −1(n2 /n1 )
、内反射ブリュースター角θP =90°−θB なの
で、内反射ブリュースター角θP はほぼ16°となる
。このとき、ウェーハ39における垂直入射に比較した
赤外光IRのビームの広がり(1/cos θP )は
1.04となり、ウェーハ30に対する光の入射面積の
拡大が大幅に抑制され、面分解能の低下がほとんどない
ことがわかった。
【0029】実施例2 上記サンプル室14内に、図4に示すように、板形状の
試料としてのウェーハ40と、三角柱形状のプリズム4
1を保持する基板42とを配置した。プリズム41はウ
ェーハ40と同じ屈折率を有する材質から成り、かつウ
ェーハ40の内反射ブリュースター角θP と等しい頂
角41Aを有する。この頂角41Aを挟むプリズム41
の2面のうち斜面41aを光入射面とし、もう一方の面
41bがウェーハ40の光入射面40aに密着するよう
に、ウェーハ40を基板42上に固定した。
【0030】また、サンプル室14内に送られた赤外光
は、不図示の偏光素子によりウェーハ40に対する反射
面に平行な偏光状態のP偏光とされた後、この赤外光I
Rがミラー44で反射してからプリズム41に入射し、
プリズム41及びウェーハ40を透過した光がミラー4
5で反射してから前記検出器15に送られるようになっ
ている。ここで、ウェーハ40への入射光とミラー44
で反射する前の光路とが成す角と、ウェーハ40からの
出射光とミラー45で反射した後の光路とが成す角とは
等しく(図4においてはこの角をθで示す)、かつミラ
ー44で反射する前の光路とミラー45で反射した後の
光路が一直線上にあるように、ミラー44,45が光路
上に配置される。
【0031】上記したように光路を形成するためには、
上記角θを45°−θP とする必要があり、この場合
には、基板42の法線方向と上記元の光路とが成す角θ
A が45°となるように、基板42を赤外光IRの光
路に対して傾斜させて配置すればよい。また、上記実施
例1と同様にガスの吹付を行うことにより、ウェーハ4
0とプリズム41及び基板42とを非接触とすることも
可能である。
【0032】この実施例の場合にも、P偏光の赤外光I
Rをプリズム41の光入射面41aに垂直に入射させる
。プリズム41とウェーハ40の屈折率が等しいため、
プリズム41に入射した光はそのまま直進してプリズム
41及びウェーハ40中を進み、ウェーハ40の光出射
面40bから外反射ブリュースター角θB で出射する
。すなわち、赤外光IRがプリズム41に垂直入射する
ときにのみ反射が生じるだけで、これ以外にはプリズム
41やウェーハ40の表面で反射が生じることはほとん
どない。従って、上記実施例1の場合と同様に、光の多
重反射が防止され、高精度でウェーハ40の分光分析を
行うことができる。
【0033】また、この実施例2の場合でも上記実施例
1と同様に、ウェーハの光入射面40aにおける入射光
のビームの広がりは垂直入射時に比較すると1/cos
 θP となり、プリズム41を介さずに直接赤外光I
Rを角θB でウェーハ40に入射させる場合のビーム
の広がり1/cos θB に比べて、ウェーハ40に
対する光の入射面積の拡大が抑制され、測定上の面分解
能の低下が防止される。
【0034】また、この実施例の場合には、光の反射損
失が生じるのは光がプリズムに垂直入射するとき1回だ
けなので、上記実施例1のように、光がプリズム31に
垂直に入射し、さらにプリズム32から垂直に出射する
場合に比べて、光の反射損失が1/2になるという効果
もある。
【0035】実際に、この装置を用いて、ウェーハ40
としてGaAsから成るウェーハの分光分析を行った。 ここで、GaAsの場合の屈折率は3.3であり、内反
射ブリュースター角θP は17°である。このとき、
ウェーハ40における垂直入射に比較した赤外光IRの
ビームの広がり(1/cos θP )は1.05とな
り、ウェーハ40に対する光の入射面積の拡大が大幅に
抑制され、面分解能の低下がほとんどないこがわかった
【0036】さらに、上記装置を用いてGe,InP,
GaPから成る3種類のウェーハの分光分析を行ったと
ころ、それぞれの場合のビームの広がり(1/cos 
θP )は下記の表1に示すとおりであった。
【0037】
【表1】
【0038】上記の表1に示されるように、いずれの場
合にも、ウェーハに対する光の入射面積の拡大が抑制さ
れ、面分解能の低下がほとんどないことがわかった。
【0039】なお、上記実施例1,2では、プリズム3
1,41外に偏光素子を設ける場合を例にとったが、プ
リズム31,41の光入射面31b,41aに、ワイヤ
グリッド方式の偏光素子を形成してもよい。この場合に
は、プリズムと偏光素子とを一体化することにより、プ
リズムと偏光素子のそれぞれの表面に光が垂直入射する
場合に比べて光の反射損失を1/2に低減することがで
きる。また、上記実施例1,2では偏光素子をサンプル
室14内に設けたが、赤外光がプリズムや試料に入射す
る前の光路上ならば、サンプル室14外に配置してもよ
い。
【0040】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、種々変形実施
が可能である。例えば上記実施例1,2においては赤外
分光分析装置を例にとったが、本発明は赤外分光分析装
置以外の分光分析装置にも適用可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明の分光分析装置は以上の構成及び
作用を有するもので、試料に対する光入射面積を増大さ
せることなく、P偏光状態の光をブリュースター角で試
料に入射させることができる。従って、測定値を補正す
るための手間をかけることなく、簡単に、定量精度が高
い光吸収率測定を行い、高精度で試料の分光分析を行う
ことができ、かつ、測定上の面分解能の低下を抑制する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分光分析装置の原理を説明するための
説明図である。
【図2】本発明の一実施例の分光分析装置の構成を概略
的に示す図である。
【図3】本発明の実施例1におけるプリズム部分の構成
を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例2におけるプリズム部分の構成
を示す断面図である。
【図5】従来の分光分析を説明するための断面図である
【図6】Siに対する光の入射角と反射率との関係を示
す図である。
【符号の説明】
1,30,40  試料 1a,30a,40a  試料の光入射面2,31,4
1  プリズム 10  分光分析装置 12  光源部 13  干渉計 14  サンプル室 15  検出器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  板形状の試料に光を照射し、その透過
    光を検出して該試料の光吸収率を測定する分光分析装置
    において、試料と同じ屈折率を有する材質から成り、か
    つ該試料の内反射ブリュースター角と等しい頂角を有す
    るプリズムが該試料の光入射面側に設けられ、試料に対
    する反射面に平行な偏光状態の光が前記プリズムを透過
    した後に試料に入射するようにされたことを特徴とする
    分光分析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008099442A1 (ja) * 2007-02-16 2008-08-21 Tokyo Institute Of Technology 分光解析装置及び分光解析方法

Cited By (2)

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WO2008099442A1 (ja) * 2007-02-16 2008-08-21 Tokyo Institute Of Technology 分光解析装置及び分光解析方法
US8094308B2 (en) 2007-02-16 2012-01-10 Tokyo Institute Of Technology Spectrometric analyzing device and spectrometric analyzing method

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