JPH0436308Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、自動製図機における筆記具を備えた
キヤリツジを走行ガイドする装置に関するもので
ある。

従来の技術 ガイドレールに沿つてキヤリツジを移動自在に
支承し、このキヤリツジに筆記具を取付けて筆記
具をガイドレールに沿つて移動自在とすると共
に、用紙を筆記具と直交方向に移動して作図する
自動製図機が知られている。

この様な自動製図機においては、筆記具をスム
ーズに移動することが重要であり、キヤリツジに
ガイドローラを設け、このガイドローラをガイド
レールに接してキヤリツジがスムーズに移動する
ようにガイドしている。

考案が解決しようとする問題点 かかるガイド装置であると、ガイドレールに凹
凸があつた場合などにはガイドローラがガタツイ
たりこわばつたりしてキヤリツジをスムーズに移
動できないことがある。

そこで本考案は、ガイドレールに凹凸があつて
もキヤリツジがガタツイたり、こわばつたりせず
にスムーズに移動できるようにした自動製図機の
キヤリツジガイド装置を提供することを目的とす
る。

問題点を解決するための手段及び作用 キヤリツジ本体の背面に一体形成した上部突出
片の上面に板バネの長手方向中間部をボルトで固
着し、その板バネの長手方向両端部に上部ガイド
ローラを備えたブラケツトをそれぞれボルトで取
着すると共に、キヤリツジ本体の背面に一体形成
した下部突出部の両側に左右一対の下部ガイドロ
ーラを取付けて、左右一対の上部ガイドローラと
下部ガイドローラとを板バネの弾性力を利用して
ガイドレールの上下レール面に押しつけるように
して、ガイドレールのレール面に凹凸があつても
ガタツイたりこわばつたりせずにスムーズに移動
できるようにしたものである。

実施例 自動製図機は第５図に示すように、左フレーム
１と右フレーム２の上部間に横架したガイドレー
ル３に沿つてキヤリツジ４を移動自在とし、この
キヤリツジ４に一対の筆記具５，５と位置決めピ
ン６とを取付けると共に、左フレーム１と右フレ
ーム２の下部間に用紙ガイド７と下敷ロール８と
一対の駆動ロール９，９とを設け、この一対の駆
動ロール９，９と対向して押しロール１０，１０
をそれぞれ配設し、用紙を駆動ロール９と押しロ
ール１０とでＹ方向に搬送すると共に、筆記具５
を下敷ロール８に沿つてＸ方向に移動するように
してある。

前記キヤリツジ４は第３図に示すように、キヤ
リツジ本体１１とカバー体１２とより成り、該キ
ヤリツジ本体１１の前面は平坦面となり、かつ断
面略半円形の取付凹溝１３が上下に亘つて左右一
対形成されていると共に、背面には上部突出片１
４と中間凹部１５と下部突出部１６とが形成さ
れ、かつ下部突出部１６の左右には左右一対の取
付フランジ１７，１７が側方に突出して一体形成
されてキヤリツジ本体１１は左右対称形状とな
り、上部には横貫通孔１８が左右側面１１ａ，１
１ａに開口し、かつ前記一対の取付凹溝１３，１
３に開口して取付凹溝１３の底部に開口部１９を
形成するようにして形成してある。

前記上部突出片１４の上面には板バネ３２がボ
ルト３３で固着され、該板バネ３２の上部突出片
１４の両側より突出した部分には左右一対のコ字
状のブラケツト３４がボルト３５でそれぞれ固着
してあると共に、この各ブラケツト３４には左右
一対の上部ガイドローラ３６がピン３７で回転自
在にそれぞれ支承され、前記左右一対の取付フラ
ンジ１７には左右一対の下部ガイドローラ３８が
ピン３９で回転自在にそれぞれ支承され、この左
右一対の下部ガイドローラ３８は前記左右一対の
上部ガイドローラ３６と相対向していると共に、
キヤリツジ本体１１の背面よりも後方に突出して
位置し、ガイドレール３の上下レール面３ａ，３
ｂに接してキヤリツジ４は４つの上部、下部ガイ
ドローラ３６，３６，３８，３８によつてガイド
レール３に走行自在に支承されてスムーズに左右
方向に移動するようにしてある。

前記筆記具５は筒状のケース４０内にパイプ４
１を摺動自在に嵌挿し、このパイプ４１の上部に
スリーブ４２を一体的に設けると共に、パイプ４
１内にパイプ状の芯ストツク４３を嵌挿し、芯ス
トツク４３の上部にキヤツプ４４を着脱自在に取
付けると共に、このキヤツプ４４の上方にストツ
パー４５を配設し、スリーブ４２を下降すると芯
がケース４０より順次繰り出され、スリーブ４２
を上昇してキヤツプ４４をストツパー４５に当接
すると芯ストツク４３内の替芯が送り出されるよ
うにしてある。

具体的には第６図に示すように、ケース４０の
先端部には芯ホルダー４６が装着され、芯ストツ
ク４３の下部には芯チヤツク４７が、パイプ４１
の下部にはチヤツクリング４８が相対向してそれ
ぞれ固着してあると共に、芯ストツク４１と共に
芯チヤツク４７をバネ４９で上方に移動保持して
ボール５０と斜面４８ａとで芯チヤツク４７を縮
少変形して芯をクランパするようにし、スリーブ
４２をストツパー４５の両側縦片４５ａ，４５ａ
を押し拡げて上昇に移動するとキヤツプ４４が上
横片４５ｂに当接して芯ストツク４３は停止して
パイプ４１のみが上方に移動し、チヤツクリング
４８がバネ４９に抗して芯チヤツク４７に対して
上方に移動して芯チヤツク４７が弾性力が開放し
て芯をアンクランプする状態となつて芯ストツク
４３内の替芯が芯チヤツク４７を通つて芯保持ブ
ツシユ４６ａまで落下供給されて芯交換できるよ
うにしてあると共に、キヤツプ４４とストツパー
４５の上横片４５ｂとには芯挿入孔５２，５３が
形成され、筆記具５をキヤリツジ４に取付けた状
態で芯を芯ストツク４３に補給できるようにして
あると共に、ケース４０には大径鍔５４が一体形
成されスリーブ４２にはラツク歯５６が形成して
ある。

そして、第３図に示すように、筆記具５はキヤ
リツジ本体１１の取付溝１３内に取付けられクラ
ンパ６１を止ボルト６２でキヤリツジ本体１１に
取着して強固に取付けられる。

前記キヤリツジ本体１１の上方左右端面には左
右一対のモータ７０，７０が取着され、この各モ
ータ７０の出力軸７１は前記横貫通孔１８の両端
部の突出し、かつ前記スリーブ４２のラツク歯５
６に噛合する左右一対のピニオン７２，７２の一
端部が嵌合連結してあると共に、一対のピニオン
７２の他端部は横貫通孔１８の中央部で図示しな
い軸受を介して回転自在に支承されてピニオン７
２は両持ち支持となつてラツク歯５６に押しつけ
ても軸方向に斜めにならないようにしてあり、前
記左右のモータ７０は左右のカバー７４で前面側
が覆われている。

前記位置決めピン６はキヤリツジ本体１１の端
面に取着したホルダー８０内に上下動自在に支承
され、バネ８１で上方に付勢されていると共に、
上部６ａを押すと尖端部６ｂが下敷ロール８に接
すようになり、所定の図が描かれた用紙に新らた
な図を追加して描画する際に、その用紙に描かれ
ている図の位置に尖端部６ｂを当接し、この時の
キヤリツジ４位置をコントローラに記憶して新ら
たな図を描画する際にその位置を原点として描画
するようにしてある。

前記ガイドレール３は左フレーム１と右フレー
ム２とに横架した基板８２にボルト８３で連結し
てある。

前記キヤリツジ本体１１の下部突出部１６の上
面には係止板８４がボルト８５で固着され、この
係止板８４でケーブル８６を押し付け固定してい
ると共に、このケーブル８６は図示しないステツ
ピングモータ等で左右往復動されてキヤリツジ４
を左右に走行するよにしてある。

前記カバー体１２はキヤリツジ本体１１に着脱
自在となり、その内部には押え体２７がバネ２９
でキヤリツジ本体１１に向けて揺動付勢され、カ
バー体１２をキヤリツジ本体１１に取付けると押
え体２７の押し面３２がスリーブ４２に圧接する
ようにしてある。

前記筆記具５のストツパー４５はキヤリツジ本
体１１に取着した取付片６７に固着され、この取
付片６７には芯挿入孔６８が形成してあり、この
芯挿入孔６８及びストツパー４５の芯挿入孔５３
並びにキヤツプ４４の芯挿入孔５２は同一直線上
に位置して、筆記具５をキヤリツジ本体１１より
取り外しせずに芯ストツク４３内に芯を挿入して
補充できるようにしてある。

考案の効果 左右一対の上部ガイドローラ３６，３６と下部
ガイドローラ３８，３８をガイドレール３の上下
レール面３ａ，３ｂに板バネ３２の弾性力で押し
つけたので、キヤリツジ本体１１を４つのガイド
ローラで安定して支承できると共に、上下レール
面３ａ，３ｂの凹凸等を板バネ３２の弾性力で吸
収してガイドローラがガタツイたりこわばつたり
しないようにでき、筆記具５をスムーズにガイド
レール３に沿つて移動できる。

また、キヤリツジ本体１１の背面に一体形成し
た上部突出片１４の上面にボルト３３で取着した
板バネ３２にブラケツト３４をボルト３５で取着
し、そのブラケツト３４に上部ガイドローラ３６
を装着したので、１つの板バネ３２を用いるだけ
で良く構造簡単で安価となると共に、容易に取付
けでき、しかもボルト３３を弛めることで板バネ
３２とともに上部ガイドローラ３６を取外しでき
るし、ボルト３５を弛めることでブラケツト３４
とともに上部ガイドローラ３６を取外しでき、上
部ガイドローラ３６の交換が容易となる。

また、筆記具５はキヤリツジ本体１１の前面側
に取付けられ、上部・下部ガイドローラ３６，３
８はキヤリツジ本体１１の背面に一体的に形成し
た上部突出片１４と下部突出部１６にそれぞれ設
けてあるから、上部・下部ガイドローラ３６，３
８はキヤリツジ本体１１の背面より突出した位置
となり、キヤリツジ本体１１の背面側をガイドレ
ール３の前面側に位置させてキヤリツジをガイド
レール３に沿つて走行自在に取付けでき、ガイド
レール３の前面側からキヤリツジ本体１１をガイ
ドレール３に容易に取付け、取外しできる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はキヤリ
ツジの背面図、第２図は正面図、第３図は第２図
のＡ−Ａ線断面図、第４図は平面図、第５図は自
動製図機の全体概略斜視図、第６図は筆記具の断
面図である。 ３はガイドレール、３ａ，３ｂは上下レール
面、５は筆記具、１１はキヤリツジ本体、３２は
板バネ、３４はブラケツト、３６は上部ガイドロ
ーラ、３８は下部ガイドローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面側に筆記具５を備えたキヤリツジ本体１１
   の背面に上部突出片１４と下部突出部１６をそれ
   ぞれ一体形成し、その上部突出片１４の上面に板
   バネ３２の長手方向中間部をボルト３３で固着
   し、その板バネ３２における上部突出片１４より
   側方に突出した長手方向両端部に左右一対のブラ
   ケツト３４，３４をボルト３５で取着すると共
   に、各ブラケツト３４に上部ガイドローラ３６を
   それぞれ支承し、前記キヤリツジ本体１１の下部
   突出部１６の両側に左右一対の下部ガイドローラ
   ３８を前記左右一対の上部ガイドローラ３６と相
   対向して支承すると共に、該左右一対の上部ガイ
   ドローラ３６，３６を板バネ３２の弾性力で、前
   記キヤリツジ本体１１の背面側に配設したガイド
   レール３の上レール面３ａに押しつけ、かつ下部
   ガイドローラ３８，３８を下レール面３ｂに押し
   つけたことを特徴とする自動製図機のキヤリツジ
   ガイド装置。